岩部岳
- GPS
- --:--
- 距離
- 3.9km
- 登り
- 784m
- 下り
- 3m
過去天気図(気象庁) | 2007年07月の天気図 |
---|---|
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
情報のない岩部川から岩部岳を目指すことにする。
岩部川の水道取水施設のところに車を止めて、霧雨の中、支度をしてジャンパーを着て入渓する。
川も大きいとは言えず水量も少な目であるようだ。沢相はなかなかでイワナがいそうである。
すぐに取水用のダムや砂防ダムが連続して現れ、少し興ざめであるが、ダムを左に右に渡りながら少しづつ距離を稼いでいく。
途中から作業道に出て歩いていくと突然、しばらく使われていない立派なアスファルト道路が現れる。何でこんなことろにこんな立派な道路があるのか不思議であった。
この先がCO110二股で右に入る。
すぐに、釜を持った滝が出てくる。滝の30Mほど手前の右側の大岩に赤いペンキで六つの文字が書いてあった。
「胎」「界」「王」「龍」の文字は読み取れたが他の文字は解らなかった。何かの信仰かも知れない。
最初の滝であるが、右岸は登れそうもない急斜面、左岸は高さ40M以上もあるような逆層の絶壁がオーバーハングぎみになっている。滝壷に左岸から入ってみる。滝が深く足が届かない。岩を何とか掴みながら滝にかかっている流木を利用しようとするが、足がかりがなくて何度かトライする。やっと何とかなりそうであり、リュックを背中側の流木に押しつけながら滝を這い上がる。ジャンバーのポケットにも水が入り、体を引き上げるのに苦労した。
後続のMさんにはロープを投げて引き上げる。
渓相は一層暗く、陰鬱な感じとなる。F2は右岸をへつる。
F3は滝の水流の裏を右岸からくぐり、シャワークライムで左上する。
すぐにF4となる。真っ青な釜を持った滝でここは絶対に登れない感じである。幸い右岸からへつれそうであったので慎重にへつる。
F5は今回の核心部であった。深い函の向こうに滝がある。函の長さは7、8Mほどであるが、かなり深い。
手前から右岸にルートを見つけようとするが、大きな岩はもろくてぜんぜんだめである。手をかけようとした大きな岩を安全のために落とすことにした。
この函の断面は左に傾いた平行四辺形のようであり、左岸はオーバーハング、右岸はつるつるに磨かれた岩でまったくへつれるような状況ではない。しばらく逡巡として、ここは泳ぎの得意なMさんが函に飛び込む、見事である。
すぐに滝の下に取り付くが水の勢いがすごく、また手がかり、足がかりがないようであと一歩のところで苦労している。何度も突破を試みてはいるがだめなようである。そこで私も函に飛び込む。Mさんのすぐ後ろにつくが足が届かないところがほとんどである。やっと右手を岩にかけて右足を岩面に押し当てる。左手でMさんの左足を持ち上げようとするが自分の左足は水の中でフリーな状態で全然力が入らない。それでもなんとか踏ん張ってやっとのことで突破した。
Mさんからはスリングを出してもらい登る。
ここだけで随分と疲れてしまった。
少し進むと今度は左右対象に二筋の流れを持つ20Mの綺麗な滝となる。(CO150)
ここは左岸のこけのあるほうからなら登れそうであるが、途中でビレイが必要な感じなので無理をせずに右岸の急斜面を高巻くことにする。獣道を使って沢に戻る。
このあとはいわゆるブタ沢の感じであるが、石が滑って仕方がない。
大きな滝の連続した上流部なのにイワナがけっこう泳いでいる。
CO230二股、高度計もきっちり230Mであるが、ルートとして考えていた右股はかなり水量が少ない。高度計の誤差もあるだろうと水量の多い左に進む。CO290で二股となる。やはりルートを間違ったようでる。
戻るのも面倒だし、地図を見て右股を詰めてからCO350付近で尾根を乗り越して本来のルートに戻ることにする。
いくつかの小滝を越えていくとCO360付近に30M以上もあるような滝が現れる。水量は少ないが見事な滝であった。その手前から右側の急斜面を攀じ登って尾根を越える。沢に下りたところはCO350であるが、水が涸れている。
仕方がないので少し下って水筒に水を汲む。
水を汲んでから涸沢を登って行くと、水が出てきた。途中で伏流となっているようである。
CO400付近に10Mの滝がある。ここはMさんが先頭で右岸を登っていく。自分もあとに続くが最後がいやな感じでMさんにザイルを投げて確保してもらった。
その後、沢は一層急になる。所々に熊の糞のある涸沢をどんどんと高度を稼ぐ。疲れながらもやっと頂上西側のポコに着く。ここからは頂上を目指して北東方向に進む。竹薮もあったが藪漕ぎとしては楽なほうだろう。
12時50分、ピンクテープのある頂上に着く。ピンクテープはダケカンバのかなり上の方にあり冬に付けられたものだろう。10分ほど休んで戻ることにする。
コルから適当に下って、来た沢に戻る。CO400の10Mの滝はブナの大木にザイルを回して懸垂下降する。
その後はだらだらした沢を下っていくが、結果としては沢を間違えたほうが面白くて正解だったのかもしれない。
CO110から連続して現れた滝はCO150の滝のところから右岸を獣道を使って一気に巻いてしまうことにする。巻きの途中で沢を見下ろすが絶景である。Mさんと紅葉の時季はすげーべなと話ながら110二股を左に入ったところにつく。
アスファルト道路であるが、おそらく車を止めたところのゲートのある道路に通じているだろうと歩いていく。
やっぱりそこに通じていた。あのダムを下っていくのよりはましであるが、何でこんな立派な道路があるのかと思ってしまう。この道路は地図への記載はない。
今回も情報のない沢に入ったが、CO110〜CO150の滝だけでも十分満足できるものだった。
水道取水施設 7:25
頂上 12:50
下山開始 13:00
水道取水施設 15:40
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