タイ クラビ
genter
その他3人 | 天候 | だいたい晴れ |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2024年01月の天気図 |
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感想
行ってきました。噂のリゾートクライミング。
日本は二十四節気で言う「大寒」を間もなく迎えようとするなか、北緯8°近辺で短パン一丁、真夏のような暑さの中、汗だくで登りました。
昨年の夏シーズン、奥秩父で一緒によく登った住所不定のIさん。
Iさんの友人の住所不定のYさん、同じくIさんの友人の住所不定のMさん、現地集合にて顔合わせでしたがクライミング談義に花が咲き楽しかったです。
あれ、住所が定ってるの私だけ？
皆さまクライミングバム的な生活で羨ましい。。
バンコクから飛行機で南に1時間ちょいで到着するクラビー県はライレイ半島。有名なビーチリゾートのプーケットの近くですね。
半島の付け根に断崖絶壁があり、陸続きとは言え、船でないとアクセスは出来ません。
半島に一番近いアオナンと言う町からボートに乗るか、半島からは遠いけどクラビ空港の近くのクラビタウンからボートに乗るか、前者がメジャーなアクセス方法みたいです。
日本人はリゾートで訪れる人は少ないが欧米諸国からはそこそこ人気があるリゾートらしい。
「タイのプラナンでクライミングしてきたよ〜。」と言うのを聞くが、正確にはプラナンはライレイ半島にある先端の岬の名前のことである。
クライミングに限って言うと、載せた写真を見ていただくと分かるが、ライレイ半島は大きく分けて4つのエリアに分ける事ができる。
��Tonsai (トンサイ)
��Railey West (ライレイウェスト)
��Railey East (ライレイイースト)
��Pra-Nang Beach (プラナンビーチ)
それぞれに岩場があり、トポだと51エリア。
ライレイ半島のどこに宿泊してもどのエリアも遠くて徒歩30分程度だ。
あとは小舟でアクセスする離島にチラホラと言うところか。
どこのエリアに泊まるかもけっこう重要で、私は今回は同行者に合わせる&最安ホテル狙いでRailey Eastに8日間滞在しました。
ハイシーズンの現在で一泊約2000円。
個人的見解、かつ感じたままにそれぞれのエリアの特徴を記すと、
トンサイは7a以上を登る人ならたぶん1番楽しい。
どっかぶり、垂壁、フォトジェニック、マルチ、いろいろあります。
宿は安宿もあるが、ヒッピー感が凄すぎ、昼は電気点かないなどもあるのでトンサイで泊まるなら岩場まで1分でアクセス出来るトンサイベイリゾート一択か。ハイシーズンの現在で一部屋ツインで約10000円。2人で割れば5000円。
ライレイはイースト側は安宿が多く、初心者講習などもやる岩場もある。あとパリピっぽい若者欧米人が多かった。1年半前から合法になった大麻ショップも何軒かあって、こんなにオープンでいいの？くらいに店先に並べて商売していた。
ウェスト側はリゾート目的で来る観光客が最も多い印象。食事する場所やBARなども沢山ある。
ビーチの南には圧倒的な存在感のタイワンドウォールがある。
プラナンはビーチがいちばん綺麗。が、店は少ないので泊まるより泳ぎに行く場所って感じ。
でも岩場もいろいろあっておもしろい。
夜は北半球では見つけにくい星座が綺麗に見えるのもプラナンビーチの良い所。
個人的にはトンサイエリアの岩場が楽しかったので、次来るならトンサイで泊まりたいかなぁ。
日中は暑すぎるので基本、朝と夕方に登って、夜はみんなでご飯、と言う感じでした。
日照時間と岩場の向きとやりたいルートと身体のコンディションを考えて7日間いろいろ登りました。
登ったり、泳いだり、チルしたり、ビール飲んだり、雲の速さを眺めたり。
現実と切り離されたこの感じ。
たまらなんなぁ〜
休暇には持ってこいの場所です。最高でした。
以下クライミング的な記録
行ったエリア、登ったルート、内容などを。
基本的には順次、海辺でも腐食しにくいチタンボルトにリボルトされていってるらしい。
そうじゃないものも混在したり、2つ並んで打ってあったりする場合もあるので、見極めが必要。
見れば分かるものが大半。人気ルートはほぼ大丈夫。
チタンじゃないものは腐食が進んでいたりするので登る時には注意が必要。
チタンかどうかはだいたいトポに載っている。
ルートは沢山あるので、初心者から上級者まで楽しめるが日本で11aくらい登れると、より選択肢が増えて楽しめると思う。
円安バーツ高のせいで、物価感覚は東南アジアに来てる感は無し。リゾートなのもあるだろうが、ほぼ日本にいる時と同じくらいの金銭感覚。
持って行って良かったものはサングラスと日焼け止めと虫除けスプレーと蚊取り線香。
ストリートビューと現在のライレイのメイン通りが全然違った。
行ったエリアや触ったルートたち。星は個人的なお勧め度
【Dum’s Kitchen】
13:00くらいまで日陰なので、午前中いっぱい登れる。
Schilingel Max 6b OS ☆
スーパーポリッシュでした。
Lion King 6c+. 2RP ☆☆☆
ラスト一手でみんな落ちてた。同じく。
ガバフレークの処理が楽しい。
Reminiscence 7a+ 2RP ☆☆
20mのスケールで、ところどころ休めるが最後が悪い。おもしろい。
【Tonsai Roof】
メインエリアと言っても良さそう。
見栄えのする傾斜に青いビーチ。
Tonsai Love Story 7b ×
隣のplay boyと間違えて取り付いてしまったが、途中までは一緒。分岐する前はかなりおもしろい。分岐してからもけっこうおもしろい。
Tidal Wave 7b+ ×× ☆☆☆
なんかメチャクチャ人気なルートだった。
午前中は常にタイダルウェーバー達が順番待ち。
触って納得。ムーブがかなりおもしろいしオシャレ。最近大きなコルネが消失してメジャームーブがガラリと変わった様子。
これは滞在中もっと触りたかったが、時間と体力が全然足りないぞ。
【Fire Wall】
午前中は日が当たってカンカン照りなので、朝イチの一瞬か午後から。
The Groove Tube 6a FL ☆☆☆☆
こんなルートが自然に出来たんですか？と言う見た目。6aでこんなにおもしろいルートがあるとは。出だしはくぐった方がおもしろい。
Burnt Offerings 7a+ 3RP ☆☆☆☆
洞窟の奥から出口の方に抜けるルート。
こんなにフォトジェニックなルートは中々お目にかかれない。日本にはまず無さそうなので、やはり海外行ったらこんなルートを登りたい。
ルーフトラバースからの洞窟抜けの一手がクセあり。抜けてからも薄かぶりをパンプした状態で5mほど登るのもツラい。
めちゃくちゃおもしろい。超おすすめルートです。
【Muay Thai】
ライレイイーストに宿取ってると近くて行きやすい。6台がけっこうあるので講習などにも使われているっぽい。登ると観光客に拍手される。
Muay Thai 6b+ OS ☆☆☆
大きなコルネを駆使していろんなムーブが出来る。途中で出てくるキックムーブが名前の由来？
Nam Som Ta 7a 2RP ☆☆☆
中間部核心がちょいリーチーだけど、ザ・フェースムーブという感じでおもしろい。
ラストも後ろのコルネに左手張りつつ右手に足ヒールと言うあんまりやらないムーブで楽しかった。
【Pra-Nang Beach】
リゾート客が多いけど、簡単なのから難しいのまで。5台が3つもあるのはここだけかな？
Don’t Buy Toys 7a+ 2RP ☆
下部のフィンガー系からいきなりコルネ登りへ。
穴倉でフルレスト可能。
【Thaiwand Wall】
ウェストライレイに聳え立つ岩峰。
クライマーならあのてっぺんまで行ってみたいと思うはず。
マルチもあるが、シングルピッチもたくさん。終了点からの景色も最高。一日中日陰で快適。
Monkey Love 6b OS ☆
長くて傾斜あるけどガバガバで楽しい。
ボルトが少なく。穴などに巻きつけたスリングを中間支点にするのでちょっと怖い。
Out Of Stock 7b 3RP ☆☆☆
25mほどのスケールにいろんなムーブが詰まってておもしろい。こりゃ名作だ。
城ヶ崎のパンピングアイアン1を思い出した。
[Load Of The Thais](6a+,7a,7a+,7b,6b)
☆☆☆☆
circus ozと言うマルチルートと思い込んだまま4ピッチ登ってしまい、5ピッチ目12mやらないで降りてしまった。
通りで頂上っぽくなかったわけだ。
4ピッチ目があの強度で6b+なはずないよなぁと思ってネット漁ったら判明しました。
Thaiwand Wallの上に立つにはいくつかのルートがあり、これはボルトもしっかりしててグレードは高いが、トライはしやすいルート。
道中景色も良く、終了点やボルトもチタンでしっかりしていて登ってて気持ちいい。
特に3ピッチ目7a+は極上で、100mほど切りたった足元を見ながら、エメラルドグリーンの海をバックに強傾斜で両足を切らしてコルネにヒールなんぞ決めた日にはもうヨダレ出ちゃいます。
核心も最後にあって素晴らしいピッチでした。
OSが気持ち良すぎる。
私は奇数ピッチでリード。3ピッチ目までOSだったが、4ピッチ目でフォール。出だしが悪かった。
フォローだったが傾斜あるので壁からだいぶ離れてしまい戻れなくなったので登り返しで復帰。
4ピッチ目はホールドがシャープで珊瑚の石灰岩が手に刺さって痛い。下降用のシングルロープを担いでるとまともに登れないレベルで痛かった。
ビレイグローブ付けて登ろうかと考えるくらい痛かった。
circus oz(4ピッチ)と勘違いしてたのでここが頂上だと思い込みパートナーとグーパンしてこれで終わりと思い下降を開始。
もう1ピッチあったのに〜、、
強傾斜マルチは初だったが、下降はやっぱり難しかった。
今回hシングル60m1本でリードが登攀して、フォローがサブザックにシングル60mを担ぐスタイルにした。
なので下降はシングル60を2本で。
60m懸垂できればトポ通りだと3ピッチ懸垂で地上に戻れるはず。
バックロープで登攀も考えたが風の強さと岩の形状からすると、ロープが流されて引っ掛かりそうな予感がしたのでやめておいた。
ただ、サブザックに60mシングルを担いで登るとフォローは最高に重かったので、シングル2本でダブルロープっぽく登った方が良かったかも。
さて、懸垂下降開始。
これがいちばんの核心でした。
傾斜があるので、普通に垂直に降りると壁から離れてしまう。
少しコツがあって、最初の人が下降しながら各ボルトでバッククリップしながら壁から離されないように下降する。
セカンドはバッククリップで使ったヌンチャクを回収しつつロープを辿る。
これが傾斜が強くなるとバッククリップする方も回収する方もなかなか大変だった。
下降ルートをミスってしまい7b+のルートで下降してしまいだいぶ傾斜が強くなってしまったのもあったのかも。
結局降りるのに2時間かかってクタクタになりました。
が、この日のビールは美味かった。
8日間の滞在中、フルで登りたいけど全部登ってたら身体が持たないし、今日はこの強度を2本だけにしようかなぁとか、今日はガッツリ登るぞ〜とか考えてましたが、総括すると全然時間が足りませんでした。もっといろんなエリアに行っていろいろ登りたかった。
限界トライもしたかったが、また次の機会かな。
私のフレンチの最高グレードが7c+なのでそこから3〜4グレード落とした7a〜bあたりを今回は楽しもうと思っていたが、この作戦はけっこう良かったかも。
短い日数の遠征だと、張り詰めすぎず、楽しみつつ、充実感ある感じ。
コロナ明けの4年ぶりの海外クライミング。
やっぱり楽しかった。
これからもチャンスがあればいろいろ行こう〜
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