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Yamareco

記録ID: 6397413
全員に公開
雪山ハイキング
氷ノ山

氷ノ山どころか境界尾根にたどり着くのがやっとだった大雪直後の激ラッセル

2024年01月26日(金) [日帰り]
 - 拍手
体力度
2
日帰りが可能
GPS
09:32
距離
5.1km
登り
394m
下り
381m
歩くペース
ゆっくり
3.03.1
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
9:20
休憩
0:12
合計
9:32
7:00
331
スタート地点
12:31
12:32
102
14:14
14:25
127
16:32
ゴール地点
天候 曇りのち小雪
過去天気図(気象庁) 2024年01月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
戸倉トンネルのある国道29号線は、瀬戸内海と日本海側を繋ぐ主要な道路の上にスキー場を幾つも繋いでいるため融雪水設備等、除雪はしっかり行われ、今まで通れなかった事がない。
今回も警報級の大雪が2日続いた次の日だったにもかかわらずスタッドレスの最低地上高の低いFF車で十分通れた。
そのうえ今回の駐車地は兵庫県側のトンネルギリギリのところで大型の除雪車両の転回地にもなっているのか、これまた常に綺麗に除雪され、普通車なら10数台駐められると思うが、除雪車両の邪魔にならないよう駐める位置は考える必要があるかも。
コース状況/
危険箇所等
ここから上る際は少なくとも積雪期はポスト等は見当たらない。
本来はおそらく昔スキーツアーコースだったであろう名残か長い林道を経て境界尾根に乗るのが積雪期の一般ルートと思われ、それが嫌で自分はだいぶ手前から1073で分岐している支尾根に乗るルートを取っているが、いずれにしても長いコースであることさえしっかり理解して準備していき、積雪期の定石通り尾根筋を辿れば危険な場所は無い。
ここはトンネル挟んで兵庫県側ギリギリのところなので、除雪車両の転回場所にもなってるのか、いつも綺麗に除雪されて車十数台駐めれそうだが、除雪車両の事考えるといつも端に駐めてしまう。
この日は警報級の大雪が二日続いた後のウィークデイとあってさすがに他には誰もいない。
2024年01月26日 07:01撮影 by  iPhone 12, Apple
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1/26 7:01
ここはトンネル挟んで兵庫県側ギリギリのところなので、除雪車両の転回場所にもなってるのか、いつも綺麗に除雪されて車十数台駐めれそうだが、除雪車両の事考えるといつも端に駐めてしまう。
この日は警報級の大雪が二日続いた後のウィークデイとあってさすがに他には誰もいない。
駐車場の向かい側から山に入るが、朝早くとあってか道路は両側から融雪水が噴射されてまったく雪の無い状態。
そこから警報級の大雪だったにもかかわらず例年より低い雪の壁を越えて林道に入ろうとするが、なんと腰まで埋まってしまって歩けない。
結局ここからスノーシュー着ける事に。
2024年01月26日 07:11撮影 by  iPhone 12, Apple
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1/26 7:11
駐車場の向かい側から山に入るが、朝早くとあってか道路は両側から融雪水が噴射されてまったく雪の無い状態。
そこから警報級の大雪だったにもかかわらず例年より低い雪の壁を越えて林道に入ろうとするが、なんと腰まで埋まってしまって歩けない。
結局ここからスノーシュー着ける事に。
まだ雪に踏み込んでちょっとなのに信じられん。
すでにこの時点で来た事が間違いだったかもと気後れが。
2024年01月26日 07:14撮影 by  iPhone 12, Apple
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1/26 7:14
まだ雪に踏み込んでちょっとなのに信じられん。
すでにこの時点で来た事が間違いだったかもと気後れが。
出だし、まだトンネル横の林道を歩く時点で膝ラッセル。
2024年01月26日 07:23撮影 by  iPhone 12, Apple
1/26 7:23
出だし、まだトンネル横の林道を歩く時点で膝ラッセル。
やっとたどり着いたいつも山に入る地点。
ここまででも例年より何倍時間かかったか。
ここから入らず通常のルートで林道を奥まで進むとこのラッセルでは何時間かかるか見当も付かない。
そんなの嫌だし、もしかすると木立の中に入れば雪は浅くなるかもという淡い期待を抱いて突入。
2024年01月26日 07:50撮影 by  iPhone 12, Apple
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1/26 7:50
やっとたどり着いたいつも山に入る地点。
ここまででも例年より何倍時間かかったか。
ここから入らず通常のルートで林道を奥まで進むとこのラッセルでは何時間かかるか見当も付かない。
そんなの嫌だし、もしかすると木立の中に入れば雪は浅くなるかもという淡い期待を抱いて突入。
このルートで一番急な最初の支尾根の取り付きはもう四つん這いの腿ラッセルで写真撮る余裕などまったく無く、少し傾斜緩んでストックで立ち上がれる場所で振り返って一枚。
写真に撮ると曇ってるせいもあって平坦に見えるけど、まるで塹壕掘りながら進んできたよう。
この時点でこの日は氷ノ山はおろか三ノ丸までもまったく不可能な事がはっきりし、普通ならもう退却という状態なのも頭では理解したが、せっかくスノーシューのためのモフモフ求めて来たのに悔しいのでなんとか1073の木の所まで頑張ってみる事に。
2024年01月26日 08:39撮影 by  iPhone 12, Apple
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1/26 8:39
このルートで一番急な最初の支尾根の取り付きはもう四つん這いの腿ラッセルで写真撮る余裕などまったく無く、少し傾斜緩んでストックで立ち上がれる場所で振り返って一枚。
写真に撮ると曇ってるせいもあって平坦に見えるけど、まるで塹壕掘りながら進んできたよう。
この時点でこの日は氷ノ山はおろか三ノ丸までもまったく不可能な事がはっきりし、普通ならもう退却という状態なのも頭では理解したが、せっかくスノーシューのためのモフモフ求めて来たのに悔しいのでなんとか1073の木の所まで頑張ってみる事に。
最初の急登を上りきって緩やかな尾根に登り上げたが、そこならもしかして風で雪が吹き飛ばれてるかという淡い期待はすぐ裏切られた。
2024年01月26日 09:27撮影 by  iPhone 12, Apple
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1/26 9:27
最初の急登を上りきって緩やかな尾根に登り上げたが、そこならもしかして風で雪が吹き飛ばれてるかという淡い期待はすぐ裏切られた。
もう疲れて腹減ったので、この尾根にほんの数カ所あったテープの側で風が避けれる所で飯。
朝出発時は0度前後だったのがこの時点でマイナス5度くらいまで下がり、時折風が吹くと寒いのでシェルの下にインサレーション着込んでカイロにも火を入れ、出発時には薄いウールのインナー手袋も厚いものに換えた。
2024年01月26日 09:52撮影 by  iPhone 12, Apple
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1/26 9:52
もう疲れて腹減ったので、この尾根にほんの数カ所あったテープの側で風が避けれる所で飯。
朝出発時は0度前後だったのがこの時点でマイナス5度くらいまで下がり、時折風が吹くと寒いのでシェルの下にインサレーション着込んでカイロにも火を入れ、出発時には薄いウールのインナー手袋も厚いものに換えた。
この日ほんの数回あった晴れ間から陽が差して綺麗。
2024年01月26日 11:14撮影 by  iPhone 12, Apple
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1/26 11:14
この日ほんの数回あった晴れ間から陽が差して綺麗。
標高上がるにつれて少しずつ積雪量が深くなってくる。
スノーシューでなければ歩けないけど22インチでは完全に沈んでしまい、歩くのに雪の上まで持ち上げられず雪の中を押し分けて前に進めるので上り坂でなくても一歩が辛い。
2024年01月26日 12:09撮影 by  iPhone 12, Apple
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1/26 12:09
標高上がるにつれて少しずつ積雪量が深くなってくる。
スノーシューでなければ歩けないけど22インチでは完全に沈んでしまい、歩くのに雪の上まで持ち上げられず雪の中を押し分けて前に進めるので上り坂でなくても一歩が辛い。
やっとの思いでたどり着いた1073の木。
この時も陽が差してくれて慌てて写真撮った。
それにしても残雪期で雪がよく締まった状態なら2時間かからず来た事もあるコースが今回は5時間がかりとは。
2024年01月26日 12:19撮影 by  iPhone 12, Apple
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1/26 12:19
やっとの思いでたどり着いた1073の木。
この時も陽が差してくれて慌てて写真撮った。
それにしても残雪期で雪がよく締まった状態なら2時間かからず来た事もあるコースが今回は5時間がかりとは。
もうこれ以上氷ノ山側に進むのは無理なので、ここで来ましたよを1枚。
そしてここからトレースを戻るかそれとも一般道で最後林道を下るか考えたあげく、おそらく楽で時間も短いであろうトレースではなくせっかくここまで来たので境界尾根を下るのを決断。
2024年01月26日 12:22撮影 by  iPhone 12, Apple
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1/26 12:22
もうこれ以上氷ノ山側に進むのは無理なので、ここで来ましたよを1枚。
そしてここからトレースを戻るかそれとも一般道で最後林道を下るか考えたあげく、おそらく楽で時間も短いであろうトレースではなくせっかくここまで来たので境界尾根を下るのを決断。
1703の木を回り込んで県境尾根筋に出て見てもトレース痕らしきものもまったく無し。
まあそれも当然で、前夜まで二日間警報級の大雪が続き、このあたりだとおそらく7〜80センチ以上積もったはず。
このあとまさに目の前の県境尾根コースに踏み込んだとたん足が付け根まで落ちて焦った。
2024年01月26日 12:28撮影 by  iPhone 12, Apple
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1/26 12:28
1703の木を回り込んで県境尾根筋に出て見てもトレース痕らしきものもまったく無し。
まあそれも当然で、前夜まで二日間警報級の大雪が続き、このあたりだとおそらく7〜80センチ以上積もったはず。
このあとまさに目の前の県境尾根コースに踏み込んだとたん足が付け根まで落ちて焦った。
足を前に出しただけでこの状態。
このあと前に進むために体重かけると膝上まで沈む。
2024年01月26日 12:38撮影 by  iPhone 12, Apple
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1/26 12:38
足を前に出しただけでこの状態。
このあと前に進むために体重かけると膝上まで沈む。
久しぶりに見るこの尾根が昔はスキーツアーコースだったのではと思わせる標識。
1073の木より上では幾つか見た事があるが、このあたりではこれ一つしか気が付かなかった。
2024年01月26日 13:12撮影 by  iPhone 12, Apple
1/26 13:12
久しぶりに見るこの尾根が昔はスキーツアーコースだったのではと思わせる標識。
1073の木より上では幾つか見た事があるが、このあたりではこれ一つしか気が付かなかった。
右下に真っ白で平らな林道が見えてくる。
夜来た時はそこが道かどうか分からず、万が一池だったりしたらと思うと下りれなかった。
この林道をここまで使うのが積雪期の一般ルートらしいが、林道ラッセルを少しでも短くするために今回は左の尾根に上がっていって戸倉峠まで尾根通しで夏道を行く。
2024年01月26日 13:20撮影 by  iPhone 12, Apple
1/26 13:20
右下に真っ白で平らな林道が見えてくる。
夜来た時はそこが道かどうか分からず、万が一池だったりしたらと思うと下りれなかった。
この林道をここまで使うのが積雪期の一般ルートらしいが、林道ラッセルを少しでも短くするために今回は左の尾根に上がっていって戸倉峠まで尾根通しで夏道を行く。
あとは下る一方かと思ってたら当てが外れて峠まで幾つもの結構急な小ピークをフルラッセルで越える羽目に。
その度にスノーシューのヒールリフターを上げたり下げたりせわしなかった。
2024年01月26日 13:30撮影 by  iPhone 12, Apple
1/26 13:30
あとは下る一方かと思ってたら当てが外れて峠まで幾つもの結構急な小ピークをフルラッセルで越える羽目に。
その度にスノーシューのヒールリフターを上げたり下げたりせわしなかった。
最後のピークから雪が薄かったり硬かったりしたらスノーシューで下りるの怖いような激下りを柔らかい雪が深く積もっていたため安心して下りて来れた所。
2024年01月26日 14:17撮影 by  iPhone 12, Apple
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1/26 14:17
最後のピークから雪が薄かったり硬かったりしたらスノーシューで下りるの怖いような激下りを柔らかい雪が深く積もっていたため安心して下りて来れた所。
最後は右下に林道を見ながら細尾根の末端まで行く。
2024年01月26日 14:18撮影 by  iPhone 12, Apple
1/26 14:18
最後は右下に林道を見ながら細尾根の末端まで行く。
戸倉峠で林道に降り立つ尾根末端。
なんかストンと落ちててどこから下りれるのか分からない。
2024年01月26日 14:20撮影 by  iPhone 12, Apple
1/26 14:20
戸倉峠で林道に降り立つ尾根末端。
なんかストンと落ちててどこから下りれるのか分からない。
一番緩そうなところを半分尻セードで下りた。
2024年01月26日 14:23撮影 by  iPhone 12, Apple
1/26 14:23
一番緩そうなところを半分尻セードで下りた。
林道に下りてもこの沈み具合。
山の中と変わらない積もり具合の上に前日までより気温が上がったせいか雪が重くなってきてもう腿が悲鳴上げてる。
2024年01月26日 14:24撮影 by  iPhone 12, Apple
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1/26 14:24
林道に下りてもこの沈み具合。
山の中と変わらない積もり具合の上に前日までより気温が上がったせいか雪が重くなってきてもう腿が悲鳴上げてる。
林道なのに膝ラッセルしてる人。
2024年01月26日 14:29撮影 by  iPhone 12, Apple
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1/26 14:29
林道なのに膝ラッセルしてる人。
山の中と変わらず塹壕掘りながら進んでるよう。
2024年01月26日 14:35撮影 by  iPhone 12, Apple
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1/26 14:35
山の中と変わらず塹壕掘りながら進んでるよう。
長い林道歩きもこのあたりで半分過ぎか。
戸倉隧道と立派な字で名前表記されている旧戸倉トンネル。
2024年01月26日 15:15撮影 by  iPhone 12, Apple
1/26 15:15
長い林道歩きもこのあたりで半分過ぎか。
戸倉隧道と立派な字で名前表記されている旧戸倉トンネル。
長い林道の重い膝ラッセルで疲れ果てたので小雪舞う中林道の隅に腰掛けて飯。
今回も大きい方の沈まない椅子持ってきて正解。
2024年01月26日 15:46撮影 by  iPhone 12, Apple
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1/26 15:46
長い林道の重い膝ラッセルで疲れ果てたので小雪舞う中林道の隅に腰掛けて飯。
今回も大きい方の沈まない椅子持ってきて正解。
遠くから発見した時一瞬誰か入ろうとして雪の状態見てすぐ退却したあとかなと思ったラッセル痕。
これは鹿のラッセル痕。
2024年01月26日 16:10撮影 by  iPhone 12, Apple
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1/26 16:10
遠くから発見した時一瞬誰か入ろうとして雪の状態見てすぐ退却したあとかなと思ったラッセル痕。
これは鹿のラッセル痕。
ちょっとの間だけど鹿のラッセル痕使わせてもらってある程度楽に朝山に突入した地点に。
当然ながら自分の後は誰も歩いた形跡無し。
2024年01月26日 16:14撮影 by  iPhone 12, Apple
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1/26 16:14
ちょっとの間だけど鹿のラッセル痕使わせてもらってある程度楽に朝山に突入した地点に。
当然ながら自分の後は誰も歩いた形跡無し。
最後は朝の自分のラッセル跡使ってあっと言う間にトンネル脇の道路に。
ここでこの日1日ほんとによく頑張ったスノーシューを脱ぐ。
2024年01月26日 16:26撮影 by  iPhone 12, Apple
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1/26 16:26
最後は朝の自分のラッセル跡使ってあっと言う間にトンネル脇の道路に。
ここでこの日1日ほんとによく頑張ったスノーシューを脱ぐ。
やはり他には誰も来ずただ1台、ワイパー立てて待ってる車。
2024年01月26日 16:31撮影 by  iPhone 12, Apple
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1/26 16:31
やはり他には誰も来ずただ1台、ワイパー立てて待ってる車。
なんと車の下から氷柱が沢山。
この昼間だけでそんなに気温の変化が激しかったのか。
この帰り、疲れすぎて臑が痙りそうで時々手でツボを押しながら運転したのは久しぶりにヤバかった。
2024年01月26日 16:33撮影 by  iPhone 12, Apple
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1/26 16:33
なんと車の下から氷柱が沢山。
この昼間だけでそんなに気温の変化が激しかったのか。
この帰り、疲れすぎて臑が痙りそうで時々手でツボを押しながら運転したのは久しぶりにヤバかった。

装備

個人装備
長袖シャツ 長袖インナー ハードシェル タイツ ズボン 靴下 グローブ アウター手袋 予備手袋 防寒着 ゲイター ネックウォーマー 毛帽子 ザック アイゼン スノーシュー 昼ご飯 行動食 非常食 飲料 水筒(保温性) 地図(地形図) コンパス ヘッドランプ 予備電池 GPS ファーストエイドキット 保険証 携帯 時計 サングラス タオル ツェルト ストック カメラ

感想

関西の今年の冬は雪が降る度に積もっていそうな山探して登りに行ってるが、帰ってくると気温上がって雪は消え、いつまで経っても雪たっぷりのモフモフを堪能出来る状態にならない。
そこへ二日続けての警報級の大雪。
被災地の方々には申し訳ないが、この期を逃さないようどこがいいか調べてると多いのはやはり伊吹、武奈、氷ノ山あたり。
このうち伊吹は多すぎて道路状況が微妙だし、武奈は行くとすれば坊村だろうけどそうするとみんな同じこと考えて人多いかも。
同じくらい積もりそうな氷ノ山も一般的な登路だと同じことかもしれないが、氷ノ山なら一番好きで雪崩の恐れも無い境界尾根という手がある。
しかもその登山口に至る道路は国道で常に除雪され、すぐ横にこれまた除雪車両の転回場所になっているのか常に除雪された駐車場まである。
そして今回も雪が降った後暖かくなったり雨降ったりして一気に雪が減らないうちに、そして人があまり入らないウィークデイのうちに登ろうとまだ積もりたてで全く締まっていない状態の所に入ることに。
行ってみれば二日続けての警報級の大雪でおそらく7〜80センチ以上は積もったんだろうか。
それがまだ締まらない、まさに求めていたモフモフ状態ではあったんだが、モフモフすぎ。
今年の雪の少なさに焦りすぎてました。
もう駐車場前の道路渡って林道に入る時点でつぼ足では腰まで埋まってしまって動けない。
そこからスノーシュー履いて、出だしからいきなり、帰ってくるまでずっと膝上前後の一人ラッセル。
モフモフとはいえパウダーと言うほどサラサラではなく少し湿って深さがあるので、林道でさえスノーシューを雪の上まで持ち上げることは出来ずずっと雪の中を押し分け押しのけながら歩く状態で、スタスタとは歩けずまさに花魁歩き。
山に入れば木々の下なら少しはマシかと期待するも傾斜があるとそこまで浅くなったとも感じず、逆に標高上がるにつれ深くなる。
そしてこのルートは出だしがいきなり一番の急登で、もうとても立ってなど上れず四つん這いで一歩につき何度もスノーシュー蹴り込みながら上るが、体重かけると崩れてしまって10〜15センチくらいしか進まない。
正直この出だしの激ラッセルですでに退却考えた。
しかしさすがにここで帰るのは悔しく恥ずかしく、かといって林道を何時間もラッセルで上るのもきつすぎだしばかばかしい。
せめてこの出だしの急登さえ上り切れればと思い、しばらく無心になるようジグザグをどこで切るか斜面見上げて考えまくったり歩数数えたりしながらなんとか立てる所まで上った所でまた考えた。
これはもう氷ノ山どころか三ノ丸だってまったく不可能。
それこそ途中で動けなくなってビバークになること目に見えてる。
しかしまだ足は動くので、とりあえず区切りとして県境尾根出合いにある1073の木を目指すことに。
そのくらいならおそらくまだ付けてきたラッセル引き返すくらいの体力はあるだろうし、出だしの急坂もこの積雪量ならスノーシューでも下れる。
もしもまだ足が残っていればそこから県境尾根を戸倉峠まで下るという選択肢もある。
そうこう考えながらそこから1073までは出だしほどの急登はもう無いし、急登上りきってしばらく行った風下でもう腹減って飯食べたり、途中一瞬陽が差して綺麗で気力戻ったりでなんとか木にたどり着き記念撮影。
また晴れ間が出て綺麗な1073の木を見てなんか気力が湧いてしまい、お腹も減ってないので引き返さずそのまま進んで県境尾根を下る事に。
ところが、数歩踏み込むといきなり足の付け根まで落ちて大焦り。
この県境尾根は所々古い数字の標識が残されている事から昔はスキーツアーコースだったのではと想像しており、その際木が切り開かれたらしき所もあってそういう場所はやはり林間と違って雪が吹き溜まり易く、そんなところに突っ込んでしまったらしい。
このあたりは尾根を挟んで西が杉の植林で東が広葉樹の疎林になっており、広葉樹は葉が落ちて雪が素通しで積もるのに対し、杉は葉が落ちないので木の上に雪が溜まって地表は少しは雪が浅いので出来るだけそちら側を歩くが、風が吹くとその雪の塊がバラバラドスンドスン落ちて絨毯爆撃に晒される。
それでもおそらく積雪期の一般ルートである林道との接続地点までは上りよりは楽に歩けた。
右下にその林道を眺めて一瞬そちらに下りる事も頭をよぎったが、ただの林道をラッセルで何時間もはやはり嫌だったのでそのまま尾根通しに。
ところがここからが結構急な幾つものピークの上り下りで地味に辛い。
万が一積雪期にここを上りに使ったらやはり三ノ丸までも行けないと思われる急さ。
やはりこの季節は林道が正解なのかとちょっと後悔しながらもなんとか歩き切って戸倉峠あたりで林道に降り立つ。
この時点で気分はもうほとんどゴールの感じで気が緩んでしまったが、ここからがまた長かった。
気は緩んでしまってるのにラッセルの状態は変わらずただただ平坦な林道を一歩ずつ花魁歩きで前に進んでいく。
これでもう残っていた気力脚力根こそぎ削られてしまい、堪らず途中何も無い所で雪に降られながら飯に。
少し回復してまたしばらく進むとついに朝の自分のトレースに。
そこからはもうあっと言う間に駐車場に。
今回は大雪直後の大変さをあらためて思い知り、いくら低山、里山とはいえ無茶だったなと反省もあり、またトレース、踏み跡がある事の桁違いの楽さ、ありがたさも再認識。
全然上に行けなかったのにむちゃくちゃ疲れた1日でしたが、やりきった感は十分の、雪不足の欲求不満を吹き飛ばすラッセル山行になりました。

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