鳩打峠より烏帽子岳〜池ノ平山【中央・南アルプスを大展望】
- GPS
- --:--
- 距離
- 11.6km
- 登り
- 1,298m
- 下り
- 1,298m
コースタイム
天候 | 快晴の一日。 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
小八郎林道で鳩打峠へ。 (中荒町で烏帽子岳登山口への案内看板に従って林道へ入ると、 要所に懸る小さなプレートが導いてくれます。) 林道終点の鳩打峠周辺に三ヶ所、計20台程度駐車可能。 簡易トイレも有ります。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
【水場】鳩打峠手前辺りに、「湧き水」の案内が有ります。 コース上には水場は有りません。 【登山届】以前有った記憶の投函BOXは有りませんでした。 戻って車のフロントに置きました。 【鳩打峠〜飯島ルート分岐】 1・小八郎岳の尾根の乗ってからしばらくは緩やかになり、白ナギ 崩壊地のやせ尾根を急登すると飯島ルート分岐となり、やっと平坦地に でます。 2・白ナギの頭部で初めてわずかに展望が開け、念丈岳〜大島山の 尾根が展望できます。 3・これから先に平坦地は無いので、ここで一息入れました。 【飯島ルート分岐〜烏帽子岳】 1・しばらく緩やかな尾根が続き、セキナギの崩壊地を過ぎると、 頂上に向けて緩むことのない長い急登が始まります。 崩壊地の脇へ出ると、やっと南アルプスが展望できます。 2・木の根と岩が混じって足元は悪くなるので注意して登ります。 途中三度ほど大岩を捲き終えると、やっと烏帽子岩の基部に出ます。 烏帽子岩との鞍部?から足場の悪い岩尾根を攀じると一気に展望が 開け山頂です。 【烏帽子ヶ岳〜池ノ平山】 1・烏帽子岳山頂から左側へ急降下すると稜線は左方向へ向かい、 踏み跡は薄くなりますが、常に尾根筋に従います。 2・途中の展望岩場に出ると再び360度の展望が広がります。 シャクナゲの密生地を過ぎ、緩いアップダウンを繰り返すと、明るい ササ原が広がり池ノ平山に出ます。西〜北にかけて展望が広がります。 登山口から池ノ平山の間は、秋に行われる笹刈などのおかげで コースは明瞭ですが、中盤以降は慎重を要する道が続きます。 |
その他周辺情報 | 国土地理院の表記は「烏帽子ヶ岳」になっていますが、飯島町から 山名変更申請が出され、現在の山名は「烏帽子岳」が正式に。 現場の標識等はほとんどが「烏帽子岳」になっています。 |
写真
感想
駐車場からは南アルプスが良く見える。
山頂からの眺めに期待が膨らむが、このコースは山頂近くまで展望は
望めない。
今日は標高差1200mの登りになるので無理せず、高度稼ぎに専念しよう。
登山口からササユリの保護区になる急登から小八郎分岐に出ると、
傾斜が緩む。足元にはいろんな花が見られるが愛でるのは帰りにしよう。
高度を上げると蕾のヤマツツジ、終盤を迎えたミツバツツジ、
オオカメノキなどが現れる。濃いピンクが鮮やかなコイワカガミを
踏まないようにシロナギの崩壊地にかかると、樹間に初めて烏帽子岳が
望まれる。セキナギ辺りから頂上に突き上げるような終盤の傾斜は
いかにもきつそうだ。
飯島ルート分岐に出るといよいよ烏帽子の主尾根だ。
ここは貴重な平坦地だ。一息入れて西へ向かう主尾根に入る。
痩せた尾根に絡んでセキナゲの崩壊地を過ぎると、大崩壊を展望できる
場所に出る。ヘリに立って眺めると伊那谷を隔てて南アルプスの名峰が
一望できるが、素晴らしい眺望に酔っている場合ではない。
ここからは先ほど眺めた終盤の長い急登が始まりだ。
木の根に岩が混じって足場も悪くなる。先回はこの辺りで心が折れたが
今日はいいペースだ。
時々現れる大岩を撒きながら樹林帯を急登するとやっと青空の下に
岩峰が現れた。烏帽子岩だ。
焦る気持ちを抑えて足場の悪い岩尾根を攀じると、一気に展望が開けて
大展望が広がる烏帽子岳山頂だ。
三角点の向こうには残雪輝く中央アルプス南部の主脈が
手の届くような近さで聳える。
南越百山から越百山、仙涯嶺、南駒ヶ岳、田切岳、赤梛岳、空木岳の
ピークが全て捉えられる。
更に目を巡らすと蓼科山から始まり八ヶ岳が、そして南アルプス。
ピークを一つ一つ確認しよう。特徴ある山容の鋸岳、甲斐駒ヶ岳、
仙丈ヶ岳、白峰三山、塩見岳、荒川三山、赤石岳、聖岳、と続き
遠くには光岳、双耳峰の池口岳。中部山岳の名峰を大展望だ。
もう少しすれば更に陽が高くなるだろう。眺望に酔うのは後にして
今日の昼食場所と決めた池ノ平山へ向かおう。
西へ延びる稜線に下ると少し踏み跡が薄くなるが、もうきつい
登りは無い。笹を分けて緩やかなアップダウンを行くと、笹や苔が
薄くなるとバイカオウレンの花が溢れ、日陰の斜面に充分な残雪。
亜高山の雰囲気を楽しみながら行くと開けた笹原に出る。
今回の最高点となる池ノ平山の、のどかで広い山頂を独り占めしだ。
たっぷりと降りそそぐ陽を浴びて、汗に濡れたシャツを干し、
笹原に腰を下ろしてのんびりと昼食タイムを過ごす。
食後は笹と残雪、そしてシャクナゲを踏み分けて山頂をうろうろ。
至福の時間を楽しんで烏帽子岳へ戻る。
無人の山頂で心行くまで眺望を楽しみ、後ろ髪を引かれる思いで
山頂を後にする。
飯島ルート分岐を過ぎたら今度は、ゆっくりと花を楽しみながら下ろう。
長かった尾根を下りきって戻った駐車場からは、まだ南アルプスの
長い稜線を望むことができた。
山頂に立った人にしか見られないアルプスの大展望。
贅沢なご褒美をもらえて大満足な一日だった。
コメント
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こんばんは♪
毎回ですが、いやされるレコですね。こういうレコがあがると、行きたい山が増えて困ってしまいます(笑)。次のレコも楽しみにしてます。
ササユリですね。朝、一番乗りで山に行って、蕾で帰りを楽しみにしていたら、帰りにはもう株ごとなかったという寂しい思いをしたことがあります。それ以外にササユリはみていません。元気で咲きますように(*^▽^*)
edus4100さん 今晩は。
ササユリの保護区には何本も看板が有りました。それだけ注意喚起しないと
危険な状態なんでしょうね。
昨年の7月に富士見台で元気に咲く多くのササユリを見かけました。
今回は池ノ平でまったりしたくて行ってきました。
こんばんは。
相変わらずの大絶景!良い山ですよね。お疲れさまでした。
特にセキナギからの最後の急登は足にきますね
そのご褒美が烏帽子岩からの素晴らしい眺め!
また池ノ平への穏やかな登り!
変化のある達成感のあるコースだと思います。
お時間がありましたら、念丈岳まで足を延ばされると、
一段と深山の雰囲気が味わえます
totokさん 今晩は。
3度目の烏帽子岳は最高でした。 残雪期のアルプスを眺め、
念丈岳周辺の山並も眺められて尾根のつながりも確認できました。
実は念丈岳までのコースも以前より笹が短く行こうか迷ったんですが、
腰を下ろして休んだらもう気が緩んでしまって・・・。
でも、少し早立ちして開放的な山頂も踏んでみたいですね。
onetotaniさん、今晩は
日をヅラして正解でしたね。見事な展望は本当にいいですね。
烏帽子岳までの急登を行かれてさらに池ノ平まで足を伸ばされるとはさすがですね。
ササユリの時期には少し早かったようですね。
私は、Onetotaniさんのいない鈴鹿に行ってきましたよ。
higurasiさん 今晩は。
今回は鈴鹿よりも烏帽子岳の展望を優先しました。
おかげで過去最高の山頂を堪能できました。
残雪のアルプスと花に恵まれて良い山行ができました。
こんばんは!!
この辺りはまだ全然知らない山ばかりなので、いい勉強になります
展望がすごくいいですね
この展望を1人で貸切状態なんて贅沢すぎますね
どれだけいても飽きなさそうですね
鳥帽子岳、チェックしときます
busanさん 今晩は。
日曜日は全国的に快晴に恵まれ、busanさんも残雪の山を
充分楽しまれたようですね。
急登に苦しめられて、絶景に歓迎されて、のどかな山頂でまったりしてと
なかなか変化のある一日を楽しめました。
onetotaniさん
こんばんは
中央・南アルプスの主脈が一望できる素敵な山ですね。
わたしにはとてもじゃないがお邪魔できそうにありませんが
素敵なレコで行った気にさせていただきました。
つたない花の知識ではありますが図鑑によると
58枚目はユキザサではないかと思われます。
その他の??は図鑑とにらめっこしましたが
解決しておりませんので詳しい方にお任せいたします
kazu97さん 今晩は。
先日は素晴らしい天気にも恵まれ、最高の復帰山行になって良かったですね。
ここは山頂に立たないと素晴らしい展望が得られない、意地悪な山です。
それだけに登った時の感激も一層感じられるのかも知れません。
この時期は残雪のアルプスと花に溢れて、更に新緑のトンネルを歩ける
ぜいたくな季節ですね。
追伸:花の名前を教えていただき有難うございます。
急坂を抜けた先に広がる
大展望っていう、登山道の
構成がいいですね。見える山も
名峰ずらりで。
遠望の山も素晴らしいですが
近景の、中アの山も
迫力ある眺めですね。
花の名前、17枚目は、前後と同じく
バイカオウレンではないでしょうか。
18枚目は、ツボミですが、ルイヨウボタン、
62枚目は、ウツギではないでしょうか。
後ほど、図鑑で調べてみます。
komakiさん 今晩は。
とにかく山頂で得られる眺望が楽しみで頑張る、そんな山です。
山頂に出るといきなり飛び込んで来る残雪の中央アルプス、
そして頭を巡らすと勢揃いした八ヶ岳〜南アルプスの大展望。
簡単には手に入らないだけに感激もひとしおです。
そして一転して、のんびりした笹原が広がる池ノ平山で昼食。
素晴らしい青空の下で山頂を独り占めできる幸せ。
いつ来ても、登って良かったと思わせてくれるお気に入りの山です。
追伸:いつも花の名を教えていただき有難うございます。
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