岡山市北区 龍泉寺~龍王山~八畳岩~龍王池
岡山県
Machapuchare
その他1人 
体力度について
- GPS
- 02:54
- 距離
- 5.2km
- 登り
- 207m
- 下り
- 206m
アクセスを調べる
標高グラフを拡大コースタイム
- 山行
- 2:09
- 休憩
- 0:49
- 合計
- 2:58
歩行距離5�辧∧盥垰�間2時間、歩行数9,300歩
| 天候 | 晴れ（雲量5~7） |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2015年05月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
自家用車
|
| コース状況／ 危険箇所等 |
コース上を外れずに歩いている限りは運動靴でも歩けるぐらい整備された道です。 古墳探しは一部ヤブコギとなります。 |
| その他周辺情報 | 今回のコースの南側に日本三大稲荷のひとつとも言われている「最上稲荷（さいじょういなり）」があります。明治の神仏分離令の際に神仏習合の祭祀形態が許された仏教の流れを汲む貴重な稲荷です。そのため、お寺でありながら鳥居（高さ27mの巨大な鳥居など）をそなえ、神宮形式の本殿（霊光殿）があるなど神仏習合時代の形態を数多く残しています。駐車場はおよそ5,000台収容できますが、正月や節分の日など行事日を除いてはひっそりとしています。 |
写真
「音玉の坂 本殿に向かって手を打ってください」と書いていました。謎です('_')
備中高松城攻めで、本陣が龍王山にあった時、秀吉が腰掛けたと言われています。
龍泉寺中興の祖である承進院日護聖人の時に、滝修行の霊場として、"龍王の滝(最上の滝）″が整備されました。
ハクチョウゲの由来は、その花が丁字型の白い花を付けるところから来ていて、白鳥とは関係がないようです。ちょうど見頃でした。
釉薬瓦（ゆうやくがわら）の鬼瓦と棟飾瓦は珍しく、明石の瓦職人の西山上七と重蔵の作です。
ツツジが終わるころに、代わってサツキが開花します。ツツジと逆で葉が出て花が咲きます。花はほとんど咲いていませんでした。
本殿は最上経王大菩薩、鬼子母神、三面大黒をお祀りしています。
成長すると幹がねじれるのが特徴です。白い花を下向きに多数つけます。
ガンピはミツマタ、コウゾとともに和紙の原材料として使われますが、栽培は行われないようです。周辺に数本ありました。
標高286.8mです。とても目立たない所に設置されています。
「南無妙法蓮華経」の文字と法華経の守護神・鬼子母神の刻まれた題目岩がいくつもありました。
サツキを前に題目岩を見ると、非常に映えて見えます。
一乗寺は山頂にあるせいか、いかにも山寺という印象で、景観もいいです。
雑草のごとく、この辺りにはたくさん咲いていました。花言葉は「夢見る、無実、忍耐と悲哀」です。
一乗寺はパワースポット！？手前にある手水鉢は人が通ったときだけ水が出てくるようでした。センサー内蔵だったりして・・・
17最上稲荷奥の院一乗寺鳥居このような鳥居が参道のいくつかの地点で見られます。一瞬、お寺と鳥居？という違和感があります。神仏習合の形態をとる最上稲荷の奥の院ならではの景観です。
このような鳥居が参道のいくつかの地点で見られます。一瞬、お寺と鳥居？という違和感があります。神仏習合の形態をとる最上稲荷の奥の院ならではの景観です。
参道を逸れてヤブに入った途端、発見しました。末期の古墳群で10基以上もありますが、正式名称はありません。
ふっくらと盛りあがっていましたので、すぐに気が付きました。
石と石の間の隙間をうまく埋めていました。粘土のようなものも使ったようです。
石室は狭いですが、岩のフィット感が見事でした。
25奥の院古墳群その4の石室内左手前の岩が意図的なのか、後から入ってきたのか不明です。何かに使おうと持ち去ろうとしてやめたのかもしれません。ここを過ぎると急に整備された道が出てきました。
左手前の岩が意図的なのか、後から入ってきたのか不明です。何かに使おうと持ち去ろうとしてやめたのかもしれません。ここを過ぎると急に整備された道が出てきました。
石室内の造りも見事でした。近くにはベンチやトイレがありました。
28巌開明王この名称は報恩大師がご修行の際に端座された岩（巌）の一つが割れ、清水がわき出したという伝承に由来します。そばにひしゃくがありますが、飲み水には適さないそうです。
この名称は報恩大師がご修行の際に端座された岩（巌）の一つが割れ、清水がわき出したという伝承に由来します。そばにひしゃくがありますが、飲み水には適さないそうです。
29最上尊降臨の霊地 八畳岩報恩大師のご修行によって、最上尊が降臨された霊地です。岩上部の平面は畳が八畳敷ける広さがあるためこの名が付いたといわれ、備中高松城跡などを一望できる景勝の地です。
1
報恩大師のご修行によって、最上尊が降臨された霊地です。岩上部の平面は畳が八畳敷ける広さがあるためこの名が付いたといわれ、備中高松城跡などを一望できる景勝の地です。
32八畳岩の岩窟備前四十八カ寺を開基したという報恩大師のもとに孝謙天皇の病気平癒の勅命が下り、大師は八畳岩の岩窟にこもって祈願を行ったとされています。八畳岩のほぼ真下にあります。
備前四十八カ寺を開基したという報恩大師のもとに孝謙天皇の病気平癒の勅命が下り、大師は八畳岩の岩窟にこもって祈願を行ったとされています。八畳岩のほぼ真下にあります。
道から少し逸れたところにあり、気付きにくいです。入口の構造がしっかりとしていました。
中に石棚がありました。石室内の棚は初めて見ました。
棚の右端にはなぜか貝殻が散乱していました。後世の人が一時生活した跡かもしれません。
龍王池のほとりにあるこい岩湿地にたくさん咲いていました。とても気温が高く暑い時間帯だったせいか、あまり花は開いていませんでした。
淡い紅紫の花色を鳥のトキ(朱鷺)の羽色に見立ててトキソウの名前があります。
41コツクバネウツギ花は直径約2cm、長さ2.5cm程度でツクバネウツギより少し小さいです。めしべ1個に対しおしべ4個でした。見頃は過ぎつつあります。
花は直径約2cm、長さ2.5cm程度でツクバネウツギより少し小さいです。めしべ1個に対しおしべ4個でした。見頃は過ぎつつあります。
龍泉寺では、龍王山に降りそそいだ天水を貯える龍王池を"八大龍王の御神体″としてお祀りしています。
43八大龍王大宝塔御神体の龍王池の南側に眠っていた巨石を掘り起こし、八大龍王大宝塔として建立し、お祀りしたようです。＜写真42＞と共に"赤鳥居″を立て、神域としています。
御神体の龍王池の南側に眠っていた巨石を掘り起こし、八大龍王大宝塔として建立し、お祀りしたようです。＜写真42＞と共に"赤鳥居″を立て、神域としています。
44ハッチョウトンボ♂体長は2cmにも満たないものも多く、日本最小のトンボです。オスは赤く目立つ色をしていますので、発見しやすいです。縄張り意識が強く同じ所でじっとしています。
1
体長は2cmにも満たないものも多く、日本最小のトンボです。オスは赤く目立つ色をしていますので、発見しやすいです。縄張り意識が強く同じ所でじっとしています。
45ハッチョウトンボ♀メスは茶褐色で、腹部に黄色や黒色の横縞があります。周りの自然と同化しやすく、動き回っているので、かなり注視しないと見つかりません。
1
メスは茶褐色で、腹部に黄色や黒色の横縞があります。周りの自然と同化しやすく、動き回っているので、かなり注視しないと見つかりません。
食虫植物ですが、モウセンゴケが生育している所（湿地）は前述のハッチョウトンボの生育場所の可能性もあります。
人の気配を感じたのか、X字になった枯れ草の下でじっとしていました。全然隠れていないんですけど・・・
装備
| 個人装備 |
長袖シャツ
ズボン
靴下（厚手）
軍手
雨具
スパッツ
日よけ帽子とフード
雨用帽子
登山靴（防水加工）
靴ひも予備
アタックザック
ザックカバー
地形図
コンパス
ファスナー付クリアーファイル
筆記用具
携帯
時計（防水）
タオル
カメラ
飲料水（スポドリ＆茶）
水筒（保温）
非常食（栄養補助食品）
スマホ（山使用可能）
eTrex30（GPSナビゲーター）
ヘッドランプ
|
|---|
感想
竜（龍）王山という名称をもつ山は瀬戸内海沿岸を中心に西日本各地に63座あります。特に岡山県は群を抜いて多く、そのうち22座もあります。その名は八大竜王、すなわち水・雨をもたらす竜王を山頂に祀り、いわゆる雨乞いを行う山の意が込められています。さすがは“晴れの国岡山”（＝県庁所在地における降水量1mm未満の日数が全国最多県）です。
今回のコースは目的別に大きく分けて2つのコースを設定しました。
まず龍泉寺周辺では旬の花「トキソウ」をはじめとした草花と日本最小のトンボである「ハッチョウトンボ」など、この時季に動き出した動物を観ることが主な目的でした。
トキソウは、こい岩湿地のような日当たりのよい湿地に生育し、花の色が鳥のトキの翼の色であるトキ色に似ています。茎頂に紅紫色の花を1個つけています。花はみんな横を向いており、時間帯が悪かったせいか花はあまり開いていませんでした。地元新聞では“見頃”となっていましたが…
ハッチョウトンボはサギソウ湿地にいました。日本最小、世界最小クラスと言われており、体長が一円玉の直径程しかありません。99.99％の日本人が一生お目にかかれないトンボかもしれません。雄と雌の特徴ははっきりとしています。雄は体全体が赤みを帯び目立った色で見つけやすく、かつ止まると縄張り意識が強いのかしばらくはその場所を動きませんので容易に写真が撮れます。これに対し雌は茶褐色で、腹部に黄色や黒色の横縞があり目立ちにくい上によく飛び回りますので、写真撮影も難しいです。今回は雄雌両方発見することができ、しかも撮影までできてラッキーでした。
東京や埼玉では絶滅種に指定され、多くの県ではレッドリストに挙げられていますが、岡山ではまだ希少種指定です。総社市や和気町でも観察ができます。
もう一つ設定したコースの目的は古墳です。龍王山の南と、八畳岩の北にそれぞれ古墳群がありました。龍王山を400m程南へ下った標高250m地点で、進路を東にとりました。それまで整備された道から突然ヤブの中の迷路に突入しました。入ってすぐに一つ目の古墳＜写真18・19＞を見つけました。そこから数十m毎に次々と奥の院古墳群（正式名称はありません）の古墳を発見することができました。四つ目の古墳＜写真24・25＞を過ぎると、ベンチが多数ある整備された道とトイレが出てきたので歩きやすくなりました。もしかしたら最初からヤブコギをしなくてもよかったのかもしれませんが、古墳の位置は道沿いにあるものと、完全にヤブの中にあるものとに分かれていましたので、まさに一か八かの古墳ロード開拓でした。
八畳岩を過ぎると、今度は別の古墳群（佐太郎塚古墳群）が出てきました。山道に近い所にあるのですが、意識しないと見過ごしてしまいます。その古墳群の中の一つの石室（玄室）の中に棚と貝殻がありました。生活をしていた跡かもしれません。まさか古墳時代にそんな罰当たりなことはしないと思いますが、後世の人が古墳を生活に利用したのかもしれません。
なお、これらの古墳群は古墳時代の末期頃の造成と考えられています。
今回のコースは距離的には5�劼斑擦い里任垢�、花、昆虫、古墳・・・と何度も何度も足を停めたために、のべ3時間もかかりました。その分、期待していた以上の発見があり、楽しい山行となりました。
こっそり拍手
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録するこの記録で登った山／行った場所
関連する山の用語
山行記録を公開しました
X
Facebook
リンク取得
メール
ブログパーツ
情報提供のお願い
山行記録を投稿して、ヤマレコのコミュニティに参加しよう！
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する