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Yamareco

記録ID: 649662
全員に公開
沢登り
大台ケ原・大杉谷・高見山

釜之公谷

2005年08月27日(土) 〜 2005年08月28日(日)
 - 拍手
ちゅき その他1人
GPS
32:00
距離
7.3km
登り
1,270m
下り
214m

コースタイム

1日目
山行
6:43
休憩
0:00
合計
6:43
10:10
40
筏場
10:50
10:50
363
釜之公谷出合
16:53
釜之公谷標高740m
2日目
山行
5:05
休憩
0:22
合計
5:27
7:35
185
釜之公谷標高740m
10:40
10:40
13
標高1160m 50m滝下
10:53
11:15
64
標高1210m 50m滝 落ち口
12:19
12:19
6
標高1590m 稜線に出る
12:25
12:25
9
標高1595m 笹原の三角点
12:34
12:34
18
12:52
12:52
10
名古屋岳
13:02
川上辻(車デポ地)
過去天気図(気象庁) 2005年08月の天気図
アクセス
撮影機器:

感想

https://powttonchaan.wordpress.com/2005/08/28/%E9%87%9C%E4%B9%8B%E5%85%AC%E8%B0%B7/

・8/27(初日)

H瀬さんは長野から夜通し6時間走ってきてくれ、朝7時に杉ノ湯で落ち合う。H瀬さんにとっては久々の沢登り。「10月の結婚式の準備に忙しくて あまり山で遊べてない」とのこと。川上辻に車をデポし、筏場へ向かう。寝不足のせいもあるのかH瀬さん車酔い。ちょーしんどそー、いけるんやろか…。

のんびり用意し10時過ぎから歩きだす。秋に近いせいか虻が少し減ったよう。天気が良いので暑い。一昨日の台風で結構 降ったせいか本沢川の水は7月下旬と比べると かなり多く迫力満点。

筏場登山道は黒倉又谷出合から先が結構 崩れている。去年の台風の影響やろか。崩れてる場所にはトラロープなどがつけてあり辿りやすぅなっとる。

釜之公谷出合の吊橋から直では入り難そうなんで右岸の踏跡で吊橋から15m程上流に降り立つ。水流の勢いは強く迫力がある。踏跡をそのまま辿れば もう少し上流に出れるが、暑いし水流沿いに遡る。

少しで谷は左に折れ曲がり、そこに大迫力の滝がかかる。すぐ上の滝も見えてる。滝の左横の割れ目みたいなとこが登れんこともなさそう。H瀬さんは「滝の左をハーケン打って登る」たら言ってる、けど、ハンマー持っとんの俺だけやし、回収すんの ややこいやんけ。(この時点のH瀬さんは まだ元気が残ったぁった。)このコンビで滝横アタックは心もとないので右岸側から高巻くことにする。吊橋が見えるとこまで戻り、木が生えてるとこを登る。6??7mフリーで登り、その後ロープを出して攀じる。浮き石が多い。1ピッチ、2ピッチと上へ向かうが右へトラバースしずらいところばかり。3ピッチ目でH瀬さんは「無理ー、もーかえろー」と言っている。滝の高度よりは10m以上 上に出ているはず。下から見た感じでは滝横の崖よりも上に出てると推測できる。「もうちょっとだけ行ってみてあかんかったら戻ろ」とH瀬さんに言い残し、微妙に嫌らしいがビレイしてもらって細木を持ちながら4m程トラバって出っぱり地形を乗り越えると そこは斜度の緩い木立となっている。そのままロープを引っ張っていくがビレイしてもらってるせいもありなかなか歩が進まない。ロープ一杯まで来て、そのままつるべでH瀬さんに10m程進んでもらうと大迫力の滝の落口の一つ上の滝の落ち口の上あたりの木立に出た。ここからは谷のしばらく先の様子も見える。ようやく先行きが見えて安堵した。フリーでもいけるがH瀬さん、テンション下がり気味なので大事をとってロープを伸ばしながら谷へ降りていく。1度 懸垂をする。降りていく時は苦も無く降りれた。この水流に降りたった時に湧き上がった感情は言葉では表せない。H瀬さんは「もう堪忍してくれ」って感じやったかも。巻き始めから水流に降り立つまで4時間が経過している。この巻きが今回の俺らの核心部やった。本沢川への出合の巻きの踏跡まで戻ってから岩上めざして登るか、もしくは もう少し水流に近いところを嫌らしいトラバースをしながら辿るかすれば、通過時間が短縮できるかもかも。

その後、小滝や釜などを のんびり遡ると川原に出る。テン場を探しながら歩く。この川原を1時間弱あるくと、広い川原の終わりっぽいとこに着き、二又から下が絶好のテン場になってたので泊地に決める。最初、左岸側の落ち葉の平地に張りかけたが、H瀬さんが右岸側に空の開け、風通しが良く、乾いた焚き木の多い場所を見つけてくれたので そこに移した。ビールを流水で冷やし、テントを張り、米を研ぎ、焚き木集め…、こういう時間が結構 好き。木の向きが悪かったのか置き場の風通しがいまいちやったのか 焚き火の火は ついてからもなかなか安定しなかったが、持参の牛乳パック切れ端を散々使い、フーフー吹きまくって やっとこさ安定する。乾杯し、米を炊く。H瀬さんが竹ベラに豚スライス肉を巻いて炙ったり、豚トロを炙ったりして食べさしてくれる。美味い!ノンビリとした時が過ぎる。空には満点の星空。時々、飛行機の灯りが見える。晴れて良かったなー。木立の中に光る点を見つける。少し動いている。あれは木立から覗ける星なのか、それとも焚き火を見る獣の目ぇなんやろか…。23時過ぎ就寝。

・8/28(2日目)

シュラフカバーだけでは寒かった。合羽を着込んで寝れば丁度よかったかも。もう秋やな。明るくなったので起き、合羽を羽織って焚き火を起こす。炭になった木ぃをフーっと吹くと簡単に火がつく。朝飯を終え、7時半 遡行開始。1日目よりだいぶ荷が軽い。テン場の二又の右又の本流すぐの15mFは虎の巻の台高の沢―関西の沢登り〈1〉では「チムニーの立ち木を利用して」とあったが、右岸に虎ロープがあり、ありがたく使わせてもらって簡単に登れた。その少し上にもFixのついた滝あり。虎の巻でテン場となっていた短い川原を過ぎると、段々と谷の斜度が出てきて、斜バク、連バクのオンパレード。朝っぱらからシャワークライムが楽しめ、ズブ濡れになりながら歩く。

谷が左に曲がり、左岸小枝谷の入るとこにある12m滝は虎の巻では「左岸ルンゼをモンキークライム、懸垂で落ち口へ降りる」とあったが上部が嫌らしそうやったんで右岸のナルいとこを辿り、立ち木を持ちながら降りて落ち口に立つ。遡っていくと滝の水流下をくぐったほうが行き易そーなとこがあり、そこは合羽を羽織ってメットを水で叩きつけられながら登る。

小滝が続いた後の15m滝は左岸をフリーでいくが上部、落ち口へ抜ける箇所が嫌らしかったので安全を期すためビレイしながらいく。嫌らしいのはホンの2??3mやけど、時間もあるし、邪魔くさがらずに紐を使う。その次の25m滝も左岸側スグのところを楽に攀じる。

空が随分近くなってきた。H瀬さんは虎の巻に載ってた50m滝が気になって仕方ないらしく、「50m滝は未だか。」「これが50m滝か。」「これが50m滝か。」「もう過ぎたか。」とズーっと言ってる。左にルンゼを分け、右の本流が3筋に流れるように見える滝を一番奥からツッパリで水流沿いに登ると やがて お目当て?!の50m滝に着く。谷の左岸側に巨大なクラが遠望できる。絶景なり。素晴らし過ぎ。

50m滝の取り付きは水流の左端から。途中で水流の右側に渡り、岩溝を少し攀じり、立ち木のモンキークライムで笹生えをトラバって落ち口に立つ。なんか簡単に来てしもた。この落ち口には お日さんが当たりポカポカしている。また、サイコーの眺め。谷、そして山が遠望できる。腹も減ってきたんで ここで少し休憩する。

間も無くゴーロとなり、南へ南へと谷を選び、途中から真南に向いて上がり難なった足を なんとか引っ張り上げながら枝稜を辿ると、低い笹の原っぱ?!みたいなとこに出た。何度も言うが、ここもまた絶景ポイント。疲れたので少し休む。この笹斜面はフェルト底では滑り易く、これ、スピードついてもうたら、何百mも落ちていきそう。なるべく獣道っぽいところを辿り、笹を掴んだりしながら斜度ゆるめのとこを頑張って登っていき、なんとか稜線に出た。50m滝の落ち口から稜線まで小1時間。案外はやかった。稜線上の明瞭な踏み跡を辿ると やがて赤テープがつきだして、如来月、名古屋岳と辿って13時に川上辻に着く。

充実した遡行を味わえた。H瀬さんと神さんに感謝。


・忘れ物

GPS(無くても困らなかったが)・ちっこい しゃもじ

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