玉川土手~万灯呂山~龍王の滝☆観桜と観瀑をかねて小さなハイキング
- GPS
- 03:15
- 距離
- 10.4km
- 登り
- 409m
- 下り
- 399m
コースタイム
過去天気図(気象庁) | 2024年04月の天気図 |
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アクセス |
写真
感想
京都南部の井手町には地蔵禅院と玉川という二つの名所が知られる。地蔵禅院の桜は円山公園の枝垂れ桜の姉妹樹として知られる名木であるが、玉川沿いのソメイヨシノより開花が早い。昨年は4/1にここを訪れているが、地蔵禅院の桜は既に終盤であった。今年は地蔵禅院と玉川の桜の見頃が重なりそうであり、観桜に出かけることにする。
迂闊だったのは家を出る前にJR奈良線の時間を確認しなかったことである。城陽から先は本数が少なく、30分に一本しかない。京都駅での接続が悪く次の奈良線まで30分近く待つ必要があるため、近鉄で南下し、三山木の駅から歩くことにした。木津川にかかる玉水橋を渡れば玉川の桜土手までは15分ほどである。
玉水橋を渡ると、対岸には万灯路山が大きく見える。その南麓には一ヶ所、桜色に染まっている界隈が見える。地蔵禅院の桜のようだ。玉川の下流に至ると日本六玉川の一つという看板が目に入る。玉川上水で知られる東京の玉川は知名度が高いと思われるが、他の4つのどこだろう。
玉川の桜土手は確かに満開であった。やはり多くの人が観桜に訪れている。かなり立派な樹が目立つが、この土手の桜が植樹されたのは昭和35年、65年ほど前のことた。昭和28年に生じた水害で破壊された玉川の土手を復旧整備した際に復興を祈念して植樹されたものらしい。およそ1.5kmの長さに渡り川の両岸には500本の桜並木が続く。観桜客のほとんどは土手を歩いているが、歩ける箇所は人の少ない川岸を歩いてみる。川の小さな流れからは、この一夜にして1?名もの命を奪うような氾濫を起こすような川には到底思えない。
上流の出合橋で桜並木はほぼ終わるので、ここで左手に曲がると田畑の広がる田園風景の中を歩いて地蔵禅院に向かう。正面には地蔵禅院のあたりがそこだけ華やかな桜色に染まっているのが遠目にも見える。集落に入り、玉津岡神社への参道を登ってゆくと、まもなく左手に地蔵禅院の枝垂れ桜が目に入る。今年は桜の開花がかなり遅かったのだろう、桜はほぼ満開であった。
地蔵禅院を後にすると玉津岡神社を訪れる。神社の境内から西に向かう小道に入ると右手に分岐する林道がある。林道を少し進んだところから送電線巡視路が分岐する。尾根には深い堀割の道の痕跡があり、かつては古道があったのだろう。道はすぐに竹林に入る。倒竹で荒れてはいるもの、通行に困難というほどのことでもない。道が檜の植林に入ると歩きやすい道になる。
尾根に乗ると今度は左手の小さな谷を緩やかに降りてゆく。所々で泥濘のある広い谷を進むとフルーツラインと呼ばれる舗装路と合流する。合流地点からはすぐ左手に万灯路山の山頂に向かう道路が分岐し、その周辺にも多くの桜の樹が植えられている。桜はいずれもほぼ満開の状態だ。
山頂の手前には不動明王の石仏があり、その前では護摩を焚いた痕がある。周囲が広く切り払われた山頂からは京都南部の景色が大きく広がり、快適なところだ。山頂まで車道が通じているというのは登山意欲が削がれるところではあるが、これだけ爽快な展望が広がる山頂であれば車に食材を積んで、ピクニックをしに来たくなるところだ。山頂には他に車で来られたひと組の親子がいるだけであり、静かであった。満開の桜の樹の下の東屋でコーヒーと台湾のお土産のお菓子で一服する。
山頂を去ろうかという段になって二匹のウサギを連れたカップルが来られる。山頂からは北に伸びる尾根を降って、まずは北峰を訪れる。北峰は樹林の中の地味なピークではあるが、いくつかの木製のプレートが架けられていた。
西側の斜面を下降する。谷に至ると背丈を越える笹原のトンネルの中を進むようになる。再び舗装路に合流する。園庭を過ぎると、すぐに龍王の滝の案内があり、谷に降りる遊歩道が設けられている。残念ながら遊歩道からは滝はほとんど見ることが出来ない。沢に降りて、対岸に渡渉し、右岸の高い断崖の下の岩場をへつると、谷奥に滝壺と直瀑が姿を見せる。
滝から戻ると、入口の案内板によると落差は13mであり、その名が示す通り雨乞いの信仰対象の滝らしい。案内板には悪質な悪戯による黒いスプレーが吹きかけられており、判読できない箇所が多いのが残念だ。
舗装路を下り、平地に出ると、ここでも桜の植えられた川が見える。川の上流からは賑やかな声が聞こえてくる。どうやらみどり農園という観光農園があるようだ。小さな川は谷川という名称らしい。桜並木を下流に進むと何組が桜の下でお花見をされている。ここは玉川とは異なり、滅多に人も訪れない、まさに穴場といえるだろう。
桜並木が終わると山城多賀の駅に向かって、右手の古い住宅地の中を歩く。ビールを購入する店があることを期待したが、コンビニどころか店舗の類は全く見当たらない。最後はこの先に本当に駅があるのかと思うような細い路地を進むが、忽然と近代的な作りの駅舎が現れる。駅の西側にはほとんと住宅のない広々とした田畑が広がっており、東側とは全く景色が異なる。駅間の広い道路沿いには薬屋の大規模な店舗が建設されているところだった。
帰宅後に玉川を調べると、他の4つは陸奥野田、近江野路、摂津三島、紀伊高野にあるらしい。
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