すかいと読むんだ藪コギ皇海山 〜庚申山-鋸-皇海〜

コースタイム
5/26 4:55庚申山荘−5:55庚申山6:07−6:43 1808m付近−7:21薬師岳7:35−8:30鋸山8:50−9:30不動沢のコル−9:45 1965m付近 10:00−10:20皇海山10:40−11:15不動沢のコル−11:50鋸山12:05−13:00六林班峠13:14−14:10 峠から5個目の沢 14:18−15:16庚申山荘15:47−16:10鏡岩16:21−16:40一の鳥居・・・・17:15かじか荘
天候 | 1DAY:晴れ 2DAY:曇り一時にわか雨 |
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過去天気図(気象庁) | 2013年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
ファイル |
非公開
6755.xls
計画書
(更新時刻:2013/05/22 13:56) |
写真
感想
渋かった、そして味わい深かった皇海山。
岩と花、緑の饗宴、ちょっとしたアドベンチャー(オリエンテーリング?)を楽しめる登山道。どこを見渡しても山また山。人工物はまったく見えず、どっぶり自然に使った感あり。
「原始的自然美を保っている埋もれた山」by深田久弥。まさにそういう山でした。
スカイ山との出会いはおととしの秋。
谷川の山頂からみた山々の中にちょっと変わった形をしたお山がひとつ。「あの山はなんだ??」とつぶやいたら、となりにいたおじさんが「スカイだよ」と教えてくれた。漢字では「皇海」と書くという。なんとも高貴なお名前。
そのユニークな形と素敵な名前、ちょっとマニアックな雰囲気に引かれ、いつかあそこに行ってみよう、と思っていた。
ところが百名山ではあるものの、作者の深田久弥さんも「世に聞こえない山」と述べているほどのマイナーさ、なかなか行く機会はなさそうだなあ、とおもっていた。そんなお山に行ってみようというのはマイナールート好きのP様キナ様。こんな機会はあまりない、と思い、仲間にまぜてもらった
ルート経験者なし、先輩なし、ひよこチームの百名山破線ルート、ということでちょっとしたチャレンジ山行。だれかに頼るのではなく、みんなそれぞれが自立した登山者として力をあわせてがんばりました。
楽しかっただけでなく、とてもよい経験となる充実の山行でした!
印象的だったこと
・林道〜庚申山荘:藤の花と新緑が誠に美しい。庚申七滝への立ち寄り、おすすめです。ところどころに残された悲話伝説にも注目。
・お山めぐり:奇岩とつつじ系お花の饗宴。ひさびさの岩陵歩きを前に足慣らしにちょうどよかった。
・庚申山山荘:営業小屋にするはずだったがいろいろな事情で無人小屋になったとのこと。ふとんもあり炊事場も充実。水も豊富で言うことなし。バイオトイレはめちゃきれい。人が少ないのもよい。
・お酒:Pも私もめずらしくお酒をもってくるのを忘れた。いちおうチャレンジ山行なので酒は眼中になかった、ということにしておこう。
結局小屋で購入し、誠にきもちよく飲ませていただいちゃったけど。
・Mさん:週末だけ小屋番をしている、というMさんは栃木労山の大先輩。
われわれひよこ4人、とてもかわいがっていただいた。
齢70を迎えるが、今年はカラコルムへ向かうという。「海外の山はそう何度もいけるものではないので、自分の心に残る山、を選んだ」とおっしゃっていたのが印象的だった。
いつも情熱をもって生きてきた、そんな様子がうかがえる力のこもった言葉だった。
・キナ飯:鳥肉+和風だし+豆腐をつなぎにしたすいとん。レシピ掲載希望。
・庚申山:残念ながら庚申草(食虫植物)は見つからず。どこかにいるはず、、、、。山頂からすこし鋸方目に足を延ばせば大展望をたのしめる。体力自信のない人はここと山荘だけでたのしむとよいカモ。
・鋸山:岩壁はホールドがしっかりしており、鎖、トラロープがちゃんとしているので見た目ほど怖くはない。展望超よい。視界不良時は危ないだけでなく楽しみ半減になってしまうのでやはり晴れているときに行きたい。岩がくずれやすい質なので注意。
・鋸山⇒皇海山:各所に道迷いトラップあり。要注意。黄色テープ、ピンクリボンの印あり。
・鋸⇒六林班峠:やぶ・やぶ・やぶ でも埋もれてしまうほどではない。いちおう道はあり、ピンクリボン等の目印もあるのでなんとかなうr。
・六林班峠⇒山荘:長い。ひたすら長い、、、、、。歌でも歌いながらあるくとよい。甲斐駒黒戸尾根の下山修業をおもいだした。
やはり他の3名にくらべ体力劣る。。というか、p様キナ様は強い。
二人とも魔人候補決定。
・地図読み:六林峠手前の藪以外はほぼ稜線歩きのルートだったので、迷ったら尾根にでる、ということで対処できるだろう、と予測してた。幸いその通りだったので大きく迷うことなく動くことができたが他の山だったらもっと丁寧にやらないと危ない。
・かじか荘の風呂:猿に会える。
・大谷SA:穴場カモ。餃子がおいしかった。
・P様、CLお疲れさまでした!やっぱ魔人候補ですな。また一緒にあそんで〜。
・キナ様 地図読みも歩行も着実にうま〜くなっていく。。。魔人候補に任命させていただきます。これからもよろしくね
・ホサ山君 単なる不思議ちゃんではなかった。ボーっとしているようじつはなにげにぬかりない奴とみた。
みんな本当にありがとう!!!また山一緒にいってね〜
いぶし銀だよ!皇海山!!
【目的】
クラシックルートをあえていく!この時期ここにしか咲かない花を愛でる。
皇海山は百名山、群馬県沼田市側からの往復4〜5時間程度のメジャールートで登頂するのが一般的。
去年晩秋に松木渓谷沿いのルートからのPHを目論むが総合力が足りないため断念。
本格的な夏シーズン到来前に絶対いきたかった山のひとつ。
5年くらい前のエアリアでは一般登山道だったけど最新版では破線ルートになっていた。
【ルート】
1DAY:日光市国民宿舎カジカ荘〜庚申山荘〜お山めぐり〜庚申山荘
2DAY:庚申山荘〜庚申山〜駒駈山〜鋸山〜皇海山〜鋸山〜六林班峠〜庚申山荘〜カジカ荘
地図上には8のピーク(11だっけ?うる憶え)、6本以上の沢渡り、地図に載らないピークを含めると想像以上のアップダウンが続く
【総合力】
体力☆☆☆
ルーファイ☆☆☆☆
読図☆☆☆
岩歩き☆
時間管理☆☆
【1日目】
朝出発の10時登山開始、庚申山荘まではおしゃべりしながら、ところどころのへんてこ岩と戯れながら、
のんびり遊歩道の装い、山荘に荷物をデポってお山めぐり。
洞窟あり岩あり岩ありのおもしろアスレチックコース。
お目当てのコウシンソウがなかなか見つからないが、たくさんお花が咲いている。
山荘真後ろの絶景ポイントから周辺を見回すと、どこもかしこも山山山。
新緑まっさかり、もっさもさのブロッコリー。いろんな緑を堪能できる。
テントを担いでのぼったけれど、いろいろありまして、山荘に泊まることに。
無人小屋と聞いていたが、山開きの後は週末管理人さんがいるとのこと。
この日の宿泊者は4パーティー10人強。
ここで出会った、管理人さん、栃木県労山のM氏、この方にたいへんお世話になりました。
日暮れ前から一緒に酒盛り、M氏のたいへん興味深い話をたくさん聞くことができました。
寝不足の為8時前には就寝。
【2日目】
3:00起床、4:00発だったが、出発がずれ込み4:50分に…。
庚申山荘〜庚申山
お山めぐりコースと庚申山方面分岐でコンパスをあわせる、ここから庚申山の登りはガレ場が続く、ここ下りで使いたくないなぁと思う。
1時間ほどで山頂らしき平らなピークにつく。全く展望がない。コウシンソウが見つからない。群生してるはずなのにぃ。
庚申山〜駒かけ山
尾根沿いを歩く、まだ道がある、一部藪コギあり、途中で道をロストする、
ふみ後がところどころバラバラについている。コンパスの指す方向とは別方向に指標がある、とりあえず指標近くまで
ふみ後を調べにいくが、バラバラのふみ跡だらけ、コンパスの方向に戻る。
ほさまこチャンが、地図では尾根上の道になってるから、尾根伝いに戻ろうとアドバイスをくれる。
尾根上を歩いていたらほどなく踏み跡がみつかった。ホッ。
ここら辺は藪だらけ、ふみ跡もところどころ、バラバラにある。
キョロキョロしないとすぐロスト。こーゆーところで経験値の差がでるんだろうな。
駒かけ〜鋸
駒かけ山のピークから鋸の尾根が見える。んータノシソー!キナさんもやっと元気がでてくる。
鋸のピークまでは小ピークが3つほど、鎖は2箇所、虎ロープが2箇所、簡易はしご複数。
はしごがグラグラしてチョット怖かった。虎ロープもつるつるすべるからなるべく使わないようにした。
鋸山のピークについて一安心、大休憩をとり、景色を堪能、松木渓谷美しすぎる、深い森、深い緑、水の流れる音が遠くから聞こえる。
先ほど通過した鎖場で調度だれかが降りているのが見える。「人間って小さいねぇ」。
ここを最後に展望はもう望めない。たっぷり景色を堪能。
鋸〜皇海
ほっとしたこの直ぐ跡の岩場、沢筋を少し下り、ピークをトラバースして尾根にいく道、ほんの5Mほどだがめちゃ怖いし、キライキライ!
でたよ…。最も苦手な道。すべる、絶対にすべる…。3人は全然平気だが、わしは超ビビリながらおりる。
みかねて、「交代したら?」に先頭バトンタッチ…。ぷぅー。
皇海はもうすぐそこだ!!朝から通ってきた道があまりに変化に富み過ぎて、記憶が遠のく。
残雪あり複数ピークあり、藪あり、倒木あり、岩あり、整備された道なし、全部あるじゃん!!ほんとにこれ一般登山道ですかぁ??
10時過ぎに皇海山ピークハント!!5時間20分。
展望はゼロだが妙な達成感。わーい!みんなでハイタッチ!!
皇海〜鋸〜六林班峠
下山路を往路にするか、六林班にするかで迷う。どっちの道もCTは同じくらい、ルートの中身が全然違う。
迷った結果、鋸ピークまで引き返してきて、六林班経由で戻ることになる。(超優柔不断)
一般登山道だが、道迷いする人が多いと前情報でしっていた。藪コギとも…。
うぅ。自信ない…ここからまこちゃんに代わってもらう。
しばらく快調だがすぐに道がなくなる。藪コギというより、藪上歩き??ここもそこら中に踏み跡(藪の倒れたあと)がある。
ただ、印が結構近距離にあったので、ピンクテープをたよりに歩く。
ちょっとはなれただけで、みんなの位置がわからなくなる。倒木の上に乗っかって見回しても、道はない。
途中からホサが先頭になる、さすがに早い。藪コギがしばらく続き、やっと峠にでる。
六林班〜庚申山荘
皇海ピークあたりから、雲行きが怪しく、日光白根方面から雷の音も聞こえていた為、ホサはしきりに天気を気にしだす。スピードもUP。
わしは、もっと真上の雲が黒くなってきたらでいいよー。(カッパ)というかんじ…。
トラバース道をひたすら歩く。右切れてるので、左ばっかに重心がかかる。左足疲れる。
沢を5本渡ったあたりで数えるのを止める。ところどころ道がない。ふみ跡もぐちゃぐちゃ。
途中でポツポツきたので、カッパを着る。暑い×3、あつーい。
そんなこんなで庚申山荘到着。
管理人M氏も今日は山を降りる日、ご一緒してくださるとのこと。
足裁きがとても上手、早くて全然追いつけない。
一の鳥居まで降りてきたあと、荷物を置いて特別講習。
カジカ荘までトラックの荷台に乗せてもらうことに。
ジェットコースターみたいで超面白い。
最後までお世話になりありがとうございました。
カジカ荘でお風呂に入り岐路へつく。もう筋肉痛はじまってるよー。
【自分メモ】
体力→あって当然。もっと強化する。
ふみ跡→に惑わされるな!コンパスを信じろ!
ルーファイ→もっとたくさんの経験が必要。
読図→1/10000じゃ地図がでかすぎる。1枚に収まる印刷の仕方をおぼえる。
ルート上の沢スジを数覚えておく。
コンパスをもっと早くあわせられるようにする。
歩いてる時、地形を頭にいれることを常に意識する。
コンパスをあわせる位置を忘れない。
時間管理→休憩時間は10分とする。が、休憩ポイントは先決めておいてもよい。
岩場、すべりそうなとこの通過→特に下り、スムーズにできるよう練習する。
そんなにすべらないことを知る。
虎ロープ、やわそうな鎖でも、もっと信用する(BYホサ)
こー書くと、全部が足りない、もっともっともっとできるようになりたい。
最後に
同期山行は何度もあるけど、今回ほどみんなで力をあわせた感があった山行はなかった。いい刺激になり、勉強になり、充実の山行になりました。
CTは8時間ちょいだけど、記録上ほとんどの人が10時間以上かかっているのが心配だった。11時につかない場合は下山しようとおもっていたけど、予定どおりに下山できてほんとによかった。
ホサキマコちゃんありがとー!!
来年は松木渓谷いこー!
ひさびさの、同期だけでのお泊まり山行。
いっぱい勉強になる、為になる、山行のハズだったのに、
靴擦れの痛みに集中力を削がれ、、、
ナントモ消化不良の2日間でした。。。
ほとんどの行程で、みんなに着いていくのに精いっぱい。
好物の岩場鎖場も、目に入ってきたときは、
テンション上がったけど、新靴の感触がつかめなかったせいで、
楽しむというより、探り探りの状態で、
あれ?あれ?と思いながらの通過。
「皇海山」の字面で惹かれて行きたくなって、
ぴこちゃんにアイディア出してもらって、
半年以上を経て、ようやく実現した山行だったのに、
もったいないことをしてしまった〜!
行動遅い、注意力散漫、落石、おまけに鍋ひっくり返す。。。
いっぱい迷惑かけて、ごめんなさい。
そして、たくさんフォロー、アドバイスしてくれて、どうもありがとう!
次回、松木渓谷Ver.の時には、万全のコンディションで臨みたいです。
みんな、また、よろしくしてやってください〜!
それから、今回のルート中、私たちのような若輩者が珍しいのか、
出会ったおじさま達が、みなさん、いろいろお話しをしてくれました。
とくに、庚申山荘の管理人さん!!
(会った直後から、勝手に、おとうさんと、
呼ばせてもらいました。)
こんなに山経験豊かな人に会うのは、初めて。
とくに海外登山の話は、興味深かったなぁー。
そして、なんと、下山のヘタクソなわたしを見かねて、
10秒で治る、下山の裏技を伝授してくれました!
「みんなにも教えてやりなー。」と、おとうさん言ってたので、
自分メモとしても、書き留めておきます。
<下山上手になる裏技>
1.体の正面を谷側に、背中を山側に向けて直立する。
2.そのまま、後ろ向きに斜面を数メートル登る。
3.山側に足を踏み出した姿勢で止まる。
(この止まった状態が、最も無理のない正しい姿勢とのこと。)
4.その姿勢のまま、斜面を下る。
残雪期の雪山で、トレースない斜面を下るときの、
あの重心移動の感じに似てるかなー?
下山時の休憩中などで、実践してみるとよいそうです。
こんな講義も含めて、おとうさん、たいへんお世話になりました。
また会いに行くからねー!
総合力をもっとあげ、修行して、松木渓谷から登りたい!
沢あるきも練習しないとね〜 水ボッカもだにゃ-・・・。
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