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記録ID: 6909933
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ハイキング
富士・御坂

富士山女人天上【女人禁制の歴史】

2023年06月03日(土) [日帰り]
 - 拍手
体力度
2
日帰りが可能
GPS
03:16
距離
5.5km
登り
464m
下り
464m
歩くペース
速い
0.70.8
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
3:00
休憩
0:15
合計
3:15
距離 5.5km 登り 464m 下り 464m
9:36
34
スタート地点
10:10
10:13
2
10:20
10:21
25
10:46
10:53
26
11:19
11:24
27
11:51
18
12:08
12:09
5
12:52
過去天気図(気象庁) 2023年06月の天気図
アクセス
利用交通機関:
バス
富士山駅5番乗り場から馬返し行きバス(ジャンボタクシー)にて馬返し下車。
運賃:
運行期間:
時刻:
富士山駅→馬返し
9:30→10:00
15:00→15:30

馬返し→富士山駅
10:10→10:40
15:35→16:05
コース状況/
危険箇所等
馬返しから二合目と三合目の間の林道までは、スバルライン開通の少し前までのメインルートだった登山道を歩きます。富士山信仰「富士講」の道者や民衆が多く歩いていた幅の広い参道です。
未舗装林道を少し歩いたあとは、苔むす原生林に分け入ります。


【馬返し〜女人天上】
馬返しから二合目、その先の林道までは幅の広い登山道が続きます。富士山への参道にあたる区間です。多くは土の斜面ですが、ところどころに階段や石畳があります。石畳は濡れていると滑りやすいので注意。
二合目にある崩れた神社と橋を越え、ひと登りすると未舗装林道(細尾野林道)に出ます。五合目方面は林道を横断しますが、女人天上へは左に。林道を10分ほど歩くと、女人天上への入り口を示す道標があります。
入り口周辺は崩れやすい小さな土の崖になっていますが、森に入ると細い踏み跡のある歩きやすい苔の森の登山道です。鹿の踏み跡などに惑わされないように注意してください。女人天上までは入り口から20分ほどです。

帰りは来た道を戻ります。


※トイレ:馬返しバス停、細尾野林道に仮設トイレあり(冬季は撤去されます)
その他周辺情報 【大文司屋】
8:30〜16:00
4月ころ〜11月はじめころ営業、不定休

馬返し唯一の茶屋。スバルライン開通を機に閉業していた茶屋が2020年に再オープンしました。店主の羽田さんは閉業時の店主の孫にあたります。
オススメは富士山の水で淹れたコーヒー。外で鳥のさえずりを聞きながら、寒い日は中の囲炉裏の火を眺めながらいただけます。

お天気が悪い時はだいたいお休みです。
馬返しの広場。奥に見える鳥居は禊場の名残。
2022年08月22日 15:54撮影 by  X-E3, FUJIFILM
8/22 15:54
馬返しの広場。奥に見える鳥居は禊場の名残。
馬返しの茶屋、大文司屋さん。

寒い日は囲炉裏に火がつけられて、焚き火カフェの雰囲気に。
2023年05月22日 08:49撮影 by  X-E3, FUJIFILM
5/22 8:49
馬返しの茶屋、大文司屋さん。

寒い日は囲炉裏に火がつけられて、焚き火カフェの雰囲気に。
富士山において猿は特別な存在。それは富士山が庚申(かのえさる)の年に一夜にして生まれたという伝説があるから。
だから禊場には狛犬ならぬ狛申。
2023年05月22日 08:58撮影 by  X-E3, FUJIFILM
5/22 8:58
富士山において猿は特別な存在。それは富士山が庚申(かのえさる)の年に一夜にして生まれたという伝説があるから。
だから禊場には狛犬ならぬ狛申。
2022年09月14日 09:28撮影 by  X-E3, FUJIFILM
9/14 9:28
登山道はところどころ細くなる場所もありますが、それでもすれ違うには十分過ぎる広さ。
2023年05月22日 09:28撮影 by  X-E3, FUJIFILM
5/22 9:28
登山道はところどころ細くなる場所もありますが、それでもすれ違うには十分過ぎる広さ。
登山道は五合目まで、広葉樹と針葉樹の混ざる、豊かな森の中を歩きます。
2023年06月01日 10:37撮影 by  X-E3, FUJIFILM
6/1 10:37
登山道は五合目まで、広葉樹と針葉樹の混ざる、豊かな森の中を歩きます。
二合目に並ぶ石碑群。
富士河口湖町勝山にある小室浅間神社の山宮は2011年の震災で拝殿が倒壊、いまも崩れた建物がそのままになっています。
神社の建っている場所の一段下にはかつてお寺があったとされています。神社のすぐ隣は山役場があり、通行手形の確認や女性の立ち入りを制限する役割がありました。
2023年05月22日 09:31撮影 by  X-E3, FUJIFILM
5/22 9:31
二合目に並ぶ石碑群。
富士河口湖町勝山にある小室浅間神社の山宮は2011年の震災で拝殿が倒壊、いまも崩れた建物がそのままになっています。
神社の建っている場所の一段下にはかつてお寺があったとされています。神社のすぐ隣は山役場があり、通行手形の確認や女性の立ち入りを制限する役割がありました。
痛ましい拝殿は静かに森に帰っています。
2022年09月14日 09:52撮影 by  X-E3, FUJIFILM
9/14 9:52
痛ましい拝殿は静かに森に帰っています。
すぐ裏にある沢には、深い穴。
2023年05月22日 09:34撮影 by  X-E3, FUJIFILM
5/22 9:34
すぐ裏にある沢には、深い穴。
女人天上への入り口は、小さな道標が目印です。ここから深い森の中へ。
2023年06月01日 11:09撮影 by  X-E3, FUJIFILM
6/1 11:09
女人天上への入り口は、小さな道標が目印です。ここから深い森の中へ。
八ヶ岳のような、苔むす森。
2022年09月14日 10:17撮影 by  X-E3, FUJIFILM
9/14 10:17
八ヶ岳のような、苔むす森。
よく探すと、小さな花が咲いていたりします。
2023年06月01日 11:19撮影 by  X-E3, FUJIFILM
6/1 11:19
よく探すと、小さな花が咲いていたりします。
女人天上から見える富士山頂。江戸時代は今よりも木々の背が低かったのかもしれませんが、よく知っている富士山とは違った姿を目にした女性たちは何を思ったのでしょうか。
2022年09月14日 10:21撮影 by  X-E3, FUJIFILM
9/14 10:21
女人天上から見える富士山頂。江戸時代は今よりも木々の背が低かったのかもしれませんが、よく知っている富士山とは違った姿を目にした女性たちは何を思ったのでしょうか。
史跡を示す碑が立っています。昭和50年代に再発見されたこの場所は、その後も訪れる人は多くないようで、ここまでの道の踏み跡はそれほど濃くはありません。そのおかげで、静かな富士の森をじっくり味わうことができます。
2023年06月01日 11:23撮影 by  X-E3, FUJIFILM
6/1 11:23
史跡を示す碑が立っています。昭和50年代に再発見されたこの場所は、その後も訪れる人は多くないようで、ここまでの道の踏み跡はそれほど濃くはありません。そのおかげで、静かな富士の森をじっくり味わうことができます。
2023年06月01日 11:31撮影 by  X-E3, FUJIFILM
6/1 11:31
撮影機器:

感想

【女人天上】

明治時代まで、富士山の二合目より上は女性の立ち入りを禁じられた「女人禁制」の場所でした。それでも江戸時代の富士山信仰の人気は凄まじく、なんとか富士山に近づきたいと、あるものは男装して山役場を越え、またあるものはこっそりと脇道にそれて深い森に入り、富士山を望む丘から富士山を遥拝していました。
近年の調査で見つかった女人天上は森が切り開かれ、富士山頂が見えるようになっています。その姿は扁平で、決して美しい姿とは言えませんが、だからこそ、いかに女性たちが富士にかける思いの強さを感じることができる場所です。
展望所に至る深い森はカラマツやモミなど針葉樹の原生林で、特に霧に包まれた日には苔の緑が美しい静かな空間が広がります。


【馬返し】

富士講の道者が装束を着替える「禊場」があった場所で、ここから先は聖域にあたるため馬や牛など四つ足の動物は立ち入りができなかったことから「馬返し」と呼ばれています。スバルライン開通の少し前まで吉田口登山道の基点で、富士吉田駅(いまの富士山駅)を出た登山バスはここまで走りました。バスを降りた登山者は四軒の山小屋や茶屋が並んでいるこの場所でひと息ついてから登り始めたよう。
近年、かつての茶屋が再オープンしたり、ヤマガラやゴジュウカラなどのカラ類をはじめとした野鳥が集まる場所として、バーダー(野鳥専門の写真家)の注目をにわかに集めている場所でもあります。

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