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記録ID: 6967861
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無雪期ピークハント/縦走
槍・穂高・乗鞍

まほろば跋渉記#61 安曇野の優美な三角形 北アルプス常念岳

2024年06月27日(木) [日帰り]
 - 拍手
体力度
4
1泊以上が適当
GPS
07:36
距離
14.9km
登り
1,677m
下り
1,676m
歩くペース
速い
0.70.8
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
6:38
休憩
1:00
合計
7:38
距離 14.9km 登り 1,677m 下り 1,676m
4:03
2
スタート地点
4:21
4:28
7
4:35
41
5:16
20
5:36
28
6:04
43
6:47
6:55
30
7:25
7:26
57
8:46
9:10
2
9:31
9:35
21
9:56
10:07
26
10:33
11
10:44
10:45
13
10:58
22
11:20
5
11:25
11:27
13
11:41
ゴール地点
天候 晴れのち曇り
過去天気図(気象庁) 2024年06月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
一ノ沢第一駐車場に駐車。
長野県安曇野市、林道一ノ沢線の終点にある一ノ沢登山口。昔は林道終点付近の路上に斜めに引かれた駐車スペースがあったんですが、今は1kmほど手前にある一ノ沢第一駐車場に車を駐めます。早朝4時半、まだ全く人気のない登山口を出発します。
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長野県安曇野市、林道一ノ沢線の終点にある一ノ沢登山口。昔は林道終点付近の路上に斜めに引かれた駐車スペースがあったんですが、今は1kmほど手前にある一ノ沢第一駐車場に車を駐めます。早朝4時半、まだ全く人気のない登山口を出発します。
一ノ沢ルートは常念岳へのメインルートで、登山口から山頂までおよそ6km、標高差1500m余りを登ります。登山道は一ノ沢に近接しながら主に左岸の少し山側に付けられていますが、常に賑やかな沢音を聴きながら登っていきます。
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一ノ沢ルートは常念岳へのメインルートで、登山口から山頂までおよそ6km、標高差1500m余りを登ります。登山道は一ノ沢に近接しながら主に左岸の少し山側に付けられていますが、常に賑やかな沢音を聴きながら登っていきます。
横通岳に突き上げる笠原沢を過ぎると、常念岳の稜線をずいぶんと間近に望むようになります。そしてその先で今日初めて一ノ沢の本流を渡り、一旦右岸へと進みます。
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横通岳に突き上げる笠原沢を過ぎると、常念岳の稜線をずいぶんと間近に望むようになります。そしてその先で今日初めて一ノ沢の本流を渡り、一旦右岸へと進みます。
標高2080m付近、ひんやり気持ちいい冷気が流れる雪渓を見ると、ここから胸突き八丁が始まります。ここから常念乗越まで標高差370m、これまで比較的緩やかだった登山道は、この先ぐっと傾斜を増します。
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標高2080m付近、ひんやり気持ちいい冷気が流れる雪渓を見ると、ここから胸突き八丁が始まります。ここから常念乗越まで標高差370m、これまで比較的緩やかだった登山道は、この先ぐっと傾斜を増します。
直接常念岳へと突き上げる一ノ沢左俣。まだ途切れ途切れに雪渓が残ります。
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直接常念岳へと突き上げる一ノ沢左俣。まだ途切れ途切れに雪渓が残ります。
一ノ沢右俣を渡ると、最後の水場。ここまでずっと豊富な水とともに歩いてきましたが、ここでお別れです。冷たくおいしい水に癒されます。
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一ノ沢右俣を渡ると、最後の水場。ここまでずっと豊富な水とともに歩いてきましたが、ここでお別れです。冷たくおいしい水に癒されます。
水場から30分、水音が消えた樹林内をジグザグに登り切ると、標高2460mの常念乗越に到着です。正面には槍から大キレットへと続く稜線を間近に望みます。
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水場から30分、水音が消えた樹林内をジグザグに登り切ると、標高2460mの常念乗越に到着です。正面には槍から大キレットへと続く稜線を間近に望みます。
標高3180m、日本第5位の高峰・槍ヶ岳。鋭く天を突くその姿はまさに北アルプスの象徴であり、いつの時代も登山者の憧れです。
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標高3180m、日本第5位の高峰・槍ヶ岳。鋭く天を突くその姿はまさに北アルプスの象徴であり、いつの時代も登山者の憧れです。
さて、ここから常念岳山頂までは標高差400m、アルプスらしいガレ場の道を登っていきます。
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さて、ここから常念岳山頂までは標高差400m、アルプスらしいガレ場の道を登っていきます。
常念乗越からおよそ50分、急登に喘ぎながらなんとか標高2857mの山頂に到着。明日は大雨の予報で天気は早くも下り坂、さっきの青空はあっという間に消え高雲ってしまいました。
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常念乗越からおよそ50分、急登に喘ぎながらなんとか標高2857mの山頂に到着。明日は大雨の予報で天気は早くも下り坂、さっきの青空はあっという間に消え高雲ってしまいました。
それでも素晴らしい展望が広がる常念山頂。南にはたおやかな蝶ヶ岳と昨夏訪れた大滝山へと続く山並。奥には中央アルプスも望みます。
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それでも素晴らしい展望が広がる常念山頂。南にはたおやかな蝶ヶ岳と昨夏訪れた大滝山へと続く山並。奥には中央アルプスも望みます。
その右手の大きな谷は上高地へと流れる梓川で、3000m級の山々に囲まれながら緩やかな谷底がひろがります。大正池から徳沢までおよそ10km、幅600〜900mの盆地状に広がる上高地の特異な景観は、焼岳火山群の白谷山の火山噴火によって梓川が堰き止められ、その堰止湖が埋め立てられたことによって誕生しました。
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その右手の大きな谷は上高地へと流れる梓川で、3000m級の山々に囲まれながら緩やかな谷底がひろがります。大正池から徳沢までおよそ10km、幅600〜900mの盆地状に広がる上高地の特異な景観は、焼岳火山群の白谷山の火山噴火によって梓川が堰き止められ、その堰止湖が埋め立てられたことによって誕生しました。
その梓川を挟んで対峙する穂高連峰。左から前穂高岳、奥穂高岳、涸沢岳、北穂高岳と並び、いずれも標高は3000mを越えます。最も高いのが中央の奥穂高岳で、その標高は3190m、南アルプスの間ノ岳と並んで日本第3位の高さを誇ります。
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その梓川を挟んで対峙する穂高連峰。左から前穂高岳、奥穂高岳、涸沢岳、北穂高岳と並び、いずれも標高は3000mを越えます。最も高いのが中央の奥穂高岳で、その標高は3190m、南アルプスの間ノ岳と並んで日本第3位の高さを誇ります。
北には横通岳から大天井岳、燕岳へと続く山並。左奥のまだ残雪豊富な山並は立山と剱岳、写真ほぼ中央の燕の後ろには名前の通り尖がった針ノ木岳、その右奥には爺ヶ岳や鹿島槍、白馬といった遥か日本海へと連なる後立山の山並を望みます。
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北には横通岳から大天井岳、燕岳へと続く山並。左奥のまだ残雪豊富な山並は立山と剱岳、写真ほぼ中央の燕の後ろには名前の通り尖がった針ノ木岳、その右奥には爺ヶ岳や鹿島槍、白馬といった遥か日本海へと連なる後立山の山並を望みます。
東方には前常念の向こう眼下に安曇野と松本平が広がります。
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東方には前常念の向こう眼下に安曇野と松本平が広がります。
南東方向にはおよそ140km離れた富士山も雲の上に頭を出していました。
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南東方向にはおよそ140km離れた富士山も雲の上に頭を出していました。
ほんとはもっと色々足を延ばしたかったんですが今回は日帰りで我慢、それでもかつて安曇野に住んでいた頃は自分にとって最も身近な山のひとつであった常念岳の懐かしい風景に触れて満足でした。
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ほんとはもっと色々足を延ばしたかったんですが今回は日帰りで我慢、それでもかつて安曇野に住んでいた頃は自分にとって最も身近な山のひとつであった常念岳の懐かしい風景に触れて満足でした。
山旅の最後に松本市の城山公園へ。ここは学生時代から自分のお気に入りのスポットで、松本から安曇野、そして北アルプスを一望します。まるでジオラマのような松本の夜景と雲の上から覗く常念岳をいつまでも眺めていました。
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山旅の最後に松本市の城山公園へ。ここは学生時代から自分のお気に入りのスポットで、松本から安曇野、そして北アルプスを一望します。まるでジオラマのような松本の夜景と雲の上から覗く常念岳をいつまでも眺めていました。

感想

松本や安曇野から西に連なる北アルプスを眺めると、真っ先に目に入ってくるのが日本百名山にも選定されている常念岳。標高は2857mと3000mには及ばないものの、北アルプス南部の重鎮・槍ヶ岳や穂高岳の前山にあたるため山麓からは端正な三角形をすっきりと仰ぎ見ます。「日本近代登山の父」と呼ばれ、日本アルプスを世界に紹介した英国人登山家ウォルター・ウェストンは「松本付近から仰ぐすべての峰の中で、常念岳の優雅な三角形ほど、見る者に印象を与えるものはない」言い、また日本百名山の著者・深田久弥が「金字塔と呼ばれるにふさわしい山は我が国には幾つも数えられるが、その最も代表的なもののひとつとして常念岳が挙げられよう」と記しました。かつて自分も松本や安曇野に住んでいた頃、毎日眺めた北アルプスの名峰に、ウェストンも辿った一ノ沢コースから登ります。
 ※令和6年8月7日の大雨による林道崩落の為、現在(8月末時点)も林道一ノ沢線は通行止めとなっています。一ノ沢ゲートから崩落地点(一ノ沢登山口手前約1.9km)まではタクシーのみ通行可能とのことです。詳細は安曇野市HP等をご確認ください。


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