槍ヶ岳 北鎌尾根（貧乏沢から） 独標直登＆独標ピークビバーク
hatsu
コースタイム
上高地 7:30−10:45 横尾 12:00ー14:00 槍沢ロッジ（泊）
●8/10(月)
槍沢ロッジ 5:15ー6:15 大曲ー8:00 水俣乗越 8:30ー10:30 ヒュッテ西岳
11:30ー15:00 大天井ヒュッテ（泊）
●8/11(火)
大天井ヒュッテ 5:45−6:15 貧乏沢入口ー9:15 天上沢出合ー9:50 北鎌沢出合
10:10−10:30 左右俣出合 11:00ー13:40 北鎌のコル 13:50ー
17:00 独標取付ー 18:10 独標ピーク（ビバーク）
●8/12(水)
独標ピーク 8:00ー11:20 北鎌平 11:30ー12:20 カニはさみ岩 ー13:00 槍ヶ岳山頂 ー13:30 槍ヶ岳山荘 14:00ー 15:20 ヒュッテ大槍
●8/13(木)
ヒュッテ大槍 7:30ー 11:30 横尾 12:30ー15:00 上高地
| 天候 | 8/ 9 晴 のち 曇 8/10 晴 のち 曇 夕方霧雨 8/11 晴 のち 曇 8/12 晴 のち 曇 8/13 雨 |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2015年08月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
自家用車
（復路） 信州健康ランド（塩尻北IC 最寄）にて宿泊後、往路と同経路にて翌日帰宅。 |
| コース状況／ 危険箇所等 |
（一般ルートは割愛） ●北鎌尾根 全般： ご存じのとおり「体力」と「ルート・状況判断力」が要求されるバリエーションルートです。すべて自己責任、自主的な判断・行動にてやり遂げる能力と強い意志が必要とされます。ちょっとしたルート判断ミス時や、更には適正と思われるルート上でさえも落石や崩落、滑落のリスク；〜ヒヤリとする岩のズレ・はがれ等々〜、が度々発生します。常に集中力を切らさずに危険を事前察知し即時回避できるようなメンタル面のタフさ・スタミナも重要です。 ●貧乏沢： 長く急な枯れ沢のガレ場下りは、すべての石が動くので緊張し疲れ、思った以上にキツかったです。夜間にはなるべく行きたくないところ。転倒や落石には十分注意し慎重な下降を心掛けてください。左の森林帯に巻道が頻発するので極力そちらの選択が良いでしょう。 途中、日が浅そうな大型動物の糞（両手大）を発見。後にネットで調べたら、どうもやはり熊さんのブツだった模様。→特に日の出前に下る方はご注意を。 下降中、ずっとブヨ玉が顔を覆い付きまとい不快でした。 ●北鎌沢右股： 8/11の段階（好天続き）では右俣はほぼ枯れていました。セオリー通り左右俣出合での取水が適当です。また、非常に暑かったためか北鎌沢のコルまでの3時間弱で1．3Lも消費してしまいビバーク時の料理の水使用を制限することになってしまいました。天候によってはより安全寄り（多め）の取水を心掛けてください。 コース自体は昨夏から特に変化は無い印象でした。 上部の右側の ”クライマーズホイホイ”（：赤×印 2ヶ所）は薄いですが目には留まります。×印に頼らずとも、有視界であれば沢筋(本流）と目的地の北鎌のコルをしっかり見定めていれば脇筋に外れることも、見るからに険しげな右側のP7垂壁岩峰を目指してしまうことも無いでしょう。最上部左側の草付急斜面に迷い込むことも同様に避けられると思います。逆に視界不良時は要注意；慎重に状況分析し判断してください。 ●北鎌のコル〜独標取付： 特に昨夏から変化は無い印象でした。枝切り整備されて歩きやすくなっている箇所有 （：Oヒュッテの支配人様；ありがとうございます）。 ●独標取付からの直登（左側より）： グレーの残置ロープは大変危険；支点がいつ切れてもおかしくない状態；体重かけるべからず。・・今更ですが残置を切断処置してしまった方が良かったのかも？ 直登ルートはリスク・難度高いので安易なトライは避け、自己の経験と技量を十分に鑑みた上でご検討ください。 ●独標〜北鎌平： P13白ザレ峰を始め、各所のザレ部分は昨夏より不安定で滑りやすく、より難しい印象でした。ここ数日の好天（降雨無しで乾燥度が強い？）の影響でしょうか。 ●北鎌平〜大槍： よりストレートなルート取り：東鎌尾根寄りの大岩超え、をしたところ、結構ぐらついたり崩れて落下する大き目の岩が有りました。 |
| その他周辺情報 | 後泊： 信州健康ランド（塩尻北ＩＣ最寄） サウナ・水風呂・仮眠部屋、無料マッサージ機等々 疲れを癒すのにお勧め 立寄り： 安曇野 いわさきちひろ美術館（心地良い広大な公園、原画も素晴しい） |
写真
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北鎌は稜線を午前中早い時間帯に通過、のプランがお勧めです。
だから自分は稜線ビバーク派（足が遅いこともあるのだけど）
(多分スマホ置いた岩溝も同じか？）
今回はアレが期待できそう
居合わせた皆様、有難うございました
装備
| 個人装備 |
＜一般的な装備の他に以下を持参＞
●ビバーク関連：
ツェルト
バーナー類
ゴミ回収用ジップロック（衛生ゴミ用含め）
●安全関連：
簡易ハーネス
カラビナ
スリング
懸垂具
ロープ８ｍｍ×３０ｍ
|
|---|---|
| 備考 | 過去の失敗から、必ずヘッドライトをメイン ＆ サブ（予備用）持参していましたが、今回予備用をサイドポケット閉め忘れというポカでどこぞに紛失してしまいました（サングラスも共に紛失）。 昨今の○○臭対策グッズ（アルコール ウェットティッシュ類）は連泊山行には重宝しますね；せっせと要所をフキフキして同宿・同席者に失礼無いように努めます。 山〇パンの５連ミニクリームパンは賞味期限を相当日数超えてもびくともしません。 |
感想
昨夏に続き2度目の北鎌。前回の経験を踏まえ、以下をテーマに挙げて臨みました。
�”亘蛎瑤�らのアプローチってどうよ？
前回（水俣乗越）に比べ貧乏沢の下降は予想以上に長くてキツイですね〜。
もし次やるとすれば水俣経由かな。・・大槍から下り or ピストン、というプランも頭に浮かびはします。
�▲椒襯瀬螢鵐宛�果のほどは？
前回チムニー始め要所で苦労したことも有り、その後に始めて最近はすっかりハマっている「ボルダリング」。未だジム課題4級程度の腕前ですが、、効果のほどは絶大です。ひとつひとつのホールドの的確な選択や常に続ける4点支持のムーブの流れ、が前回とは全く違って安定感を増した印象です。
それにも増して、何より楽しいww。特に北鎌沢右俣は前回巻いてばかりいた大岩の数々を攻めるのが面白く新鮮でした。手に足やマントリング、パーミングを多発するような感じですかね。
一方で、よりチャレンジングなコース取りをしてヒヤヒヤしたり、行き詰って苦労して回避したり、も有りましたがこれはボルダリングを覚えたからこその弊害なのでしょう。
�Ｆ班個湘丱船礇譽鵐検�
これは怖かった。
ここのナイフリッジの怖さと難度はウマノセや大キレットのソレよりも遥かにキツイ印象です。長時間登攀の終盤のヘロヘロ状態でのトライだったことを差し引いても、登山靴＆重荷でフリーソロでのトライはチャレンジではあってもセーフティーではありませんね、正直おススメできません。フットホールドが浅いとこんなに怖いものなのですね。確保具持参でしたが、いつ足がはがれるかもしれぬ状態では片手空けてアレコレ操作する余裕など有りませんでした。次回行く機会あればトラバースルートにします。
・・というか、改めてトラバースルートの魅力を再認識した次第です。どでかい独標のスケールを体感できて、ザレや狭い岩棚のバンド、上からの落石が怖い岩壁、ハング岩、スラブ帯、チムニー登り、どこで独標Pに登るか巻くかの逡巡、等々、色々な要素に満ちており総合的に岩の弱点を攻めるような醍醐味がありますね。
��2回目は余裕？ 楽しい？ ドキドキワクワクが薄れる？
1年前に選んだルート、悩んだ要所、ヘタした場所、等々 しっかり身に覚えていましたが、だからといって余裕が有るとか新鮮味が乏しいということは無くて、むしろ
「よくぞ前回ここをクリアしたな」「ここってこんなに難しかった？」と改めて厳しさやそれを如何に乗り越えるか工夫する面白さ・醍醐味を再認識しました。十分楽しめましたし、多分3度目以降でも期待できると思います。
(その他）
帰路、徳澤〜明神間の遊歩道脇で見慣れぬ動物を見かけました。近くの方が「白い鼻筋が見えたから、ハクビシンだと思う」とのこと。初めて見たが雨天装備でカメラが間に合わず撮れず残念。
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hatuさん
二年連続の北鎌、凄いです！
ボルダリングのせいか、今回はコメントからも少し余裕を感じます。
独標の直登、私でも行けますかね〜
次は渡渉も含めたクラッシックルートですか？
masuzoさん；
独標トラバースで逢ってから1年ですね、懐かしいです。
仰る通りのようで、初めての前回は恐らくはイッパイだったのに対して今回は気持に余裕が
有ったとは思います。楽しむ部分や冷静に分析して抑えるところ、チャレンジなルート取りにトライするところ、と使い分けていたかもしれません。
だからといって退屈・簡単という訳ではなくて、ヒリヒリしたあの緊張感・ワクワクドキドキ感は色褪せないものでした。改めて中身の濃いルートですね。
独標直登はかなり怖い思いをしましたが、多分裏妙義とかの方が怖いのでは？（未だ行ってませんが）。masuzoさんの豊富な経験なら大丈夫かと。
湯俣からのルートは憧れる部分もありますが、ソロだと渡渉時の確保が困難でしょうし第一沢の経験も圧倒的に不足なので未だ現実的な目標には描けないですね〜。
それよりも前穂北尾根のフリーソロの方に興味を抱いています。
hatsuさん こんばんわ。
久しぶりにレコが上がったと思えばなんと北鎌ですか
今回は沢やさんの要素も入っちゃたりしてルート取りを含め詳細な
レコのUPお疲れ様でした。
些細なミスも許されないであろう北鎌も、流石に二度目ともなると冷静な
分析と総括をされていますね。
お天気もよろしく最高の夏休みになったのではないでしょうか。
ところでhatsuさんスリムになったのでは？ボルダリングですか！
メタボ指数が上昇基調です。秘訣教えてください
では
２年連続なので「おめでとう」はなしですが、小生と同じ足跡を踏破されたので親近感を覚えます。貧乏沢のぶよと寝枝に悩まされました。
独標テッペンの同じ場所でビバーグ、翌朝槍に立つ虹、モルゲンロートを体験して幸運でした。次の年又挑戦しましたが、最悪の天候に地獄を見ました。連続で３回も登れば鎌の案内人になれますね。 丹沢の爺
https://www.youtube.com/embed/x8D7N1bjveg?rel=0
ご無沙汰ですww ご一緒した八ツでのテン泊、山ごはんが懐かしいですね〜またご一緒したいですww
今夏は雨に祟られず(下山日のみ降りましたが)楽しい山行でした。
7月の3連休はoyabunさんのレコ見て以来いつかは、と思っていた、一ノ沢からの常念にトレーニングと高度順化兼ねて行きましたよ。この時は雨に祟られましてツェルト泊も2夜続けて諦め小屋泊に逃げたヘタレな結果で、レコも載せていませんが。
体重は1〜2キロ減りましたが、ボルダリングのおかげで痩せたというよりも体幹が鍛えられて体が締まった感じです。
動画拝見しました、ありがとうございます^_^ 素晴らしい朝焼け&虹！ですね〜。
こんな大槍が拝めるかもしれないなら、また独標ビバークしたくなります。
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