飛騨の名峰で夜明けを迎えました☆笠ヶ岳(新穂高温泉から笠新道ピストン)


- GPS
- 14:30
- 距離
- 22.4km
- 登り
- 2,226m
- 下り
- 2,209m
コースタイム
- 山行
- 13:20
- 休憩
- 1:10
- 合計
- 14:30
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
http://kankou.city.takayama.lg.jp/_res/projects/kankou/_page_/002/000/369/map01ver4.pdf |
コース状況/ 危険箇所等 |
《新穂高温泉⇔笠新道入口》 トイレや自販機もある登山指導センターで登山届を提出して、恵橋を渡って左俣林道を進みます。砂利道と舗装路を繰り返す広い林道を約1時間歩くと笠新道入口です。新穂高の無料駐車場の標高は1050mで、笠新道入口は1350mなので300mの緩やかな傾斜がありました。 《笠新道入口⇔杓子平》 急勾配ですが道はジグザグに切ってあるので、手足を使って登る程ではありません。1歩の段差の大きい箇所や、足元の不安定な岩場の道もありますが全体的には良く整備された登り易い道だと思います。ただ長いです。 《杓子平⇔笠新道分岐》 杓子平からカール状の平坦な道を少し歩いてから、岩に○印のペイントを確認しながら笠新道分岐まで一気に高度を上げていきます。笠新道を登った後なので余計に辛く感じるかも知れません。 《笠新道分岐⇔笠ヶ岳》 笠ヶ岳分岐は双六岳から続く稜線の縦走路で、分岐から下り基調のアップダウンを経て、抜戸岩を過ぎてキャンプサイトから笠ヶ岳山荘まで登り道になります。笠ヶ岳山荘から往復30分程度ですが、足元はザレて滑りやすいので注意が必要です。笠ヶ岳山荘はトイレ使用200円で飲料水の補給は無料でした。 |
その他周辺情報 | 新穂高温泉「ひがくの湯」大人700円⇒600円 ※口頭で登山者であることを告げると100円割引になりました。 http://www.okuhida.or.jp/gourmet/detail?id=1704 |
写真
感想
お盆休みの後半戦、3日前に妙高山と火打山を縦走して、本当なら楽ちんな山を選びたかったのですが、梅雨明け直後から計画はしていたものの、天候不良で順延になっていた笠ヶ岳にどうしても登りたい気持ちが強まっていました。
北アルプスに訪れる度にその圧倒的な存在感に、いつかは登ってみたいと思っていたのですが、今回こそ計画を実行させることにしました。
笠ヶ岳にどうせ登るなら笠新道で、しかも日帰りでピストンしてみようと計画してみます。コースタイムは往復で15時間なので、深夜1時に出発すれば、休憩を入れて遅い足の私達でも日帰りは十分可能だと思います。
問題は初めて歩く笠新道の登りを2時間以上もヘッドランプの明かりで登れるのかですが、火打山の帰りにヘッデン歩きの練習済みなので、それ程不安は感じませんでした。
14日のお昼に大阪を出発して、新穂高の無料駐車場に18時に到着すると、なんと1台分の空きしかなく、満車ギリギリで駐車場に入れました。
お弁当を食べてからあまり眠くもないですが、19時過ぎに横になります。
深夜0時半に起床して準備をしてから駐車場を1時に出発しました。
駐車場は暗闇でしたが、登山指導センター付近には明かりがあり、車や人もチラホラと見かけました。指導センターで登山届を提出して、用心の為熊鈴を付けて左俣林道を進みます。
車止めゲートを過ぎると、暗闇の中をヘッデン頼みの林道歩きになりますが、不気味で1人では絶対に歩きたくありません。
林道を1時間ほど歩いて、標識のある笠新道の入口に到着。相方を先頭にいよいよ笠新道を登り始めました。
悪名高き笠新道ですが、この時はとにかくヘッデンに照らされた足元を見ながら進むことに夢中で、急や険しいという印象は残っていません。
初めての夜の登り道という事が新鮮で、登りの辛さを感じることがなかったのかも知れません。
相方と距離が離れないように、普段よりゆっくりとしたペースで歩いて行きますが、スタートから2時間で中間地点を示す標識に着いて、自分達で実行していながら問題なく登れている事が意外な気持ちでした。
これからの山で日の出前に出発の機会が増えそうです(笑)
4時半を過ぎた頃から東の空が青くなってきて、北アルプスのシルエットの中から槍の穂先を見ることができました。
5時前になるとヘッデンなしで歩けるようになり、今まで見えなかった様々な花が見えるようになります。
そして笠新道入口から3時間50分の6時10分に杓子平に到着しました。
杓子平からはどっしりとした笠ヶ岳がはっきりと見えてテンションが上がります。森林限界を超えているので、目には緑と白のコントラストの風景が朝の光に照らされてまるでポスターのようです。
高山植物が咲き乱れる平坦な杓子平のカールを暫く歩いてから、徐々に急な勾配になる岩場の道になります。
岩にペイントされた○印を見ながら少しずつ登っていくと、笠ヶ岳山荘に宿泊された方が下山されてきます。
1時に出発したと言うと驚かれましたが、昨日が雨だったようなので良い天気の日に登って正解だと仰って頂けました。
やがて秩父平方面との分岐点に着きますが、笠新道を登った後だったからなのか、この杓子平からの約1時間半の登りはキツかったです。
ここからは双六岳から続く縦走路ですが、晴天の青空と、これぞアルプスという稜線を前にして、本当に来て良かったと思えました。
この辺りは下山される方とのすれ違いも多くなりますが、絶好のコンデションで皆さんの笑顔も嬉しく感じました。
縦走路の前半は下り基調で、軽いアップダウンもありながら抜戸岩の大岩を抜けると笠ヶ岳山荘まで登り道になります。
ひっそりとしたキャンプサイトを過ぎて、岩に書かれた「ガンバ」の文字に元気を貰って、スタートから8時間の9時ちょうどに笠ヶ岳山荘に到着しました。
軽く休憩してからザックをデポして先に山頂へ向かいます。
ザレた岩場の道を1歩1歩ゆっくりと登って、約15分ほどで私たちの百名山24座目になる笠ヶ岳(2897.5m)に到着しました。
ちょうど頂上付近をヘリが巡回していて、何か登頂を祝って貰っているようで嬉しかったです(笑)
笠ヶ岳山荘に戻り、朝食代わり?のラーメンを頂いてから、10時に下山を開始しました。
帰り道も何度も振り返って笠ヶ岳を見たり、薬師岳や黒部五郎岳に感動したりでキョロキョロと危なっかしい足取りで歩いてしまいます。
笠新道分岐から杓子平への下り道では、今度は登って来られる方とのすれ違いが多くなりました。
杓子平に12時に着いて、笠ヶ岳に最後のお別れをして笠新道を下ります。往路では大半をヘッデンで歩いたので、その全貌は下り道でようやく掴かめました。急勾配で段差が大きい箇所や、浮石で足元が不安定な箇所もあるものの、全体的には良く整備された歩き易い登山道という印象です。
笠新道の辛さはやっぱりその長さなのではないかと思います。
笠新道の入口に14時半に着いて、左俣林道を歩いて指導センターに向かいます。林道も往路では真っ暗だったので新鮮でした。
途中の天然クーラーの風穴では疲れた体に冷風が気持ち良かったです。
指導センターで下山届を提出して、15時半に駐車場に帰って来ました。
14時間半歩いた足はボロボロですが、帰り道で「ひがくの湯」に立ち寄って疲れを癒しました。
念願だった笠ヶ岳は期待を裏切らず、素晴らしく存在感のある山でした。
笠ヶ岳山荘は中途半端な時間にお伺いしたのに、礼儀正しいスタッフさんが好印象で次回はゆっくりと泊まってみたいと思いました。
笠新道は戦々恐々で挑みましたが、ゆっくりと登れば優しく迎えてくれる道だと思います。
そして妙高山、火打山と笠ヶ岳に登った今年のお盆休み。キツかったけど思い出に残る素敵な山行になりました。
コメント
この記録に関連する登山ルート

なんと、後半戦は、笠ヶ岳ですかっ!!
それも、深夜スタートの日帰りで。
お天気に恵まれ、最高の登山でしたね。
杓子平の稜線、とても美しいです。
ここは、僕には未踏の山。
ぜひ行きたくなりました。
笠ヶ岳は北アルプスに行く度にいつもカッコよく目立ってたので
登ってみたい山だったんですが、妙高山と火打山で長距離歩きと
ヘッデン歩きに変な自信が付いたので勢いで行ってしまいました(笑)
暗闇の林道を歩いてる時は激しい後悔で帰りたかったんですけど
朝日に照らされた杓子平を見れた時と、笠ヶ岳の山頂に立てた時は
来て良かったと心から思えました
いつもはkomakiさんのレコを見て、綺麗な景色やお花を実際に見たく
なるので、自分が見た山をkomakiさんのレコで見てみたいです
是非!!行ってみてくださーい
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