奥白根山~白檜岳~白根隠山~五色沼


- GPS
- 10:58
- 距離
- 16.3km
- 登り
- 1,725m
- 下り
- 1,130m
コースタイム
- 山行
- 8:52
- 休憩
- 2:05
- 合計
- 10:57
天候 | 曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
https://www.marunuma.jp/green/parking/ |
その他周辺情報 | 座禅温泉:ロープウェイ山麓駅に隣接して便利だが,この日は高校生の貸し切りで利用できず。 やしおの湯:何度目かの利用だが,気持ち良く入れる。700円。平日の食事は17時までで利用できなかった。 https://www.yashionoyu.com/ |
写真
感想
7月に入ってからは茨城の低山しか登っていなかったので,久しぶりの日光白根山を選んだ。白根山自体は既に3度ほど訪れているが,未だ辿ったことのないルートとして丸沼高原スキー場を起点にし,下山時はロープウェ利用とした。できるだけ周回コースとしたく,白根山の南側にある白檜岳(しろびだけ),白根隠山(しらねかくしやま)を含めたルートを設定した。
自宅を0時15分に出発し,常磐道,北関東自動車道,日光宇都宮道路を経て清滝インターチェンジから一般道路へ。いろは坂,中禅寺湖,戦場ヶ原と快適に走って,3時40分過ぎに駐車場に到着。ただ,駐車場が幾つもあり,予定していた第1駐車場を見つけるまで少しウロウロ。今回もいろは坂辺りからここまでに鹿8頭に遭遇。その他にキツネにも2頭出くわした。未だ外は暗いのでのんびりと準備をし,明るんできた4時20分に出発。この時点で他に車は6台ほど。平日はこんなものか?気温は16℃で丁度良い加減。
リフトを目印にして草原を登って行くが,下の方はどうやらキャンプ場になっているらしい。それなりに傾斜があるので,寝心地はあまり良くなさそうだが・・。地形図に表示された路を進んでいたが,蛍塚山の近くで車道に出合ったので,その後は車道を進んだ。一部で砂利道だったが,ほぼ舗装された道が山頂駅まで続いた。山頂駅の周囲はぐるりと,獣除けの柵が巡らされておりゲートを開けて中に入る。誰も居ない広場でベンチに座って一休み。正面に白根山がスックリと立っている。花壇にはコマクサが綺麗に植えられていたが,初めて白色のものを見た。
ここから七色平辺りまでは散策コースになっており,路は歩き易いし,道標も多く立っている。様々な小鳥のさえずりがかまびすしい。大きな鹿が一声発して逃げ去って行った。カニコウモリが多かったが,ゴゼンタチバナも久しぶりに目にした。七色平に建つ避難小屋は朽ち果てており,利用禁止になっていた。
ここからは緩やかな山道を辿り,視界が開けてきたなと思ったらシャクナゲが点在する草地の斜面になった。山頂近くまで見える砂利混じりの路をのんびりと歩く。傾斜が緩やかになり,大きな岩がゴロゴロとする中を進んで行くと小さな祠があった。ここから山頂方向を見ると何やら人影が。菅沼方面からの登山者か? 風がそよそよと吹いて汗ばんだ体に気持ちが良い。少しの登りで山頂に到着。雲は多いが360度の絶景だ。中善寺湖,男体山,女峰山,大真名子山などの他に6月に登った燧ヶ岳も良く見え,双耳峰が美しい。遠くには霞んではいるが富士山も望めた。山頂にあった温度計は15℃を指しており,登った直後には快適だったが,暫くすると冷えてきたので,アームカバーを着けた。先ほど見えた人はやはり菅沼からで,これから五色沼経由で下山するとのことだった。
眺めを堪能後,先ほどの神社まで戻った後,五色沼避難小屋への路を下る。途中,これから向かう白檜岳や白根隠山が近くに見え,ルートを確認したり,何種類もの高山植物の写真も撮ったりで結構,時間を要した。下りきった処で,避難小屋への路と真逆の方向についている薄い踏み跡を辿る。しばらく進むと凹状地が見えてくる。丈の低い笹薮の中にある獣道のような踏み跡を進む。下に着くと小石混じりの砂地で,沢山のコマクサが彼方此方と咲いているので,踏んづけないように気を配りながら歩く。所々の泥濘には獣の足跡が入り乱れており,多くは鹿のものと思われたが,中には大きいものもある。若しかすると熊もうろついているのかも。やがて,緩やかな谷状の草地を登り,適当な所で左手の稜線に移動する。何となく踏み跡ぽい路だが,どこにも鹿の糞が落ちている。多分,鹿が着けたであろう踏み跡が交錯しているので,登りやすそうなところを選んで登る。それほど危険は感じなかったが,場合によっては,草の根っこ付近を掴むしかないようなところもあり,気は抜けない。20分ほどで笹が広がる緩やかな斜面に出る。全面笹が生えているので,できるだけ薄そうなところを選んで行く。膝下ぐらいの高さしかないので楽な藪漕ぎ。右方向から明瞭な稜線が走っているので,それを目指して真っすぐに少し勾配のきついところを登った。上に出ると南西方向に錫ヶ岳が意外な近さで見えた。周りにはシャクナゲが未だ多く咲いており,得をしたような気分になる。
少しの歩きで一番高そうなところに着いたが,標識の類は見つけられなかった。一面の笹原で,白い木がポツポツと立っており,気持ちの良い所だった。白根隠山がすぐ近くに見え,中禅寺湖も良く見える。
歩き始めると直ぐに赤テープがあり,北方向への踏み跡もあったので,そちらが登路の正解ルートだったのだろう。その後も,古いものが多かったが,赤テープは所々に付けられていた。踏み跡のはっきりしたところが多くなり,歩き易くなった。しかし,気を抜いているとルートを逸れて,藪に捕まってしまい,抜け出すのに手間取った。途中,少し崩れかけたところの通過もあったが,あまり苦労せずに白根隠山に到着。山頂の少し手前からものすごい数のトンボの群れが飛んでいる。一体,何百匹いるのだろうか。進行方向の左手にはずっと白根山が聳えており,歩くに連れて相貌を変えてゆくのが楽しかった。
白根隠山から20分程で2385mピークに到着。ここは草原が広がるなだらかなピークで,最高に気分が良い。腰を落ち着けて,周りを眺めながら,のんびりとする。ただ,ここでもトンボが相変わらず多く,中には体のあちらこちらに止まって休んでいるのもいる。昼寝でもしたい気分だったが,余り時間の余裕もないので再び歩き出す。赤茶色に崩れた山肌を見せる前白根山がどんどん近づいてくる。鞍部に着くと,避難小屋への道標が立っていた。10分の下りで避難小屋へ。中を覗くと,意外と広くて快適に過ごせそうだった。
五色沼まで来ると,やはり人気スポットなのだろう歩いている人が数人いた。きれいな湖面を眺めながらのんびりと湖畔を歩く。ここから見る白根山は,先ほどまでとはまた違った山容をしていて面白い。次の弥陀ヶ池も人が多く,中にベトナム語ぽい外国語を話す10人くらいの集団が賑やかだった。随分と軽装だったが,無事に下山できたのか?
ロープウェイ山頂駅まではあと少しで,路も散策コースになるので問題ないだろうと気楽に歩いていると,太腿が攣りかけた。先週もそうだったが,疲労が溜まっているのか? 歳を取ると回復力が落ちるのを実感。騙し騙しで進み,駅に着いた時にはホッとする。直ぐにロープウェイに乗って空中散歩。料金は下の駅で払ってとのこと。1,100円也。
係の人に,併設されている座禅温泉の場所を聞いたら,今日は学校の貸し切りで利用不可と言われてしまった。直ぐに温泉に浸かれると思っていたのに,残念。ネットでいろいろと調べるのも面倒なので,何度か行ったやしおの湯まで行ってしまうことにした。渋滞もなく,1時間弱で温泉に到着し,汗を流した。その後,宇都宮で下道に下り,一般道を走って21時10分に帰宅できた。
今回は,雲が多くはあったが展望を楽しめ,暑すぎもしない良コンディションだった。白檜岳から2385mピークまでは藪漕ぎはあったものの気持ちの良い稜線歩きを楽しめた。白檜岳から先の錫ヶ岳も気になるところだ。
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