ナキウサギに会いに――感動の大雪山縦走［前編］

2015年09月12日(土) 〜 2015年09月14日(月)

• GPS: 104:00
• 距離: 12.4km
• 登り: 1,257m
• 下り: 561m

コースタイム

1日目

• 山行: 2:30
• 休憩: 0:30
• 合計: 3:00

12:10 ロープウェイ黒岳駅
13:00 13:20 ７合目リフト乗り場
14:40 14:50 黒岳山頂
15:10 黒岳石室キャンプ場

3日目

• 山行: 0:00
• 休憩: 0:00
• 合計: 0:00

4:30 黒岳石室キャンプ場
5:00 5:20 桂月岳山頂
5:30 5:40 黒岳石室キャンプ場
6:00 5:40 黒岳中腹
8:10 9:50 黒岳石室キャンプ場
11:20 12:30 北海岳
13:50 14:30 白雲分岐
13:50 白雲岳キャンプ場

天候

［前編］
1日目：雨
2日目：雨
3日目：はれ
［後編］
4日目：はれ のち くもり 一時 雨
5日目：はれ

アクセス

利用交通機関：

バス ケーブルカー（ロープウェイ／リフト） 飛行機

コース状況／危険箇所等

層雲峡側からの入山の際は、黒岳七合目にある黒岳森林パトロール事務所で名簿に記名。登山計画書もそこに提出しました。

その他周辺情報

・層雲峡にある日帰り温泉「黒岳の湯」は源泉掛け流し。内湯と露天、サウナが楽しめます。通常料金600円ですが、ビジターセンターなどで100円割引券がもらえます。
・層雲峡にある写真ミュージアムはおすすめ。写真家・市根井孝悦（いちねい こうえつ）さんの大雪山を写し取ったすばらしい作品群を観賞できます。入館料は600円。

写真

9/12 8:59

まずは層雲峡神社にお参り。無事に縦走できますように。ナキウサギに会えますように。

9/12 9:00

層雲峡神社の狛犬。

9/12 9:08

層雲峡に来たら是非とも寄りたかった層雲峡・大雪山写真ミュージアム。入山前にじっくり見させていただきます。

9/12 10:01

とても素敵なミュージアムでした。コーヒーを飲みながら、訪問者ノートに感動をしたためました。

9/12 10:22

層雲峡ビジターセンターに寄りました。

9/12 10:30

山でこいつに出会ってしまったら、生きて帰れる気がしない。（層雲峡ビジターセンターのエントランスにて）

9/12 11:24

さ、ロープウェイで上がりますよ。

9/12 11:27

五合目の天候は雨。石室の気温は5℃。

9/12 11:27

EPIとプリムスのガスカートリッジはロープウェイ駅の売店で買えます。

9/12 11:30

早くもナキウサギ発見！
お仕事中のなっきーでした。

9/12 11:40

ロープウェイに乗り込みます。

9/12 11:52

五合目に着いたら虹が！ 急いで展望台に上がり、層雲峡の街にかかる虹を見下ろしました。

9/12 12:08

五合目からいよいよ登山開始です。

9/12 12:14

森に入っていきます。

9/12 12:15

ヒグマに近づかないために・出会ってしまったら、の看板。

9/12 12:16

雨に濡れた森を進みます。

9/12 12:28

大雪山にはあまり苔のイメージはありませんが、このあたりにはあります。

9/12 12:40

エゾオヤマリンドウ（？）が咲いていました。

9/12 12:48

たまにリフトに近づきます。がんばって登っている僕に気づいてほしい（笑）

9/12 12:54

青空が顔を見せました。

9/12 12:55

七合目に到着。

9/12 12:56

七合目の売店で休むことができます。

9/12 13:14

七号目の気温は13℃。

9/12 13:09

紅葉の色付きがよくなってきました。登山もここからが本番です。

9/12 13:25

また虹が眼下に出ました。元気が出ます。

9/12 14:02

この数字は何？ あと23なのか、あと85なのか。頂上まで？ どこまで？

9/12 14:10

ところどころ色づいています。

9/12 14:17

マネキ岩が見えてきました。

9/12 14:17

青空も。

9/12 14:30

しかし、天気はよくならず。

9/12 14:41

黒岳山頂に到着！
風がスゴイ！ ヤバイ！

9/12 14:39

山頂はウラシマツツジが鮮やかに色づいていました。

9/12 14:40

紅葉がなかなかにきれいですが、強風の山頂には長居無用。がんばって石室へ向かいますよ。

9/12 14:54

振り返って黒岳。空模様はコロコロ変わります。

9/12 14:57

おお〜、なんとなく大雪山っぽくなってきた。そして、石室が見えた！

9/12 17:11

石室に到着早々、管理人さんが出てきて「まずはテントを張って下さい、受付はその後で」ということで。風を遮るものがほとんどなく、強風下での設営は苦戦しました。地面が柔らかくてペグが効かないし。

9/12 15:52

キャンプ場利用者は僕だけです。この天候では無理もないか。凌雲岳を独り占め。

9/13 6:43

黒岳上空の雲。
この日の夜は風がとても強かったです。テントが飛ばされるんじゃないか、壊れるんじゃないかと考えると、恐怖でなかなか眠れませんでした。

9/13 7:22

なんとか無事に2日目の朝を迎えました。朝ごはんです。

9/13 7:26

ミックスドライフルーツ、これほんと持ってきてよかった。デザートは必要です。

9/13 11:47

黒岳に向かう登山者たち。
今日は風は収まったものの一日中雨とわかっていたので、僕は石室周辺に留まり、散歩です。

9/13 11:48

南の方にちょっと行ってみると、視界が開けました。烏帽子岳が見えます。

9/13 11:53

ハイマツと凌雲岳。この場所の風の強さを想像されられます。

9/13 12:23

管理人さんが使っていいと言ってくれたので、石室の別館を覗いてみました。利用者が書いた落書きがいっぱいありました。40年以上前のものも。

9/13 12:31

お昼ごはんは別館の軒先で。

9/13 13:00

ホシガラスがハイマツの実を取ってきて、食べ始めました。

9/13 15:11

ホシガラスが食べた後のまつぼっくり。この中にあるオレンジ色の種を食べるのかな。

9/13 15:12

ホシガラスは同じ場所でハイマツの実を食べるようです。食べた後のまつぼっくりがいっぱいです。

9/14 4:33

大雪山3日目の朝。晴れた！ よし、登りますか、桂月岳に。

9/14 5:09

桂月岳山頂からの御来光です。

9/14 5:10

黒岳の横から昇る朝日。すばらしい3日目の始まりです。

9/14 5:11

この景色を見ているのは世界で僕だけ。

9/14 5:13

朝日が凌雲岳を染めます。

9/14 5:30

桂月岳より石室とキャンプ場。

9/14 5:43

テント場に戻って見ると、水滴が凍っていました。

9/14 6:50

ナキウサギを見に、黒岳を少し登りました。凌雲岳と北鎮岳がきれい。すばらしい眺めです。

9/14 7:12

じっと待っていると、「ピチッ」という鳴き声が。いました！ ナキウサギです。会えました！ かわいい。

9/14 9:02

ナキウサギたちに後ろ髪を引かれつつ、石室に戻って朝食です。。大雪山3日目にして、初めての青空の下での食事。

9/14 9:52

次の目的地、白雲岳のキャンプ場へ向けて出発です。

9/14 9:58

晴天の大雪山、気持ちいい。

9/14 10:04

赤石川にやってきました。石室の管理人さんは「最近は整備が進んだので（雨後の増水時も）渡れますよ」と言っていましたが……

9/14 10:06

思っていたより、ワイルドでした。（問題なく渡れましたが。）

9/14 10:09

すでにこの時点で大雪山に魅了され始めています。

9/14 10:13

ナナカマドがきれい。

9/14 10:16

美しい。

9/14 10:18

これが大雪山か。

9/14 10:26

北海沢を渡ります。

9/14 10:37

実にいい感じです。

9/14 10:46

稜線に出るとこのパノラマ。右から雲がかかった黒岳、桂月岳、凌雲岳、北鎮岳。すばらしい。

9/14 10:53

北鎮岳と積雲。

9/14 11:16

北海岳の頂上が見えてきました。もう少しです。

9/14 11:18

北海岳山頂に到着。あれが御鉢平の有毒温泉か。すごい迫力。すばらしい。

9/14 11:25

凌雲岳と北鎮岳をバックに。大雪山に感動し、心満たされている瞬間。

9/14 11:29

ナキウサギちゃん発見。

9/14 11:27

黒岳石室の屋根（写真ではただの黒い点ですが）、そして歩いてきたルートが見えます。すばらしい（連呼しちゃいます）。

9/14 11:50

山頂でお昼ごはん。今日はトマトパウダーを入れてトマトスープにしましょう。

9/14 12:28

白雲岳へ。積雲がかっこいい。大気は不安定傾向です。

9/14 12:40

チングルマの綿毛がかわいい。

9/14 12:41

穏やかな大雪山の自然にうっとり。

9/14 12:46

チングルマが群生しています。

9/14 13:02

荒涼とした大地の先に白雲岳。

9/14 13:06

天空を歩いているかのような登山者。

9/14 13:08

これまで雨続きだったので太陽がうれしい。

9/14 13:12

きれいだな。

9/14 13:16

この場所は日本じゃないみたい。スイスアルプスを彷彿させます。

9/14 13:46

白雲岳分岐に到着。キャンプ場までもう少しです。

9/14 13:56

雲底から垂れ下がる雲。

9/14 14:32

白雲岳の上の積雲。

9/14 14:39

白雲岳避難小屋が見えてきました。かわいいデザイン。

9/14 14:46

こんもりとした場所に立つ避難小屋。テン場にはカラフルなテントが。

9/14 14:46

不穏な空模様ではあります。

9/14 14:49

ここもきれい。

9/14 15:02

無事、白雲岳避難小屋に到着。

9/14 15:01

トイレもかわいい。

9/14 15:34

ここをキャンプ地とする！ 設営完了です。

9/14 17:37

夕方、雨が降ってきました。やややっ、途中から雪に！

9/14 17:38

吹き込んで来た雪が登山靴に。9月の雪は初めてです。

9/14 18:12

雪がやんで、外に出ると夕焼けが。遠くに街の明かりが見えます。街はあったかいんだろうなあ。
（後編につづく）

9/14 7:14

【大雪山で出会った動物たち】
ホシガラス（黒岳）

9/14 12:53

【大雪山で出会った動物たち】
種類不明のチョウの幼虫（北海岳）

9/14 7:23

【大雪山で出会った動物たち】
エゾシマリス（黒岳）
シマリスはあちこちでチョロチョロ走り回っています。

9/14 14:17

【大雪山で出会った動物たち】
エゾナキウサギ（白雲岳）
かわいい(*´ω`)

9/14 14:17

【大雪山で出会った動物たち】
エゾナキウサギ（白雲岳）
ひなたぼっこ中。

撮影機器：

EOS 6D CANON

EOS 7D Mark II CANON

iPhone 5 Apple

装備

個人装備

長袖シャツ タイツ ズボン 靴下 グローブ 防寒着 雨具 ゲイター 日よけ帽子 着替え 靴 ザック ザックカバー サブザック 昼ご飯 行動食 調理用食材 調味料 飲料 ガスカートリッジ コッヘル ライター 地図（地形図） コンパス 笛 計画書 ヘッドランプ 予備電池 筆記用具 ファーストエイドキット 常備薬 日焼け止め ウェットティッシュ 保険証 携帯電話 スマートフォン 時計 タオル 一眼レフカメラ（２台） 三脚 テント テントマット シェラフ 携帯トイレ（使用せず） ラジオ ラジオ用天気図用紙

感想

hidekk

「エゾナキウサギに会いたい」

　氷河期の生き残りと言われ、北海道のごく限られた場所にしか生息しないエゾナキウサギ。雑誌でその存在を知ってから、その慎ましやかな暮らしと健気で愛くるしい姿に魅了され、いつしかこの目で見たいという気持ちが強くなりました。

「大雪山に行こう」

　大雪山に行けばナキウサギに会える。北海道の山を登ったことがない僕にとっては、大雪山は遠い憧れの山でもありましたが、遂にその懐に飛び込む日がやってきたという感じです。
　ルートは、ナキウサギの生息地があって、大雪山初心者として行っておくべき王道的な縦走路を選択しました。日程は山中で5泊の予定（最終的には4泊でした）で、全てテント泊という、僕にとっては初めてのロング山岳ツアーになりました。
　初日と2日目は雨。最初に天気予報を見て、層雲峡に留まろうかとも思ったのですが、登って荒天をやりすごすことにしました。その結果、キャンプ場では強風で怖い夜を体験しましたが、3日目の朝には桂月岳山頂で御来光を独り占めする感動を味わうことができました。そして、北海岳を経て白雲岳のキャンプ場への道中は、晴天の下、美しい紅葉を楽しみながらの気持ちいい山歩き。穏やかで広々とした大雪山の風景に感動です。なんという開放感。思わず、「すばらしい」という言葉が口から何度も出てしまいました。
　エゾナキウサギには、3日目の朝に出会うことができました。黒岳の中腹でじっと待っていた僕の前に、姿を見せてくれました。初めて見つけた時はとてもうれしかったです。そして、やっぱりかわいかった。
　他の動物たちにもたくさん出会いました。エゾシマリスはいたるところでチョロチョロ走り回っています。時には登山道にも出てきます。大雪山の豊かさを感じて、また感動です。

　初めての大雪山は、こうして前半が終了。すでに感動の連続ですが、後半もまだまだ続いていきます。

大自然を満喫――感動の大雪山縦走［後編］
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-727932.html