御前岳前衛峰
岐阜県
JUNDr
ランドレ
体力度について
- GPS
- 04:40
- 距離
- 5.3km
- 登り
- 778m
- 下り
- 780m
アクセスを調べる
標高グラフを拡大コースタイム
- 山行
- 4:40
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 4:40
| 天候 | 雪〜晴れ間 |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2025年02月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
自家用車
|
写真
ラ)破断面50〜70センチ、破断長10m自己誘発面発生雪崩
巻き込まれたものの、流下速度遅く数メートル程度で止まった。
流下停止時露出箇所 左腰から右肩を結んだラインより左側
怪我無し ギア逸失無し
自己脱出
1
自己誘発面発生雪崩
巻き込まれたものの、流下速度遅く数メートル程度で止まった。
流下停止時露出箇所 左腰から右肩を結んだラインより左側
怪我無し ギア逸失無し
自己脱出
(J)雪庇下からは断面が最大70��-50�僂派�10m、流下は20mくらいで停止し。いわゆるスラブ雪崩で、10x10mの雪面が一気に割れ、ランドさんはブロックに押される形で巻き込まれた・・・
1
装備
| 個人装備 |
水
食糧
行動食
バックパック
使い捨てカイロ
ピンチ缶
ヘッデン
予備電池
メガネ
ＧＰＳ
笛
コンパス
ナイフ
非常食
タープ
無線機
スリング
予備インナーグローブ
保温ボトル
防寒グローブ
ビニー
バラクラバ
ハードシェルジャケット
ゴーグル
オーバーグローブ
アイゼン
ビーコン
ゾンデ
スキーヘルメット
スキーシール
スキー板
スキーアイゼン
シャベル
シールメンテキット
兼用靴
ウィペット
ウエストバッグ
|
|---|
感想
今シーズンはドカ雪になる日の割合が多く行き先に迷ってしまう。日本海に近づけば近づくほど降雪量が激増し、山スキーでさえもラッセル困難となる。当初は五箇山エリアを想定していたが降雪量が半端ないため、少し緯度を下げて御母衣〜白川郷エリアに変更。旧白弓スキー場から御前岳前衛峰を目指したが、出だしから靴ラッセル〜膝〜腰ラッセルと変化し、最後のダメ押しは小雪崩れ遭遇で、メンタル的にも消沈しており、これ以上の行動は困難と判断し、撤退滑走に切り替えた。やや粘るクリーミーパウダーを頂きながら逃げ帰った。雪崩自体は雪庇下に溜った雪だまり層がグライドしたスラブ雪崩で発生面は10x10m規模。流下は20m程度で停止。破断面は50−70cmで後ろでみていた限りでは完全埋没にはならないだろうが、木への衝突やブロック崩壊が発生することが懸念され見守った。怪我や装備紛失も無く自力で立ち上がることが出来、すぐに近くへ行き、ランドさんはやや興奮気味だったが、ここからの滑走とした。
最後の選択ルートを尾根地形に切り替えるべきだったと反省。 （そういう問題でも無くゴン降りの日に山行するなってことかな（笑）怪我も無かったから笑えるだけだね。
当初、大滝山を予定していたが、ライブカメラを見て積雪過多と判断し、白弓スキー場からの御前岳前衛に計画を変更した。
JUNDrさんと道の駅で落ち合い、白弓スキー場から6時半スタート。
他の入山者はおらず、我々2人でラッセル回す。
出だしは膝下深、標高を上げるにつれて深くなり、谷上部では腿〜となった。
稜線に近づくと、風が強くブリザードが舞い上がっている事が確認出来たので、少し手前で電熱ゴーグル、フェイスマスク等の対策を整えた。
谷から稜線への乗り上げは雪庇の張り出しが所々にあり、弱点を見据えてアプローチした。
その際に開けた急斜面に進入すると、ブリザードが吹き溜まっている所謂ブリパウがあった。
そのブリパウはステップ毎に座布団サイズでパカパカ割れる不安定な状態であったので、リスクを感じ、静かに後退した。
ここでトップをJUNDrさんに交代、安定性の高そうな足元を狙って進んだ。
交互行動を心掛け、止まる時は太めの木の下方で。
標高で残り5m程の所でJUNDrさんが左上方へのアプローチをリスク高と判断。
それを私が受けて右方向への進入を試みた。
雪庇の張り出しが小さい箇所の右側に弱点を見いだし、その雪庇下方を右にトラバースして乗り上げる進路を狙った。
トラバースに進入すると、足元にスカスカ感を感じ(軽い雪の感じではなく、結合性の無い感じ)その時点でザックのチェストとウエストのバックルを外しておこうか？と考えたが、もたつきもリスクと思い、そのまま進んだ。
二歩ほど進んだ所で左側の雪面がゆっくり傾いたように見えた。
左上方から雪面が流れてくる。
海で泳いでいる時に、大きめの波に身体が浮かされるような感じを受けて斜面後方に倒された。
流下が始まった直後は頭は雪上に出ていたが、すぐに足が上になり頭が雪の中に。
両手足を平泳ぎの動きで何とか頭を雪面より上に出した。
その時点で足が下方の姿勢になっており、状況確認の為にゴーグルの雪を手で払ったら、雪と共に流下していると理解した。
ME-JINさんに、流芯から逃れる為には横回転すると習っていたので、右回転で回ろうと身体を捻ったら、そこで流下が停止した。
結果的に下半身と上体右半身が埋没し、左の腰と右肩を結んだラインより左側が雪上に出ていた。
左の板が外れたがリーシュは繋がったままで、怪我もギア逸失も無いことを確認したので、上体を起こしてJUNDrさんにオールOKのサインを送った。
その場で立ち上がろうと、板をはめようとしていたら、JUNDrさんから更にブロック崩落のリスクがあるので急いで安全地帯に避難する指示があった。
下方に大きめの木があったので、その下まで横這いで移動した。
JUNDrさんも、その地点に移動してきて、撤退判断とした。
シールオフして交互滑走。
標高で100mほど落としたら、重パウダーとなりリスク低減と判断。
それなりに滑って下山となった。
下山後の温泉で反省会。
リスクが高まった要因は、雪質の変化が急斜面と重なっていた事。
正しい行動は、雪に不安定性を感じた時点で、谷の原頭地点からの乗り上げを避けて、右手に回り込み下方から尾根に取り付くべきであった。
今回の事故は被害無かったものの、流下がすぐに止まった事、複数人行動、埋没が浅く頭が出ていた事など、幸運が重なっていた。
これが単独で頭が埋没、自力脱出不可能であったら、この記録がここに挙げられることは無かった。
このところ自身は重大な事故になりかねない事案が複数あり、反省すべきが多々ある。
今後は気を引き締めて、少しでも異変や不安を感じた時は自重した行動を取るように心掛ける。
共に行動し、支えていただいたJUNDrさんに感謝いたします。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録するこの記録で登った山／行った場所
関連する山の用語
山行記録を公開しました
X
Facebook
リンク取得
メール
ブログパーツ
情報提供のお願い
山行記録を投稿して、ヤマレコのコミュニティに参加しよう！
幾度も立ち止まるチャンスがあったのに見逃していたと反省しております。
ここ数日、どこもかしこもかなりリスクが高い状況でしたね。
自分も、これまで以上にサインを見逃さないようにしようと思う今日この頃です。
昨日は雪崩れるなぁ‥と判っていながら、正しき選択が出来ずにズルズルとダメパターンに嵌まりました。
正常性バイアスともちょっと違うヤツで、安易安直な選択肢に甘えた結果です。
ヤバいな‥と感じたら、自身の警戒心に素直にならなければいけませんね。
感想で、バックルやチェストを外す、というのがありますが、なぜ外すのか教えて下さい。それにしても、雪崩は怖いですね。
転倒埋没も怖いですね。
私も野伏ヶ岳の中央ルンゼで転倒し、斜めになった身体がゆっくりとズブズブ沈んで、顔が半分まで沈んでも止まらず、身体を起こそうにもザックが重心を引っ張り起き上がれず、これでは窒息する！と悟り、肩間接が外れる覚悟で無理やりザックから身体を抜いて脱出しました。
で、それ以降は埋没リスクのある時にはチェストとウエストのバックルを外すことを検討しています。
これは装備一切を失うリスクもあるので賛否あるかと思いますので、判断は自己責任になります。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する