熊野古道 中辺路:近露王子〜熊野本宮大社


- GPS
- 06:55
- 距離
- 25.2km
- 登り
- 1,602m
- 下り
- 1,815m
コースタイム
- 山行
- 6:42
- 休憩
- 0:14
- 合計
- 6:56
天候 | 終日快晴。これ以上はないコンディションに恵まれました |
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過去天気図(気象庁) | 2025年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス
復路:本宮大社前→(熊野御坊南海バス・約60分)→新宮駅→(JR)→松阪→(近鉄)→最寄り駅 |
コース状況/ 危険箇所等 |
● 全路にわたって道標が充実してます ● 近露王子〜小広王子間は舗装路が大半。小広王子から山道になります ● 地すべり災害のため、草鞋峠から下りた地点より蛇形地蔵の手前まで迂回路の山道となります |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
日よけ帽子
靴
ザック
昼ご飯
行動食
非常食
飲料
地図(地形図)
コンパス
計画書
ヘッドランプ
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
ツェルト
常備薬
日焼け止め
保険証
携帯
タオル
カメラ
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感想
2年前の同じ時期に中辺路を滝尻から近露王子まで歩いた続きを、2年前と同じ満開の桜、快晴の下歩いてきました。今回は近露王子から熊野本宮大社まで一気に行く予定です。
紀伊田辺駅6:16の始発バスでスタート地点の近露王子へ。2年前と同じバスながら、前回は半分も乗っていなかったのに、今回は満席。加えて、私ともう1人以外はすべて外国人という驚きの状況です。途中のなかへち美術館前で追加のバスが用意されたほどで、熊野古道は世界的にバズってます。
近露王子からスタートすると、まるで何かの大会みたいに多くの人が歩いています。英語はもちろん、スペイン語、フランス語、韓国語・・・バラエティに富んだ言語が聞こえてきます。とくに多かったのが中国語。2年前に比べて激増しています。中国で個人の海外旅行が解禁になったことが如実に反映しているようです。
一方、日本語はほぼ聞こえてこない。驚くことに、結局、この日古道で出会った日本人はわずか5人。ほかは全員外国人でした。ということは、この賑わいから外国人を除くと閑古鳥が鳴いてしまうわけで、もはや外国人抜きでは古道観光は成立しないことに気づかされ、愕然となってしまいました。熊野古道はいまや日本であって日本ではないコスモポリタンの世界と化しているのです。
さて、近露王子から小広王子までは舗装路がほとんどで、六甲山上を歩いているのとあまり変わりません。小広王子を過ぎてから山道となりますが、それも草鞋峠を下り切ったところから蛇形地蔵までのあいだ(けっこう長い区間です)は地すべり災害のために迂回路となっていて、それがふつうの山道なので、前回覚えた「これが熊野古道か!」という感激は正直なところ湧いてきません。いい道ではあるのですが、どこか物足りない(期待値が高いせいか?)。
迂回路が終わって本来の古道と再合流し、湯川王子を過ぎたあたりからようやく熊野古道らしい感じに。個人的には湯川王子から三越峠を経て発心門王子へと向かう道がとてもよかった。木立ちのあいだから射し込む日の光が生命の輝きを感じさせ、そのなかを一歩ずつ登っていく――熊野古道を歩いている歓びが湧いてきました。
三越峠を過ぎると、基本的に本宮大社へ向けての下りとなります。心地よい道が続きます。外国の人も「コンニチワ」と挨拶してくれるのが嬉しいですね。
音無川と出合ったところで整備された林道に出て、さらにゆるやかに下っていきます。このまま発心門王子に着くのかと思いきや、発心門王子の手前で再び登りに。意外な展開です。願いが成就するには最後に試練が待ち受けている、ということかと思わされました。
発心門王子は鮮やかな社殿のほか、休憩所やバス停があって一つの区切りのポイントになっていました。ここを過ぎると本宮大社まであとひと区間。
発心門王子からは歩きやすい道を下り基調で進みます。厳しい登りはもうないので、発心門王子までバスできて本宮大社まで歩くという人も多いようです。この区間、無料配布されているガイドブックの「熊野古道めぐり地図帳」には「中辺路のハイライトコース」と紹介されています。
山道が舗装路に変わりしばらくすると、ついに熊野本宮大社に到着です。このルートでは裏口(?)から入っていくかたちになりました。
本宮大社は熊野古道の目的地にふさわしい華やぎと厳かさが同居する素晴らしいたたずまい。内陣へ入る際、外国人たちも脱帽、一礼していました。なお、内陣は撮影はOKだけれど、ネットやSNSに写真をアップするのは禁止ということでした。
本宮大社はかつて熊野川の中州にありました。古い絵巻などを見ると、いかにも特別な場所であっただろうことが一目瞭然です。きっと、一種宗教的な桃源郷のような空気に満ちていたことでしょう。それを体験してみたかったもの。
本宮大社からはバスで新宮へ。私の今回の旅もここで終了です。天気にも恵まれ、よき思い出になりそうです。まるで海外旅行をしたかのような異化効果を覚えつつ帰途につきました。熊野古道に合掌。
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