ストックカンリ(インド、ラダック)
- GPS
- 75:01
- 距離
- 36.0km
- 登り
- 6,434m
- 下り
- 6,284m
コースタイム
- 山行
- 3:17
- 休憩
- 0:39
- 合計
- 3:56
- 山行
- 1:57
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 1:57
- 山行
- 10:45
- 休憩
- 0:05
- 合計
- 10:50
- 山行
- 3:20
- 休憩
- 0:02
- 合計
- 3:22
過去天気図(気象庁) | 2015年08月の天気図 |
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アクセス |
写真
感想
キリマンジャロの次のステップということで、6000m峰に挑戦したいと思っており、色々と比較検討した結果、ラダックのストックカンリに登ることにした。
バンコク、デリー経由でレーに入った。いきなり登山開始とはせず、到着当日はレー王宮まで軽い散歩、次の日はティクセ・ゴンパへ観光に行き、高所順応をするようにした。レー王宮は、市街地から多少登ったところにあるので、到着初日に行くのは、本来であれば避けるべきなのかもしれないが、直前に富士山に複数回登るなどして、事前に可能な高地対策はしてきたつもりなので、問題ないと判断した。実際に、到着当日に測った血中酸素濃度(市内の薬局で有料で測ってもらえる)は、全く問題のない数値であった。
観光と同時に登山の手配も進めた。レー市内の旅行会社を何件か訪問し、見積りを聞いたが、思っていたほど安くない。特にロバに荷物を運ばせようとした場合、結構コストが嵩んでしまう。アタックキャンプまでは使いふるしのトレランシューズで移動し、重い冬靴はロバに運んでもらうつもりでいたので、これは計算外だった。最終的には、ガイドの他にポーターを1人雇い、冬靴などを入れた荷物を運んでもらうことにした。ガイド、ポーター、登山口までの往復の送迎、テントや食事など全てこみで、19,000ルピーを提示してきた旅行会社に最終的にお願いすることにした。これは結果論だが、一応ポーターは雇ってみたものの、実際に個人で持っていくべきアイテムは少なかったため、全て自分で荷揚げできたかもしれない。例えば、道中のキャンプ地(マンカルモBC、ストックカンリBC)には、季節営業のティーテントがあり、そこで食事をしたり、お菓子や飲み物を購入したりすることが可能である。また、ティーテントが、トレッカーが宿泊するためのテントやシュラフを用意してくれるため、わざわざ個人で持ち運ぶ必要がない。(ただし、シュラフは、あまり綺麗ではないので、シュラフシーツ位は持って行ったほうが、精神衛生上良いような気もする)個人で使う防寒着と冬靴、アイゼンなどのギア類を持っていけば、それで事足りてしまうのだ。
【1日目】
この日は、登山口のあるストック村まで車で移動し、マンカルモBCまでの行程となる。
レーでガイドとポーターと合流。その内、1人は日本人のような外見をしていたが、聞くとシッキム出身とのこと。ガイドとポーターといっても、明確な役割分担があるようには見えず、また2人ともガイドとしての経験や知識はあるようで、私がポーターを依頼したため、頭数を揃えるため、2人で来たようだ。
登山口から、しばらくは川沿いの道を登っていく。途中、砂で滑る箇所やつづら折りの急登があったものの、基本的に緩やかな傾斜の道が続く。2時間ほど歩いて、Chagmaと呼ばれる場所に到着。ここには、茶店があり、キャンプも可能。ここで、軽く昼食とすることにした。Changmaの後は、トントン・ラと呼ばれるタルチョはためく峠を通過し、広い谷をマンカルモBCを目指して遡っていく。マンカルモBCへは、Changmaから1時間強で到着。この日はマンカルモBCで宿泊となった。テントは、ティーテントがトレッカー用に用意したものを利用。大きなティーテントと違い、宿泊用のテントはせいぜい2〜3人用の小さなものなので、プライベートな空間を確保できる。
【2日目】
マンカルモBCからストックカンリBCまで移動。2時間弱の行程で、10時過ぎにはストックカンリBCに到着してしまう。翌朝のピークハントに備えて、この日はゆっくり身体を休めることとする。
【3日目】
2日目の夜11頃に起床、ビスケットや紅茶などの軽い食事の後、0時ごろにピークハントに向けて出発する。この日は、シッキム人のガイドはBCで待機し、もう一人のガイドが山頂まで案内してくれることとなった。標高5300m位でアイゼンを装着し、山頂(6100m)を目指した。私は冬靴に12本爪のアイゼンを装備したが、現地人のガイドは3シーズン用と思しき靴に、チェーンアイゼンのようなものをつけていた。こんな装備で登るのか?と思ったものの、山頂までは、しっかりと踏み固められたトレースがついており、ラッセルをすべき箇所、アイスバーンのような箇所もないので、確かにこのような装備で十分なのかもしれない。ストックカンリがトレッキングピークといわれる所以がわかった気がした。
幸い高山病には罹らなかったものの、普段は軽装でトレランをしており、アイゼン歩行の経験も殆どなかったため、重い冬靴、アイゼンに想像以上に体力を削られて、なかなかペースが上がらなかった。一方で、ガイドは自分のペースで進みたがり、こちらのペースに対してイライラしている様子が伺えたのには、少しばかり辟易した。(あとで、もう1人のシッキム人ガイドに聞いたところ、このガイドは自分のペースに合わせられないトレッカーにイライラする傾向があるようだ…そもそも性格的に、ガイドに向いてないんじゃ…?)
最終的に、山頂まで7時間近くかかってしまった。山頂は生憎ガスっており、眺望はまったく楽しめなかったが、それなりの達成感は感じることができたので良しとするか。
復路、山頂からストックカンリBCまでは4時間程。途中、シリセードしたりしながら下ったものの、結構時間がかかってしまった。
ストックカンリBCまで戻った後は、そのままマンカルモBCまで下ってしまうか、ガイドに聞かれたが、かったるいので、そのままストックカンリBCにとどまることとした。この日の午後は疲れもあり、寝てすごした。
【4日目】
最終日は、ストックカンリBCから、マンカルモBCを経て、登山口まで一気に戻ることとなった。山頂までの案内をしてくれたガイドは3日目に足早に帰ってしまい、この日はシッキム人のガイドと2人での山行となった。前日のピークハントの疲れは完全に癒えて、体力面は問題なし。登山口まで3時間20分程で行くことができた。登山口からレーに戻る途中、ストック王宮に車が寄ってくれたが、昼の休憩時間だったらしく、中に入れなかったのが、若干心残りとなった。
2週間の休暇だったため、ストックカンリ登頂後もまだ時間があったため、この後に別のトレッキングに行くこととした。それは、また別のレコに纏めるとする。今考えれば、高所順応なども考慮すれば、別のトレッキングを先にやってから、ストックカンリに臨めば良かったのかもしれないが、問題なく登頂できたので、結果オーライとしよう。
大きなトラブルに見舞われなかったのは幸いだった。自分が登る数日前に、山頂付近で滑落をして大怪我をしたトレッカー(イスラエル人?)がいたらしいし、また私と同じ日程だったトレッカーで、ガイドと金銭トラブルになっているのを見かけた。ガイドは質の悪いガイドが結構いるようで、雇う際に見極めが必要なようだ。(とはいっても、ガイドの良し悪しなんて、一見じゃ分かんないよなぁ…)
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