能郷白山再び(温見道)

天候 | 晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2025年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
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コース状況/ 危険箇所等 |
猫峠が通行止めなので国道157。往きは奇跡的に対向車ゼロだったが、帰りは10台ぐらいとすれ違った。谷側の車に配慮すべきだと思うが、そんなルールを無視する車が多くて困ってしまった。中には、「なぜこんな車がこんなところに?」と思うような車もあった。関東ナンバーのベンツ、なにわのポルシェ。そんな高級車はこんな道に来てはダメだ。落石倒木動物の死骸がゴロゴロしており、天下の酷道で名高い157なのだから。 それにしても、ガードレールの無い断崖絶壁の道で、サイドミラーだけを見ながらバックするのは、ハンドルを握る手にも汗が。最近「落ちたら死ぬ!」の看板こそ取り外されたが、道路そのものが改修された訳ではない。30年前と何ら変わっていない。ポルシェでも30キロ以上で走れる者はまずいない。 |
写真
晴れていれば背後に御嶽と乗鞍が見えているのだが。。
この雪は岐阜の忠節橋からもはっきり見えている。
画面の真ん中付近に、これから能郷谷をこわごわ下ろうとしているソロ登山者の姿が。
ブナの倒木を切ったストックが今日の相棒。これ無しでは、ここまで歩いて来れなかっただろう。山はこれに限る。
感想
貝月山でテントを張る予定だったが、朝、女房と差し向かいコーヒーを飲んで居るとき、ふと、もう一度能郷へ登ってみようかと考えた。先週の撤退は強風と低温が理由で、そこに病気療養中の身を晒すのを憚られたからだ。
ポツリと女房に「予定を変更してこれから能郷に行って来る」と話したら、「またァ、どうしてもあの山に登らんといけんの」と、予想した通りの返答が返ってきた。上手く表現出来ないが、「山に登る」ことは何らかの哲学があってのことで、ヘボ登山者でもセミプロであってもそれは変わらないだろう。「登りたいから登る」それでよしッ!としなければ。
癌と宣告されてから三年経つが、その間どこの山にも登らなかった訳ではない。1年間は手術、放射線、抗がん剤で大人しくしていたが、40年毎週のように山に登って来た人間がジッとしておれる筈がない。金華山、百々ヶ峰、高賀山、冠山、釜ヶ谷、貝月山その他「お前本当に病気なのかい?」と思われるぐらい、結構な数の山を恐る恐るぶらぶらゆっくり歩いて来た。でもそれらの山々と奥美濃の盟主能郷白山は決定的に違う。標高はもちろんだが、わたしの中の「思い入れ」が違っているのだ。
40年まえ岐阜へ来て初めて登った山で、たぶん金華山の次に多く登った山かも知れない。息子が小学生の頃、一緒に登って、スキー登山やテント泊の面白さを教えたのもあの山だった。
温見峠から頂上まで3時間半掛かった。休憩なし1時間15分で登ったこともあったから、異常に遅い牛歩。京都から来たという老夫婦以外のすべての登山者に追い抜かれた。コロンブスピーク(1492)まで上がったら引き返そうと何度も思いながら、10分歩いて5分休憩を繰り返した。
コロンブスピークで一服付けて「さて、どうするか」と思案していたら、東の空に薄っすら雪を纏った加賀白山、乗鞍、御嶽が見えた。不思議なもので、登山者の心理として、その視覚に何らかの新しい刺激が入ると「よしッ!」と気合を入れてしまうようだ。ポカリをひとくちグビりとやって、また上に向かって歩きだした。アップダウンがあるから、累積標高は後500メートルあるだろう。
湧く雲を腕枕して見る初夏の嶺 マー助
夏立ちぬいつもそよげる樹の若葉 日野草城
初夏の風色ある如く吹き抜けり 高木晴子
おお、遂に登られましたね。奥様への打診の言葉が目に耳に浮かぶようです。
流石の能郷白山、雪残っているんですね。今年の残雪は多めでしょうか? 帰途のドライブも核心の一つだったことと思います。また呑んだ席で話を聞かせて下さい。
151回目の能郷白山は疲労困ぱい、今朝いつものように「腹筋で起床」が出来ませんでした。
今後の相談もあるので、今日これから昼飯に柳ケ瀬でラーメンでもどうですか。急で申し訳ないが。
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