日向沢ノ峰―有間山


- GPS
- 07:10
- 距離
- 17.3km
- 登り
- 1,431m
- 下り
- 1,386m
コースタイム
天候 | 曇り時々晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2010年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
名郷バス停〜飯能駅行きバス |
コース状況/ 危険箇所等 |
ズマド山西側のトラバースは所々道が崩れているので足元注意。ズマド山頂からの道と合流した赤杭尾根登山道は、曲ヶ谷北峰の手前まで概してなだらかで歩きやすい。ただし、赤杭山のちょっと先で西側が開ける以外、眺望はいま一つ。 日向沢の峰から有間峠へ向かう道は、山と高原地図では破線ながらしっかりした登山道。有間峠〜タララノ頭はやや藪っぽいが迷いはしない。タタラノ頭以北は快適な道に戻る。 蕨山から名郷への急な下りは所々岩場になるので要注意。 |
写真
感想
中央線で奥多摩に向かう。神田で中央特快に座り、国分寺で追いついた青梅行き普通に乗り換え。立川乗り換えより着席確率が高い。さすがに青梅からの4両編成奥多摩行きでは、座れないまま古里駅に着いた。
ハイカー5,6人が降りる。きれいなトイレに寄り、線路沿いの細道から踏切を渡ったところで逡巡したが、適当に西の陸橋を目指すと「川乗山」の指導標があった。左右に住宅の建つ急坂を詰め、パジェロミニのとまる家の前を左へ。住宅が尽きると、擁壁に登山道の階段が伸びていた。お定まりの杉林の中をゆっくり、しかし止まらず進んでウオームアップする。後ろをついてきたダブルポールの中年男性が、いつの間にか見えなくなった。
尾根に出て汗を拭っていると、身軽な若者がスイスイ追い抜いて行った。このルートは以上3人が辿っているらしい。若者を追ってズマド山西側の尾根を詰め、山腹のトラバースに入ると「この先崩落」の注意看板が現れた。3箇所ほど崩れていたが、踏み跡はあるので慎重に通過する。間もなくズマド山からの道と杉林の尾根で合流した。時折り砕石場の騒音が聞こえる。
809m峰の東の肩へ出ると、細い広葉樹の中に主のような大きな針葉樹が立っていた。道はこの先の尾根の東側を巻きながら緩やかに伸びる。季節柄、林のそこここにキノコが生えていて興味が尽きない。白い大きな傘のキノコが目立つ。軸が太いのと細いのと2種類あり、前者の若いものか、まるでタマゴダケを白くしたようなキノコも発見。先が長いので持ち帰るわけにもいかず、見分ける知識のないのが実に残念だ。
軽い急登を経て赤杭山。この辺かと見当をつけていた所に「あと10m」の標柱があったが、どのみち林の中で全く眺望がない。すぐ先に西側が開けたススキ野があり、そこで一休みした。暑い。水蒸気が多くて山々にはガスがかかり、まるで真夏の山のようだ。その先で手持ちの地図にはない林道に出た。横切って登山道を辿り、小ピークを越えて行くと、あれれ、結局は林道と合流してしまう。5分ほど真新しい砂利道を歩き、指導標に従って登山道に戻った。
エビ小屋山の脇を過ぎた辺りから稜線が険しくなった。この日初めて初老のハイカーとすれ違う。やがて小広く刈り払われた防火帯らしき尾根となり、急勾配の先に曲ヶ谷北峰下の分かれ道の指導標が見えた。一息入れてタオルの汗を絞り、右の巻き道へ進む。川苔山からの尾根道も刈り払われた防火帯で、吹き抜けるそよ風が心地よい。子供連れのグループと挨拶を交わし、時折り西に開ける視界の先の山々を愛でながら先を急いだ。山名はよく分からない。踊平へ下る手前、行く手の北西の方角に目立つ三連峰が見え、「三つだから三ツドッケ?」などと考える。
曲ヶ谷北峰から下り基調で来たが、踊平を過ぎて蕎麦粒山巻き道との分岐に至ると、最後の150m急登となる。道はいったん左の植林帯に入ってから防火帯に戻る。栗のイガとミズナラのどんぐりが転がっていて、時々木々の葉に当たって鋭い音をたてながら落ちてくる。
日向沢ノ峰には、ほぼ予定通り到着した。日が陰り、さすがに標高1300mを超すとあって涼しい。道沿いの小ピークといった風情の狭い山頂では、モミジがわずかに色づいている。
昼食中、若い女性が一人逆コースを辿ってきたが、相変わらず人影は薄い。予定を少し早めて出発。山と高原地図の破線ルートへ入るので、入り口が見つかるか少し不安だったが、ちゃんと指導標もあれば道幅も十分だった。下っていくと、すぐ送電線の新秩父51号鉄塔の下で視界が開ける。正直に言って本日一番の360度ビューポイント。棒ノ嶺の尾根もよく見える。谷をまたいで送電線が延びるその尾根には、やはり絶景の50号鉄塔が建つ。
鉄塔を去って間もなく登山道は林道に合流した。尾根通しに仁田山へ伸びる踏み跡も見えるが、ここは楽して林道経由で有間峠へ。峠を越す舗装された林道は西側が通行止めになっていて、2台のオートバイの若者が行ったり来たりしていた。仁田山からの道の合流点を確認し、さて、有間山を目指そうとしたが登山道が分からない。西側には見つからず、右手の東側に下って行くと、最初のカーブミラーの手前で左へ戻るように登る階段が見つかった。
笹薮のうるさい雑木林を切り開いた踏み跡はさすがに細いが、分かれ道もないので迷う恐れはなさそう。ただ、クモがしばしば巣を張っているので顔に絡みつくのがうるさい。そろそろ脚がだるくなって小ピークのアップダウンが面倒になってきた。峠から30分近く、ようやく尾根が切り開かれて防火帯らしくなると、有間山・タタラノ頭に着いた。もっとも、三角点らしい標石と小さな山名標しかないささやかな頂上だ。
歩きやすくなった尾根道を行くと、キノコを入れた網袋を持つ女性に行き会った。下の方でクリタケを収穫したとのことだが、この辺りはまだあまり出ていないという。道すがら撮ったキノコの写真を見てもらったが、「白いタマゴダケ?」を含めて彼女の知っている食用茸はなさそうだった。
有間山・橋小屋ノ頭からは、つるべ落としの急勾配で逆川乗越へ。腿がパンパンになりそうだが、バスの時間があるのでゆっくり休んではいられない。蕨山への登り返しは広い緩めの坂道でホッとしたが、けしからんことにバイクの轍も見える。樹林帯で蕨山の山頂は分かりにくいが、名郷への分岐はきちんと新旧2本の指導標が立っていた。ただし、いずれも文字は裏側で、名栗湖側からの登山者だけに便宜を図っているかのようだ。
さて、山と高原地図に「急坂の連続」とある通り、名郷への道はハードだった。指導標は少なく、時折りベンチが現れるが岩場もたびたび現れる。2万5000分の1を片手に下りていたので、途中から登山道が地形図の山道と別ルートを辿りだし、少々焦った。幸い紛らわしい分岐はなかったので、とにかく疲れた脚に神経を集中して進んだ。「名郷へ1.8キロ」とある久々の指導標で尾根を右に外れると、杉林を下る立派な木製階段が見えて安心した。50度はあろうかという急傾斜だが、階段があればぐんと歩きやすい。
右下に水の音が聞こえると、間もなく二つの沢が合流する水場に出る。喉をうるおし、しばらく行けば右に堰堤が見えて、簡便な木橋を渡ると林道の終点に飛び出した。ここが名郷側の登山口らしい。バス停までは1キロ足らず。15:50発のバスには十分間に合いそうだ。
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