皇海山


- GPS
- 13:17
- 距離
- 25.4km
- 登り
- 2,009m
- 下り
- 2,003m
コースタイム
- 山行
- 12:44
- 休憩
- 1:41
- 合計
- 14:25
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2025年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
登山道に目印はたくさんあるが、それでも何度かルートを外すことがあった |
その他周辺情報 | 日光のやしの湯はしばらく休館とのことです。(2025年6月時点) |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
靴下
グローブ
防寒着
雨具
日よけ帽子
靴
ザック
昼ご飯
行動食
非常食
飲料
地図(地形図)
常備薬
日焼け止め
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ストック
|
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感想
今は100名山の日帰り最難関と言われる皇海山。
皇海山は2016年に群馬側の不動沢ルート(今は廃止されている)から登頂済みですが、ご縁があって友人から誘いを受け、今回銀山平からのクラシックルートで登ることになりました。
コースタイム14.5h、往復25km、高低差2300mは、過去の登山では経験したことないレベルです。
当日を迎えるまでは、駆け込みトレーニングしつつ、「晴れてほしい、でも…やっぱ自分には無理かもしれないから雨で中止にならないかな…」と期待と不安に満ちた日々を過ごしました。
そんな中、最高の天気で迎えた皇海山のレポです。
これまでの山行の中でもトップ5に入る思い出になったので、詳細な記録を残します。
[銀山平登山口〜庚申山荘]
3時に登山口に到着。この時点で下の駐車場はほぼ満車。(そんなに人気の山だっけ??)
後で知ったのですが、少し先にも別の駐車場があるようで、もう少し遅く来ても車を停められない心配はなさそうです。
朝ごはん、身支度を済ませ、真っ暗な中3:45に出発。最初は一の鳥居まで4kmのロードです。
一の鳥居から登山道になりますが、庚申山荘までは目印も明瞭で難所もなくスタートから2時間程度で山荘に到着します。
この小屋は無人の宿泊小屋でしたが、去年から閉鎖されているので中に入ることはできません。
ですが、トイレと水道が使えました。トイレは人に管理されているのか、とても綺麗でトイレットペーパーまでありました。ありがたい。
ここでパンを補給し、庚申山に向かいます。
[庚申山荘〜庚申山]
山荘から1時間ほど掛けて庚申山に向かいます。
本格的な登山道といった感じで大きな岩をくぐったり、梯子が登場します。
途中の富士見平からは富士山も見え、「今日は最高の皇海山日和になるぞ」と確信しましたw
所々にお花も沢山咲いていて癒されます。(コウシンソウは見つけられず…)
庚申山を少し過ぎた先で初めて鋸山と本日のラスボス・皇海山の眺望をゲットします。
この時点では両方ともまだまだ遠かった…。
[庚申山〜鋸山]
アップダウンが続き、いくつかの山を越えていくとようやく鋸山に続く鎖場が現れます。
主な鎖は下り利用になりますが、ほぼ垂直&身長150cmで届く足場が見つからない&落ちたら終わり、の状況で「怖い!モームリ!!」とギャーギャー言いながらの降下となりました。
私たちはラッキーなことに人がいないタイミングで降りれましたが、混雑している状況だったらさぞ迷惑をかけていたでしょう…。
(実際この後の時間帯で渋滞が発生し、鎖待ち50分越えになったようです)
岩場のトラバース、痩せ尾根歩き、、鎖や岩登りを繰り返し、ようやく鋸山に登頂です。
9年前に登頂した際は曇りで何も見えませんでしたが、今日は日光白根山などの日光の山塊や遠くには雪を被った山(群馬の山?)が見えました!
振り返るとこれまで歩いてきた山々も見える…ずいぶん遠くまできました。
ここまでは緊張もあってか身体は絶好調でした。まだまだ脚も動く。
この調子でラストの皇海山山頂を目指します。
[鋸山〜皇海山]
鋸山直下は最後の鎖がありますが、これを抜けると皇海山まで眺望のない地味な登りが続きます。
尚且つ、所々日光に照らされながら250mほど登らされるので徐々に体力・気力が削られていきます…。
これを40分ほど耐えると…皇海山山頂に到着!!
いやー達成感ハンパなかった!!
スタートから約7時間…普通の登山ならもう下山してる時間だw
9年前、もう二度と来ることはないだろうと思った山で再び登頂するとは…と感無量でした。
が、ここからまた長ーい下りが待っているので休憩もそこそこに下山開始します。
[皇海山〜鋸山]
鋸山までは地味〜な下りと登りでちょっと辛くなってきました…。
そしてこの後待っているのは六林班峠の藪漕ぎ…
自分を奮い立たせるべく、鋸山山頂からの景色を目に焼き付け六林班峠方面を目指します。
[鋸山〜六林班峠〜庚申山荘]
この区間は自分との戦いだった3.5時間でした。
鋸山から30分ほど一気に下ると噂の藪漕ぎが始まります。
これが!もう!想像以上に辛かった!!
自分の背丈ほどある上に、所々倒木があるのでそこで足をぶつけたりします。
更にやっかいなのは、なんとなーく踏み跡らしき道を追って行くといつの間にかルートから外れてしまうのですが、進行方法に折れかかっている笹を逆走するとその笹が容赦なく身体に突き刺さります。
これが本当に痛いし、戻るには倍の時間が掛かって時間をロスしてしまいます。
なので、ここで得た教訓は、次のどれかに当てはまったらすぐにGPSで位置情報を確認する、でした。
・踏んだ感触が柔らかくなったら
・進む方向に迷いがでたら
・ピンクテープ等を見失ったら
そういえば、この辺りで数名とすれ違ったのですが、その方達はこの笹攻撃を耐えてきたのだろうか…。
自分だったら往路では絶対に通過できないと思う…。
この藪漕ぎは1時間ほど続きましたが、永遠に終わらないんじゃないか、今夜夢にもでてくるんじゃないか、と思うほど頭の中は笹で覆いつくされてしまいました。
そしてやっと藪漕ぎが終わった…と思ったら永遠に続くトラバース路…。(ところどころ道が崩れてる)
更に次々に襲い掛かるアブとの戦い。
ここまでで体力も気力もだいぶ消費してましたが、1分でも早く山荘に着きたい一心でひたすら脚を動かしていました。少し頭痛もあったので軽く熱中症になっていたかもしれない。
完全に無の境地になっていました。
ふと、もしかしたら往路と同じルートをピストンしたほうが良かったんじゃないかとも思いましたが、こればかりはやってみないと分からないです。
そんな状況でなんとか16時過ぎに山荘に到着。
[庚申山荘〜銀山平登山口]
山荘で一息つきたいところですが、ちょっとだけ休憩してすぐに出発しました。
なんせ、ここから駐車場まではまだ2時間掛かるし、何より止まってるとアブが大量に襲ってくるので。
この時点ではもう登頂の感動も薄れ、一刻でも早く風呂で汗を流すだけを考えていました。
ここでも無の境地のままひたすら前に進みますが、そろそろ限界なのか脚が痛くなってしまいました。
一の鳥居〜登山口までのロード歩きは4kmですが、最後にこれは本当にしんどかったです…。
ということで、スタートから14.5時間後、満身創痍ですが下山完了です。
怪我や大きなトラブルもなくて良かった〜。
3リットル持って行った水もほぼ飲み切ってました。
[下山後]
下山後の温泉は宇都宮まで戻りさくら温泉(600円)を利用しました。
1日頑張った身体に温泉が染みる〜。
身体にはいくつかの痣とアブに刺された跡がありましたw
★★まとめ★★
皇海山クラシックルートは100名山最難関コースに相応しく、個人的にもとてもチャレンジングな登山となりました。
ですが、無事に下山できた今は達成感がハンパないですし、間違いなく思い出に残る山行となりました。
皇海山は地味で面白味がないとよく言われますが、このルートは変化に富んでおり、絶景もありでそれも含めてがこの山の魅力なんだろうなぁと思います。
正直3度目はもうない…と思いますが、それぞれ異なるルートで2回登頂できたのは良い経験になりました。
途中何度か「今日は皇海山に呼ばれたな」と思った1日でした、ありがとうございました。
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