四万温泉と旧六合村を巡る・中之条ビエンナーレ2025（2）

2025年09月21日(日) [日帰り]

• GPS: 03:05
• 距離: 10.3km
• 登り: 191m
• 下り: 197m

コースタイム

日帰り

• 山行: 5:14
• 休憩: 0:06
• 合計: 5:20

距離 10.3km 登り 191m 下り 197m

11:14 四萬舘テニスコート駐車場
12:01 12:07 四万温泉観光案内所
12:15 四万温泉バス停
13:22 四万温泉観光案内所
13:36 四萬舘テニスコート駐車場
15:50 RVパーク赤岩の里駐車場
16:34 RVパーク赤岩の里駐車場

天候

曇り、ときどき晴れ、ときどき小雨

アクセス

利用交通機関：

自家用車

（四万温泉）展示会場23四萬舘テニスコートの駐車場に車を置き、31日向見公民館まで歩いて往復しました。広い駐車場は温泉街からちょっと離れています。
（旧六合村）展示会場は点在しており、それぞれ車で訪問しました。赤岩集落は展示会場39旧長英の湯に隣接する駐車場に車を置き、集落内を散策しました。

コース状況／危険箇所等

（四万温泉）四萬舘テニスコートと旧町立第三小学校は高台にあり、メインルートから登る進入路が狭くすれ違いができません。現地に居る係員の方の指示に従ってください。温泉は川に沿って何ヶ所かに分かれていますが、途中の道は熊が出そうな雰囲気です。気になるなら熊鈴持参、ヤマビル生息域でもあるので対策してもいいかもしれません。
（旧六合村）展示会場が離れていて、車での移動も相応に時間が掛かります。展示会場37花楽の里では熊が出没したため、一部の展示エリアが閉鎖されています。赤岩集落は国重要伝統的建造物群保存地区に指定されていて、養蚕をしていた頃の古い大きな家がしっかりと残されています。今回は駆け足でしたが、もっとゆっくり楽しんでもいいかも。

その他周辺情報

お昼は四万温泉の中心街にある蕎麦店、そば三昧中島屋に立ち寄りました。お味もおいしかったですが驚くべきはお値段、観光地とは思えぬ割安セットに感動しました。デザートは花楽の里でソフトクリームを頂きました。濃厚でおいしかったです。

写真

9/21 11:02

先週末に引き続いての中之条ビエンナーレ、まずは旧西中グラウンドにアナモルフォーズの技法で描かれた10回目を記念する絵文字

9/21 11:16

車で四万温泉に移動、四萬舘テニスコートには布アート

9/21 11:21

四万ギャラリーと名付けられた民家跡には水墨画

9/21 11:30

高台にある旧第三小学校、歴史ある建物です

9/21 11:32

調理室とか談話室とか、現役だった頃の使用目的を彷彿とさせる作品が並べられています

9/21 11:33

なんてことない（失礼）作品も写真にするとそれらしく見える不思議

9/21 11:33

ベッドとか棺桶とかは作品に仕立てやすいのかしら

9/21 11:35

中之条の自然や食、文化などが光の輪で結ばれています

9/21 11:36

裏に回ると雑草茂りまくりの建物ですが、内部は状態よく保存されています

9/21 11:36

階段のすり減って丸くなった角が賑やかだった頃を思い出させます

9/21 11:39

体育館ってのも想像力そそるみたい

9/21 11:40

ひな壇には無数のひとがた、少子化で温泉街に住まう子どもがいるか分からないけど、成長期には多くの子どもがここを巣立って行ったんだろうな

9/21 11:43

映像作品は何が言いたいのか、自分で考えるしかありません（笑）

9/21 11:43

コアジサイの教室で語らう若いふたり、絵になるねぇ

9/21 11:44

雨が降り水が土に染みこみ森ができ・・・みたいな作品？

9/21 11:46

置かれているオブジェの位置ひとつで、そこに居るであろう子どもの個性が思い浮かんできます

9/21 11:56

一方通行の車の流れに沿って山道を進んで行ったら百庚申、中山道歩きで見かけたことあるけど、こんな山深い場所にもあるもんなんだね

9/21 11:58

シュウカイドウを従えるナガミノツルケマン、ようやく名前を覚えました（＾＾；

9/21 11:59

モミジハグマやツリフネソウなどが林道脇に延々と咲いていました

9/21 12:09

温泉街の中心部に入ると古めかしい商店跡

9/21 12:09

かって賑わった頃の白黒写真が出迎えてくれます

9/21 12:10

知る人ぞ知る上毛かるたでは、世のちり洗う四万温泉、グラマラスな女の人がヌードで登場する札を彷彿とさせるオブジェ

9/21 12:16

世のちりの文字が観世音菩薩、に見えてきました（＾＾）

9/21 12:17

赤い橋が千と千尋のモデルだと言われる積善館、観光客で賑わっています（日帰り入浴すると内部を見学できます）

9/21 12:31

お昼はそば三昧中島屋、ほぼ普通サイズのお蕎麦と丼物がセットで1,030円と驚きの価格設定

9/21 12:45

アートビレッジ四万は床屋さんをイメージした作品、2階にも作品あり、お隣の大黒屋は外壁崩落のため見学中止、作品は大道公民館へ移動となりました

9/21 12:47

日差しが戻ると透明度の増す四万川、結構な水量です

9/21 12:55

足湯の施設には天井にアート作品、きれいです

9/21 13:02

深い谷には滝があり、第三小学校から温泉街に抜ける道沿いにはキャニオニングの業者もありました

9/21 13:03

テクテク歩いて日向見公民館、今回の作品は比較的おとなしめでした

9/21 13:15

温泉街に戻る道すがらはやっぱり花探し、萩の花がきれいです

9/21 13:16

ミソソバもたくさんありました

9/21 14:17

車で移動し花楽の里、オミナエシが見ごろでした

9/21 14:17

東屋には無数の風鈴、いい音色がします

9/21 14:18

フジバカマなど秋の花が真っ盛りです

9/21 14:20

どんよりとした雲に浮かぶ作品たち

9/21 14:20

遊歩道に沿って屋外展示がされています

9/21 14:22

こちらの作家さんの今年の作品は・・・

9/21 14:22

熊にイタズラされて公開中止、奥に見えてるんだけどね

9/21 14:27

なぜか濃厚なソフトクリームを食べたら、いよいよ旧六合村エリアへ

9/21 14:39

道の駅の真横にある閉業した大衆食堂、野反ライン山口が展示会場です

9/21 14:40

ログハウスのような重厚な造り、現役時代にはキノコ料理やジビエも提供していたとのこと

9/21 14:40

パッと見は普通の洒落た展示に見えたのですが・・・

9/21 14:42

動物たちの集う食卓にはバラバラにされたヒトの手足、てことは前室で腰掛けてたのは生け贄か（驚）

9/21 14:56

今回一番の衝撃作品を見た後には薄口過ぎる（失礼）引沼シェアハウス、まだまだ現役で使えそうな建物です

9/21 14:58

来訪者から差し入れをされていた受付の人が作家さんのようで、地域に根ざした感じが好印象でした

9/21 15:13

野反湖への道をかなり奥まで登り、途中からさらに山に入ると根広ねどふみの里、古民家が展示会場です

9/21 15:14

こちらにも作家さんが現場にいらして、いろいろと説明をしてくれていました

9/21 15:15

かっては養蚕が盛んだった地、上からぶら下げたお蚕がモビールのように上下に揺れます

9/21 15:41

受付終了時間が迫ってきたので、かなり巻いて旧太子駅

9/21 15:42

朽ちた駅舎や古いトロッコだけでも魅力的なのに、内部には運んでいた鉄鉱石を連想させる岩の展示

9/21 15:43

透かし絵みたいな展示も○

9/21 15:43

こういう遺物に囲まれると作家さんも俄然やる気が出るんだろうな

9/21 15:44

古びたホッパー棟、上から鉱石を落としてトロッコに積んだんだとか

9/21 15:45

車両は当時ここで使われていたものではないようですが、こういうのは当時のものなのかな

9/21 15:52

締め切り時間が迫ってきて慌てて見学する赤岩集落、まずはお蚕さんの里、奇をてらわない柔らかい感じの作品です

9/21 15:56

古びた木枠のガラス窓にも小作品が展示

9/21 15:58

神社跡地にも展示物、時間が押していたので階段は登りませんでしたが、エマニエル夫人みたいな椅子（古っ）が何個か据え置かれていた模様

9/21 15:58

階段下からでもこの眺望、せっかくだし登って眺めを楽しめばよかったな

9/21 16:00

古い建物が整然と残されている集落、お蚕をやる家はみんな大きくて立派です

9/21 16:02

赤岩小屋はかわいらしい山小屋のような建物

9/21 16:02

なかには土で出来た雲のような物体がぶら下げられていました

9/21 16:04

赤岩公民館、お茶飲みながらブハーとか煙草吸ってたオジサンたちの姿が目に浮かびます

9/21 16:07

普通の民家な篠原家、非公開エリアには人が住んでいる模様

9/21 16:08

室内には不思議な柱が林立しています

9/21 16:08

開かずの金庫を開ける番組に出てきそうな金庫あり

9/21 16:12

かいこの家には、養蚕や製糸に使った道具類がたくさん残されていました

9/21 16:15

ちょっとメインルート外れて東堂、畦には彼岸花がきれいです

9/21 16:16

座礁してしまったかのような船が土手の上に鎮座していました

9/21 16:17

色づき始めた田んぼ、山間部の一部では稲刈りも始まっていました

9/21 16:21

シュウメイギクのきれいな家、平和な集落です

9/21 16:28

最後は旧長英の湯、今でも使えそうな大浴場には、当地に自生するチャツボミゴケを連想させる植物の展示、この後スタンプラリーの景品をもらって家路に着きました

撮影機器：

ILCE-7 SONY

感想

yamaonse

2年に一度開催される中之条ビエンナーレ、第二弾は先週末に行き損なった四万温泉エリアと旧六合村エリアです。過去2回参戦したときは3日に分けて見学していましたが、今回は二日間で見終えてしまおうという魂胆。なのにしっかり寝坊しました。

四万温泉に到着したのは午前11時過ぎ。県央部ではカラリと晴れたいい天気だったのに山間部はどんより曇り、時折晴れたかと思ったら風に乗って小雨も降るという目まぐるしい空模様。傘を車に忘れ心配しながら、温泉内の展示会場を見て回りました。

ここにも古い学校が大切に保存されていて、子どもたちで賑わっていた頃を彷彿とさせるオブジェや映像作品が展示されていました。温泉街らしい展示といえば上毛かるた、裸婦の描かれた絵札に触発されたのではないかという作品もあって微笑ましい。

四万温泉を速攻で見たら前回見学済みの沢渡温泉はパスし、暮坂峠を旧六合村エリアへと入ります。熊が出た花楽の里を経て、道の駅に隣接する大衆食堂の跡へと駒を進めます。ここはジビエも供していたという店、なかにはかわいらしい動物たち多数。

の割には狼の遠吠えが流れ不穏な雰囲気。部屋の中央に背中合わせで座らされた人を取り囲むかのように、犬のような影絵が回転しています。そして奥の部屋には楽しそうに食卓を囲む動物たち。餌にされちゃうような小動物も皆仲良く同席しています。

そして目が暗がりに慣れてきてよく見たら、食卓の上にはバラバラになった手足。ヒエー、怖っと改めて身震いがしました。ジビエで供された動物たちの反撃か。ナイトハイクとかで雰囲気が一転してアウエーになる山のとばりを思い出しました（怖）

興奮冷めやらぬなか野反湖への道を進み、さらに山奥に入ると根広ねどふみの里。こんな山奥によく人が住んでるなと思える集落には古民家あり。ここも展示物自体は控えめに思えましたが、作品以上にここで冬場も継続して人の営みがあることに感動。

最後は蚕室を備えた大きな古民家が数多く残る赤岩集落へ。時間が押して慌ただしく見て回りましたが、今や貴重な中山間部の里の風景を楽しみました。以前は大株のレイジンソウなどもあったこの集落、じっくり見て回ると新たな発見がありそうです。

コメント

miketama

yamaonseさん、中之条は群馬県なのですね、
上毛かるたのくだりで
アラっ！？
と気付きました、
すみません、土地を知らなすぎです。
グンマー観光大使として番宣レコだったのですね(*⌒∇⌒*)!
山深い奥に確実に生活があった、
古民家じたい芸術作品かと思います。

大昔、富山県の利賀村に当時の早稲田小劇場が古民家を劇的空間として生かしました。
その時、篠山紀信さんが写真を撮られていて、
いい建物の中は気持ちがいい、
もっと大事な事を言ったと思うのですが、そんな事を言っていました。
写真家として被写体に興奮する、というような。

世の為人の為になる訳ではないけれど、機能だけでないものに出会う時間が中之条にあるんだなぁということがyamaonseさんの写真を見てわかりました。
心に刺さる、それはある意味『人の為』ですかね、、

動物達の食卓、いやいや、これは。。
目隠しされている人間だけで十分想像が付くってものですよね！？
テーブルの上にいろいろ置くのは、、、
(￣▽￣;)
親切過ぎません？

エマニエル夫人の椅子、
(笑)！
分かるわたしは昭和の人間。

中之条ビエンナーレ、楽しかったです、ありがとうございました( 〃▽〃)

yamaonse

miketamaさん、こんばんは。こんな山関係ないレコにコメント頂き、ありがとうございます。中之条は群馬県北西部、吾妻地域に位置する地域の要の地です。古くは県北部の沼田と同じく戦国時代の争奪戦が行われた地、真田氏の遺構がいくつか残されています。最近では忍者の里としても売り出し中です。山間部ゆえ古民家はよく残されていて、森林が富の源だった時代が偲ばれます。養蚕に適した構造など意外と機能的なこれらの古民家は、芸術作品がそこになくてもそそられるものです。篠山紀信じゃないですが、芸術家ならかなりのインスピレーションを得られるはず。ひとが森の動物たちに喰われるという発想も、そこがジビエレストランだったということを抜きには語れないと思います。テーブルの上のモノ、パッと見では果物とかもあってみんな仲良くの図、かと思いきや、よく見るとバラバラな手足が混じってたりしました。目隠しの人間も背中合わせで顔に覆いがかけられてるのなんて中近東みたいだし、食うか食われるかの世界は意外と身近なのかもと、山をやる人間としては戦慄を覚えた次第。エマニエル夫人、わかってくれてありがたい（笑）たぶん、制作者の意図は繭に包まれたサナギのイメージなんだろうけど、下から見上げた図はあの籐椅子でした。いろいろ連想したりして考える機会って普段の生活では多くはないから、こういう企画はいい刺激になりますね。