七面山 〜祈りの道を行く〜


- GPS
- --:--
- 距離
- 8.5km
- 登り
- 1,476m
- 下り
- 1,476m
コースタイム
- 山行
- 4:59
- 休憩
- 0:36
- 合計
- 5:35
4:10 随身門
〜ご来光待ち25分〜
5:16 山頂
【登り計:3時間26分(内、ご来光待ち時間28分)歩行計:2時間58分】
〜休憩4分〜
5:20 山頂
5:46 随身門
〜休憩4分〜
7:25 登山口
【下り計:2時間5分(内休憩4分)】
【総計:5時間35分(歩行時間計:4時間59分)】
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
15〜20台ほどは停められそう。 下の方に、沢山停められる駐車場あり。 |
写真
感想
仕事帰り、そのまま車で七面山へ。
近くの道の駅で1時間ほど仮眠し、1時30分に登山口駐車場着。
宿坊に泊まっている方の車で既に満車状態。
運よく1台だけ置けそうなスペースがあり駐車できた。
深夜1:50、真っ暗闇の誰もいない樹林帯の登山道。
ヘッデンの明かりだけを頼りに登る。
やはり暗闇の中に一人というのは、少し怖い。
熊にあったらどうしよう、などと考えてしまう。
でも、この怖さを経験する事も無駄な事ではない。
睡眠は1時間しか取れなかったので、いつもより体が重い。
たまに、吐き気もあったが、脚はちゃんと進んでくれる。
登り始めは、沢の音がしていたが、上になるにつれ沢が遠ざかり、次第に静寂に包まれていく。
聞こえるのは、ときおり聞こえるシカの鳴き声と自分の鈴の音だけ。
「これは植物の匂いだ」「今のは獣臭だな」など、いつもより感度が上がっていて、
「何か人工的な臭いがする」と思うとやがて宿坊が現れたり、そこにベンチがあったりもした。
静寂な暗闇の中では、いつもの登山より五感が研ぎ澄まされていく感覚がある。
防御反応だろうか。
ひたすら暗闇の中、黙々と歩を進めていると、怖さがまったく無くなっていく。
何かを考えようとしても考えられず、不思議と心が無に近づく時があった。
いつもは、あーだこーだと煩悩のかたまりなのだが(笑)
3:30頃、やがて空が白み始める。
御来光を見る予定なので、日の出の4:31までに随身門に着きたい。
4:10、随身門に到着。
スタートが予定より少し遅くなってしまったので、急ぎ足だった為か、3時間を見込んでいたコースタイムは2時間20分となり、思ったよりはやく随身門に着く事ができた。
日の出までまだ20分ほどあるので、しばし休憩。
日の出の時間が近づくと、敬慎院の宿坊に泊まっていた方々が随身門に徐々に集まりだす。
きっと沢山のご信徒さんが出てくるのだろうと思ったが、土曜日の朝だからか数名程度であった。
日曜日など、多い日は数百名ほどのご信徒さん達が一斉にここでお経をあげ、ご来光を拝むそうだ。
4:31 ご来光が姿を現し始めるとご信徒さん達のお経が始まり、太鼓の音が山々にこだまする。
私は信者ではないが、「こういうご来光の眺め方も悪くはないな」と得した気分になれた。
今日の御来光はずっと真っ赤で、途中からハンバーガーみたいな形になった。
何も食べて無いからか、ちょっと美味しそうに見えた。
その後、ご信徒さん達は敬慎院の方に戻り、一斉にお経をあげ始める。
山頂に向かう人は誰もいなかった。
大きな声のお経と太鼓の音を聞きながら山頂へと向かう。
随身門から山頂へは1時間で行けるらしい。
途中、ナナイタガレの大崩れを見に寄り道しつつ、38分で山頂へ着いた。
なだらかな樹林帯のなか、山頂部分だけぽっかりと何も無かった。
帰路は、行きに見られなかった風景を楽しみながら祈りの道を下った。
七面山は、登山道はよく整備され傾斜もあまりなく歩きやすいのだが、何故かきつかった。
ご信徒さん達は、何度も何度もこのきつい山を登られているのだろう。
信仰の力はすごいなと感じた。
登山口近くに、白糸の滝とお萬の方像があるので、寄ってみた。
当時女人禁制だった七面山、徳川家康の側室お萬の方が、この白糸の滝にうたれて祈念をこらし、阻止をふりきって登詣を果たし、女人にもその道を開いたそうだ。
女人禁制自体おかしな話だと思うが、昔は女性の登山は難しかったのだろう。
今、色々な山に女性が登れるようになったのはこの方のおかげもあるかもしれないので、お礼を言っておいた。
今回の山行で色々な事に気づく事ができた。
七面山、眠かったけど来て良かった。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する