天狗岳〜高見石〜白駒池
- GPS
- 29:55
- 距離
- 24.8km
- 登り
- 1,577m
- 下り
- 1,569m
コースタイム
(1日目)渋の湯駐車場8:15-9:30唐沢鉱泉-10:35西尾根上の分岐10:50-10:58アイゼン装着11:18-11:58第一展望台12:20-13:04西天狗直登手前鞍部13:15-13:50西天狗14:15-14:35東天狗14:42-15:30中山峠15:36黒百合ヒュッテ
(2日目)黒百合ヒュッテ7:4007:51中山峠-8:34中山展望台8:39-9:25高見石小屋(高見石)10:15-10:40白駒荘10:48-10:59青苔荘11:17-12:02高見石小屋12:43-12:58スノーシュー外す13:09-14:09渋の湯駐車場
天候 | 1日目:快晴のち曇り 2日目:曇り時々晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2011年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
帰りはかなり融けていたので、次また降るまではスタッドレス又はチェーンがあれば通行できると思われる。 渋の湯の駐車場は有料で一日1000円。車のフロント部分に黄色い紙(駐車料金を支払った証明)を置けと言われて、渋の湯の受付から駐車場に戻ることになったので、車で先に受け付けに行ってから駐車場に戻って停めた方がよい。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
全コーストレース明瞭。正月明けなだけあって、どの分岐でも、トレースのないコースはほとんどなかった。唯一、渋の湯から唐沢鉱泉への途中でパノラマコースを横切った際、黒百合平方面へのトレースはなかった。 渋の湯から唐沢鉱泉、天狗西尾根コースは、トレースはあったが踏み固められておらず、途中からアイゼンを装着したが、サラサラの雪でアイゼンもそんなに効いていなかった。それ以外のコースは、固く踏み固められており、アイゼンがよく効いて歩きやすい。 スノーシューを持って行ったが、あまり活躍できる場所はなかった。一番活躍したのが、白駒池で、踏み跡のない池の上を歩く時ぐらいであった。 |
予約できる山小屋 |
黒百合ヒュッテ
|
写真
感想
MSRのスノーシュー(ライトニングアッセント)を購入してしまったので、トレースの期待できなそうなルートを入れつつ、白駒池の方まで足を延ばすコースを一泊してのんびり回ってみた。しかし、結論からいえばさすが正月は相当に人が入山した模様で、踏み固められていない道はあまりなく、スノーシューは不必要だった。逆にいえば、それだけ人が多かったと思われる正月直後でも、雪が軟らかかった渋の湯唐沢鉱泉ルートと天狗西尾根は、降雪直後のトレースは期待できないと感じられた。
渋の湯唐沢鉱泉ルートは、樹林帯の中を緩やかな道が続き、なかなかいい雰囲気であった。スノーシューハイクにはよさそうである。それに比べると天狗西尾根の方は、途中傾斜がきついところも多く、降雪後だとスノーシューでも登りは大変そうである。逆にいえば、下りに使うと樹林帯の中はスノーシューでガンガン下れそうと思った。ただ下りだと、西天狗直下の岩の合間をぬって急斜面を降りていく場所が危険になるので、急傾斜の下りが苦手な人はやめた方がいいだろう。
当初、高見石小屋まで行く予定だったが、西尾根の登りではトレースがあったにもかかわらず、サラサラの雪で固まっていなくてつぼ足だと滑り、アイゼンを付けていても微妙に滑り、意外と足が疲れて時間がかかってしまった。なるほど、確かに膝までのラッセルとかになると、コースタイムの2倍以上かかる場合もあるというのが、実感としてわかった。
あと、今回は気温自体は持って行った温度計で測ってマイナス15℃の時があったが、風が無風〜微風程度だったので、前回の北横岳の時と比べて、体感温度の差が歴然としてあった。ただ、前回の体験を元に、タイツを2枚穿きにし上もレイヤーを1枚多く、さらに手袋の中やお尻のポケットに使い捨てカイロを入れるなど寒さ対策をしていったので、その効果もあったようである。
お尻のポケットに入れたカイロは、歩いている間は忘れているが、休憩時に岩の上とかに座るとポカポカして気持ちよかった(もちろん、マットを敷いた上に座っての話)。前回は風のない樹林帯の中でも座って休憩する気にはならなかったが、それに比べると今回は、しっかり座って行動食を食べて凍りかけたお茶を飲んだりしても寒くならず、ゆったりすることができたのは良かったと思う。
ちなみに、買いなおして持って行ったダブルレンズのゴーグルは、マイナス15℃の中でも全く曇らず凍らず、常にクリアな視界を提供してくれたので非常に満足であった。ただ、一回雪の上に落とした際には、内側に着いた雪が凍ってしまったが、手袋の中に入れていたカイロ(いちばん小さいタイプ)を凍ったところに当てて溶かしながらティッシュで拭くと意外と簡単に取ることができた。そういう意味からも、使い捨てカイロをポケットなどに忍ばせておくと、何かが凍りついて困った時にも役に立ちそうである。また、黒百合ヒュッテに泊った際には、靴を脱いだらすぐに靴のつま先部分にカイロを突っ込んでおいた。おかげで、次の日の朝には汗で湿っていたつま先部分も乾き、かつほんのりと暖かくて実に快適だった。
なお、靴はまだ夏靴なので、休憩中に指先が冷たくかつ痛くなるが、下半身の保温力を強化したせいもあり、歩きだすとまもなく冷たさがなくなることもわかった。靴の中に入れるシート状の使い捨てカイロもあるようなので、次の山行では、それを靴の中敷きの下に入れてみることも検討中。
2日目は黒百合ヒュッテから、賽ノ河原手前まで、ずっとスノーシューを履いて行動した。履かなければいけない状況ではなかったが、持っていった以上履かないともったいないし背負って歩くのも重いので。ただ、ヒールリフターは急な登りでは非常に役に立った。歩きやすさがまったく違うので、スノーシューを登山用に購入予定の人はヒールリフター付きのがお勧めだ。
中山から北の方はスノーシューを履いて歩く人も多いのか、トレース自体がちょうどスノーシューで歩く幅で踏み固められていた。踏み固められ過ぎていて、スノーシューというより幅広のアイゼンで歩いているような感じだった。もちろん、樹林帯ではわざと横にそれ、ふかふかの場所を歩いて遊んだのは言うまでもない。
最後に、黒百合ヒュッテでは、お正月恒例のケーナの生演奏会が夕食後に行われた。そういうイベントがあるのを知らずに泊ったので、少々びっくりしたが、山小屋の中で聞く生演奏はまた格別なものであった。期待していなかった天気も、意外に悪くなく、結果としてとてもよい山行になった。
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