Mont Blanc


- GPS
- 32:00
- 距離
- 15.5km
- 登り
- 2,663m
- 下り
- 2,686m
コースタイム
- 山行
- 1:45
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 1:45
- 山行
- 12:30
- 休憩
- 2:15
- 合計
- 14:45
天候 | 1日目:雪 2日目:雪・晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト) 飛行機
|
コース状況/ 危険箇所等 |
山頂より30分くらい下部に、クレパスを乗り越える部分あり。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
長袖インナー
ズボン
靴下
グローブ
アウター手袋
予備手袋
防寒着
雨具
ネックウォーマー
毛帽子
靴
ザック
ザックカバー
アイゼン
ピッケル
行動食
地図(地形図)
コンパス
ヘッドランプ
日焼け止め
時計
サングラス
カメラ
ポール
ヘルメット
|
---|---|
備考 | 目出帽子(持っていったのに使うタイミングを間違え、鼻が凍傷になりました) |
感想
初の海外登山でした。
今回、事前に日本の旅行会社に現地のガイドと小屋のみを依頼し、航空券や宿は自分で手配するという形態をとりました。
この旅の2週間前に高度順応のため富士山に登り、1週間前に白馬三山・不帰の鹼を縦走しました。
それでも、未体験の高度のため前日にエギュ・デュ・ミディ展望台に朝一で登り、(往復チケットが結構高かったです)富士山くらいの高度の中、4時間くらい展望台で過ごしましたが、頭が痛くなるなどの高度障害が・・。
その後、シャモニーの街のスネルスポーツでアイゼン・冬靴・ピッケル・ヘルメットをレンタルし(2日で60ユーロくらい)、宿で明日から2日間お世話してくれるフランス人ガイドと登山の打ち合わせをしました。
荷物をチェックしてくれたのですが、とにかく荷物を減らし軽量化するように言われ、行動食や防寒着もギリギリまで減らすことになり若干不安。
当日の朝は、宿まで車でガイドが迎えにきてくれ、一気にレ・ズーシュへ。
朝の時点で天気が悪く、これからもっと荒れるとのことで、予定していたグーテ小屋まで行かずに手前のテートルース小屋に泊まることが登山前に決まった。
優雅な登山鉄道の景色を楽しみ、ニ・デーグルからは普通の登山道。
途中で雪が降ってきたが、2時間弱でテートルース小屋に到着。小屋に着くと、外は吹雪になり、雷も鳴りはじめた。恐い恐い。
11時前に小屋に着いたので、昼食を他のパーティも交えて食べて、団欒したあとは夕食までのんびり昼寝する。
夕食は、スープ・パン・チーズ・ビーフシチューとコースのようになっていて、同じテーブルの人たちでシェアして食べる。
私のテーブルには6人が座って食べていたが、みんな食べ方がものすごいきれいで、残さないで食べようという意識がみんな強いように感じた。
外は明るいが、20時に就寝。
翌日は1:30から朝食だったが、私パーティを含めて3組しか食べていない。
他のパーティはどうやら今日、モンブランに向かわないようだ。
私は2日しかガイドを雇っていないので、なんとか今日行くしかない。
外を見ると、めちゃくちゃ吹雪いているが、ガイドは「No problem」と気にする様子もない。
2:15に今日アタックする組の中で一番遅く小屋を出発し、すぐにアイゼンをつける。
しばらく行くと、危険地帯で有名なグラン・クーロワールを横切る。夜中でがっつり雪が降っているため落石の様子もなく静かだった。
その後、パイヨ岩稜と呼ばれる場所をどんどん登っていく。
暗くて下が見えないが、見えたら相当な高度感なんだろうな、と思う。
雪と岩のミックスだが登りづらくはなく、ガイドも全くスピードを落とさないので必死についていく。
しばらくいくと、ガイドが「空を見ろ」と言い、見ると満天の星空になっていた。雲を突き抜けたのか、急に天気が良くなったのでテンションが上がる。
グーテ小屋で水分補給をし、ダウンを着て、出発。外は少し明るくなりかけている。
広大な雪原をどんどん登っていき、ふと振り返ると下界がものすごい雲海になっている。
山頂方面の天気は最高に良さそうだが、4200mを超えたくらいで寒さと空気の薄さが気になる様になってきた。
ヴァロ避難小屋でヴィーダーインゼリーや、カロリーメイトをガイドと食べて、ここから一気に山頂まで行くということになる。
空気が澄みすぎているためか、距離感が全然つかめず歩いてもあまり進んでいる感じがしない。
途中、ナイフリッジの細いところを数箇所登ったと思うが、疲れと息苦しさで恐さをあまり感じず通過。
ロープに摑まって、クレパスを渡り段差を越える時も普段なら何事もなくいけそうな気がするがヨレヨレしながらなんとか登る。
途中、すでに登頂し下山している昨日サンドイッチをご馳走してくれたフランス軍のパーティとすれ違いながらハイタッチをし、「おめでとう!」「あと少しだ!」と声をかけあう。
ここから山頂までは苦しくて仕方なかったが、なんとか一歩一歩進むと、ガイドが「先に行け。頂上だ」と言ってくれ、顔を上げるとすぐそこに頂上が見える。
疲れていたが、頂上に着いた嬉しさと、もう登らなくていいという安堵感から喜びが爆発!!
ガイドと抱き合い、登頂の喜びを称え合う。
山頂にいたパーティと「おめでとう!」と声をかけあう。
めちゃくちゃ風が強いけれど、景色は凄まじく、今までに感じたことのない高度感から見渡す山々は美しく、空の青と雪の白のコントラストが物凄い綺麗だった。
「ああ、ついに登ったんだな」という感動もあったが、「・・・まだ、下山があるんだな。」というブラックな気持ちがこの時点では上回っていた。
すごい寒いので5分ちょっとで下山にかかる。
もうこの時点で体力が尽きていたので、下山といえどかなりきつかった。
ガイドはとにかく急ぐので、それでも必死についていかなければならなかった。
途中、「靴紐結びなおしたい」など色々な理由をつけ、休みを取り、12時前にグーテ小屋まで帰ってきてここで初めての大休止。
小屋の中は、あったかくてほんと天国。
ガイドとスパゲッティカルボナーラを食べ、30分くらい昼寝させてもらう。
少し寝たおかげか元気が戻り、パイヨ岩稜を慎重に下る。登っている時は暗くて気づかなかったが、相当な高度感。ガイドが確保してくれているので、恐怖は感じないが降りても降りても全然テートルース小屋が近くならない。
15時くらいにテートルースに着き、そこからはアイゼンを外し、ゆっくり下る。
疲れのため、おじいちゃんにも抜かれるくらいゆっくり下る。
私のあまりの遅さにガイドは先に駅まで降りてしまったが、17時になんとかニ・デーグルの駅に着き、電車に間に合った。
死にそうな私に対し、ガイドはものすごい元気で、改めてガイドのすごさを感じる。
宿まで車で送ってくれ、がっちり握手して別れた。
宿に着き、ワインで一杯なんて余裕はあるはずもなく、フリーズドライのスープを飲み、シャワーに入り、すぐに寝ようとしたが疲れているのに目が冴えて寝られない。
9時頃にトイレに行き、鏡を見ると鼻が変色している。手の痺れもおさまらない。
「多分、凍傷だな」と思いながらも、疲れてたしそのまま寝てしまう。
翌日、6時頃空腹のため目が覚め、パンをガッツ食いして、外に出るときれいにモンブランが見え、ここで初めて「登ったんだなぁ」と実感した。
体力が尽きたり、一部凍傷になったり、色々反省はあるのでこれは今後活かしつつも、今回登れたことは大きい自信と思い出になりました。
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