丹沢大山/ヤビツ峠…鶴巻温泉へ“蛭ウオーク”
- GPS
- 10:27
- 距離
- 16.7km
- 登り
- 1,111m
- 下り
- 1,391m
コースタイム
天候 | 曇り後晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2011年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
コース状況/ 危険箇所等 |
■鶴巻温泉駅前の「弘法の里湯」は11月営業再開とのこと。高級旅館・陣屋の日帰り湯は1700円で生ビール(かソフトドリンク)付だった。 蓑毛〜ヤビツ峠は勾配が緩めで、ヤビツ峠からのイタツミ尾根も念のための?鎖が一か所あるのみで歩きやすい。対してケーブルからの表参道は岩がゴツゴツして歩きにくい。 蓑毛越から先は人影がないが道は快適。浅間山は杉林の中の頂上を電波施設が占拠している。高取山の眺望は雑木に遮られて冬以外は期待薄。念仏山は南西側の視界が開ける。ポイントごとに指導標があるので迷うことはない。 イタツミ尾根など大山一帯はau携帯が入りにくい。確実にアンテナが立ったのは25丁目合流の展望台、それも人工的に作った足場の上だった。 ★下山後、スパッツを外した時に手の指を蛭に噛まれました。山からスパッツにへばりついてきた様子。チクリと来てすぐ振り落としたのでほぼ実害ゼロでしたが、秋でも暖かいと丹沢の低山は文字通り“ヒルウオーク”?になるのでご注意! |
写真
感想
週末のたびに雨にたたられ、今月は山をあきらめかけていたが、土曜になって日曜は何とか晴れそうという予報に変わった。横浜の親父の顔を見に行くと連絡してしまったので、急きょ大山登山の計画を練って山支度で訪問した。いつでもエスケープできるよう、大山から南へまっすぐ尾根を辿り、直接鶴巻温泉へ歩く。目当ては今月新装なったはずの日帰り温泉・弘法の里湯だ。
実家を6時過ぎに出て秦野駅には7時27分着。やはり千葉と違って近い。売店で弁当のお握りを買い、すでに満員のヤビツ峠行バスに乗り込んだ。このまま峠まで行ってもいいが、初志貫徹で蓑毛下車。他に男性一人が下りた。トイレに寄り、スパッツを装着して出発。暑い。東京で最高気温26度の予想という季節外れの暖かさで汗が噴き出す。
昨日の雨で水量豊富な春岳沢を渡り、勾配が緩めで歩きやすい登山道を独り辿れば、やがて樹間から下界の平野が覗いた。実家を出たときは路面が濡れていたが、どうやら薄日が差してきたようだ。たっぷり汗をかいてヤビツ峠着。以前ヤビツ山荘という建物があったような記憶だが、解体されたのだろうか。
準備体操に余念のない高齢者登山グループを横目に木の階段を踏みしめていく。峠までと違って時々風が吹き抜けるのが心地よい。秦野駅では富士山が見えたのでもしやと期待したが、振り返る南西の空は雲に覆われている。イタツミ尾根が表参道にぶつかる所の展望台では、富士は残念ながらすそ野の輪郭が見て取れる程度で、表尾根も三ノ塔の先は雲に隠れている。au携帯がまともに入る数少ないポイントなので親父にメールを送り、さらに5分余のアルバイトで山頂に到着した。
先客は10人ほどで、すでに弁当を使っているグループもあるが、午前10時では少々早い。汗が引くのを待ちながら雲の切れ間に見える下界を撮影し、頂上を辞した。未練がましく展望台を再訪したが、視界は変わらずじまい。あきらめて表参道に戻り、歩きにくい岩の道を下った。子供連れなどのハイキング客が続々と登ってくる。十六丁目の追分を右に取り、もう一つ下の分岐も直進して大山ケーブルカーからのメインルートを離れた。
追分から30分で蓑毛越。ベンチで一休みしてまっすぐ浅間山に向かったが、杉林の道は西に尾根を外れ、頂上らしき所は当方の地図にない電波中継塔が占拠している。眺望もなさそうなのでそのままやり過ごし、やがて見えてきたNTTの中継塔で昼飯にした。日が差して暑いほどで、岳食の味噌煮込みウドンは誤ったメニュー選択だった。ふり仰げば大山がよく見える。
昼食後、林道にしてはずいぶん急勾配ながら歩く分には楽な尾根道を行く。道端にマルバフジバカマ?とトリカブトが目立つ。箱根方面が眺められる送電鉄塔を過ぎると浅間山林道交点。ここでメインルートを外れて初めて人に出会った。蓑毛から林道伝いに蓑毛越へ出るつもりで道を間違えたという老ハイカー。現在地は分かっているようなので先に失敬し、高取山へ100m余り登り返す。急登の後、さらに尾根伝いに登ってようやく辿り着いた頂上は、伸びた木々が「見晴」の看板を裏切って眺望を遮っていた。
がっかりして先を急ぐ。直進しそうな尾根を危うく指導標に従って左折し、地図の454mピークは軽く巻いて通過。その「野菊と信仰の道」を辿ると、秋の虫に混じってツクツク法師までが鳴きだし、とこうするうち念仏山に到着した。こちらは南西側が開け、弘法山から権現山に至る低山と秦野の市街、箱根外輪山などが望める。
もはや標高は300mちょっとでゴールは近い。右に廃棄物処理業者の建物、左に下界の家々が覗くと善波峠。なんと熊が出没したとのことだが、本当だろうか。切通しを横切って尾根に戻り、弘法山からの道に合流すると、急に散歩やハイカーの姿が増えた。快適な雑木林の道を行くと、まず東海大学前駅方面、次いで鶴巻温泉方面への道が右に分かれる。特に後者はこの先のピークの巻き道にも見えたが、どうやら短絡して市街に下りる道だったようだ。
ここまで来たからには最後まで尾根を辿りたい。すれ違ったハイカーに確認して左の尾根道を取り、最後のピーク・吾妻山に至った。南がわずかに開けて湘南平と海が見渡せる。もう一度汗をぬぐって山頂を辞し、次の分岐は鶴巻温泉駅と書いてある右の方を選んだ。すぐに森が開け、東名高速の丸い防音壁の上に鶴巻温泉駅前のマンションが見えた。
さて、高速の側道へ出てひと息つき、泥だらけのスパッツを外して袋にしまうおうとした時に左手薬指がチクリとした。何気なく見ると茶色いコーヒー豆のようなものが付いている。なんだ、ナメクジ? 「あ、蛭だ!」。と、思った時には手を振るっていた。噂と反して簡単に落ち、血もダラダラというほどではない。思うにまだ噛みついたばかりで助かったのだろう。どこからスパッツにしがみ付いて来たのか知らないが、10月も下旬というので油断していた。
応急手当てを済ませ、気を取り直して日帰り温泉を目指す。が、何か様子が変だ。近づくと「11月1日営業再開」の文字。事前によく確認すべきだった。仕方なく高級旅館「陣屋」を訪ねると、いきなりロールスロイスが出てきて、しかも「入浴のお客様到着」と合図の太鼓を鳴らされた時には焦ったが、ばっちい登山者も親切に応対してくれて嬉しかった。料金は少々高くても、ワンドリンクがついてこの雰囲気が楽しめるならお釣りが来ようというものだ。
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