丹沢大山/日向薬師-梅の木尾根、東京CCへ
- GPS
- 06:21
- 距離
- 15.5km
- 登り
- 1,394m
- 下り
- 1,366m
コースタイム
- 山行
- 5:16
- 休憩
- 1:04
- 合計
- 6:20
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
復路:東中学校前からバス・秦野駅 |
コース状況/ 危険箇所等 |
梅の木尾根は正規登山道ではないものの手製道標などに従えば辿れます。大沢分岐の次、鍵掛ピークは水源林保護の看板奥の尾根に向かわないように。 |
その他周辺情報 | 鶴巻温泉弘法の里湯は紅葉の連休とあって4時過ぎから大混雑でした |
写真
装備
個人装備 |
ヘッドランプ
予備電池
1/25000地形図
ガイド地図
コンパス
筆記具
保険証
飲料
ティッシュ
バンドエイド
タオル
携帯電話
計画書
雨具
防寒着
ストック
水筒
時計
非常食
緊急保温シート
着替え
ツェルト
ファーストエイドキット
医薬品
カメラ
GPS
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感想
去年の今頃、大山不動尊で感動的なほどの紅葉を見たのを思い出した。好天予報の三連休初日、大山が激コミになるのは予想できたが、久々にでっかな富士山を拝みたくなってマイナールートから登頂を目指した。
大山の玄関・伊勢原駅は案の定、大混雑だった。続々とケーブル駅へ向かう直行バスを横目に、前の若い男性に確認して3番バス停の短い列に付く。九十九曲から雷ノ嶺見晴台に向かうコースを辿り、鶴巻温泉まで“走る”とのこと。なるほど、服装はハイカー風だがザックと靴はランナーっぽい。
サラリとバスの席を埋めた乗客は、10人ほどがハイカー風。当方が日向薬師バス停のトイレに寄っている間に、それぞれ出発して行った。こちらは50m戻って表参道から日向薬師へ。結構な階段と急坂を登って山門から本堂へ達した。5年ほど前、会社の歩く会を企画した時は改修中だったのを思い出す。そのまま裏へ抜ければ近かったのだが、律儀に左側の林道を辿ってしまい、少し損をした。
モミジが程よく色づいた駐車場が登山口。毛糸の帽子をタオル巻きに切り替え、梅林の脇から山道に入った。体が温まったころに見覚えある峠の十字路に着いて左折。浄発願寺奥ノ院まではハイキングコースとされているが、倒れた鹿柵に沿った道は決して整備がが良いとは言えない。お助けロープのある岩の下の急斜面をよじ登り、小さなピークを越えて行く。
ベンチがあるピークの先で初めて人に会った。単独の女性が地図を見ているので「大山ですか?」と尋ねると、「いえ、仕事なんです」との返事。何の仕事かは聞きそびれた。
十字路から30分余りで浄発願寺奥ノ院の道標到着。ベンチで一休みしてその自称ハイキングコースから離れ、尾根通しのルートを辿る。数年前、逆コースで七沢温泉へ下った時以来だが、よく見れば踏み跡も分かるし、何より西へ上る尾根を辿るだけだから問題ない。
15分ほどで南の視界が開け、江ノ島や輝く相模湾が見えた。二ノ沢ノ頭というらしい。ここで尾根は北西へ転じる。男性1人を追い越し、標高700mに達するあたりでヤセ尾根を通過。砂岩質で滑りやすいので少し注意が必要だ。左に大山山頂が見える。
最後にグイッと登ると大沢分岐。初老の男性3人に追いついた。大山は込むので手前の989mポイントからエスケープして直接下るという。だれもいないかと思ったが、この梅ノ木尾根もそこそこ楽しむ人がいるようだ。
北へ小さく巻くようにしてこの分岐のピークを過ぎ、鍵掛へ向かう。右手には大山三峰が見えている。あんまり山頂付近が混むようなら、あちらへ戻って広沢寺温泉に寄る手もあるな、などと考えながらその鍵掛到着。この尾根を下った時はここを大沢分岐と勘違いし、南西に延びる尾根に入りかけたことを思い出した。
腹が減ったのでお握り1個を早弁して出発。2、3回アップダウンを繰り返して最後の急坂を詰める。もう1人男性ハイカーを追い抜いたところで、名づけてヤクザピーク(893m・矢草ノ頭)わきの登山道合流点に到達した。計画書では正午過ぎ到着としていたが、まだ10時40分。バリエーションルートでヤマプラが使えず、下った時のタイムを参考に計画を立てた際に1時間間違えたらしい。
まだらに雲が出て日が陰る時もあるが、少し寒いくらいの気温が登山には心地よい。左の視界が開け、遠くスカイツリーから筑波山までが見える。黄金色に輝く相模湾には、よく見ると雲をかぶった大島の海岸線がシルエットを作っている。写真を撮りながらゆるゆると登って989mポイントへ。ススキの穂の向こうに大山山頂が迫って来た。
1時間間違えた計画では989mで昼食を採る予定だったが、早すぎるので山頂まで行くことにした。長い木段の区間を登り切れば雷ノ峰ルートの合流点。続々と下るハイカーの姿が途切れない。表参道で登ってこちらへ下るルートが推奨でもされているのだろうか。床が鉄格子ネットの木道が現れ、山頂東側のトイレ前の広場に到着した。
それにしても物凄い人の数だ。絶景を見下ろしながら弁当を食べようというのは、誰もが思いつくらしい。一段上の奥社前がもっと混んでいるのは必定なので、富士山を見ながら昼食にしようとトイレの裏へ回り込んだ。
山名の案内板近くにザックを置いて腰を下ろす。残念ながら富士山はすっぽりと雲の中に隠れている。見に来た人が次々と「あー、見えないや」と残念がる傍らで、仕方なくお握りとカップ麵を食べていると、「あれ、頭が見えている」という声が聞こえた。えっ?と顔を上げると、なんと雲頂が若干下がって真っ白な富士山のてっぺんが覗いている。これはラッキーだった。
30分ほど休んで出発した。凄い人出だが、その混雑ぶりの怖いもの見たさもあり、やはり表参道を少し降りてから蓑毛越の南陵へ逃げてみようと思う。鶴巻温泉まで歩くのは時間的に遅くなり、温泉も混雑するだろうから手前でエスケープして秦野駅行きのバスに乗る作戦だ。
さて、表参道は文字通りハイカーが数珠つなぎ状態。そこを左側通行で遠慮しながら通してもらう。ヘロヘロに疲れている人もいるから引っかけないように注意しないといけない。西側が開けた所では頭をのぞかせる富士山がきれいに見えるのだが、多くはそんなものに目を向ける余裕もないようだ。
イタツミ尾根分岐をちょっと入って、もう一度表尾根と富士の写真を撮った。元の表参道に合流する際、行列を空けてもらった人に「すぐそこ入った所で富士山きれいに見えますよ」と声を掛けたら、連鎖反応的に「富士山見えるって」という話が広がり、次々にイタツミ尾根に入って行く人が出た。
こちらは早く人混みを抜けるべく、登りの列が途切れた際は駆け降りるようにして一路16丁目分岐を目指す。途中、富士見で西を見やると、再び富士は文字通り雲隠れしていた。
大勢が休憩する16丁目で蓑毛越方面の道に入ると、ぱったりと人影が消えた。ちらほらと登って来る人がないわけではないが、ごく普通の山道の表情だ。西の峠を経てそこそこ急な坂を下って行くと、30分で蓑毛越に着いた。少々腿が疲れて来たのでベンチで一休み。まだ1時半なので、ここで蓑毛に降りるのは問題外として、想定していた不動越から小蓑毛集落へ下るのも早すぎる気がする。一つ先の高取山から東京カントリー倶楽部に降りるのが理想だが、地図を見ると完全にゴルフ場の中を通る道。本当に通してもらえるのか、一抹の不安がないではない。
決断は後回しにして出発し、NTT中継所から歩きやすい林道を進んでいると、男性ランナーに追い抜かれた。何気なく見ると、朝、伊勢原駅のバス停で声を掛けた若い人だった。声を掛けると向こうも思い出し、奇遇に言葉を交わした。山頂には寄らず、下社経由で走って来たとのこと。やはり凄い人出で、ここへきてようやく思うように走れるようになったようだ。別れを告げると、たちまち姿が見えなくなった。
ほどなく送電鉄塔が現れ、山頂とは異なる角度からのランドマークタワーや箱根の景色を見ながら小休止。そこから急坂を下れば不動越で、時間も早いのでやはり高取山まで足を伸ばすことにした。ここまで時々登って行くハイカーに出会ったが、大山の紅葉ライトアップにでも向かうのだろうか。
さて、高取山までは100m以上の登り返しとなる。久々の本格的登りに息を喘がせながら登頂すると、4、5人が休憩中だった。手ごろなハイキングスポットになっているのだろう。木々が伸びて下界の展望は今一つだが、大山はよく見える。
さて、問題のカントリーコースの下りだが、道ははっきりしており、山頂の電波施設に伸びるらしい電線も並行している。よく見ると新しい足跡があり、傷んではいるものの木段まで現れたので、通行止めを心配する必要はなくなった。やがて右下から人声がしたと思うと、こつ然と視界が開けてきれいなグリーンの上に出た。
道はいったん左の雑木林に入ったが、すぐ作業道路に至り、右に曲がると目の前にゲートがあった。わきをすり抜けるとそこは完全にゴルフ場の中で、すぐそばで先ほどの声の主がクラブを振るっている。細いアスファルトの道はカートの通路のようだ。進入していいのか逡巡したが、ほかに道もないのでそのまま直進。右にコースを見ながら坂を下り、無事クラブハウスに至った。飼っているのか侵入したのか、鹿が一匹たたずんでいる。
さて、真っ直ぐ下る道もあるが「南コース」と案内があるので、右折してクラブハウス前の一般車駐車場へ向かった。そのままぐるっと迂回する車道を下ったが、途中のヘアピンカーブで「ハイキングコース」と書いた看板を発見。どうやら直進してもここへ出られたようだ。収穫中のミカン畑の脇を通り、平地に降りれば東中学校前バス停はもう近い。
さて、早々と4時前に弘法の里湯に到着して湯船につかっていると、見覚えのある顔が脱衣所に向かって行くのが見えた。眼鏡の形からしてバス停と大山南陵で会った若いランナーに違いない。どこかでゆっくり時間を潰していたのだろうか。一日に三度も同じ人に会うとは珍しいこともあるものだ。
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