記録ID: 172513
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山滑走
東北
春の風薫る軍沢岳(いくさざわだけ)
2012年03月03日(土) [日帰り]


体力度
3
日帰りが可能
- GPS
- 06:04
- 距離
- 9.2km
- 登り
- 866m
- 下り
- 861m
コースタイム
8:20 駐車スペース
8:30 駐車スペース出発
8:50 R108役内大橋たもとから尾根取り付き
11:20 支尾根1035P(雪庇)
12:05 1154P(巨大雪庇)
12:20 1056鞍部
休憩
12:35 1056鞍部 出発
13:20 軍沢岳山頂1193.7m
休憩
13:50 滑降開始
14:20 R108カモシカ橋
14:30 駐車スペース
8:30 駐車スペース出発
8:50 R108役内大橋たもとから尾根取り付き
11:20 支尾根1035P(雪庇)
12:05 1154P(巨大雪庇)
12:20 1056鞍部
休憩
12:35 1056鞍部 出発
13:20 軍沢岳山頂1193.7m
休憩
13:50 滑降開始
14:20 R108カモシカ橋
14:30 駐車スペース
天候 | 曇り☁/小雪☃/一時吹雪☃/濃霧/山頂付近で晴れ間☀ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
【宮城方面から】国道108号を秋田方面へ。県境の鬼首トンネルを抜けてカモシカ橋を渡り、少し行くと左手に除雪された広い駐車スペースがあります。 【駐車場から取り付きまで】 軍沢岳をwebで検索するとカモシカ橋のたもとからアプローチされる方が多く、主流のようです。僕は今回、別ルートを開拓してみることにしました。駐車場から秋田方面へ200mほど国道を歩くと「役内大橋」の青い標識が見えてきます。ここの道路脇の雪壁2mほどを登り、疎林の尾根に取り付きました。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
【コース状況】国道脇の2mほどの雪壁はスコップで足場を掘れば越えられます。ピッケルでも可。道具が何もないと越えるのは難しいと思われました。 取り付いた尾根は疎林で歩きやすいものの、アイスバーンに雪が薄く積もっていて、シールの効きがよくありませんでした。表面の薄皮が剥がれてズレ落ちる感じです。スキーを脱いでつぼ足になると、股くらいまで埋まりました。傾斜はややキツめ。特にコンターが混んでいる700〜800mでは二度ほど心が折れかけました(笑)。ただし尾根が広めで疎林なのが救いでした。滑降するには最高の斜面でしょう。 登りのコースとしては、ひとつ北側の尾根の方が広くなだらかそうなので、こちらを選んでいればもっと早く稜線までたどり着けたかもしれません。研究の余地ありです。 急登を終えて1035Pにたどり着くと東側に雪庇の張り出しがあったので、もっとも小さい張り出しをなんとか越えて稜線にでました。稜線上は濃霧で眺望こそ望めませんでしたが、木が生えていないのでスキー場のコースを歩いているような気分でした。1154Pまで来ると、南側に大きな雪庇が張り出していました。軍沢岳へはこのピークの南斜面をいったん下ります。そのため雪庇の下を距離をとってトラバースすることにしました。また1154Pから軍沢岳方面に下る尾根は分岐地点が広くわかりづらい地形なので、注意が必要と感じました。以降は広く、クラストした斜面をすいすい歩きます。クリアーな天気に恵まれれば、360°すばらしい眺めでしょう。 下りのコースも広くて滑降向きですが、コンターが混み出す700〜850m痩せ尾根付近ではうねった斜面の雪庇を避けつつ、横滑り、後ろ滑りなどのあらゆる小技を駆使しました。安全にゆくっり滑降したつもりでも30minほどで国道が見えてきます。下りのコース上に一部弱層があり、薄く雪崩れた箇所もありましたので、今後予定されている方はご注意ください。 【山スキー】 使用しているビンディング、Dynafit社のTLT-speedが外れてしまう話を以前も書きましたが、今回の山行でも3度ほどそのような症状になりかけました。やはり原因は雪詰まりのようです。つま先のレバーを手前に引き上げてカリ、カリ、カリと三回手応えがあれば、walkモードできちんと固定された状態になります。しかし雪が詰まってしまうと、どんなに力を入れて手前に引き上げてもカリッと一回の手応えしかありません。この状態で歩き出すとすぐに外れてしまうのです。以前はドライバーで雪を掻き出していましたが、今回はお湯で詰まった雪を溶かしました。この方が早いです。この弱点さえ押さえておけば安心です。TLT-speedは軽くてシンプル、扱いやすいので僕は気に入っています。お湯はTHERMOSの山専ボトルがあれば冬山でも熱湯使えます。http://www.thermos.jp/product/bottle/sports/fek-800.html |
写真
感想
この山から眺める絶景を誰かに伝えたい。でも人がどっと押し寄せるのはあまり望まない。軍沢岳は夏道の存在しない山らしい。だからどんなにすばらしい絶景が広がっていても、山スキーに適した素敵な尾根があったとしても、登る人は稀なのだ。
もしこの山が丹沢や奥多摩あたりにあったとしたら、きっと登山道が整備され多くの人に愛されているに違いないと思う。勝手気ままな空想に過ぎないのだけれど、こんないい山を登らないのはもったいないと思うのだ。
軍沢岳の山頂を吹き抜ける風は厳冬の勢い薄れ、春の薫りがほんのり漂っていた。
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コメント
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天気が惜しかったけど、いい山行でしたね
登りでとられた尾根、よさそうですね。オリジナルのルート、素晴らしいです
神室連峰の展望台ですので、晴れた日に是非再訪してくださいね
なんて楽しそうな山行(?)なんでしょうか
所謂、バリエーションルートってやつですね
羨ましい限りです
これで青空だったらさぞかし絶景で気持いいんでしょうね
登りにとった尾根はいい斜面でしたよ〜
まだ雪が柔らかかったので、スノーシュー、ワカンでもかなり苦戦するかもしれません。
もう少し雪が締まってくるとベストでしょうね。
神室連峰の展望台というのはこの山にぴったりの代名詞ですね
ヤマレコで唯一だったkiyoshiさんの軍沢岳の記録を参考にさせていただきました。
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-60174.html
またお気に入りの山がひとつ増えちゃいましたよ
実はこの山、夏道がないみたいなんですよ〜
残雪期限定の秘峰と言っていいかもしれません
まだまだこれからといった感じだったので、次回はデジイチ持って青空狙ってみます
そろそろこんなレコが見れそう・・と期待してましたよ
地図を見ながら拝見しましたが、1035Pまでは結構な急斜面ですね。これを2時間半で登りきるとは、さすがです
見たことのない景色、味わわせてもらいましたよ
ところで、「あれが神室だろうか?」とコメントしている写真ですが、神室の天狗森かな・・?と思いましたが、いかがでしょうか・・
いつの日か、軍沢〜神室の山旅も拝見したいな
直前までkiyoshiさんが歩かれたルートを予定していたのですが、前夜に地図を眺めていてどうしても試してみたい気持ちが強くなってきて決行してしまいました
だいたいいつも計画性がないので、途中でしまったぁ〜
って後悔することが ほとんどなんですが
なんとか首が繋がったという感じでしょうか
今回のコースですが、尾根さえ登りきってしまえば後は雪庇に注意するくらいで、とても楽しい稜線歩きでした。
実は神室の山域に足を踏み入れたのはこれが初めてでした。
虎毛山や高松岳方面はよく見えたのですが、メインの神室方面は厚い雲に覆われていました。
山座同定、難しいですね〜
おっしゃる通り天狗森だったのかもしれません。
晴れている日にリベンジですかね。
今年は神室山も歩いてみようと思います
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