雷鳴と滑落 中岳〜阿弥陀 大同心 氷柱・滝

2012年04月16日(月) 〜 2012年04月17日(火)

• GPS: 16:00
• 距離: 15.7km
• 登り: 1,562m
• 下り: 1,438m

コースタイム

■1日目(4月16日・月曜)
08時00分:新宿駅　特急スーパーあずさ5号(松本行)
10時07分:茅野駅
10時25分:茅野駅バス亭〜路線バス 　　
11時05分:美濃戸口
13時57分:赤岳鉱泉
■2日目(4月17日・火曜)
07時00分:赤岳鉱泉出発
08時27分:文三郎尾根分岐点
08時44分:中岳頂上
09時35分:阿弥陀岳頂上
10時15分:摩利支天
13時12分:美濃戸口

天候

1日目:曇り
2日目:晴〜曇〜小雪〜雷〜小雨

アクセス

利用交通機関：

電車 バス

JR茅野駅
美濃戸口バス停(http://www.alpico.co.jp/suwabus/bus/)

コース状況／危険箇所等

初日は天気予報通り晴のち曇と言う事で、前回2月の時と同じペースで赤岳鉱泉に到着しました。
北沢コースではアイスバーンの箇所が多く登りでもアイゼンを履いたほうが安全です。
翌日、天気予報では雨マークでした。しかし、朝の天気は晴。このまま一日持ってくれればと思ったのですが、晴→曇→小雪→雷→小雨と天候の変化に少々気をもみました。
特に雷鳴がかなりの至近距離だったので落雷には注意しました。
阿弥陀での雪の状態ですが、登りは途中氷のように硬い箇所がありましたが、その他はまだ3月並の雪質でした。
恐れていた雪崩の心配はありませんでした。この時期にどうかなぁと心配でしたが、登山者も少なく(少なすぎ?)行ってみて本当に良かったと思います。

写真

4/16 10:44

茅野駅10:25発の美濃戸口行路線バスから見た長閑な八ケ岳風景。天気予報では、翌日17日は雨。どうなることでしょうか。　

4/17 20:01

美濃戸口からの登山道はご覧の通り。すっかり雪は消えていました。

4/16 11:56

美濃戸山荘前から、残雪がしっかりと残っていました。アイスバーンもあるので下りはアイゼンした方が良いですよと下山中の御爺さんからのアドバイス。

4/17 20:01

美濃戸山荘で昼食タイム。今回はアンパン(一応高級つぶあん)とバランス栄養食、ボトルの中身は行動食。ちと寂しい昼食・・夕食に期待・・

4/16 12:46

途中で遭遇した鹿君。登り道でバッタリと遭遇したので、お互いびっくり。ずっとこちらを見ていました。

4/16 13:08

北沢はまだまだ雪が残っていました。

4/17 20:02

アレに見とれています。

4/16 13:29

アレです。そう大同心様。大分雪の化粧が落ちましたが、凛々しい姿。

4/17 20:02

ズームで滝を狙うとまだ凍っていました。右側には大きな氷柱が見えます。4月でも今年はまだ厳冬期なんですね。

4/17 20:02

標高が上がるにつれ雪雪・・この辺の春はまだ遠いって感じです。

4/16 13:54

2ヶ月ぶりのアイスキャンデー。何となくミルクシロップに見えてしまいます。因みに今年は4月30日までやっているそうです。

4/16 13:56

2ヶ月ぶりの赤岳。まだ冬山スタイルですね。

4/16 13:56

今回の目的地、阿弥陀岳。中央は恐らく摩利支天では。明日はあの岩の上に立つ!

4/16 13:57

今回も赤岳鉱泉におじゃまします。今夜の夕食が気になる。(前回は煮カツでした)

4/17 20:05

時間があったので、気になっていた大同心の滝を探索に。できれば、氷の氷柱もこの手で触ってみたい。写真の通りここから先は一般ルートでは御座いません。

4/17 20:03

トレースも残っているし、大同心を目指すばかり。

4/17 20:05

ちらっと目標物が見えてきました。

4/16 14:55

これが、先にズームで写した氷の滝と氷柱。ちょっと登らないと掴めない位置ですね。

4/17 20:03

この氷を登っているクライマーの方々がいらっしゃるんですよね。

4/16 15:03

自然の美しさに目を奪われてしまいます。

4/17 20:04

次のターゲットはお隣の氷柱。どう見ても5メートル以上はあるでしょう。

4/16 15:23

一番の大物の先端を軽く手触り。この氷柱を、ポキッとやりたくもあり、しかし天罰を恐れこのままそっとしておきました。

4/17 20:05

我目的達成也。イザ退却。結構厳しい下り。

4/16 17:59

18時「Nさん夕食できましたよ」と親切に部屋まで来て呼んでくれました。食堂へ降りると豪華ステーキ。しかも分厚い。自宅の夕食ではあり得ない。日本一の山小屋ではないでしょうか。

4/17 6:29

こちらは朝食。当然お変わりは自由。今日は2杯頂きました。お米はガスで炊いているからふっくらと美味しいですね。

4/17 7:01

出発の朝、この通り晴。
予報では午後から雨。天気が気になる今日の山行。

4/17 7:06

とにかく林道を歩き、行者小屋方面へ。気温は見ていないけど、体感0度ぐらいでしょうか。暖かい。

4/17 7:28

見えてきました。今日の目的地。中岳と阿弥陀岳。このまま晴れてくれ。

4/17 7:34

先ずは文三郎の中岳分岐点を目指す。ここからだと約1時間程で到着予定。

4/17 7:44

阿弥陀岳にちょと雲が寄ってきたけど、陽も差してまだまだいい感じ。

4/17 7:53

文三郎尾根途中から振り向くと北アルプス方面が見えます。ゴールデンウィーク中に行きたいけど、色んな都合があってどうなることやら。

4/17 7:53

駒ケ岳か、乗鞍岳か。

4/17 8:11

いつの間にか阿弥陀の頂上が・・・急がなければ・・・

4/17 8:13

赤岳方面もガスで見えなくなってしまった。この後の天気が気になる。

4/17 20:06

分岐点までもう少し。どうやらこの先には誰もいない様子。

4/17 8:24

赤岳と中岳方面の分岐点に到着。時刻は8時24分。

4/17 8:27

この分岐点から中岳・阿弥陀岳方面へ進む。

4/17 20:07

ガスで先が見えない。とてもイヤな予感。

4/17 20:07

幾分ガスはあるが、頂上は一応視界の中に。トレースらしきものが見当たらないが中岳頂上を目指す。

4/17 20:07

中岳の登り途中、振り返ると赤岳が曇に覆われている。やはり天気は下り坂。

4/17 20:07

中岳頂上。ナイフリッジの頂点。バックは赤岳方面。

4/17 8:44

こちらは権現岳方面。

4/17 20:08

こちらは阿弥陀方面。

4/17 20:08

中岳の石碑。何か経文が刻まれています。

4/17 20:08

この先、阿弥陀までナイフリッジが続く。ここを通過しなくては阿弥陀岳へ登れない。ガスに覆われホワイトアウトしたらまずい・・・

4/17 20:08

半分は過ぎたか、あともう少し。バランスを保って慎重に進む。この緊張感が堪りません。

4/17 9:06

中岳のナイフリッジを無事通過。次は阿弥陀の壁をよじ登る。

4/17 9:10

赤岳鉱泉で相部屋だったグランパパーティが登って来ました。ガンバレ。

4/17 20:09

それにしても阿弥陀の登りは絶壁を両手で這い蹲って登るような超急勾配。雪の状態にもよるけど、アイゼンワーク、ピッケルをバランスよく使わないと危険。

4/17 9:32

空と雪の境界が見える。もしや頂上か。

4/17 9:35

9時25分。標高2805m阿弥陀岳登頂。積雪約2m程と思えます。

4/17 20:09

マイOREGON450では2802mの表示。3mの誤差。気圧の変化があるのでこんなものでしょう。

4/17 20:09

頂上から中岳を見ると、歩いてきた雪道がくっきりと見えました。雪崩のシーズンでなくて良かった。

4/17 10:01

赤岳方面も雲で覆われてきました。

4/17 10:01

赤岳鉱泉をズーム。アイスキャンディーが目立ちますね。

4/17 9:53

記念の1枚。(この時ミニ三脚がトラブル)
小雪も舞ってきた。ずっと阿弥陀岳山頂は僕のものでした。贅沢ですね・・・

4/17 10:07

次に摩利支天を目指すが、視界がちょっと不安。しかし、今回はOREGON450と言う心強い相棒がいる。

4/17 20:10

摩利支天を目指す。勿論通過は慎重に・・・

4/17 20:10

この岩を上がった先に摩利支天が。しかし、ここは2800メートルの山の頂、滑落したら間違いなくただじゃすまない。

4/17 10:15

あれが八ケ岳の摩利支天。乗鞍岳、木曽御岳山、甲斐駒ケ岳にも存在するが、僕にとっては最初の摩利支天。果たして、今日僕の守護神になってくれるのか。この天気危ない気配が漂う。

4/17 20:11

先へ進む前に今通った岩場を確認。鎖に感謝。

4/17 20:11

摩利支天。石と鉄の宗教物が雪に埋まっていました。因みにここが開山されたのは安政2年、西暦1855年(ペリーと日米和親条約締結翌年)今から155年も昔のことなんですね。

4/17 10:20

摩利支天から下を見下す。たいして何も見えず。

4/17 20:11

摩利支天から足元の先には赤岳鉱泉。ガスで見え隠れする。

4/17 10:22

摩利支天から赤岳方面。

4/17 10:26

摩利支天の岩にカメラを配置し記念の1枚。やや余裕の無さが表情に見える。

4/17 20:12

摩利支天から御小屋尾根へ向かう。分岐点までのとがった尾根筋に痺れます。

4/17 10:31

指示板の通りお小屋尾根経由方向へ。中央稜方面は危険。

4/17 20:12

ここはアイゼンの掛が悪いし、下りにしては斜度はあるし、まぁ滑落してもあの先で何とか止まりそうだし・・なんて思った瞬間、滑落。約5m程だったか一瞬の出来事。やってしまいました。うまくアイゼンを木に引っ掛け停止。緊張が緩むとこのありさまです。

4/17 10:39

この先もガスで方向が定まらない。こんな時はそうだ、あいつの出番だ。

4/17 20:12

心強い相棒のOREGON450登場。この位置で間違いない。方向も示してくれる頼もしい奴。

4/17 10:50

相棒を信じて下山中。

4/17 10:52

森林限界地点まで降りてきました。

4/17 11:17

この辺でガスも薄れ、僕もガス欠気味のためエネルギー補充。

4/17 11:17

山の向こうに諏訪湖も見えてきました。

4/17 11:39

尾根の向こうに西岳らしき姿が見えます。

4/17 11:46

御小屋尾根コース途中はジャングルのような・・枝が顔に当たるし。

4/17 12:11

右手の美濃戸口を目指します。

4/17 20:16

途中からアイスバーンが続きます。ご注意を。

4/17 20:16

時刻は12時半前。雷鳴が近づく。またしてもいやな予感。落雷を予想してピッケルのヘッドを手で覆いながらいそいそと下山。

4/17 12:52

美濃戸口バス方面は右手方向へ。

4/17 20:16

ようやく登山道出口へ。この先はペンション地帯。丁度、雷雲と共に雨がポツポツ。

4/17 13:12

本降りの前に美濃戸口、八ケ岳山荘へ到着。時刻はまだ13時過ぎの時刻。ここでゆっくりとお風呂へ入浴。小さなお風呂場でしたが、至福のひと時でした。約1時間後に降りてきたグランパパーティの方々にもお勧めし疲れを癒された様子でした。

4/17 14:27

今回の山行で活躍したギヤ。OREGON450は今年2月に購入した英語版を日本語化し必要な地図を切り取ってインストールしたもの。今回視界不良だったため予想以上の活躍をしてくれました。ミニ三脚は寒さのせいか、根元から破断。温室育ちだったのかな。

4/17 20:13

そしてレッドのマイボトル。中は柿ピーとバナナチップ。歩きながら片手で給食OK、まさに行動食。どなたかのヤマレコを拝見して僕もやってみました。お勧めです。

撮影機器：

PowerShot S100 CANON

感想

SinNakaji

毎回、赤岳鉱泉の夕食に期待し、裏切らないメニューは最高です。
働いている人達もいい顔してますね。赤岳鉱泉では、大同心の相
部屋で寝泊りしましたが、3名のグランパとご一緒させて頂きまし
た。どう見ても70歳は行っていましたが、この御歳で阿弥陀を登
るとは正直驚きでした。僕も20年後にはこうありたいと思います。

で、中岳と阿弥陀岳ですが、中岳のナイフリッジは下りが要注意
です。まだ雪質がしっかりしていましたが、この先気温次第だと
思います。阿弥陀岳は下の方で所々アイスバーンのように硬い所
が数箇所あり、ピッケルを何度も打ち込みました。登りルートは
トレース後を辿れば大丈夫だと思いますが、斜度は厳しいので誤
ると危ない目にあうと思います。でも、何気ない所で気を緩める
と僕みたいに痛い目に合うんですよね。

阿弥陀の頂上ですが、積雪は十分、摩利支天から御小屋尾根コー
スも積雪は十分にありました。天気が良ければ最高の冬山の景色
が楽しめると思います。まだまだ八ケ岳は十分に冬山を味わえる
と思います。
今回もまた色んな意味で良い勉強になりました。
山って本当にいいですね。

コメント

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難ルートだと思います☆
ShinNakajiさん

早速、お邪魔させていただきました。

自分も去年このルートを歩いています。
行者小屋からの日帰りですが、御小屋尾根の下りがきつかったです(笑)
あのジャンクル地帯の枝がうっとおしいですね・・・

それよりも、中岳付近の雪庇の通過や阿弥陀岳の急斜面は内心ビビっていました・・・
当時は2人で登っていたので心強かったですが、1人だったら引き返していたかもしれません。

ちなみにゴリラポッド、自分も以前使っていましたが壊れました(笑)
今は一眼レフに切り替えたので、とても支えきれないようです・・・
あれは軟弱ですが、あれのお父さんバージョン（ビッグサイズ）も販売されています。
まだ買っていませんが・・・

今後もお互い、気をつけて山を楽しみましょう☆

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