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赤岳(あかだけ) / 八ヶ岳

雄々しく聳える八ヶ岳の盟主

"赤岳"
"赤岳"

赤岳は長野県と山梨県の県境に位置する、八ヶ岳連峰の主峰です。日本百名山に選定されており、標高2899mです。酸化鉄による赤褐色の岩肌は山名の由来であり、鋭く立つ姿は人々を魅了します。
北峰と南峰、そのやや南に竜頭峰があります。北峰山頂には赤岳頂上山荘があります。南峰山頂には赤嶽神社の祠があり、四隅に小さな御柱が建っています。
山頂からの展望は素晴らしく、八ヶ岳連峰の山並みの他、富士山、日本アルプスの峰々、秩父山塊や浅間山を眺めることができます。

噴火と浸食が作り出した山塊・八ヶ岳

"八ヶ岳連峰、右肩には富士山"
"八ヶ岳連峰、右肩には富士山"

赤岳が属する八ヶ岳連峰は、南北約30km、東西約15kmに及ぶ山塊で、標高2000m以上のピークが20以上連なります。フォッサマグナの中央に位置する火山群であり、はるか昔には長期にわたり噴火が繰り返されました。火口を移動しながらの噴火、そして崩壊と激しい浸食により、現在の姿を形成しました。

古来、崇められた八ヶ岳

八ヶ岳と呼ぶ由来は諸説あります。そのひとつによると、たくさんの山という意味で八百万(やおよろず)の「八」から名付けられたそうです。
また、かつては山岳信仰の霊場でした。「阿弥陀岳」「権現岳」「石尊峰」「大同心」などの名称がそれをうかがわせます。山域のいくつかのピークには、祠が鎮座しています。

高山植物も見どころ

"横岳付近:ツクモグサ"
"横岳付近:ツクモグサ"

八ヶ岳は高山植物の宝庫でもあります。ホテイランツクモグサコマクサなどの希少な花を愛でることができます。

南北で個性の異なる八ヶ岳

"北八ヶ岳:白駒池付近、苔むした森林を歩く"
"北八ヶ岳:白駒池付近、苔むした森林を歩く"

八ヶ岳は夏沢峠を境に、北側は「北八ヶ岳」、南側は「南八ヶ岳」と呼ばれ、相違する特徴を見せます。
両エリア共に登山道の選択肢が豊富です。また通年営業の山小屋が多く、1年を通して登山者で賑わいます。

北八ヶ岳は、なだらかな山稜帯です。原生林の森の中、苔と湖が神秘的な雰囲気を作り出します。積雪期には樹氷の中のスノーシューハイクが人気です。

"南八ヶ岳:主脈西側の岩壁"
"南八ヶ岳:主脈西側の岩壁"

赤岳を含む南八ヶ岳は、荒々しい岩峰が並ぶ男性的な山容で、アルパインクライミングのルートがいくつもあります。冬季は雪稜バリエーションや、アイスクライミングのスポットとして有名です。

岩の急登を経て赤岳山頂へ

"地蔵尾根"
"地蔵尾根"

赤岳へ直接向かうルートは、大きく2パターンあります。
ひとつは、長野県側の美濃戸口からの入山で、文三郎尾根か地蔵尾根を利用します。
スタートは沢沿いの樹林帯を進みます。行者小屋は文三郎尾根と地蔵尾根の分岐です。ここからはどちらも急勾配の登りで、鉄階段と鎖場が点在します。地蔵尾根は、地蔵の頭とその手前にお地蔵様が祀られています。
主脈の稜線まで上がると山梨県側まで展望が開け、目の前に富士山が飛び込んで来ます。この御褒美のような景色は、達成感をもたらしてくれます。

"真教寺尾根からの展望"
"真教寺尾根からの展望"

もうひとつは、山梨県側からの入山で、県界尾根か真教寺尾根からのアクセスです。こちらは富士山を眺めながら高度を上げることができます。どちらも終盤は鎖場が連続し、緊張が続きます。また、途中に水場と山小屋が無いため、中級者向きのルートです。

赤岳登頂から更に横岳、硫黄岳へと南八ヶ岳の主脈を縦走するルートも人気です。

ステーキがいただける山小屋「赤岳鉱泉」

"赤岳鉱泉:ステーキが付いた夕食"
"赤岳鉱泉:ステーキが付いた夕食"

"赤岳鉱泉:アイスキャンディ"
"赤岳鉱泉:アイスキャンディ"

南八ヶ岳の北沢源流に建つ山小屋「赤岳鉱泉」は、多くの登山者に親しまれています。
通年営業で設備が充実しており、女性専用更衣室やベッドを備えた個室までもあります。
特に夕食メニューのステーキは評判で、1人ずつの鍋で焼きます。
また冬季は「アイスキャンディ」と呼ばれる人工氷瀑が登場し、アルパイン志向の登山者が集います。

モデルコース(文三郎尾根〜赤岳〜地蔵尾根)


1日目:3時間27分/6.6km
美濃戸口(66分)→美濃戸(赤岳山荘)(141分)→赤岳鉱泉(泊)

2日目:6時間22分/10.7km
赤岳鉱泉(42分)→行者小屋(86分)→中岳分岐(34分)→赤岳(24分)→地蔵尾根分岐(45分)→行者小屋(98分)→美濃戸(赤岳山荘)(52分)→美濃戸口

赤岳の難易度(信州 山のグレーディング)

1. 赤岳(県界登山口) 難易度D ★★★★☆(4)
2. 赤岳(美濃戸)<北沢・地蔵尾根> 難易度C ★★★☆☆(3)
3. 赤岳(杣添登山口) 難易度C ★★★☆☆(3)
4. 赤岳(美濃戸)<南沢・文三郎> 難易度C ★★★☆☆(3)
5. 周 赤岳・横岳・硫黄(美濃戸) 難易度C ★★★☆☆(3)
53. 縦 権現→赤岳(観音平・美濃戸) 難易度D ★★★★☆(4)
登山口 美濃戸口
美濃戸
真教寺尾根登山口
赤岳県界尾根ルート登山口
県界尾根 防火線の頭 登山口
周辺の山小屋 赤岳頂上山荘
赤岳天望荘
行者小屋
赤岳鉱泉
キレット小屋
硫黄岳山荘
基本情報
標高 2899.17m
場所 北緯35度58分14秒, 東経138度22分11秒
カシミール3D
八ヶ岳の最高峰。
山頂は三つのピークを持ち、それぞれ「北峰」「南峰」「竜頭(りゅうとう)峰」と呼ばれる。
北峰には「赤岳頂上山荘」が立ち、南峰には三角点と赤岳神社の祠がある。この南峰が最高点の2.899.17mである。
竜頭峰は登山ルートから外れており、通常登頂することはないが、頂部には竜頭山の石碑と神像の台座部分が残されている。
山頂
展望ポイント

山の解説 - [出典:Wikipedia]

赤岳(あかだけ)は、長野県南佐久郡南牧村、諏訪郡原村、茅野市、山梨県北杜市にまたがる活火山である標高2,899 mの山。八ヶ岳中信高原国定公園南部に位置し、八ヶ岳連峰の最高峰である。
山名は山肌が赤褐色であることに由来し、山頂は南峰と北峰に分かれており、南峰に一等三角点

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