雨乞岳、美しい水晶ナギへ
- GPS
- 07:30
- 距離
- 18.8km
- 登り
- 1,683m
- 下り
- 1,673m
コースタイム
8:02登山口-9:50ホクギノ平三角点-10:33水晶ナギ分岐-10:52水晶ナギ11:35-12:31雨乞岳頂上12:46-14:40登山口-15:00石尊神社-矢立石方面へ
天候 | 晴れ、時々、曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
水晶ナギは滑落に注意。旧道ですが、よく整備された登山道です。荒れているところはありません。ただし、枯葉が多し。また、前半はU字の道なので、雨の後は水が溜まっているかも。 |
写真
感想
● 旧道と水晶ナギについて
去年雨乞岳には白州ビレッジからの新道で2回行きました。旧道と水晶ナギの存在は知っていたので、新緑の季節に行こうと思ってました。そこで先週日向山に行った際、水晶ナギへ行く尾根と旧登山道入り口を確認しました。まだ八ヶ岳は2500m以上は雪が残っているので、今のうちに行きます。
ただ、白州ビレッジからの新道は、休日は10名前後から団体が来れば数10名ぐらいの人が歩きますが、旧道はだれもいないかもしれません。また、旧道なので、どの程度登山道がしっかりしているかも不安です。とはいっても、行って見ないとわからないのです。本日は晴天の予報ですが寒気が入っており、標高1000mの我が家でも、朝は4℃、昼も10℃の予報の寒い日です。
朝7時半、晴天の日としては珍しく雨乞岳に雲がかかっています。また、釜無山、入笠山の2000m以上にも雲が掛かっています。風は北風10m、入笠山の雲は雨乞岳のほうに流れてゆくでしょう。逆に、八ヶ岳は雲1つない晴天。ちょっと心動きますが、初志貫徹。
● 登山口からホクギノ平まで
サントリー白州工場に入り、駐車場の手前を右に入り、石尊神社を左に曲がり、登山口到着。ありがたいことに地元山梨ナンバーの先行者がいます。よかった、一人ではなかった。第一目標とする水晶ナギの分岐までGPS上の直線距離で7km。くねくね道が多いので実際の歩く距離は倍ぐらいありそう。8時に気合を入れて登山スタート。標高は800m弱。軽トラが通れそうなかなり広いU字型の登山道です。傾斜が10度前後になるように、くねくね曲がりながら行きます。枯葉が溜まってますがよい道です。日向山のハイキング道や新道に劣っていません。飯田の風越山の道に似ています。また、丸太での階段がありますが、やや急なところは2-3m間隔で、そうでないところは5m間隔とかで、私にとっては適切な間隔です。新道の丸太の間隔は、ちょっと狭すぎしつこすぎ。ハイキングの方々をターゲットにしていると思いますが。
20分ほどでU字のくねくね登りが一段落すると結構新しい標識があります。また、紫のツツジが咲いています。ここから1500m中間地点ぐらいまで、数100mごとに標識とツツジがポツポツあります。前半は基本落ち葉の溜まったU字の道ですが、ススキの道が1箇所、花崗岩の砂の道が2箇所あります。あと、木の間からではありますが、左手に日向山の白ザレ、右手に八ヶ岳がちらちら見えます。さらに登ると、左手に甲斐駒の先っちょも見え始めます。日向山の白ザレは、かなり下まで続いているのが見えます。木の橋が途中にあり。ここは水晶分岐まで6割ぐらいの地点です。標高1500mぐらいからダケカンバがありますが、幹が銀色に輝いてます。標高1700mぐらいでは金色に輝いてます。
ホクギノ平では、いきなりプレハブ小屋があり、その近くに三角点があります。また、そばにピンクの花が咲いたきれいな山桜がありました。他の山桜は薄いピンクでちょっと色合いが違います。ここまで1時間45分。
● ホクギノ平から水晶ナギ
ホクギノ平の手前からU字の道から、通常の登山道になります。踏み跡、しるしは明瞭です。この先からは、左手に甲斐駒といよいよ鋸岳も見え始めます。ただ、登りのみならず下りもあります。結構アップダウンがあり、帰りも楽できないようです。途中で山梨ナンバーの方とすれ違いました。頂上はなしで、水晶ナギまで往復されたようです。笹薮の中の道になり、黒沢ノ頭ではすこし急登あり。下って行くと、いよいよ左手に大規模な白ザレが見えてきます。いよいよ来たか! まもなく、水晶ナギ分岐へ到着。2時間半。
水晶ナギ分岐には滑落注意との表示があります。5分ほど歩くと、白ザレがあります。これはまだ、水晶ナギではないので注意。ミニ水晶ナギ。ここは本日もっとも寒風がつよい所です。フリースを着込み、さらにカッパも上下装着し、完全防備にします。着替えながら見たら、鹿のフンだらけ。鹿も水晶ナギが好きなのか?
●水晶ナギ到着
ミニ水晶ナギの上を通り、GPSのルートも確認し奥へ進みます。5分も行くと本物の水晶ナギが出現。これは広い!、美しい!、すごい!。来てよかった... 日向山に比べると、オブジェは少なく、魔宮という感じはありませんが、それでも別の感動があります。
日向山と違い白ザレは斜面です。ストックのリングをはずし短くしピッケルライクにして歩きます。先端のほうへ少し降りてみます。すこしナイフリッジになっており、左側はかなりの傾斜で落ちたら谷底まで滑落しそうです。右側はオブジェもあり、まだ止まりそう。右側を歩きます。
大きめの花崗岩のところまで降ります。それ以上行こうとしたら、登山靴が滑り、滑落しそうになった。花崗岩にストックを必死に突き刺してなんとか支えた。砂が豊富にあるとまだ大丈夫ですが、ある程度の傾斜になると、砂がなく崩れやすい花崗岩となり滑る。単に砂が崩れるアリ地獄とは違い、硬い花崗岩の上のぽろぽろ砂粒地獄で滑るという感じ。靴の滑り止めとして4本爪アイゼンは持ってきましたが、冒険はやめときます。
日向山の白ザレ、白州の町並、金峰山や茅ガ岳、そして私の大好きな鋸岳がよく見えます。いままで見た鋸岳のなかでベストです。2名先行者がいましたが、今は私一人です。この白ザレと眺望を私一人で独占というのはもったいない。多くの人に見に来て欲しいところですが、日向山の矢立石コースに比べると3倍の距離です。無理か...
木の間で風をよけてお昼にします。本日は、山専サーモスに熱々のお茶を入れてきてお茶漬けです。塩鮭も入れ海苔も切ってきた本格派。保温容器とホッカイロでご飯も保温してきました。うまい!、景色も最高!。ご飯食べてから、日向山から大岩山と鬼の窓まで山座特定。日向山とは違う角度から見れ、興味深い。日向山から駒岩へ登った場合の雰囲気がつかみやすいです。
いつまでも居たいところですが、そろそろ次へ。水晶ナギと鋸岳に別れを告げます。
● 頂上、下山、おまけ
水晶ナギ分岐へ戻り、頂上に向かいます。最初は下り、それから中登、後半は急登です。左手に木々の間から、鋸岳と甲斐駒がちらちら見え励みになります。最後、笹の草原にでるともうすぐ頂上。というところで、雲が流れるのが見えます。あわてて甲斐駒を写真にとりますが、あっという間に雲の中へ。
頂上には人が10名弱。水晶ナギで見かけた2名の方もいます。新道を降りていったので、頂上から水晶ナギまでピストンか? 頂上から日向山を双眼鏡でながめると、20名程度の人影があります。頂上以外含めると、数10名いそうです。日向山は人気です。
雲がかかり、風が寒いので、そうそうに下山します。中登のところに道を横切るワイヤーがあるので注意。引っ掛けたら怪我します。人のいない旧道で足の怪我は致命的。尾根道、フカフカ落ち葉のU字の道を早足にて下山します。
今日の登りは、最初1時間は心拍数140まで、次の1時間は145、その後は150として、500-600m/Hの速度で登りました。下りは上限は心拍数150で700m-1500m/Hの速度で下ります。これが私のトップスピードのパターンです。標準コースタイムの6-7割ぐらいで歩けます。これより心拍数を+5上げると当日は回復不能なバテが起きます。水晶ナギに寄った時間を除くと、頂上まで登りが3時間5分、下りが1時間45分程度でした。新道では登り2時間強、下り1時間10分なので、およそ1.5倍。私はただ山の中を歩くこと自体が好きなので気になりませんが、一般の人は新道でしょうね。旧道は辛そう。あと、頂上から水晶ナギ分岐まで、登り35分、下り15分でしたので、水晶ナギいく場合でも新道からの往復のほうがやや早そうです。
でも旧道もよく整備されており、コシアブラの木やカエデの木が沢山あり、紅葉の時期が楽しみです。できれば、次回は紅葉の時期に、旧道-水晶ナギ-新道と歩いてみたいものです。一人で行くなら新道登山口に自転車をデポし舗装路帰りで。舗装路は、歩きなら1時間以上かかりそうだが、自転車なら20分程度の下りでしょう。雨乞岳は、新道、旧道、水晶ナギ、黄紅葉、含めマイホームマウンテン認定です(たった3回来ただけで、偉そうにすいません、でもとても気に入りました)。
登山口に戻って、まだ時間は3時前、元気も30%程度残っているので、石尊神社に寄ってみます。200mほど行くと、予想外の石段の急登が待ってました。心拍数150まで使い頑張って登ります。神社では今日の登山の無事を感謝しました。この石段の下りは危険です。ステップが狭い!、こけると下まで滑落します。慎重に手すりをつかみおりました。
神社の急登で元気は残り10%になってしまい、お腹がすいたので、カップラーメンを食べます。サーモスのお茶の残りで入れますが、なんとかできた。山専サーモスはすごい! 元気は50%まで回復。
最後に、サントリー工場の上、雨乞尾白川林道を通り、日向山の矢立石への道まで行って見ます。ちゃんとした舗装路です。ゆっくり走って、途中で八ヶ岳と金峰山の写真を撮っても10分強でつきました。矢立石まで近い! 雨乞岳の頂上をあきらめれば、矢立石から日向山の白ザレに行き、旧道から水晶ナギへ行く、という日帰り白ザレ尽くし、みたいなコースも可能でしょう。夕方には、八ヶ岳も甲斐駒も雲が消え、快晴となってました。
● まとめ
美しい水晶ナギを堪能でき、鋸岳の眺望も楽しめ、雨乞岳の旧道も初体験できた、本日も安全で楽しい登山でした。雨乞岳、水晶ナギ、ありがとう。また、旧道を整備されている地元の方々にも感謝です。
なお、本レコではわかりやすく旧道という記述をしていますが、立派な現役の登山道です。歴史が長いという意味での旧道という解釈でお願いします。山と高原地図の、”ルート荒れ始めている”の表現はカットしたほうがいいですね。廃道間じかの道と勘違いされそうです。(私がそうでした)。
totoro_sanさんコンバンワです。
日向山近くの里山の山行記録楽しく拝見いたしました。これは是非行ってみたいかと思いますので、早速お気に入りに登録を致しました。
所で以日向山へ登った帰りに、サントリー白州工場でイベントをやっていました。出来立てビールの飲み放題や、ウィスキーの無料試飲も有りました。今でもその様なイベントは有るのでしょうか?
雨乞岳、水晶ナギ、是非行ってみてください。粋な里山という表現がぴったりです。ちょっと距離が長いですが、楽しみはじっくりと、ということで。
日向山の帰りにサントリーに寄るのはGOODアイディアですね。工場には16:30まで入れます。ただ、工場見学ツアー(ウイスキーを寝かせている倉庫のおごそかなウイスキー臭が印象に残りました)は15:00がラスト、ウイスキーやジュースの無料試飲は、工場見学ツアーの最後に付くので、早めに行かないといけないです。ビールはなかったような。ただ、最後に行ったのは5年以上前です。雨乞岳の帰りでもいいかも。旧道からなら車で2分。工場見学の他、ウイスキーの歴史の資料館の見学もあり。
車の運転だとウイスキーが飲めませんが、近く(車で5−10分)にシャトレーゼ白州工場もあり、そこは工場見学し最後にアイスの食べ放題ができます。ただ、ちかごろ予約制になったようです。
いい山ですね!! ご自宅から登山口まで車で20分
ですか? 近い!!
さて、ご質問の件ですが、Mioです。20000円弱と15000円弱の2種類があります。
雨乞岳は、みかけはずんぐりむっくりですが、近くていい山です。
Mioは指でさわるだけで心拍数がはかれるのですね。胸ストラップ不要でより正確とあります。
私は、マルマンの心拍計でいつも山で胸ストラップを巻いてますが邪魔です。ヤマレコでよく使われているSUNTOやPOLARも胸ストラップタイプです。
歩数計機能も付き、たしかに新兵器!!
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する