薬師岳(暖冬のピンチをチャンスに!)
- GPS
- 18:28
- 距離
- 59.5km
- 登り
- 4,023m
- 下り
- 4,027m
コースタイム
- 山行
- 16:03
- 休憩
- 1:24
- 合計
- 17:27
天候 | 曇りのち晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
自転車
料金所前の駐車場を利用。 冬季ゲート閉鎖中なのでそこから自転車を利用。 ゲートから約10km、1,000m付近まで使うことができた。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
◆亀谷ゲート〜折立 ・標高1,000m付近まで雪がないのでチャリ利用。そこから雪がでるのでスキーハイク。 ・雪切れ箇所が多いので着脱が面倒だった。 ・有峰湖から折立までは折立遊歩道を利用。距離は短いが少しテクニカルなので林道をそのまま行った方が楽かも? ◆折立〜太郎平小屋 ・折立から登山道には積雪があるのでスキーで登った。 ・五光岩ベンチあたりまでは夏道通りにしか歩けない。 ・そこから太郎平小屋までは雪原なので適当に効率の良いルートを選べばよい。 ◆太郎平小屋〜薬師岳 ・基本夏道通りだが、薬師峠から先、薬師平までは少しルート開拓してみた。 ・山頂稜線は基本的に風が強いので少し下で地獄装備に換装した。 ◆薬師岳〜薬師峠(滑走) ・薬師平周辺の斜面がパウダーで楽しかった。 ・他は風衝地だったり密林だったりで基本消化試合。 ◆薬師峠〜太郎平小屋 ・一旦シールで登り返す必要がある。 ◆太郎平小屋〜1,700m地点(滑走) ・スキー滑走を楽しめる。 ・樹林帯に入ると登山道滑走になるので激突・滑落注意。 ◆1,700m地点〜折立 ・シートラで安全に降りたが踏み抜きは多かった。 ◆折立〜亀谷ゲート ・下山は折立遊歩道ではなく車道を使ったが、有峰湖までは斜度があるのでスキーで自動運転だった。 ・その後チャリデポ地点まではアップダウンもあるのでなかなか修行。 |
写真
感想
今週は土曜日に単独で山へ行くことにした。
白山は既に3回行ったし、立山も行ったし…ふと薬師岳がいいんじゃないかと思いついた。
例年の薬師岳は12月にもなるとアプローチの有峰林道にも雪が積もってめちゃくちゃ遠い山になるが今年は暖冬なので林道にも雪はほとんどない。
これはもしかして12月の薬師に登るチャンスなんじゃないか!?
暖冬のピンチをチャンスに変えてやろう。
とはいえ、どこまでチャリが使えるかわからないし登山道の状況もわからない。
薬師は基本的に風が強いのでフカフカパウダーのラッセルというのはあまりないだろうからポンじゃなくてファットで十分だろう。
準備を万全にしたら後は運を天に任せるしかない。
時間無制限一本勝負、登頂するまで帰らないつもりで臨もう。
夜中23時に亀谷ゲートをスタート。
もちろん他にこんなことをやろうという人は誰もいない。
チャリミネンコは夏以来5回目くらいかな…立山で2,000mのヒルクライムをやったおかげでそれほどアレルギー反応はない(笑)
10kmほど走ったところでガッツリ雪が出てきたのでそこから先はスキーで行くことにする。
折立までの行き方は2通り。
折立遊歩道でショートカットするか愚直に車道を歩いていくか。
前者は歩いたことがなかったので試してみることにした。
雪はそこそこあるのでスキーでも登れそうだ。
しかしここで事件が。
小さな沢の渡渉で石に滑ってまさかの転倒。
靴の中までびしょ濡れになりスキーのシールも濡らしてしまった。
一気にテンションダウン…敗退の2文字がよぎるがすぐにかき消す。大丈夫、まだまだ元気だ。
折立からの登山道歩きも難儀した。
タップリ雪があればどこでも歩けるのだが登山道限定で段差も埋まっていないのでなかなかテクニカル。
白山の石畳みで修業しているので良かったが初見だったらここで敗退してもおかしくない。
三角点を過ぎるとようやく歩きやすくなり普通にシールハイクを楽しむことができた。
朝6時、めちゃ眠い。
前日3時間くらいしか寝られず既に暗闇の中を7時間も行動しているし単独なので無理もない。
フラフラ歩きながら寝ていた。
太郎平まで来るとそれまで曇って見なかった山並みが晴れて一気に姿を現してくれた。
ようやく目も覚めてテンションアップ。
沢にドボンしたことはすっかり忘れていた。
踝ラッセルが延々と続きさすがに体も疲れてきたがこの天気で登頂しないわけにはいかない。
YSHR先生から悪魔のささやき「敗退してもいいぞ」だって。
敗退するわけないじゃないですか!行くしかない!
そして薬師岳登頂!12時間半もかかった。
12月の薬師岳は初めてだったがこんなに真っ白になるんだ…初めてみる景色に感動しきりだった。
この絶景は春では見ることはできない。
喜んでばかりいられない。
まだ帰路が待っている。
下山も楽ではなくアップダウンもあるし長い林道歩きもある。
薬師峠までパウダー滑走を楽しんで、更に太郎平から1,700mくらいまで滑走。
やっぱりスキーは速い!偉大だ。
そこから先は長い消化試合となったが何とか下山。
辺りはすっかり暗くなってしまった。
トータル18時間半の激闘だった。
これまでの山行の中で最もハードだったと思う。
オオシラビソじゃないよ、Sanchanだよぉ〜(笑)
まあ、普通の人じゃ17時間、18時間もやんないでしょ。以前からロング山行の多いSanchanだけど、モンスター、いやモンスターを超えてるね。
レッズさん、こんばんは。
いやいや、日々山に登り続けていればあとはモチベーション次第でなんとかなるもんです。
山に限らない話ですが、自分の中で線を引いてしまうことが一番の敵ですね。
ここまで苦労して薬師に登りたいと思うかどうか、そこが分岐点だと思います。
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