剱岳( 最大の核心は渋滞 )
- GPS
- 56:00
- 距離
- 14.4km
- 登り
- 1,608m
- 下り
- 1,596m
コースタイム
2日目 4:00剱沢-前剱-8:00剱岳-前剱(1h滞在)-剱沢
3日目 4:00剱沢-8:00室道
天候 | 1日目 晴れ後雨 2日目 晴れ 3日目 晴れ時々曇り 強風 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
|
コース状況/ 危険箇所等 |
岩場、鎖場に慣れている場合、カニのたてばい・よこばい含み危険箇所はほとんどなし。 慣れていない場合、前剱から先は難所の連続。 |
予約できる山小屋 |
|
写真
感想
三連休は当初常念・蝶の予定だったが、天気悪っ。
ということで前日、新潟付近で模索。
そして、夕方辺りもしかして立山辺り良いのでは?
と思い、調べてみると、やはり良さそう。
ということで、初の剱岳に行ってきました。
4時半ごろ駐車場に到着し、仮眠。
5時半前に起床し、朝食、切符を買い、立山黒部アルペンルートへ。
アルペンルート初めて乗るが、高いのね・・・
しかも手荷物料金取られるし。
さらに人も多く、大混雑。
満員の乗り物に揺られ、待たされで8時半頃室道に到着。
既に疲労困憊。
外に出ると、既に人が一杯。
天気は予報に反して微妙。
晴れてはいるのだが、雲が非常に多い。
しかし、展望は良好。
しかし、目的の剱岳は別山に阻まれ見えない。
ちょい残念。
そして、重い荷物を背負い、いざ出発。
ミクリガ池を左巻きで抜け、雷鳥沢キャンプ場まで遊歩道を移動する。
しかし、この遊歩道。
ずっと下っている。
帰るとき大変そう。
( 実際強風も相まって大変だったのだが・・・ )
1時間弱でキャンプ場に到着。
ここで小休止。
テント装備の時は疲労の有無に関わらず、1時間前後に1度の休憩を入れるようにしている。
重い荷物を降ろし、肩をまわし、血行を促す。
そして、直ぐに出発。
キャンプ場を出発し、直ぐに分岐。
ここは直進し、大日岳方面へ。
理由は展望が良さそうなことと、幾分斜度が緩やかそうだったので。
少し進むと稜線への登りとなる。
今回の山行初の登りです。
通常時は何て事のない登りだが、背中に重り背負っているので、一歩一歩が重い。
しかし、この重みにも最近慣れてきた。
1ヶ月前の表銀座縦走の経験が生きてる。
暫く歩くと、稜線に到着。
稜線からは大日岳と麓の町並み、そして日本海が一望できる。
中々に素晴しい景色である。
しかし、休憩することなく稜線を登り、剣御前小屋を目指す。
慣れてきた重量とはいえ、重いものは重い。
というわけで連れがへばり気味。
そのため、キャンプ場から1時間ほど歩いた地点で小休止。
天気は朝よりも微妙になってきた。
山頂の方には雲が掛かり始め、太陽の光が遮られる割合が増えてきた。
予報では一日中晴れのはずなのに・・・
とか思いつつも、山の天気だしねぇと諦め?理解?を示す。
そして、小休止を終え、出発。
坂自体はきつくないはずなのだが、重さや寝不足も相まって疲労が溜まっていく。
私自身は血行大丈夫なのだが、連れの足取りが重い。
それでもゆっくりゆっくりと坂を上っていくと、小屋が近づいてくる。
あとちょいというところで、連れが休憩タイムを申し出たので、再び休憩。
周囲は時折ガスって来ており、予報完全に外れ。
寒々しい景色。
実際にはそれ程寒くないが・・・
休憩後、直ぐに出発。
そして、20分ほど歩くと剣御前小屋に到着。
ここでも小休止。
コースタイムでは剣沢まで40分。
今回はそこでテント泊なので、今日の行程は後40分。
しかも、地図を見る限り下りオンリー。
もうあと少し。
ということで、休憩も適当に切り上げてさっさと出発。
ガレ場、ザレ場を進んでいくと、コースタイムどおりに剣沢に到着。
適当な場所を探し、テントを張る。
その間に連れはテント受付へ。
この辺りで弱い雨。
完全に外れたよ予報。
ということでテント本体を立てる。
フライを取り付けるところで連れ戻り、中の整備をお願い。
その間に私はフライを取り付け、張り綱を張り、ペグ打ち。
【ふーっ】終わり!と思ったときに雨が土砂降りに!
テント内に逃げ込む。
テント内で雨が止むまで待ち、その後ビールを購入しに剣沢小屋へ。
遠い・・・
ビールを購入し、戻ってきてテントに入る直前で再び雨。
そのため、テント内でつまみを食べながら一日目無事終了を祝い、乾杯。
そして、ビールを飲み、ウィスキーを飲んでお昼寝。
4時半ごろ起床し、直ぐに夕食準備。
夕食はセブンで購入した角煮。
ご飯に温めた角煮を乗せ、角煮丼。
・・・上手いのだが、胃に重い。
胃腸の弱い人間にはこの油はキツイ。
しかし、完食。
あとはトイレ、歯磨きを済まし、就寝。
2日目。
2時起床。
こんなに山中でも早く起きることは稀。
撮影のために起きることもあるが、今回は純粋に準備のため。
何故か?
噂に聞く渋滞を避けるためです。
天気、星空を見る(撮影)ために外に出てみると、満天の星空。
完全な晴天です。
しかし、それ以上に驚いたのは
大半のテントに明かりが・・・
皆渋滞を警戒しているようだ。
ということで我々もさっさと朝食、トイレを済まし、4時前に出発。
もう少し早く出ることも出来たが、やはり初の山、しかも剱岳をヘッドランプで歩くのは怖い。
ということでそんな時間。
暗闇の中をヘッドランプの明かりで歩くというのはやはり難しい。
小屋が全く見えないので、登山道上の印を追っていくわけだが、中々見つけられない箇所、そもそも存在しない区間があるので、剣山荘まで行くのも結構大変。
そんな感じで四苦八苦しながら剣山荘に到着。
ここで連れは再びトイレ休憩。
私はヘルメット装着。
やはり落石が怖い。
その後、連れが戻ってきて、直ぐに出発。
上り始めて直ぐは比較的緩やかだが、登っていくと直ぐに急坂に変わる。
前日の装備なら四苦八苦だが、今回は必要最低限に絞っているため、非常に軽い。
そのため、急坂でも歩く速度は全く緩まない。
しかし、斜度が増したことで、落石の可能性が高まったこともあり、小休止し、連れがヘルメット装着。
そして、鎖場を2つほど通過し、少し進むと、一服剣到着。
空も明るくなり、ここで日の出待ちしている人もいる。
しかし、ここはさっさと通過。
一服剣から鞍部まで下る。
距離、標高差としても僅か。
そして、再び登り。
結構急です。
登っていくと、山に隠れて太陽は見えないが、日の出らしい。
各所が日に染まっていく。
そのため、写真をカシャカシャと撮りながら進む。
いつもなら三脚を置いてジックリ撮影するのだが、アタック用に今回持ってきていない。
そんな感じで撮影しながら急坂を進んでいくと、前剣分岐に到着。
ここまでは危険箇所全くなし。
ちょい拍子抜け。
しかし、地図からすると、これから先に難所があるのだろう。
気を引き締めなければ・・・
前剣分岐をそのまま直進すると、直ぐに行列。
難所っぽい。
先を見ると、鎖ありの切れ落ちたトラバース。
不慣れの人だと足がすくんでしまうかもしれないが、足がかなりのガバ足。
普通に三点指示で通過すれば先ず落ちることはないだろう。
ということで、小時間待った後、トラバースをあっさり通過。
その後は少し下り、再びザレ場の登り。
そして、再び渋滞。
今度はどんなだろうと見てみると、岩に杭が撃ちつかれており、それをホールド、スタンスとして通過するようだ。
ここも鎖が整備されており、全く問題ない。
行列後、あっさり通過。
ここから少し進むと簡単な鎖を通過し、ついにカニのたてばい。
剱岳への最後の鎖場。
しかし、ここからが長かった。
渋滞が酷い。
壁に張り付いたまま人々が中々動かない。
取り付きまでに20〜30分ほど待っただろうか・・・
ようやく取り付き。
どれほどのものか?と思い、気を引き締めて登ってみる。
しかし、これまでの鎖場と同様非常に簡単。
垂直の壁と聞いていたのだが、実際はスラブと垂壁の間ぐらいの斜度。
足場がなさそうな箇所には杭が打たれており、鎖も付いているので、あっさり通過する。
何故これで渋滞?というレベル。
あとは鎖場もなく、ガレ場、ザレ場を進んでいくと、早月尾根への分岐に到着。
山頂まではあと少し。
分岐から少し進むと山頂に到着。
念願の山頂です。
しかし、感動よりも人で溢れており、少々げんなり。
記念撮影待ちの行列も出来ているので、それに並んで撮影。
その後、人の少ない箇所に移動し、休憩。
展望は最高。
剱岳が抱く各バリエーションルートはもちろんのこと、槍、白馬、鹿島、遠くには火打?妙高?が望める。
撮影を楽しんだ後、軽食補給。
そして、直ぐに出発。
何故か?
まだ渋滞箇所が残っているので・・・
早月尾根分岐を過ぎて少し歩くと行列。
噂に聞く剱岳災難のカニのよこばいの行列です。
行列がゆっくりと進んでいきます。
ちょいビクビクしています。
そして、カニのよこばいの標識を過ぎ、鎖場を少し下ると、ついにその姿を現す。
???
あれ?
聞いていた話と違う。
よく【身を乗り出さないと見えないスタンス】と聞いていたので、普通に立っただけでは見えるものとは思っていなかった。
しかし、普通にスタンスが見える。
しかも、赤いペンキ(?)でスタンスの位置を知らせてもいる。
私が思っていたのはハング気味で通常全く見えないスタンスを鎖を掴んで乗り出すと、初めてその存在を確認できるという感じで考えていたので、拍子抜け。
というわけであっさり通過。
その後、鎖や梯子を通過し、下に到着。
後は各所の鎖場(行列付き)を通過し、前剣まで戻る。
時間もあるので、ここで一時間ほど過ごす。
その後、剣山荘まで戻り、生ビール&おでん&うどんで祝杯。
飲食終了後、適度に酒を抜いて、テントまで戻る。
途中ビールを買っておくことを忘れない。
まだ、昼過ぎた辺りなので、手ごろなボルダーでボルダリング。
靴は持ってきていないので、素足、チョークなしでトライ。
そして、靴、チョークの重要性を知ると・・・
指がぬめる〜〜〜
足が痛い〜〜〜
てな感じで四苦八苦しながら、楽しませていただきました。
その後、テントに戻り、昼寝。
そして、起きて直ぐ夕飯。
今回は外で食事。
剱岳を眺めながら、サラミやベーコンを焼いて、ビールを飲みながら、カレーを食す。
至福です。
その後、明日は早朝撤収予定なので、さっさと就寝( 隣がうるさくて中々寝られなかったが・・・ )
三日目
撮影のため、1時半起床。
剱岳と星空を撮影。
星野写真は構図も難しいし、時間も掛かるし、失敗も多いが、成功したときは嬉しいね。
2時過ぎまで撮影した後、朝食準備。
朝食、トイレ後、撤収開始。
結果、4時過ぎに撤収完了し、室道に向け出発。
剣御前小屋まで進み、時間がないので、日の出は無理なので、朝焼けを撮影した後、直ぐに先を急ぐ。
キャンプ場まで真っ直ぐ下る。
ここから再び登り。
そして、3日目最大の難所だった。
階段だけなら大したことないのだが、強風が酷い。
風に煽られて、バランスを崩すこと多々。
その度にストックでバランスを保持しながら登って行く。
結構しんどい。
そして、7時ごろ室道に到着。
後はアルペンルートを通り、駐車場に到着。
帰路に着いた。
お疲れ様でした。
私もいつか剣に行きたいと思っています。
(先日行った白馬から剣を見てそう思いました)
感想も面白かったですが、写真が素晴らしいですね。
最後の写真(星空)は、どのような設定で撮られたのですか?
私も星空を撮るのですが、なかなか満足いくようには取れません。
ajimat75さん、こんばんは
文章、写真をお褒め頂き有難うございます
最後の星野写真はアストロレーサー(Pentax特有の機能)を使用して追尾撮影したものです。
広角でしかほとんど使用できなかったり、周辺が流れてしまったり、追尾時間に制限があったりとかなり欠点が多いですが、コンパクトかつ手軽に使用できるので、山中で使用するには結構便利です。
しかし、山の輪郭はぶれるので山を主体とした撮影には本当は向きませんけどね
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する