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Yamareco

記録ID: 3035361
全員に公開
アルパインクライミング
道北・利尻

利尻山 仙法志第二稜

2021年03月24日(水) 〜 2021年03月27日(土)
 - 拍手
GPS
80:00
距離
17.5km
登り
1,753m
下り
1,741m

コースタイム

1日目
山行
5:30
休憩
0:00
合計
5:30
10:30
150
栞橋
13:00
13:00
180
大空沢Co500尾根取り付き
16:00
Co1130コル
2日目
山行
0:00
休憩
0:00
合計
0:00
12:00
0
Co1130コル
12:00
Co1130コル
3日目
山行
10:30
休憩
0:00
合計
10:30
5:30
150
Co1130コル
8:00
8:00
480
仙法志第一稜ジャンクション
16:00
P2基部
4日目
山行
14:10
休憩
0:20
合計
14:30
5:00
260
P2基部
9:20
9:40
320
バットレス基部
15:00
15:00
90
バットレス頭
16:30
16:30
180
北峰ピーク
19:30
北麓野営場
天候 24日 快晴
25日 曇
26日 曇→快晴
27日 快晴→曇、風強し
過去天気図(気象庁) 2021年03月の天気図
アクセス
快晴の下、汗だくで大空沢を行く。
2021年03月24日 12:08撮影 by  KODAK PIXPRO WPZ2 , JK Imaging, Ltd.
1
3/24 12:08
快晴の下、汗だくで大空沢を行く。
西壁を眺めながら。
2021年03月24日 14:12撮影 by  KODAK PIXPRO WPZ2 , JK Imaging, Ltd.
3
3/24 14:12
西壁を眺めながら。
エスケープルンゼを使わずに仙法志第二稜を忠実に行ったがアップダウンあり結構面倒。
2021年03月24日 14:55撮影 by  KODAK PIXPRO WPZ2 , JK Imaging, Ltd.
2
3/24 14:55
エスケープルンゼを使わずに仙法志第二稜を忠実に行ったがアップダウンあり結構面倒。
第一稜とのジャンクションはどこを登れば良いのかよくわからない。
2021年03月24日 16:10撮影 by  KODAK PIXPRO WPZ2 , JK Imaging, Ltd.
5
3/24 16:10
第一稜とのジャンクションはどこを登れば良いのかよくわからない。
ガスの中よくわからんルンゼや雪壁を登る。
2021年03月26日 07:27撮影 by  KODAK PIXPRO WPZ2 , JK Imaging, Ltd.
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3/26 7:27
ガスの中よくわからんルンゼや雪壁を登る。
稜に上がり、西壁と相対する。
2021年03月26日 08:36撮影 by  KODAK PIXPRO WPZ2 , JK Imaging, Ltd.
3
3/26 8:36
稜に上がり、西壁と相対する。
圧倒的な雰囲気。
2021年03月26日 08:44撮影 by  KODAK PIXPRO WPZ2 , JK Imaging, Ltd.
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3/26 8:44
圧倒的な雰囲気。
第一ギャップからの登りはザイル出した。
2021年03月26日 09:50撮影 by  KODAK PIXPRO WPZ2 , JK Imaging, Ltd.
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3/26 9:50
第一ギャップからの登りはザイル出した。
その後のリッジも一応ザイル出してく。
2021年03月26日 11:12撮影 by  KODAK PIXPRO WPZ2 , JK Imaging, Ltd.
6
3/26 11:12
その後のリッジも一応ザイル出してく。
2021年03月26日 11:33撮影 by  KODAK PIXPRO WPZ2 , JK Imaging, Ltd.
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3/26 11:33
小屏風は右から大きく捲いてローソク岩とのジャンクションへ。
2021年03月26日 13:52撮影 by  KODAK PIXPRO WPZ2 , JK Imaging, Ltd.
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3/26 13:52
小屏風は右から大きく捲いてローソク岩とのジャンクションへ。
立派なブツである。
2021年03月26日 14:17撮影 by  KODAK PIXPRO WPZ2 , JK Imaging, Ltd.
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3/26 14:17
立派なブツである。
マオヤニキレットの懸垂。
2021年03月26日 15:16撮影 by  KODAK PIXPRO WPZ2 , JK Imaging, Ltd.
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3/26 15:16
マオヤニキレットの懸垂。
ここから雪壁登って南稜へ合流。
2021年03月26日 15:34撮影 by  KODAK PIXPRO WPZ2 , JK Imaging, Ltd.
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3/26 15:34
ここから雪壁登って南稜へ合流。
P2基部から振り返る。
2021年03月26日 15:53撮影 by  KODAK PIXPRO WPZ2 , JK Imaging, Ltd.
4
3/26 15:53
P2基部から振り返る。
無理せずP2基部を整地して泊まる。
2021年03月26日 16:36撮影 by  KODAK PIXPRO WPZ2 , JK Imaging, Ltd.
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3/26 16:36
無理せずP2基部を整地して泊まる。
落陽
2021年03月26日 16:37撮影 by  KODAK PIXPRO WPZ2 , JK Imaging, Ltd.
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3/26 16:37
落陽
朝日
2021年03月27日 05:18撮影 by  KODAK PIXPRO WPZ2 , JK Imaging, Ltd.
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3/27 5:18
朝日
P2上から。
2021年03月27日 05:23撮影 by  KODAK PIXPRO WPZ2 , JK Imaging, Ltd.
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3/27 5:23
P2上から。
P2からの懸垂2p目。
2021年03月27日 06:15撮影 by  KODAK PIXPRO WPZ2 , JK Imaging, Ltd.
2
3/27 6:15
P2からの懸垂2p目。
P1への登り。ここから右へ回り込むが意外と立っていた。
2021年03月27日 07:07撮影 by  KODAK PIXPRO WPZ2 , JK Imaging, Ltd.
2
3/27 7:07
P1への登り。ここから右へ回り込むが意外と立っていた。
バットレス基部。
2021年03月27日 09:29撮影 by  KODAK PIXPRO WPZ2 , JK Imaging, Ltd.
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3/27 9:29
バットレス基部。
バットレス。雪少ない。
2021年03月27日 09:29撮影 by  KODAK PIXPRO WPZ2 , JK Imaging, Ltd.
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3/27 9:29
バットレス。雪少ない。
バットレス1p目。
2021年03月27日 09:54撮影 by  KODAK PIXPRO WPZ2 , JK Imaging, Ltd.
4
3/27 9:54
バットレス1p目。
3p目。
2021年03月27日 14:16撮影 by  KODAK PIXPRO WPZ2 , JK Imaging, Ltd.
2
3/27 14:16
3p目。
2p目終了点から振り返る。
2021年03月27日 14:40撮影 by  KODAK PIXPRO WPZ2 , JK Imaging, Ltd.
2
3/27 14:40
2p目終了点から振り返る。
バットレス頭より。
2021年03月27日 15:02撮影 by  KODAK PIXPRO WPZ2 , JK Imaging, Ltd.
2
3/27 15:02
バットレス頭より。
ピーク。
2021年03月27日 16:34撮影 by  KODAK PIXPRO WPZ2 , JK Imaging, Ltd.
7
3/27 16:34
ピーク。
撮影機器:

感想

嗚呼、リ・シリ。未我玉満。

 トレーニングとして前から行きたかった利尻仙法志稜へ。
出発2日前にらくようで南稜を登ってきたという信大の現役達と飲む。バットレス、除雪されちゃったかあ…。

3/24
 ギリギリに準備して結局眠れぬまま0時ごろ札幌発。笠井と限界を感じたら交代しながらのロングドライブで稚内へ。予報が安定せず不安なので、2日分の停滞食をプラスした重いザックを担いでフェリーに乗り込み、仮眠を取って利尻に上陸。バスに乗って栞橋で下ろしてもらい、Sea to summitのはじまり。
 気温はプラスで快晴アチアチの中、大汗かきながら大空沢を歩いてCo500付近から第二稜に取り付く。メインを貫徹して体力的に仕上がっている笠井と、クライミングばっかりしている成田、一気に差をつけられる…。・1072あたりから尾根は所々細かったり急なクライムダウンが出てくるので、EPに換える。特に深い理由も無くよく使われるエスケープルンゼではなく、尾根を最初から忠実に登るこちらを選択したが、アップダウン多くめんどかった。Co1130コル付近の風から守られそうなところを整地してC1。第一稜とのジャンクションの登りは全部壁って感じでどこを登るのかよくわからない。時間あるので偵察に出るが「まあ、ここかな…?」程度の確信しか得られずにテンバへ帰る。

3/25
 この日はガスガス予報なので停滞のつもりでゆっくり起きる。が、外を見ると高曇りではあるが、周囲の視界はばっちり。いけるじゃん…と思ったが、明日明後日は確約された好天で特に焦る理由も無いのでこのまま惰眠を貪った。ダメ人間である。だが気持ちよかった。

3/26
 外を出るとなんかガスっている。まあ晴れるでしょうと出発。稜から右に雪壁トラバースからの雪壁、木登りから急なルンゼ登り、のちリッジを左にのっこして雪壁登りと彷徨いながらなんとか第一稜とのジャンクション。他のパーティーはどこを登っているのだろうか?と思わせられるようなよくわからない登りだった。バットレスが思いのほか近い。しばらく稜線歩き、クライムダウンで第一ギャップへ。ここは超快適テンバ。第一ギャップの登りは笠井リードで1p50mザイル出して行く。ハイマツピーク?から細いリッジなので一応2pザイル出して第二ギャップへの下り口まで。第二ギャップへは20m程の懸垂。ここから成田リードで左から回りこんでハングしたエビの尻尾を叩き壊してリッジへの復帰を試みるが、思った以上に手がかりの無い垂壁&除雪えぐいので諦め、反対側の右の雪壁をザイル出して20m程クライムダウン、そこからはザイルつないで笠井リードで1p100mぐらいのトラバース&雪壁登りでローソク岩とのジャンクションへ這い上がる。ここからマオヤニ沢の源頭へ懸垂。支点は岩に残置リングボルトとハーケンがあったが心もとないのでハイマツ掘り起こした。マオヤニ沢源頭の雪壁に下りてからは雪壁登りで南稜とのジャンクション、P2基部へ。ここは快適に泊まれそうで、バットレス基部にまで進めるにはやや微妙な時間なのでここで泊まることにする。P2基部を削って(今シーズンこの後南稜か仙法師稜行く人すみません、結構邪魔な感じで削りました。)テント張る。中々緊張感があっていいテンバ。

3/27
 P2の登りは急だったが朝で雪が堅かったのでノーザイルで登れた。P2頭からは懸垂2psでP2、P1のコルへ下りる。支点はどちらも出ていて楽させてもらった。1p目の懸垂はリッジな感じの懸垂なので注意しなければ振られたり変なところへ下りてしまうところだ。P1へはリッジから素直に浅いルンゼを直上し、ルンゼ終点からザイル出して笠井リードで1p50mで右に回りこんでからの一部岩の露出した木登りからリッジ登って左にバンド状トラバースでP1を捲いた形でP1の基部まで。ちょっと行くと信大のものと思われるテンバ跡があった。ここは絶景のいいテンバだ。また今度泊まりたいなあ…。目の前にはバットレスが立ちはだかる。雪は所々ついているが、この時期としてはかなり少ないのではないだろうか。リッジのクライムダウンをしてからバットレス基部へ。岩角とナッツで支点作りいよいよバットレス登攀へ。リード空身方式は時間かかるし、何より「トレーニング」にならないのでスノーシューとストックはフォローに預け、リードも全装担いで登る。
1p 成田 50m 7m程登って右にトラバース、そこから残置リングボルトとRCCのある下部のえぐれた5m程度の垂壁を直上するが、ここが普通に難しい。がんばって登るが、あと一手で垂壁を抜けるというところで、マントルの全てのホールドが浮石という絶望的状況に。つらい体勢でレストして攻略法を探るが、回復よりパンプのスピードの方が早い。マジか…。ちょっとクライムダウンして、ザイル張ってもらう。場所が場所である以上ここで時間かける訳にも行かないので、フリーは諦めRCCにシュリンゲかけて簡易アブミとして乗り込み、何とか浮いてなさそうなホールドを探して掴んで垂壁を越える。そこからは右にバンド状をトラバース(ここも触れるものほぼ全て浮石でひどかった)し、氷の張ったチムニーに入る。氷にアイスフックを決め、このピッチとしては快適にチムニーを登り、そのあとはまたもクソボロい壁を10m程悪態をつきながら登り、左にトラバースしてハイマツのリッジへ。ハイマツのリッジを10m程登ってハイマツテラスのぶっといハイマツ掘り起こしてビレー。核心垂壁は二人分のスノーシューストックとテントとジェットボイル担いだフォローの笠井も苦戦。終了点について2人とも苦笑い。だがこれで核心は越えた。
2p 成田 50m 目の前の壁を左から回りこんで浅いルンゼを登りテラス状に出る。テラスを少し右に行くと一段へぼい氷の張ったルンゼがあり(残置あり)、その一段を越えたところで潅木とイボイボでビレー。
3p 笠井 45m 一段岩を越えて、S字ルンゼ?を登ってリッジに乗ったところのハイマツでビレー。
ここから確保なしでザイル引きずってバットレス頭へ。更にコンテで南峰を右から捲いて本峰基部へ。成田リードで40mで急なリッジ登って本峰ピーク。本峰でザイルしまい、北峰へ。天気は少し悪くなってきているが、四方が海に囲まれたこのピークはいつ来てもユニークだし、気持ちがいい。やはり今年は雪が多かったのか、ピークの祠はほとんど完全に埋まってしまっている。
 あとは北稜を歩いて下山するだけ、と思っていたが、下っていると次第に風が強くなり、長官小屋付近では、マジで吹っ飛ばされそうな爆風に耐風姿勢を何度もとりながらの下山を強いられた。絶海の独立峰なので標高を下げても下げても風は弱まらず、最後まで気の抜けない山行となった。樹林帯に入ってやっと安全圏、モービルトレースに導かれ北麓野営場へ。セコマで腹と酒を満たし、翌朝フェリーで稚内、帰札。

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