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Yamareco

記録ID: 3674294
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
白山

はずれ紅葉、三方岩岳〜北縦走路〜白山御前峰〜平瀬道

2021年10月14日(木) 〜 2021年10月16日(土)
 - 拍手
GPS
56:00
距離
29.5km
登り
3,027m
下り
2,530m

コースタイム

1日目
山行
9:31
休憩
1:24
合計
10:55
10:10
10:28
72
11:40
11:58
110
13:48
14:11
94
15:45
16:10
75
2日目
山行
8:15
休憩
1:54
合計
10:09
5:41
147
8:08
8:28
105
10:13
10:45
98
12:23
12:40
35
13:15
13:30
30
14:00
14:30
80
3日目
山行
1:57
休憩
0:00
合計
1:57
7:23
117
9:20
9:20
0
9:20
ゴール地点
天候 10/14、/15ド快晴 /16曇り
過去天気図(気象庁) 2021年10月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車 自転車
平瀬道登山口に自転車デポ 自宅から390キロ、仙台行くのとかわんない…
ホワイトロード馬狩料金所に駐車し、ここから登山開始。
コース状況/
危険箇所等
コース整備しっかり行き届いてました。中宮温泉のご主人が全コースの刈り払いを年3回やっていただいているとか…すごいですね。
持って行ったのは’96年の地図、前回白山山行時に使ったもの。四半世紀前…恐ろし…
その他周辺情報 しらみずの湯¥700&大白川露天風呂¥350
次いつここに来るかわからなかったので露天してきました。
ホワイトロード馬狩料金所Pからスタート
自分の地図ではここからの登山口はない。
2021年10月14日 06:49撮影 by  Canon PowerShot G7 X, Canon
10/14 6:49
ホワイトロード馬狩料金所Pからスタート
自分の地図ではここからの登山口はない。
いい天気です。
紅葉に期待を寄せて…
2021年10月14日 09:15撮影 by  Canon PowerShot G7 X, Canon
10/14 9:15
いい天気です。
紅葉に期待を寄せて…
i 見えた、三方岩岳
少し南に三方崩山もあってなんだか紛らわしい。
2021年10月14日 09:43撮影 by  iPhone XR, Apple
10/14 9:43
i 見えた、三方岩岳
少し南に三方崩山もあってなんだか紛らわしい。
i あの山頂直下にこんな草原が
2021年10月14日 09:56撮影 by  iPhone XR, Apple
10/14 9:56
i あの山頂直下にこんな草原が
向かいはホワイトロードから50分のルート
2021年10月14日 10:15撮影 by  Canon PowerShot G7 X, Canon
10/14 10:15
向かいはホワイトロードから50分のルート
きました。
でもなんだか色づきがおかしい。
2021年10月14日 10:29撮影 by  Canon PowerShot G7 X, Canon
10/14 10:29
きました。
でもなんだか色づきがおかしい。
i 少し離れて
2021年10月14日 10:51撮影 by  iPhone XR, Apple
10/14 10:51
i 少し離れて
i こんな樹相
葉が少なくないか?
2021年10月14日 11:02撮影 by  iPhone XR, Apple
10/14 11:02
i こんな樹相
葉が少なくないか?
稜線は結構たいらです。
2021年10月14日 11:11撮影 by  Canon PowerShot G7 X, Canon
10/14 11:11
稜線は結構たいらです。
秋といえばこれ
2021年10月14日 11:20撮影 by  Canon PowerShot G7 X, Canon
1
10/14 11:20
秋といえばこれ
i いつかは登ってみたかった野谷荘司
不思議な名前
2021年10月14日 11:27撮影 by  iPhone XR, Apple
10/14 11:27
i いつかは登ってみたかった野谷荘司
不思議な名前
2021年10月14日 11:49撮影 by  Canon PowerShot G7 X, Canon
10/14 11:49
白川郷が見えている。
2021年10月14日 11:36撮影 by  Canon PowerShot G7 X, Canon
10/14 11:36
白川郷が見えている。
i こんな池塘もある
2021年10月14日 12:40撮影 by  iPhone XR, Apple
10/14 12:40
i こんな池塘もある
ここからアップダウンが始まる。
やっぱり色がない。
地元の人曰く、気温が高くて遅れている感じ。縮れて落ちてしまっているそうです。
2021年10月14日 14:01撮影 by  Canon PowerShot G7 X, Canon
10/14 14:01
ここからアップダウンが始まる。
やっぱり色がない。
地元の人曰く、気温が高くて遅れている感じ。縮れて落ちてしまっているそうです。
i 今夏の気候の影響でしょうね。
2021年10月14日 14:22撮影 by  iPhone XR, Apple
10/14 14:22
i 今夏の気候の影響でしょうね。
御前峰、はるか遠いな…
2021年10月14日 14:37撮影 by  Canon PowerShot G7 X, Canon
10/14 14:37
御前峰、はるか遠いな…
今山行を通して、なぜかコントラストがはっきりする眺め多かった。笹なのか針葉樹なのか?
2021年10月14日 14:58撮影 by  Canon PowerShot G7 X, Canon
10/14 14:58
今山行を通して、なぜかコントラストがはっきりする眺め多かった。笹なのか針葉樹なのか?
i 印象的なダケカンバが多かった。
2021年10月14日 15:24撮影 by  iPhone XR, Apple
10/14 15:24
i 印象的なダケカンバが多かった。
i サンゴ?
2021年10月14日 15:35撮影 by  iPhone XR, Apple
10/14 15:35
i サンゴ?
i ゴマ平への登りで
ここが今日一きつかった。
2021年10月14日 15:44撮影 by  iPhone XR, Apple
10/14 15:44
i ゴマ平への登りで
ここが今日一きつかった。
色は携帯、拡大するとG7Xかな…
2021年10月14日 16:05撮影 by  Canon PowerShot G7 X, Canon
10/14 16:05
色は携帯、拡大するとG7Xかな…
絶頂ならここ良かったんだろうな
2021年10月14日 15:44撮影 by  Canon PowerShot G7 X, Canon
10/14 15:44
絶頂ならここ良かったんだろうな
出ました、石川県
久々です。
2021年10月14日 15:52撮影 by  Canon PowerShot G7 X, Canon
10/14 15:52
出ました、石川県
久々です。
翌朝、北縦走路に合流して
2021年10月14日 15:55撮影 by  Canon PowerShot G7 X, Canon
10/14 15:55
翌朝、北縦走路に合流して
i 白川郷に雲海が乗っている。本日も快晴。
左奥の三角は劔岳
2021年10月15日 06:21撮影 by  iPhone XR, Apple
10/15 6:21
i 白川郷に雲海が乗っている。本日も快晴。
左奥の三角は劔岳
遠景はiPhoneかな
2021年10月15日 06:41撮影 by  Canon PowerShot G7 X, Canon
10/15 6:41
遠景はiPhoneかな
中央が御前峰
頚城っぽい感じも出てる。
2021年10月15日 06:33撮影 by  Canon PowerShot G7 X, Canon
10/15 6:33
中央が御前峰
頚城っぽい感じも出てる。
i あそこ登るのか…と思ったら結構下を巻いていた間名古ノ頭
2021年10月15日 06:34撮影 by  iPhone XR, Apple
10/15 6:34
i あそこ登るのか…と思ったら結構下を巻いていた間名古ノ頭
2021年10月15日 06:54撮影 by  Canon PowerShot G7 X, Canon
10/15 6:54
i コントラストがよい
2021年10月15日 07:24撮影 by  iPhone XR, Apple
10/15 7:24
i コントラストがよい
2021年10月15日 07:44撮影 by  Canon PowerShot G7 X, Canon
10/15 7:44
大地獄の奥に本日目的地
2021年10月15日 07:44撮影 by  Canon PowerShot G7 X, Canon
10/15 7:44
大地獄の奥に本日目的地
i 笹の海の向こうに御嶽
2021年10月15日 07:55撮影 by  iPhone XR, Apple
10/15 7:55
i 笹の海の向こうに御嶽
i 地獄覗きから
結構ガレガレ
2021年10月15日 08:08撮影 by  iPhone XR, Apple
10/15 8:08
i 地獄覗きから
結構ガレガレ
i お花松原がどんな感じなのか…
ここの写真を見たので来てみた。
2021年10月15日 08:30撮影 by  iPhone XR, Apple
10/15 8:30
i お花松原がどんな感じなのか…
ここの写真を見たので来てみた。
2021年10月15日 08:51撮影 by  Canon PowerShot G7 X, Canon
10/15 8:51
i
2021年10月15日 08:35撮影 by  iPhone XR, Apple
10/15 8:35
i
北ア南部
あちらも今日はいい眺めなんでしょうね。
2021年10月15日 08:56撮影 by  Canon PowerShot G7 X, Canon
10/15 8:56
北ア南部
あちらも今日はいい眺めなんでしょうね。
三方崩山
バックは北ア
2021年10月15日 09:12撮影 by  Canon PowerShot G7 X, Canon
10/15 9:12
三方崩山
バックは北ア
北弥陀ヶ原
コバイケイソウの残骸がものすごい量
今年ここの夏を見てみたかった。
隔年でニッコウキスゲと当たり年が交互に来ると、昔聞きました。
2021年10月15日 09:16撮影 by  Canon PowerShot G7 X, Canon
10/15 9:16
北弥陀ヶ原
コバイケイソウの残骸がものすごい量
今年ここの夏を見てみたかった。
隔年でニッコウキスゲと当たり年が交互に来ると、昔聞きました。
i
2021年10月15日 09:31撮影 by  iPhone XR, Apple
10/15 9:31
i
2021年10月15日 09:52撮影 by  Canon PowerShot G7 X, Canon
10/15 9:52
四半世紀前に来た
全く覚えてない。
2021年10月15日 09:34撮影 by  Canon PowerShot G7 X, Canon
10/15 9:34
四半世紀前に来た
全く覚えてない。
少し庭園チック
2021年10月15日 09:46撮影 by  Canon PowerShot G7 X, Canon
10/15 9:46
少し庭園チック
i 
2021年10月15日 10:03撮影 by  iPhone XR, Apple
10/15 10:03
i 
お花松原、これくらいしか残ってなかった…
2021年10月15日 10:24撮影 by  Canon PowerShot G7 X, Canon
10/15 10:24
お花松原、これくらいしか残ってなかった…
2021年10月15日 10:20撮影 by  Canon PowerShot G7 X, Canon
10/15 10:20
敵機を完全に逃してます。
2021年10月15日 10:32撮影 by  Canon PowerShot G7 X, Canon
10/15 10:32
敵機を完全に逃してます。
i
2021年10月15日 10:49撮影 by  iPhone XR, Apple
10/15 10:49
i
きっときれいなんだろう…
クロユリの大群落にもなっているようで、その時期にも来てみたい。
2021年10月15日 11:10撮影 by  Canon PowerShot G7 X, Canon
10/15 11:10
きっときれいなんだろう…
クロユリの大群落にもなっているようで、その時期にも来てみたい。
i
2021年10月15日 11:33撮影 by  iPhone XR, Apple
10/15 11:33
i
ミヤマダイコンソウ
薄い…
2021年10月15日 11:34撮影 by  Canon PowerShot G7 X, Canon
10/15 11:34
ミヤマダイコンソウ
薄い…
火口に乗り上げました。
2021年10月15日 12:21撮影 by  Canon PowerShot G7 X, Canon
10/15 12:21
火口に乗り上げました。
ものすごくきれいでした。
良く来られる方も、今日はいいと言っていた。
2021年10月15日 12:46撮影 by  Canon PowerShot G7 X, Canon
10/15 12:46
ものすごくきれいでした。
良く来られる方も、今日はいいと言っていた。
i でも、火口湖ってみんな同じ色っぽいけど、成分が湧き出してるんだろうか?共通なのは硫化水素?
2021年10月15日 12:47撮影 by  iPhone XR, Apple
10/15 12:47
i でも、火口湖ってみんな同じ色っぽいけど、成分が湧き出してるんだろうか?共通なのは硫化水素?
自分の影も
2021年10月15日 12:48撮影 by  Canon PowerShot G7 X, Canon
10/15 12:48
自分の影も
これはアップした水の色です
ホント美しい
2021年10月15日 12:48撮影 by  Canon PowerShot G7 X, Canon
10/15 12:48
これはアップした水の色です
ホント美しい
i
2021年10月15日 13:19撮影 by  iPhone XR, Apple
10/15 13:19
i
i 大白川へ向かいます。
2021年10月15日 14:36撮影 by  iPhone XR, Apple
10/15 14:36
i 大白川へ向かいます。
別山方面
2021年10月15日 15:00撮影 by  Canon PowerShot G7 X, Canon
10/15 15:00
別山方面
i 平瀬道の色づきが一番良かったかな
しっかりスキーの下見してきました。
2021年10月15日 15:12撮影 by  iPhone XR, Apple
10/15 15:12
i 平瀬道の色づきが一番良かったかな
しっかりスキーの下見してきました。
i ピンぼけ
G7Xでも撮っとけばよかった
2021年10月15日 15:40撮影 by  iPhone XR, Apple
10/15 15:40
i ピンぼけ
G7Xでも撮っとけばよかった
i 水は室堂で汲めたので、甚之助ではなくこちらで泊まることに。貸し切りでした。
2021年10月15日 15:59撮影 by  iPhone XR, Apple
10/15 15:59
i 水は室堂で汲めたので、甚之助ではなくこちらで泊まることに。貸し切りでした。
i 3日目、雲が多いが夜以降に雨の様です。
遮光が美しい。
2021年10月16日 07:38撮影 by  iPhone XR, Apple
10/16 7:38
i 3日目、雲が多いが夜以降に雨の様です。
遮光が美しい。
i 道の整備も行き届いています。
面白い景色でした。
2021年10月16日 07:47撮影 by  iPhone XR, Apple
10/16 7:47
i 道の整備も行き届いています。
面白い景色でした。
i
2021年10月16日 07:53撮影 by  iPhone XR, Apple
10/16 7:53
i
i
2021年10月16日 07:59撮影 by  iPhone XR, Apple
10/16 7:59
i
i ダケカンバって枝ぶりが美しい。
2021年10月16日 08:10撮影 by  iPhone XR, Apple
10/16 8:10
i ダケカンバって枝ぶりが美しい。
i 次はいいときに来ます。
2021年10月16日 08:10撮影 by  iPhone XR, Apple
10/16 8:10
i 次はいいときに来ます。

感想

 自分なりの今年の紅葉予想は『良くない』というものだった。夏の天候、初秋の高気温等々…先週に穂高に行ったことでそこまで悪くないと期待値が上昇。元々、今秋は以前からの課題、猿ヶ京温泉から谷川主稜線を経て巻機山までのいわゆる『国境稜線』を一度につなげる山行をやるつもりだった。(いつから馬蹄形なんて言い方してんだろ?私は賛同できない。)各駅停車での公共交通機関が不便なことから、山麓で温泉泊を込みにした6日間の休みを取り、準備は万端だった。
 ふたを開ければ、取った休みの真ん中2日しか晴れないというオチ。藪ルートでの雨を嫌がったので、急遽昨年行きたいと思って企画温存していた『白山』に転戦することにした。もし本当に国境稜線をやりたいと思っていたなら、雨をもいとわないはず…そこが自分の弱いところ。秋山の雨は注意しなくてはならないから仕方なしと割り切って、3日間なら車使っていいという許可も出たので、下山後に車回収するための自転車を積んで白川郷に向かった。
 15時に家を出て、松本から高山を越え、白川郷に入り、大白川にチャリデポ後、ガスガスの馬狩料金所の駐車場に着いたのは23時だった。何気に遠い…明日からは晴れが確定しているらしいので期待を込めて就寝した。

/14 予定より1時間遅れて出発、ものすごい天気が良い。朝日に照らされた三方岩岳の斜面がいい感じに紅葉しているように見えた。道路をまたいで登山開始、しっかり刈り払いされたいい道だ。途中、登山道にあった倒木にナメコを発見!ただ今回はナメコを生かせるメニューはない。立派な個体だったので自宅用に採取する。
 そのすぐ上部でホワイトロードの休憩所があるところに合流するのだが、なにやら工事中で重機なんかも置いてある。休憩がてら車道方向に歩くと立派なウッドデッキがあった。デッキから見える方向には素晴らしい雲海が広がっていた。ドライブで来ていた女性2人と写真大会になっていると、道路管理者の方が来て『ホワイトロードインスタに載せるから、3人でモデルになってください』と言われた。調子に乗らせてもらい、雲海バックに自衛隊隊員募集のように劔岳を指さしポーズで撮っていただいた。ねじり鉢巻き50オヤジはモデルとしてはいかがなものか…
 このデッキから上部は急に傾斜がきつくなる。木の丈が低くなると三角点のプレートが出現し傾斜が落ちる。ちょっとした暗部にあると記載された水場はわからなかった。頂上岩壁下を右へトラバースすると、こんな岩々のようなところだったにもかかわらず草原が出現した。草原を進むとホワイトロードからの登山道に合流、Pの反対側は低灌木帯、平坦な山頂に出た。ド快晴、とても眺めがよく、足元に白川郷が見えている。いつも白山側がバックに見えるような山にしか行かないので、普段と違う方角に北アルプスが見えることにとても違和感があった。ただ、これだけある広葉樹の色づきが今一つ。想像とは違っていることにさらに違和感。
 きっとまだ標高が低いのかな?そう思い直し野谷荘司に向かう。ここからは平坦なところ多く、稜遊漫歩といった感じ。昔から気になっていた野谷荘司は平日なのにかかわらずすごい混雑ぶり、広場があるでもなく皆さん道の脇に一列になって昼飯タイムをしていた。この山名の由来が知りたい。ここも南から東側の眺めがよい。
 ガレぶちのような登山道を進み、地元ハイカーに紅葉の状況を聞けば『今年は秋の気温が高く、紅葉が始まってない感じ。発色も今一つかな?』とのこと。例年、鶴平新道は足元が赤茶色に染まって綺麗らしい。ちょっと選択ミスだったかな?という思いを抱えつつアップダウンが増えた道を進むともうせん平着。ここの池塘は煮沸して飲用可能らしいが、そんな気も起らない。
 そういえば樹林の雰囲気が陽の加減なのか、黒い所が多く感じる。笹が多い中にダケカンバが多めに生えているからか?針葉樹が多いからか?今日一やられた感あった妙法山にはなんとかかんとかたどり着いた。
 西日がまぶしい念仏尾根はシンノ谷の下りまでは平坦、谷を挟んで向かいの斜面に乗り上げなくてはならない。小屋は確認できなかった。ただこの谷周辺が色が淡いものの今日一紅葉がまとまっていた感じだ。
 シンノ谷を渡る鉄ハシゴを越えて少し先を確認したが、本流は源頭部稜線で登山道が通っているものの、水場がはっきりしないので谷を水場と見込んで休憩。地図ではこのすぐ下流は滝となって急激に落ち込んでいるようだ。持参の地図は1996年製、ゴマ平避難小屋付近に2か所の水場が存在していたので、ここでの給水はやめて小屋に向かった。地図とは異なり、しばらく沢沿いに登山道がついており、小沢を何本かまたぐのだけれど、この沢が水場ということなんだろうか?
 急傾斜の笹斜面はしっかり刈り払いされてはいるが、雨後でなくてよかったという感じだ。妙法山の比ではない疲労度で登りきると小屋かと思いきや、登り切らずに北面をトラバースしてゆく。本当に水場があるんだろうか?すると看板などはないがこれは水場だろうという流れに出くわした。その先すぐに小屋のシルエットが表れてほっとした。小屋には愛知から来たという先約1名がいらっしゃり、山談議に花が咲いた。小屋の外では樹林帯にもかかわらず、金沢の夜景も眺められた。ちなみに小屋の西側にあった水マークは今はないらしい。 

/15 同泊の方は鶴平新道へ戻るらしい。自分は正面の急登へ向かい、間名古の頭へ続く稜線は頚城的な雰囲気があった。東側の笹原斜面の向こうには御嶽が鎮座していた。
 三俣峠はシンノ沢の源流、間名古の頭は巻くようにルートがつけられていた。巻き終えるとルートは平坦になり、池塘などもある鴬平に出た。これをひと登りで地獄覗きに到着。対面の地獄と思われるガレ壁群は、雪の多い地域独特のスラブ壁ではなく、火山灰土がもたらしたものなんだろう。もう結構御前峰に近づいてきている。
 緩傾斜のの稜線を進むと北弥陀ヶ原の草原に出た。とても眺めがよい。初めて白山を縦走した時に地元の方が『ここは隔年でバイケイソウとニッコウキスゲが交互に咲くんだよ』と教えてくれた。いつか満開のニッコウキスゲを見てみたいと思いつつ、四半世紀がたってしまった。今年はどの山もバイケイソウが当たり年、ここもすごい数の立ち枯れバイケイソウが残っていた。きっとシーズンは白と緑の海になりかなり見ごたえがあったんだろう。
 庭園風の登りを進むとお花松原が見え、そこに向けて下ってゆく。火口カールのお花松原は紅葉適期を過ぎていたものの、今山行の中ではましな感じの色づきだった。誰もいないこの空間で長めの休憩をとっているときに気づいたのだけれど、背の低いユリ系の種がたくさん残っていた。後で調べるとどうやらクロユリの跡の様で、このカールはクロユリの大群落で有名らしい。来年以降、花の白山を狙っても面白そうだ。
 この急登のすぐ上に翠ヶ池があるけれど、なんで水が抜けていかないんだろうと疑問が湧いてくるような地形だ。カール底からの急登にやられながら登りきると、いわゆる火山のような殺伐とした風景に変わった。頂稜部はだだっ広く、山スキーで人気なのがわかる。ひとの声も随分聞こえ、もう貸し切りの雰囲気はない。翠ヶ池に着くと、先にいた人に聞けば今日はとてもきれいに見えるとのことだった。まさにその通り、ものすごい綺麗なコバルトブルーに引き込まれた。この美しさなのに前回来たときの記憶はまるでない。
 その他の池をめぐって御前峰に到着、さすがに人だらけだ。素晴らしい天気で眺めも素晴らしい。いわゆる奥宮で携帯電話のスピーカーで祝詞を挙げてもらっている人がいた。時代ってすごいなぁ…
 眼下に見える室堂までものすごく整った道を下る。もう夕方な感じの陽の傾きだ。今年は南龍ケ馬場で幕営ができず、泊り場で水がないのが嫌だったので甚之助小屋で泊まるつもりだったが、室堂で水が汲めたので大倉山避難小屋に向かうことにした。山頂部は室堂から見て、雪がなくても白い山なんだなぁ。
 平瀬道に進むとハイマツの海。そしてなだらかで大きな斜面が南に向かってずっと広がている。大倉尾根も整備された道、所々木のベンチなども置かれている。眺めも良く、大白水谷、轉法輪の両谷のスケール感が半端でない。スキーの時期が待ち遠しい。途中一部、土砂崩れ脇を通るようになるが、木止めの階段がしばらく続く。ダケカンバが芸術的な感じで映えるとてもいい尾根、紅葉も今山行で一番いいエリアだ。夕方の遮光がまた一段といい雰囲気を醸し出している。いいポイントが多く、写真ばかり撮っているのでなかなか進まない。
 小屋は1階建てトイレ・サンダルなし。入口外扉の立て付けが悪かったが、貸し切り小屋でのびのび宿泊させてもらった。

/16 天気が崩れる予想だったものの、まだ晴れ間が多く、別山方面は滝雲チックになっている。このまま天気がいいうちに下ってしまおう。引き続きダケカンバ配置のバランスがとても美しく、ルート整備も良好だ。土曜日ということもあり結構登ってくる。ダムを見下ろしながら下ってゆき、1700を切ってくるとブナ林、これもまたいい林だ。ただ紅葉が今一つなところは変わらない。
 駐車場に到着し、どうしようか迷っていたがせっかく来たので露天風呂に入浴する。眺めも良くいい風呂だった。そしてご機嫌な自転車で13キロのダウンヒルを快調に進み、平瀬温泉の道の駅に荷物をデポ。国道を快適に進んだものの、馬狩料金所ラストの登りを大汗かいて戻った。ここが核心だったか…その後、しらみずの湯へ戻り、合掌造りを見ることもなく、上三之町を見ることもなく下道で帰宅した。
 次回は紅葉のいい年に訪れよう。そしてまた全山歩きたいな。


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コメント

kakichokoさん
こんにちは
ゴマ平小屋ではありがとうございました
無事 周回されてよかったです
紅葉はいまいちだつたけど 8月上旬のお花松原のクロユリは見事です
またお寄り下さい
2021/11/22 11:35
その節はどうもありがとうございました。
室堂で水が取れたので大倉尾根の避難小屋に泊まることにしました。
翌日の帰りが長かったので、どっぷり山につかる感じはなくなってしまったのですが…
次回は金沢方面から縦走したいですね。
クロユリは8月上旬なんですね。確実にものにします。
今後も安全山行で!
2021/11/24 17:38
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