四阿屋山〜両神山(辺見尾根)・・・の手前まで
- GPS
- 17:28
- 距離
- 19.7km
- 登り
- 2,663m
- 下り
- 2,435m
コースタイム
最後の川沿いでログが取れなくなっているので、その部分のみ手書きです。
累計歩行時間 区間歩行時間 時刻 場所
12/22
00:00 0:00 1203 四阿屋山山居広場入口P(車デポ、入山)
00:39 0:39 1242 四阿屋山(〜1253、メット、ギア類装着)
02:01 1:21 1415 相撲場(〜1425、軽アイゼン装着)
03:04 1:03 1528 両見山(〜1532)
03:41 0:37 1611 両見山西南西1090m付近(幕営)
=====
12/23
00:00 0:00 0546 幕営地
00:38 0:38 0624 P1194
01:41 1:03 0727 P1199
02:34 0:53 0820 大谷(P1195.2)
04:09 1:35 0955 辺見岳
(途中1回休憩、1015〜1025)
07:56 3:47 1352 エビヅルの頭(P1351)
08:38 0:42 1434 三笠山手前の鞍部
(途中、随時小休憩)
13:37 4:41 1845 日向大谷口(下山)
(自転車で移動、四阿屋山山居広場入口P着1953)
天候 | 12/22 快晴 雲量0〜2 北風強し 12/23 11時まで 快晴 13時まで 曇 雲量8 16時まで 晴 雲量4〜5 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
自転車
↓(自家用車) 日向大谷口(自転車デポ) ↓(自家用車) (道の駅両神温泉薬師の湯) ↓(自家用車) 四阿屋山山居広場入口P(車デポ) 【復路】 日向大谷口(自転車回収) ↓(自転車) 四阿屋山山居広場入口P(車回収) ↓(自家用車) 【凍結箇所】 ・R299 正丸トンネルを芦ヶ久保側に出てすぐあたり、早朝凍結 ・日向大谷口付近 日中は融けかかるが、早朝と夕方は至るところ凍結。 特に橋の欄干は要注意。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
※ルート バリエーションです。四阿屋山から両神山まで尾根筋は1本ですが、 正式な尾根の名前はよくわかりません。 辺見尾根とか辺見ヶ岳山稜とか言われているようです。 今回は以下のレコ、サイトを参照いたしました。ありがとうございます。 http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-162042.html http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-177820.html http://www.camp-outdoor.com/tozan/diary/1208_ryokamisan.shtml http://blogs.yahoo.co.jp/ryokami3/61606053.html http://www.mitsumine.gr.jp/kaiho/321/contribution-5.html ※装備 ・登攀具一式必携 ザイルはシングルなら50mが1本あることが望ましい 40mだとやや心許ない ・最低でも6本軽アイゼン。キックステップをしないと登れない個所が多々あり ・ストック。ピッケルがあってもよい。状況に応じて使い分け 普通に歩けるところと、そうでないところの落差が非常に激しい ※積雪 900mくらいで約10cm 1100mくらいで約20cm 1300mくらいで3〜40cm さほど凍結していないが、北側斜面は要注意 1.四阿屋山まで 山頂直下の鎖場まではのんびりほのぼの。 そこから先は山頂までずっと鎖。 東斜面を巻くので、午後は陽が差さず、寒いし急。凍結もあり。 ピクニック気分で来るのは危ない。 2.四阿屋山〜相撲場(P966) 危ないところは尾根に乗る時だけ。 紛らわしいところはいくつかあるが、ルートそのものは普通。 3.相撲場〜両見山(P1115.1) 雪は増えるが、このルート上では最も平和。 ここまではテープが時折あるが、ここから先はほぼなくなる。 4.両見山〜P1199〜大谷(P1195.2) 両見山の直下がリッジ状で危ない。ザイル使用推奨。 P1199の直下にもリッジ状の下りがある。 両見山の直下ほど急傾斜ではないが、雪が乗っているので、危険度は高め。 いずれもパーティならスタカットで通過したほうが安全。 5.大谷〜辺見岳 アップダウンがさらに激しくなる。傾斜もひどい。 また、雪も増えるので、体力が大変に消耗する。 基本的には、動物の足跡しかないが、 動物の足跡が途切れているところは大概人間も通れないので、 動物の足跡を参考にしながらトレースする。 辺見岳に近づくと杉の樹林帯となり、頂上直下では杉の藪漕ぎ。痛い。 5.辺見岳〜エビツルの頭(P1351) このルート最悪の核心部。アルパインの要素有。 アップダウンは地形図に記載されていないような箇所もあり、 八丁尾根以上となるので、読図困難。 途中、ザイル使用4回。雪は深いところで膝下くらい。 6.エビツルの頭〜三笠山手前の鞍部 広々緩やかなルートだが、雪が深く、場所によっては腿まで。 ここまでで消耗しきっていると、ラッセルが進まない。 7.三笠山手前の鞍部〜日向大谷口 読図ミスにより、三笠山手前の鞍部を一位ヶタワと勘違いし、 北東へトラバースしてしまった。 (いずれにせよ時間切れだったので、結果としてエスケープ) 支流の沢には滝がいくつかあり、薄川へはザイルなしの下降不能。 【総評】 1.コースについて 事前調査でも四阿屋山から両見山まで、とか、辺見岳から三笠山、 などと断片的な記録は散見されたが、フル縦走の記録は皆無だった。 実際にやってみて、フル縦走をしない理由がよくわかった。 (体力の消耗が尋常でない、アップダウンが八丁尾根以上、ルート長すぎ、危険箇所多すぎ) 2.季節について ・夏季は不向き:藪がひどくまともに進めない(と思われる) ・秋季は枯葉地獄が目に見えている:滑るので登り下りが辛いし危ない ・冬季は岩場が雪に埋まり、まともに登下降できない箇所がある:時間がかかる ・最適期はGW前後と思われるが、いずれにせよこのルートそのものが推奨できない 3.行程について 最低でも1泊2日で、2日丸々の行程を。距離以上に時間がかかる。 今回、初日3時間半ほどしか行動しなかったが、そのせいで翌日が悲惨だった。 |
写真
感想
両神山。
初めて出会ったのは、3年前の納宮からの旧表参道経由で八丁尾根を抜けた。
あまりの辛さに、「もう二度とこんなとこ来るか!」と思った。
2度目は、その名前に惹かれて先月に天武将尾根末端から天理岳経由。
3年ぶりの両神でも、同じようなことを思った。
なのに、それから1か月後、3度目の今回は、
四阿屋山から伸びるひと筋の尾根のラインに惹かれて歩いた。
歩荷とか、長距離トレイルは、己の意志でかける負荷であり、
その匙加減は調整可能だけれど、
雪とか藪とか岩とか、自然や季節が織りなす造形は、
あくまで己の意志とは関係なく存在していて、
どれだけ強い意志を持とうが、高度な技術を持とうが、
それらが無力になってしまうことがある。
今回は、久しぶりにそれを思い知らされた。
動物たちがひっそりと冬を越すために生きている世界に、
人間如きが入り込んだ2日間は、
ただひたすら雪と闘い、藪と闘い、岩と闘い、
命からがら人間が生きている世界に降りてこられた、
そのような気持ちだ。
両神山は1回目と2回目は歩荷トレ、
今回は積雪期ヴァリエーションルートの縦走と、
あくまでまともに両神に登らないことばかりを選択してきた。
そしてとうとう登頂に至るに及ばず、時間切れと読図ミスのため、
途中でエスケープすることになった。
幾度もザイルを使って薄暗くなった川の谷底にようやく降りてからも、
まだまだ人間が生きている世界までは遠く感じた。
コンパスとライトを頼りに、ただひたすら東へ向かうも、
言い知れぬ不安に包まれたままだった。
絶対に正しい方向に進んでいると分かっていても、
吸い込まれるように間違ってしまいそうな、そんな怖さがあった。
動物は、原理的に野に放たれていて、野の中で生きているけれど、
人間は、原理的に野から離れていて、野の中ではあくまで脆弱だ。
向こうに林道の街灯が見えてきたとき、
ぼくは安心感よりも無力感に包まれていた。
3回目の両神は、大きな試練をぼくに与えた。
コメント
この記録に関連する登山ルート
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三峰から白くなった両神を見て、お一人で格闘されているのだろうか、と案じておりました。
ご無事で何よりです
こんばんは。
いい3連休を過ごされたようですね。
こちら、今回は多くの課題が露呈する山行でした。
積雪期のコース設定や勘、ザイルの使いどころなど、
もう一度謙虚に見直したいと思います。
肉体的にも、精神的にも本当に苦しいお山でした。
運に頼った側面は否定できません。
お山で一番やってはならないことだと反省しています。
motchさん こんにちは
計画は知っていましたが、雪がけっこう降ったのでよもや実行なさるとは思いませんでした。
でも、雪がなければないで、落ち葉地獄なのですね
私は武甲山からのんびりと両神山を眺めていたのですが、
まさかmotchさんがその場所で苦闘なさっているとは
普段のレコから、motchさんはお山に対して謙虚な姿勢を持つ方だなぁと感じていました。
そんなmotchさんにもお山は試練を与えるのですね
私はバリに挑む予定はないですが、調子に乗りやすい性格ですので十分に気をつけたいと思います
こんばんは。
雪がある分、逆に古傷にかかる負荷は少ないので、
あるならあるでいいや、という気持ちではありましたね。
ただ、このルートは積雪期の記録が全くなかったので、
最初から結構不安ではありました。
エスケープは必ずザイル使用になるし。
私はザイルを使うのが嫌いで(ヘタだし時間がかかるから)、
極力使わないようにしてきたのですが、
今回はザイルの使いどころを誤った節がありました。
そのせいで余計に時間がかかってしまった側面も否定できないです。
冬至の時期に下山が19時前とか、本当にひどいです。
とにかく大反省あるのみです。
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