快晴なれど暴風敗退 唐松岳
kaz
体力度について
- GPS
- 07:00
- 距離
- 13.1km
- 登り
- 874m
- 下り
- 1,780m
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| 天候 | 朝は雲一つない快晴 次第に風が強くなって横から雪煙浴びまくりの悪コンディションに |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2014年04月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
自家用車
ケーブルカー（ロープウェイ／リフト）
それほど広くないので平日でもゴンドラ始動時（朝8時）前には満車になりました ゴンドラ（片道860円）＆アルペンクワッド（300円） それぞれ15kg以上の荷物には加算 グラートクワッドは運転開始まで30分ほどかかるとのことでゲレンデ脇を登りました。 戻りはゴンドラ山麓駅まで歩いて下りました（意外と時間かからない）。 |
| コース状況／ 危険箇所等 |
●登山コース状況 八方池山荘から上は終始、稜線コースです。樹林帯らしいものはなく、八方池から丸山までの間に2か所だけダケカンバ疎林があるのみ。風が強い日は避けるものもないため、ノンビリ休憩できるポイントもありません。骨太な尾根部分にはコースロストしないよう、コースの目印になるケルンがあるので、雪煙舞う中でも不安なく歩けました（特に下り）。 稜線で遮るものがないルートなので、終始最高の眺望を期待できるコースです。 進む稜線の右に白馬三山〜不帰の嶮、左に五竜・鹿島槍、前方には唐松への稜線、そして振り返れば八方尾根スキー場とその先に戸隠・妙高・火打・雨飾、四囲を雪山に囲まれた眺望は最高です。 今回は暴風にて2520m地点で潔く撤退しましたが、風が緩ければそれほど危険個所なく山頂まで行けそうなルートに感じました（雪の岩稜歩きが出来ることが前提ですが）。 ●八方尾根スキー場（歩き下山） 八方尾根スキー場は下部クローズしていたので、誰もいないコース斜面をチェーンスパイク装着でスキー滑走感覚でシャカシャカ下れました。緩すぎないザラメ状の雪面は膝にも優しく、昔からよく滑っているスキー場なので、迷うことなく最短ルートでゴンドラ山麓駅に帰着できました。 ●下山後の温泉 今回はオリンピック道路で長野方面に向かう途中にある道の駅併設の「ぽかぽかランド美麻の湯」600円にノンビリ浸かって帰りました。平日は空いていてイイね。 ●食事 長野に来た時は、かなりの確率で行くお店「テンホウ」の今回は篠ノ井店で夕食。長野県下にしかない地元密着のチェーン店のようですが、ボリューム満点で美味いです。 |
写真
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白馬三山の稜線には雪煙が見えますが、まあまあのコンディション
丸山の右横にチョコッと唐松岳かな
山荘泊の先行者に追いついて話をしているうちに、雪煙をものともせずにベテランおっちゃんが先行しかしその先の小さなピークを越えて、次のピークへの鞍部であまりの暴風・雪煙に私もおっちゃんも動けなくなり、先行メンバーの総意で撤退決定。
しかしその先の小さなピークを越えて、次のピークへの鞍部であまりの暴風・雪煙に私もおっちゃんも動けなくなり、先行メンバーの総意で撤退決定。
撤退ポイントは、あの白い稜線の左から2番目のピークの少し先
感想
朝、オリンピック道路から見た白馬・唐松・五竜の稜線と青空を見た際、まさかあれほどの暴風に撤退を余儀なくされることになるとは... 久しぶりの敗退山行となりました。
これまで夏と秋に唐松岳に登ったことはありましたが、雪の唐松にも登っておきたいと、前日の悪天（雨と強風）から快方に向かう予報に期待して、前夜発の強行日帰りで行ったんですが、朝一番の雲一つない快晴の稜線から、高度を上げるにつれ、稜線を横切る雪煙交じりの暴風に2500mを超えたあたりで、とうとう耐風姿勢から動けなくなり、付近にいたそれぞれ単独行の男性4名揃って撤退となりました。撤退地点前で追いついた、朝一番で八方池山荘を発った男性もここで撤退となったので、たぶんこの日に登頂した人はいないと思われます。無理して突っ込んでいたら、とんでもないことになっていたと思われるぐらい、下山中も暴風は酷くなるばかりで稜線もいつの間にか雲に包まれてしまい、雲一つなかった朝の快晴とは一転した天候になりました。やはり山の天気の急変って凄いですね。
平日だったので、ゴンドラ山麓駅近くの駐車場は無料、朝7時に着くと駐車スペースには余裕がありました。支度をしてゴンドラ片道券860円を買い（もう帰りは歩いて下る気マンマン）、8時にゴンドラ乗車。この時点ではスキー客6：登山客4ぐらいの割合でしょうか。 日帰りなので荷物は11kgと軽い(^^) 15kg以上の場合は荷物券も必要なので助かります。
ゴンドラからアルペンクワッド（乗り場横で300円支払）に乗り換え、8時15分過ぎには最上部のリフト（グラートクワッド）乗り場に到着。 奥には青空の下、五竜・鹿島槍が最高の姿を見せていて、テンション上がりまくり(^^)
しかし、グラートクワッドはまだ運転前でロープにリフトが掛けられる前の状態、先に着いていた雪の唐松に何度も登っているというベテランな感じのオッチャンが係員に聞くと、運転開始まで30分ほどかかるとのこと。
ベテランおっちゃんはそれを聞いてすぐに歩いて登ることに決めてスタスタ斜面を登り始めます。それを見て若いお兄ちゃんも追随して登り始め、それじゃあ俺もと、スキー場内で危険な斜面でもないので、ツボ足・ストックなしで、八方池山荘を目指して、先行者2人が歩いた跡を辿って登山スタート。
（リフト始動より早く山荘に着けてヨカッタ）
山荘脇でストックとアイゼンを準備している間にベテランおっちゃんが先行スタート、若いお兄ちゃんはゆっくり準備だったので、この日2番目スタート。50mほど先に先行者はいるし、視界良好、天気最高、見上げる白馬の稜線に少し雪煙が舞っているけれど、これなら登頂できそう(^^) とハイテンションでスタスタと緩やかで大きな稜線をポイントポイントに出てくるケルンを目印に登高。
（八方ケルンは、稜線を見上げるグラサン兄ちゃん風で面白いですね）
このコースはずっと遮るもののない稜線ルート、下では微風だった風もどんどん進むにつれフードを被らないと顔が冷たくなる感じ（但し、それほど気温が低くないので、体が冷えることは無いので安心）。
下の樺あたり？（このコースで2か所だけある樺の疎林帯）でストックからピッケルに装備チェンジし、ここでベテランおっちゃんを追い越して先行スタート。 強風で踏み跡の消えた広大な雪面をプチラッセル（所々、膝上の雪）で進み、八方池山荘から2時間弱で丸山ケルンに到着。 風はかなり強く白馬三山側から雪煙含みで吹き付けてくるようになりましたが、まだ前進を躊躇するほどの状況ではなく、ドンドン進んでいくと、前方にオレンジ色の人の姿が。
な〜んだ、一番乗りじゃなかったんだ、残念。と思いつつ進んでいくと、この先行者、ルート上で風下側に向いてストックを突き立てて停滞したまま。追いついて話をすると、朝一番で山荘スタートしたけど、風がきつくて進めなくなってきたところに後続者を見て、安心していたところとのこと（他に先行者は居ないらしい）。
話をしながら（強風で聞き取りづらいが）、こりゃ果たして山頂まで行ける状態なのかなあなどと思っているところにベテランおっちゃんが追いついてきて、もう少し前進してみると、ここでおっちゃんが先行。 時間的にはまだまだ下山に余裕があるから、では私も進めるだけ行ってみようと（この時点で登頂可能性は半分以下に感じてました）。
歩き出して、5分ほどで小さなピークに達し、そこから次のピークへの間（ちょっとした鞍部）が雪煙が暴風とともに体ごと持ち上げようとするかのような激しさ、圧力で襲ってきて、ひたすら耐風姿勢で耐える時間ばかりになってしまう始末。 20mほど先行しているおっちゃんも動けなくなってしまい、お互いに離れていながらもこれは撤退するのが賢明だとゼスチャーで会話し、後続の人にも身振りで合図して、あえなく撤退となりました。
下りは、スタスタ歩けて快調な道どりでしたが、登りとはうってかわって激しい雪煙含みの暴風が吹き付ける状態になっているわ、振り返って稜線を見るともうもうと雪煙を巻き上げて雲に包まれ始めており、改めて撤退判断はまちがいじゃなかったようでした。
その後、ずっと強風に晒されて、休憩して食糧補給することも出来なかったので、お腹はペコペコ。八方池山荘まであと少しのところにある八方山ケルンの風下側で腰をおろして持参したパンをかじってしばしの休憩。そして八方池山荘脇でひなたぼっこしながら軽く一杯、うさぎ平テラスハウスでアイゼンや手袋を乾かしながら、また一杯、ごきげんな気分で上部とはうってかわった春うららなスキー場でノンビリしました。
途中敗退のおかげで時間はタップリ、歩き足りないところを満たすのも兼ねて、うさぎ平からはチェーンスパイクを装着して、下部のクローズしたコースのど真ん中を快適に下って、午後3時半前に車に帰着し、本日の行動は終了となりました。
帰りは、途中のぽかぽかランド美麻の湯で疲れを癒し、篠ノ井のテンホウで夕食でお腹を満たし、ETC割引利用と高速料金削減のために、下道ではるばる妙義松井田まで走って、深夜割引で大泉の料金所を出て、夜中1時過ぎに自宅に帰りました。
それにしても高速料金、割引が深夜しか無くなって、お財布に厳しくなりました。無理やり深夜割引をかまさんと遠方まで走れんようになってしまった...
今回、残念ながら敗退となってしまいましたが、スパッと撤退を決めれるようになったのは進歩かも(^^) チョッピリ悔しいけどね。 来年リベンジしたいもんです。
翌日からは登山日和で風もおさまったみたいで、ヤマレコには唐松登頂記録が続々... 一日違いでこの差は悔しいね。
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お疲れ様でした。
やっぱり雪山、冬山はこういうことも普通にあるんですね。
勉強になりました。
tabioさん、お久しぶりです
こんなことがあってもやっぱり雪山は良いもんです。
自分の気力・体力だけではどうしようもない運命的なものが登頂を左右するってのが
なんだか登山Mっ気をそそるんかも
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