奥秩父最高峰〜登頂直後に最大の危機
- GPS
- 32:00
- 距離
- 11.7km
- 登り
- 1,483m
- 下り
- 624m
コースタイム
- 山行
- 6:05
- 休憩
- 1:05
- 合計
- 7:10
- 山行
- 26:20
- 休憩
- 0:15
- 合計
- 26:35
- 山行
- 0:00
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 0:00
- 山行
- 0:00
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 0:00
天候 | 22、23日ともに晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
コース状況/ 危険箇所等 |
よく整備された登山道。危険と感じたところはなかった |
写真
感想
油断ほど恐ろしいものはない。みずがき山荘から登山道に入り、金峰山〜大弛峠〜甲武信ヶ岳〜雁坂峠〜みとみへと2泊3日で奥秩父稜線縦走の予定だった。
1日目は予想以上の暑さに体力を消耗しながらも、目の当たりにした五丈岩の威容に圧倒される。鉄山、朝日岳を経由してほぼ予定時刻に宿泊予定地の大弛小屋に到着。
2日目、大弛小屋を出発、登山道を国師ヶ岳に向かい高度を上げていくにつれ頭上に青空が広がっていく。昨日歩いてきた金峰山からの稜線、南アルプス、八ヶ岳とこの時期としては申し分のない展望にテンションを上げながら、奥秩父最高峰の北奥千丈ヶ岳の山頂へ。奥秩父最高峰に来た満足感と、雄大な展望。思えば、ここでテンションあがりっぱなしだったのが油断につながったのか。
北奥千丈ヶ岳分岐から国師ヶ岳に向かって数歩歩き出したその時。花崗岩の風化した砂におおわれた緩やかな下りの登山道。足が滑った感覚、その次の瞬間、左足首に異常な力が加わった。ポキリ、という乾いた音とともに左足首が180度近く回転、激痛が走る。
「やってしまった、捻挫だ」。恐る恐る左足首を回す。回る。とすると折れてはいないか? 一瞬、このまま予定通り甲武信まで行こうか?という考えが頭をかすめるが、もう一人の冷静な自分が自分をいさめる。「無理。引き返すしかない」。自分に言い聞かせるように声に出して、とりあえず受傷部を水で冷やす。携帯電話は圏外だが、幸いに大弛峠まではそう距離はない。左足首はひねると激痛が走るが、まっすぐ足をついて体重をかけなければ、ストックを補助にしてなんとか歩ける。
左足をかばいながら降りていくと、登山道を登ってきたのが前の日、金峰山の五丈岩の前で出会った、KさんとSさん。事情を話すと、これから北奥千丈ヶ岳まで登ってから大弛峠まで戻り、そのまま車で戻るのでふもとまで連れていってくれるという。しかも重いリュックを見かねて、登山口まで背負ってくれるとのこと。まさに地獄に仏とはこのこと。
次第に痛みが増してくる左足首をかばいながら、なんとか大弛小屋まで降りてくる。水場で足を冷やしているうちに降りてきたKさんSさんと合流、車に乗せていただく。なんと整形外科で受け入れてくれる病院まで探して、連れてきてくださった。お二人には感謝するしかない。
山梨市の加納岩総合病院。出てきた医師は診察して「よくこの足でここまで来られたね」。診断は左足外果骨折。レントゲン写真を見ると、左脚の骨の外側のくるぶしがぽっきり折れている。手術が必要であること、全治までは半年、歩けるようになるまで手術から3週間は必要との説明を受け、そのまま入院。
山歩きを始めてから最大の危機だったが、たまたま親切な人たちと出会えて最悪の事態は逃れることができた。幸運に恵まれていたことを肝に銘じ、教訓を生かしていかなければと痛感した。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する