記録ID: 5577819
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
日光・那須・筑波
薮トレ大佐飛(黒滝山〜大佐飛山〜塩那道路〜男鹿岳〜深山園地)
2023年06月03日(土) 〜
2023年06月04日(日)
nagafuji
yuka_camellia
しげ
tnss3306
Grapejuice
kawauso726
motoki_t
reijirochan
shin_kano_
orange-bean
その他3人
体力度
6
1〜2泊以上が適当
- GPS
- 20:27
- 距離
- 27.1km
- 登り
- 1,919m
- 下り
- 1,679m
コースタイム
1日目
- 山行
- 9:10
- 休憩
- 1:04
- 合計
- 10:14
天候 | 6/3曇り時々小雨→晴れ 6/4快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自転車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
6/3 2年連続、薮漕ぎシーズンのトップバッターは大佐飛だった。3時半から4時にかけて各々起床。そして雨が降っていない!幸先が良いと思っていたら、ヘッド忘れ、メンバーの登山靴忘れ等が発覚。何とか対処し、予定の結局4半より遅れてしまったものの何とか出発。 序盤は道、若干ぐらついている梯子を登ったら百村山出合までは急登、時折誰かしらスリップするが、概ね去年通りのペースで進む。百村山出合からは稜線上で、急な箇所も多くない。道も明瞭で歩きやすい。その後は若干ペースを落としてサル山へ、この山域で猿の軍団に出会った記録もあるようだが、今回は見かけなかった。このあたりから曇ってはいるものの空が明るくなってくる。シロヤシオ(ツツジの一種)や石楠花(しゃくなげ)が咲いていて、とても綺麗。しかし風も強まってくる。おぉさびぃと誰かが言っている(自分でした、ごめんなさい)。道は比較的単調だが、倒木や飛び出した枝は各所にあったので若干注意が必要。先ほどまで時折小雨がぱらついていたが、徐々に晴れ間も覗いてきた、嬉しい。黒滝山手前は急登でロープあり。 黒滝山は南側の眺望が開けている。集合写真を撮り、薮装を付けていよいよ薮入り。西村山までは右巻き気味に下りていく。逆ルートこそRF難であるが、やはり行きでは踏み跡と尾根に沿って行くだけなので難しくない。踏み跡は今山行一貫してしばしば現れるが、その周りの笹が食べられていることや糞が落ちていること等から、鹿の踏み跡であると考えられるものも多い。幹の表皮が食べられている木も多く、鹿の数がおそらく過大なのだろう。そして雲の動きが速い。天気が崩れないことを祈るのみ。去年よりも速いペースで西村山を通過。大長山手前までも踏み跡あり、しかもほとんど腰丈の笹薮で、時々灌木はあるものの、ほぼ漕いでいる気がしない。去年トップが落ちた西村山先コルの奥の左間違い尾根も難なく通過。大長山手前で少し濃くなるが、それでも標準ぐらいの濃さ。大長山からは右に尾根が広くなり、右巻きの選択肢もあったが、基本は尾根直上で突破可能。大長山とその次のピョコは若干木の根が邪魔かもしれないが笹原でサイト出来そうだった。大長山の先2つ目の細長いピョコの先は角度を常に把握して右の間違い尾根に迷い込まないよう注意。大佐飛山まではRFこそ容易だが、薮らしい濃さになってくる。去年あった雪渓は予想通り完全に姿を消していた。1850手前に新しめのチェンスパが置いてあった。残雪期用だろう。ラストの登りは気合いあるのみ、笹をつかんで一歩一歩着実に登っていく。目の前には青空。14時、さすがに去年ほどではないが、それでも素晴らしいペースで大佐飛山に到着。踏み跡や薮の薄さを加味しても、トップが一度も迷わなかったのは偉い。 少し進んで1800mコルでテントを張る。下山を少しでも早めるために明日は4時出発として、19時過ぎには就寝。 6/4 2時半起床。サイト地の地面が固くなかったので比較的寝やすかった。星や満月が綺麗、どうやら今回も運が味方したようだ。出発する4時には大分明るくなっていた。今日は薮抜けまでをどれだけ縮められるかが勝負、目標は8時半。朝焼けが美しい。空は雲一つ無い晴天。 名無山までは尾根から落ちなければOKだがトップは流石のスムーズさ、そして時折塩那道路が遠くに見える。多少は踏み跡もあり。1824pから下りてきた1790あたりは1800Cには劣るが頑張ればテント張れそう。その後のコルも同様だが、テント2~3張できるかどうかといった所で、環境としてもそこまで良いテント場ではない。名無山山頂標は取り付ける金属のポールしか見付からなかったが、おそらくどこかに落ちているはず。 名無山を抜けると、満を持して今回唯一と言ってよいRF難ポイント、ある程度行ってから広い尾根で角度を切って目的のコルまで下りていかなければならない。トップの2年生は迷っていたが、自分が320度方向の踏み跡らしきものを発見、しかしトップからはまだ角度が変わった報告は無い。どうやら行き過ぎてしまったようだ。踏み跡方向を少し探ってみると、やはりこちらが正解、すいすい下ることができる。全員が戻ってきたら気を取り直して200m一気に下る。滑りやすく、中々進まなかったが、なんとか1622手前コルまで辿り着いた。名無山から約70分、大変だったと思うがよく頑張ってくれた。 コルには2015年に作られた赤い看板があった。1622pを越えて水場分岐までは右巻き気味に進む。水場分岐には看板があるが、壊れていてよく読めない。正規の水場までは15分らしいが、10分ほど下ると水の流れが出てきた。今回は水が余っていたのでここで汲んで、さっさと戻る。赤布を打つ練習をしたが、回収する時に見辛かったのでまだまだ改善の余地あり。 ここまで来たらラストスパート、気持ちで一気に登って薮抜け。ひょうたん峠に出た時の開放感と感動はひとしおだった。塩那道路(塩那スカイライン)は思ったよりもしっかりしている。しかしながらこんな所に二車線道路を作ろうとしていたのだから恐ろしい。希望者は南に5分ほど行った所にあるプレハブ小屋を見に行く。小屋脇には「104建設大隊 塩那の峻険を拓く」と時の栃木県知事の書いた立派な記念碑が。小屋のドアは開かなかったが、窓の鍵は開いていた。中はボロボロで、床は一部剥がれて笹が顔を出しているような状態だったが、電気系統の跡もあった。 塩那道路を歩きだす。歩きやすいと思ったのも束の間、岩が転がっている崩落地や茂った笹が妨害してくる。しかしそれも含めて廃道の醍醐味。傾いた看板、ひしゃげたガードレール、がっしりした大佐飛山の山容。男鹿岳口の取り付きにはテープと積まれた石や木の枝があり、見失わないようにという優しさを感じた。男鹿岳までは一応薮ではあるものの踏み跡非常に明瞭、もはや薮ではないといったところ。30分少々で男鹿岳に到着。1754pには女鹿岳という名が付いているようで、道中はとても眺望が良かったが、肝心の男鹿岳山頂はイモピーク。一応300名山一つ達成ということで記録マニアの自分は嬉しかったが、隊の反応は何とも言えず…。まあ気を取り直してさっさと下る。 取付からは10時半に出発、15時に間に合うかどうか。そしてここから深山園地までがとにかく長い。昨日から長時間歩いたことで隊の肉体的精神的疲労はピーク。自分は念願の塩那道路を歩いている感動と、事前に調べた崩落地、看板情報を答え合わせしながら歩いていたことで楽しかったが、全体としては集中が緩んでくる。植生回復観察小屋は直近の記録で開いているとあったが、実際に鍵はかかっておらず中も綺麗、箒とペットボトルの水まで置いてあった。ちなみに2010年に作られたようだ。その後も月見岩、貫通広場、石楠花岩…と定期的に看板があり、塩那道路の塩原側と板室側それぞれからの距離と位置関係が示してある。そういうものにも観光用道路の名残を感じる。ともかく道のりは長く、岩や倒木を乗り越えたり、笹をかき分けたりして進んでいく。ラスト、1つ目のゲートは山側、2つ目のゲートは谷側から巻く。そうすると深山園地の遊歩道に入る。そこからは約500mで駐車場にゴール、長かったが完遂。駐車場は6台駐車可能である程度スペースに余裕がある。 |
写真
感想
出発前は天気が心配で、絶対に完遂したい気持ちと冷静に状況判断しなければならない気持ちのせめぎ合いだったが、結果的に最高の天気となり、幸先の良い今年度の薮山行の幕開けとなった。個人的には念願の塩那道路を歩けたうえに300名山一つ打てて感無量。
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