低体温症寸前?北ア、南岳


- GPS
- 10:51
- 距離
- 25.0km
- 登り
- 2,168m
- 下り
- 2,157m
コースタイム
4:33 穂高平小屋
5:48 滝谷避難小屋
6:27 槍平小屋
7:56 南岳新道 救急箱
9:38 南岳小屋
9:44 南岳
14:30 新穂高登山指導センター
天候 | 雨、ガス |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
雨天、南岳新道の下りはかなり怖い |
予約できる山小屋 |
槍平小屋
|
写真
感想
「大キレットに行きたいな」ということで計画をたてた。右俣から南岳新道、南岳を踏んで大キレット〜北穂、あわよくば奥穂も。で、白出沢へ。
当日は雨予報だがそれ程降らない様だし、見たところ前線も停滞してるからアルプスの大荒れはなさそうだ。
という訳で前日22時に新潟を出て、午前2時登山者無料Pに着、仮眠後スタートした。
のっけから濃い目の霧雨、カッパ上下着用で歩き出す。沢も目立った増水は無く、予定通り3時間弱で槍平小屋に着いた。ここからははじめて歩く区間になるが、南岳新道はよく整備されており不安は無い。雨足は断続的に強まるけど、この時点では「涼しくて良いやね」
しかし有名な?薬箱を過ぎ、森林限界を越えた辺りから状況は一変する。風は段違いに強まり雨足もなぜか比例。気温もグッと下がった様で最早素手ではいられない。ウエストベルトのすぐ出せる位置にあるのはワークマンの背抜き手袋であり、濡れてしまえば素手でいるより冷えを感じる。ウールのインナーやグローブ、薄手のダウンもザック内にはあるがこの風雨では気替えもままならない。
「取り敢えず南岳小屋まで歩いて、中でウェア替えようっと。」
しかし小屋への僅かな標高差がなかなか詰まらない。顔と手指の感覚は失せ、シューズ内も滲みてきた様だ。引き返すのが最善なのはわかってるのに、その決断が出来ない。ヤバいヤバい。
只、足だけは止まらず遅いながらも確実に進んでいたのは幸い。ロングコースや、冬山やっといて良かった…。
ようやく南岳小屋に辿り着き、薪ストーブで暖をとらせてもらい生き返る。
小屋番さん曰く気温は5℃、風速は最大25m程だから体感温度は氷点下だそう。こんな時は無理に登って来ないでくれ、このまま帰すのも薦められない位の荒れ模様だ…等々、耳が痛い。しかしいちいちご最も。どう考えても俺が悪い。ゴメンナサイ。
主稜線歩きは諦め、南岳山頂のみ小走りで往復して早々に下山。プチ冬装備のお陰で今度は寒くない。そうすると現金なもので「キレット行けちゃう?」等と邪念が入るが、ここは我慢。
滑るガレ場の南岳新道を這う這うの体で何とか下り、重機が頑張る林道を経て新穂高に帰り着いた。
雑誌等からの知識で3000m峰ともなれば夏でも荒れれば低体温症のおそれがあるのは知っていたし、一応それに備えた装備も持っていたが、適切なタイミングで役立てなければ宝の持ち腐れ。
「せっかくの平日休み、わざわざ北アルプスに来てピークも踏まず敗退するのか?」等と貧乏根性まる出しだったのも否めない。
色々反省ばかりが残った山行だった。
あまりこういう失敗山行はアップしたくないのですが、自分への戒めと、どなたかの気づきになれば幸いと思い上げておきます。
コメント
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graveltrekです。
本当に登りに行ったと知って、心配してました。
無事で良かったですよ、安心しました。
graveltrekさん、こんにちは
ご心配お掛けしました。結果的には、行くべきでない日でしたね。
途中のハゲまし等、ありがとうございましたです。
お疲れさまでした。
大キレット日帰りをもくろんでいたんですね
しかし、森林限界の恐怖は冬も夏も変わらないですね。
雨が降っていると、濡れてしまうから着替えることも躊躇しちゃいますよね。僕も、雨の富士山で同じような体験をしました。寒くて途中で止まっていたら多分動けなくなっていたと思います。危険だと認識しているもののやってしまうんですよね(泣)
なによりご無事で安心しました。
maruさんお疲れ様です
そうなんですよね、分かっちゃいるんだけど気がつけば危うい状況になってるんです。
おまけに翌日は勤務先の棚卸しで、これまた寒い冷蔵庫に2時間こもる羽目になり泣きそうでした。
今回は判断力、決断力に置いて自分はまだまだ全然ダメだなぁ〜と再認識しました次第ですよ。
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