山の日に初の上越遠征 谷川岳 西黒尾根を登る
- GPS
- --:--
- 距離
- 8.1km
- 登り
- 1,315m
- 下り
- 649m
コースタイム
- 山行
- 5:50
- 休憩
- 1:20
- 合計
- 7:10
天候 | 快晴 |
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過去天気図(気象庁) | 2016年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
大宮〜高崎 新幹線 06:34-06:58 高崎〜水上〜土合 上越線 07:10-08:33 復路:ロープウェイ土合口駅〜水上 関越バス 16:10-16:30 水上〜高崎 上越線 16:45-17:48 高崎〜大宮 高崎線 17:59-19:25 大宮〜新宿 埼京線 19:30-20:01 |
コース状況/ 危険箇所等 |
西黒尾根:一部鎖あり・岩場では登りやすいところは登山者多数のためか 岩が研磨されたようになって滑りやすくなっている 天神尾根:あまり危険個所はないが、石がゴロゴロしている道が続くので 下りは特に足元注意 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ズボン
靴下
雨具
日よけ帽子
靴
ザック
昼ご飯
行動食
飲料
地図(地形図)
ヘッドランプ
予備電池
ファーストエイドキット
携帯
時計
タオル
カメラ
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感想
本日は新しい祝日「山の日」でした。たまたま人からJRの1日乗り放題の券を貰ったこともあり、初めて上越方面の山に足を延ばしてみました。
行き先は当地域ではまず代表格といってよい谷川岳です。
実は貰った券は各駅停車(と快速)しか乗れないのですが、それだと地元を始発で出ても現地への到着がだいぶ遅くなってしまうため、泣く泣く一部新幹線を利用することにしました。既に無料券の意味が失われつつありますが…
この山の最寄りは「土合(どあい)」という駅で下りホームは大深度の地下にあり、地上改札まで486段の階段を歩かないといけないという日本一のモグラ駅として意外に知られており、谷川岳の知名度と相まって当日も登山客、観光客がけっこう居ました。しかし、私がここを知ったきっかけは「クライマーズ・ハイ」という映画の冒頭で初老になった主人公が過去を回想しながら以前登れなかった谷川岳・一ノ倉沢に登攀するため、この長い階段を登るシーンが心に残っており、いつかは訪れたいと思っていました。
さて、アップがわりに階段を登りきり、駅から少し離れたロープウェイ乗り場を横目に業界では急登ルートとして知られる西黒尾根へ向かいます。そう、この山は下界から2/3位までワープできるロープウェイがあるので、ことさら登る人が多いのです。
かくいう私も夏場の暑い時期にわざわざ鈍行で新潟と群馬の県境まで行くので、当初は往復ともにロープウェイを利用してのお手軽登山を目論んでいたのですが、新幹線を一部使うことを決めてから、主に金銭的に悶々とした思いが生まれ、「せっかく谷川岳まで行くのだから急登として名高い西黒尾根を試してみたい」という名目で、半分は経費節約目的で、とりあえず往路は下から歩くことにしました。
さて、いざ歩き始めて見ますと、確かに最初から傾斜はきつめです。しかしながら、前評判でビビり気味だった割には、それほどでも…?と意外に先行の方々に追い付き譲ってもらうを繰返しながら樹林帯の終わりまで来てしまったので少し調子に乗ってしまいましたが、岩稜帯に入ると大ブレーキになってしまいました。というのも、まず暑い!!他の人も言ってましたが天気予報では曇りぐらいじゃなかったっけ?山の日に山で快晴というのは本当にラッキーなんですが、汗かきの私としてはコレには参りました。また、このルートもキツイけど有名なのでやはり人が意外に居るのです。岩場には鎖が掛かっている所が何ヵ所かあり、何度か鎖場渋滞にはまりました。そんなこんなで意外にテンションが下がり、最初に少し飛ばし気味だったために後半には疲労も出てきて、ようやく頂上に着いたときに出てきた言葉は「やはり西黒尾根、恐るべし…」でした。
頂上の直下で、ロープウェイを利用した方々のルートと合流しますが、噂には聞いておりましたが一気に人が多くなります。こんなに人が居る頂上は、私の少ない経験の中では高尾、陣場山くらいしか記憶がありません。この山は又耳峰のために頂上は2つある訳ですが、どちらも元々あまり広くないため、頂上では座る場所を探すのも一苦労でグループで来ている方々は頂上から離れた道ばたなどで休んでおられました。ちなみにシャッターを頼まれたのも久々でした。
しかしながら、さすが名だたる名山、そして絶好の天気のため、頂上からは全方位が見渡せ、周囲には普段は全くなじみなく名前は分からないけど、その風格、素晴らしい山容から機会があればいずれは…と思わせる上越の山々が横たわって居りました。
さて、とはいっても人の多さに疲れが増してしまい、又耳峰を往復すると、さっさと下山することにしました。なお、当初は体力的に余裕があれば下りもロープウェイを使わず更なる経費節約を目論んで居りましたが、最早そんな話は忘却の彼方です。
流石にロープウェイへ向かう天神尾根は、西黒尾根よりは歩きやすいものの、やはりあれだけの人が頂上に居たわけですから、当然ながら下る人も多いのが道理です。西黒尾根を登っていた最中に小耳に挟んだ会話によると、意外にというか、やはりというか最初から往路は西黒尾根で、下りをロープウェイというハイブリッドなパターンを決めている方々も居られるようでした。となると、当然ながら発生するのが渋滞で、午後の日差しが強くなる中で多少、朦朧としながら、とぼとぼと下山の列に加わっておりました。
途中、天狗のトマリ場に差し掛かった辺りでしょうか。下の方からヘリコプターが上がってきて少し下のルート上でホバリングしてるのが見えました。最初、ヘリと言えば小屋への荷下ろしか、もしくは「今日は山の日だから、安全登山啓発のパフォーマンスかな」などと呑気に考えていたのですが、どうも様子が違うようで、少し上に居る我々に、これから救助を行うのでその場で待機してくださいとのアナウンスのあとで二人の防災隊員の方が降下しておりました。
そのあと、現場を通った際には、転倒された方が居たようで隊員の方が応急処置をしておられました。
この天神尾根は、ロープウェイを経由して、時間的には短く谷川岳に登れるわけですが、下った感じでは、ルートの大半はけっこう石がゴロゴロしており、二時間位は下りっぱなし(または登りっぱなし)の、それほど楽ではない登山道でした。にもかかわらず、ルートで見た方の中には、少ないながらスニーカーばきや、服も街中の観光の様な格好の方も居られました。よくそれで登れたなあと感心(?)する一方、前述のような事故を目撃したことで考えさせられる一件でありました。
そんなこんなで、ようやく天神平のロープウェイ乗り場にたどり着きましたが、ロープウェイのきっぷを買う前に私がまずやったことは、冷たい炭酸飲料を買うことでした。いつもは下山後のご褒美なんですが、下山途中で買える、飲める素晴らしさを噛み締めました。
ロープウェイに乗ると、ものの5分ほどで下界に運んでくれます。あんなにキツかった西黒尾根と谷川岳の又耳峰が瞬く間に遠くなって行きます。儚さを感じる一方で、文明の利器の素晴らしさを実感した瞬間でありました。
余談ですが、実は今回の山行は、最近急遽決まった来月の富士山初登頂に向けての、準備の意味合いもありました。下山して思うことは、やはり暑いなかで最初から日陰のない岩稜帯での長時間の登山は過酷だろうな…(登山中は曇りで頂上に着いたら晴れるとかないかな)ということ。あとは、富士山も下り限定でいいからロープウェイとかあればいいのに…
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