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実はまだ、行きたい場所があったのです。それが湯俣温泉です。
河原に湯が沸き、墳湯丘という天然記念物まであるあの場所です。伊藤新道の取り付きにあたるその場所へ行きたくなったのです。
そこでGWが終わった頃に、夏の時期の宿泊状況を調べたところ、宿泊はすでに満パイ状態。これではテント泊にするしかないと決めました。もうこの時点で前言撤回です。嘘つきの始まりです。
で、8月14日〜15日に行ってきました。
七倉山荘までは裏銀座登山バスが信濃大町から出ているのを知って、前夜に
駅のそばの公園で野宿しました。朝は5時台と7時台の2便、それでも自宅からでは間に合いません。そこで野宿することにしたのです。夏で、風もない夜中だったので、ぐっすりベンチに身を任せて3時間は寝ることができました。
夜が白み始めた頃、バスに乗り込むためにバス停に移動しました。すでに数名の方がバスを待っている状態です。5時15分発の1便は満席状態で出発しました。
七倉山荘に到着すると、高瀬ダムに向かうタクシーを待つ行列が待っていました。4人組、8人組とタクシーは人を運んでいきます。自分の番になるまで15分ほど待って、出発しました。8人で乗ったので、1人頭500円ということになります。ダム湖までは15分ほどで到着、自分以外の人たちは急登で知られるブナ立尾根に向かったようです。その中に小学3〜4年生くらいの女の子がいたことに驚きました。自分のお気楽山歩きとは真逆だと思いました。まあ、こっちはもう高齢者ですから無理はできませんけど。皆さんと離れて一人、湖を見ながらトンネルに向かいました。寂しいというよりは自由に歩ける開放感のような、ワクワクする気持ちでの出発となりました。
---中略
テントを設営してから、晴嵐荘で墳湯丘までの道のりをお伺いして出発しました。河原の湯が沸く場所で2日間、日がな一日を過ごそうかと思っていたのですが、先週あたりから降り始めた雨が川を増水させ、墳湯丘へと続く道を阻んでいました。遠目になんとか見える墳湯丘でしたが、途中にある岩の出っ張りをへつることができそうになかったのです。普段なら水は腿あたりまでのところでしょうが、今は腰上までありそうです。その上流れが速く、流されてしまいそうです。ここは諦めるしかないと、日がなゆったり計画は断念することになりました。
ただ、良いこともあります。この場所で途方に暮れていた時に出会った方々と知り合いになり、その中のお一人とはテント場に戻ってからも色々と話をさせていただきました。とは言え一方的に話をしてしまい、その方にとってはさぞかしご迷惑だったのではなかったかと思いましたが…。それでもとても良い思い出になりました。
その思いもあって満足したのか、当初2泊する予定でしたが、夜になって連泊はやめて翌日帰ることに決めました。晴嵐荘の温泉に2回入浴できて温泉は堪能できたし、墳湯丘近くまでは行けなかったけれど、河原で後から来た人たちとワイワイやって楽しかったのです。それに無理して川に流されなかっただけでもめっけもんです。また、翌日テントをたたんで高瀬ダムに戻る途中で、先に出発していた昨日顔見知りとなったご夫婦と合流しました。やはり、道中楽しく会話して歩くことができました。ありがとうございました。
はじめに嘘をついた言い訳と書きましたが、山行は思い出の宝庫です。自分の場合、今までテント泊が大半です。小屋泊も楽しいですが、人見知りなのに戸外のテント場で人と話をすることがとても大好きです。とりとめもない無駄話、与太話ですが、いつも人と時間を共有して出会えたことに感謝しています。
体力的に衰えてきて、でも山に行きたい。遭難はしたくないけど、山好きの人と話がしたい。夏が近づくとウズウズしてきます。そんな時に思い出したのが今回の山歩きです。体力があった時にはピークを目指すことに熱心で、あまり気にしなかった場所でしたが、今となっては貴重な場所です。今後、少しでも体力が残っているようなら来年も、テントを担いでアルプスに出かけてみたいと思い直しました。やっぱ、山っていいですよね!
絵日記つけました。
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