ツッタカツッタカ走っていた。
走っていたと言っても、
たぶん他人から見たら
歩いているぐらいの
スピードだったと思う。
いや、いまは
そんなことを言ってる
場合ではない。
ふと見ると、
ガードレールの下に
動物が寝っ転がっていた。
んっ?
近くに寄ってみたら、
イタチだった。
いや、生き物というと
イヌとネコぐらいしか
見分けがつかないほど
知識に乏しいオッサンだ、
もしかするとタヌキかもしれない。
いやいや、アライグマだろう。
んっ、もしかしてキツネかなっ?
そんなことを考えながら、
その動物をよく見てみる。
とくに外傷はなく、
車にはねられた感じではない。
となると、病気で力尽きたのか、
はたまた何らかの理由で
ここで横になっていたら、
心臓が止まってしまったのか。
とりあえず、
死んでいる動物を見ると
お祈りせずにはいられない
慈悲に満ちた人間なので、
ヒザをついて神妙に
ご冥福を祈る。
バッグの中から
木魚とバチを出し、
座布団を敷いて正座で座り、
お経を唱えることにした。
ポクポクポクポク・・・・・・
がんに〜し〜くど〜く〜
ふ〜ぎゅう〜お〜いっさい〜
が〜とうよ〜しゅ〜じょう〜
かいぐ〜じょうぶつど〜う〜
チーーーーーーン!
チンチンチーーーーーン!
チチチチチチーーーーーン!
悪霊退散っ!悪霊退散っ!
えええーーーーーいっ!
近くにいた工事の人に、
うるさいと怒られました。
おわり
そうとは知らずトドメを刺してしまった、スマン。
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