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この山は、20年前に山登りを始めて、初めて山岳登山って感じを味あわせてもらった山でした。梯子や鉄杭を手掛かり足がかりにしての急な登下降が続き、中には(階段状の梯子ではなく)本当の梯子をロープで固定してあるだけとか、結構スリルのある山歩きが体験できただけでなく、何度も道迷い重ね、無双洞付近ではちょっとパニックになり、きょうはもう帰れないことも覚悟した山でした。幸い、一度気持ちを落ち着かそうと煙草を一服していると遠くに目印を見つけ、無事道迷いから脱出することが出来たのですが、目印を見つけられないときは立ち止まって、落ち着いて辺りを見渡したら見つけられる事も覚えた山でした。
こんな頃、大峰山系のガイド本といえば、昭文社やニッチの登山地図と、ヤマケイの「京阪神ワンデイハイク」ぐらいしか近所の本屋には見当たらなかったのですが、ある日、大峰エリアのガイド本を見つけて、さっそく買って見てみると、それはガイド本というより山行記といった内容で、冬季のコース案内も多かったものでした。たとえば、冬季に山上ヶ岳から大普賢岳の向かった時にリングワンダリングになったとかって話があったのを覚えている。その本に冬季の大普賢岳の案内もあって、ピッケルで雪に隠れた梯子を掻き出し登っていく下りがあって、あの急斜面の梯子が隠れるほど雪が積もるの?どうゆう風に掻き出して登っていくんやろ?と想像もできす、そんな時期には絶対行かれんわ、と思い続けて来たのでした。
そんな雪のあの山に、一昨日立てたことに感慨も一入です。
その本は、もう手元にないのでその記述を詳しく紹介することはできませんが、1998年に出版された山と渓谷社のフルカラー特選ガイド「大峰・台高を歩く」(写真・文 小島誠孝)は手元にある。今朝、改めて見てみると、この本にも何か所かにハシゴを探り出して」とか「掘り出して」とある。他にも、「木立をビレーポイントにして、鞍部へ下りる」とか、「アンザイレンするぐらいの慎重さがほしい」とか、「必要ならザイルも使おう」「多少面倒でもザイルを使い、慎重を期した方がよい」「セルフ・ビレーをとり、スタカットで降りるのが無難だろう」の記述が何度も出てくる。
ふ〜う、20年後とはいえ、そんな山によう登れたわ。
ちなみに、その記述や写真そして20年前の記憶と、一昨日の経験を比較すると、いまは梯子類には全て手すりがあったので、手すりまで隠れるのはまずないとも思う。また、小普賢岳から鞍部へ下りる部分も、以前はなかったがしっかりした梯子が掛かっているので、その辺まではいけると思う。問題はそこから奥駆道に合流するまでの区間やな。かなりの傾斜面のトラバースが続き、何度か折り返し登っていく。雪が上から流れてきたらど〜しよって感じの局面が続く。一昨日は先行者の足跡があったから辿れたけど、目印めいたものは無かったように思うので、ノートレースだったら私には無理だったろうと思う。
う〜ん、来年のための復習に、もう一度登っておいた方がいいかな?
写真は山行記録には未掲載分。
一枚目:山頂から見える大日山・稲村ヶ岳
二枚目:山頂の樹氷
三枚目:奥駆道の稜線
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