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あのルンゼに突っ込んだらその先はどうなっているのか?
さらにその先は?
私は真剣に目を細める。
想像すること。
進退窮まったらどうなるのか?
自分の力で何とかなるのか。
脱出できたその後は?
パーティーでクラシックルートをやるのは私にだってわかる。ラッセルされたトレースを歩くようなもの。これが私の今の結論。
今日まで山に分け入り歩いてきた。
気になるルンゼやガリーはいくつもあった。
それを詰めてみたい衝動に駆られることはよくある。
過去に一度、進退窮まったことがある。
安易に山に取り付くものではないと山が私の襟首を掴み稜線へ戻してくれた。
帰るために山に入るのならよくよく考える必要がある。山に気づかれずに稜線に出て邪魔物扱いされないように煮炊きし寝かせてもらう。もちろん帰りは物音一つ立てずに静かに下る。
あなたの懐に抱かせていただいたことに感謝する。学ばせていただいたことに感謝する。
彼らは年をとって静かに腰を下ろしている。
私のような儚い生き物にはとても広大無辺に尊く感じる。
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