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9:35 四望頂着
(この二つしか記録が無いのも訳があります)
今回は初めて関東以外の山登りにチャレンジしました!
場所は小豆島の寒霞渓。
当初の予定では、
行き→ロープーウェイ
帰り→裏登山道
予定でしたが、体力が有り余っていたので
行き→表登山道
帰り→裏登山道
にしよう!と言うことになりました。
表登山道の入り口がある「紅雲亭」駅まではバスがあるのですが、残念ながら私達が行った時にはバスがお休み。
ということで、行きはタクシーで向かいました。
タクシーの運転手さんに、登山道入り口で元気いっぱいの写真を何枚か撮って頂き、いざスタート。
道はコンクリートで舗装されてるものの、あまり手入れがされていないのか所々ひび割れていたり草やコケか生えていました。
また、湧き水が道に流れ込み滑る滑る。
慎重に足を運びながら、曇り空のせいなのか、それとも木々が生い茂っているからなのか分かりませんが、鬱蒼とした森の中を進んでいくこと暫く。
道が二手に分かれていました。
一方は舗装のない道。
もう一方は、引き続き舗装されたコンクリートの道。
そこには看板で確か「玉筍峰」と書かれていたと思います。(記憶が曖昧ですが)
多分舗装された道でいいと思うけれど、間違ってたらここまで戻ってこよう。
そう友人と話し合い、歩き出しました。
この時の判断は、本当に正しかったと今振り返っても思います。
舗装された道を歩き始めてから、なんとなく下の道を振り返ったその時でした。
何か、いる!
茶色の毛をしたまあるいお尻の生き物!
先程まで私達が行こうとしていた山道の方に、何か大きな生き物が見えました。
最初は上半身が木で見えなかった為、私はそれが熊であると思いました。(あとで地元の人に聞いたら小豆島には熊はいないそうです(笑))
私は咄嗟に友人を引き寄せました。
二人で身を寄せ合いながら、よく見るとそれは熊ではなく猪でした。
距離は50mは離れていたと思いますが、やけに大きく見えたその猪は真っ直ぐ私達の方を見ていたように思えました。
また、その猪の周りに何処から現れたのか、サルがワラワラ。
逃げよう、と友人と手を取り合い、距離がある内に大急ぎでその場を離れました。
そこから先は、後ろを振り返りながらも足を止めることなく、湧き水ですべる山道を上り続けます。
途中、友人が青大将らしいヘビに悲鳴をあげるハプニングもあったものの、猪も猿も私達を追ってくることはなく、暫く歩き続けてから少しだけ息を整えました。
猪に噛まれて重傷、とか日頃ニュースを見ていたので、死んだと思ったのですが、あちらが戦闘体勢に入っていなかった事に、本当に感謝です。
もう神にもすがる思いという事で、御岳山で頂いた登山守りを出して、おいぬ様のご加護に縋りながら鈴を鳴らして再び歩き始めます。
そこから先は、どこからまた猪が出てくるか分からない。
また、注意の看板はないけれど、所々落石があることからほぼノンストップで歩き続けました。
勿論少し立ち止まって水を飲んだり、塩分キャンディーを舐めることはありましたが、途中であった東小屋も今の私達はスルー。
要所要所にある絶景も、ちらっと眺めるくらいで必死で山頂を目指しました。
そして登山開始から45分後。
漸く、四望頂に到着!
汗だくで化粧も剥がれていましたが、お互いの無事と頑張りを口にしながら、東屋で漸く休憩をとりました。
お菓子を食べたり、写真を撮ったり。
途中先が見えないほどの雲に覆われる事もありましたが、それが山中でなかったことを感謝し、1時間半くらいのんびりしてました。
身体と心の疲れも取れ、鷹取展望台に向かってここでも少し休憩。
首に真っ赤な広島カープのタオルを巻いたおじ様に、雲がすごいなぁ!これ、霧かなぁ?
なんて話しかけられ、少ししたら晴れますよー。あっちの展望台の景色も良かったですよーなんて話しかける余裕も出来ました。
が、油断はやっぱりしてはいけませんね。
鷹取展望台から第二展望所に向かう途中でした。
少し木が生い茂った、獣道に近い道を登っていた時の事です。
「なんだか動物園の臭いがしない?」
「ほんとだ……」
先程までになかった臭いに、警戒する私と友人。
その先の道に進むか悩みつつも、足を進めていると前方からガサッと音が聞こえたような気がしました。
でもそれは気のせいかな?と思い、足を進めたその時でした。
目の前を横切って、茂みに入っていった猪。
女二人、わー!!!!!と悲鳴をあげ、一気に今来た道を走り抜けました。
未だかつてないスピードが出ていたと、思われますが幸い転ぶこともなく道路まで走って逃げることができました。
(翌日この火事場の馬鹿力ならぬ、火事場の猛ダッシュのせいで太腿まで筋肉痛になります(笑)普段登山で太腿は筋肉痛になったことないのに!)
今冷静になって考えれば、
動物園の臭い=獣の臭い
その臭いに気づいた時点で引き返せば良かった。
また、茂みがなった時点で引き返せば良かった。
それ以前に、寒霞渓にどんな動物が出るのかを、細かく調べていけば良かった。
初心者だからこそ、入念に下調べしなければならないのにそれを怠り、また野生動物にあった時のことを想定していなかった、私達の知識不足準備不足が多々浮き彫りになりました。
その後は大人しく道路を歩き、ロープウェイの山頂駅まで歩いて、漸く本当に落ち着くことが出来ましたが、猪が私達を避けてくれたことが不幸中の幸いだと本当に思います。
友達には笑われたかもしれませんが、私は御嶽の神様、カバンに入ってる京都の八坂神社の厄除けのお守り、青不動明王様のお守りに忘れず感謝をしました。
そしてその後は食堂でオリーブ牛コロッケバーガーとオリーブサイダーを昼食に頂き、当初は裏登山道の予定でしたがそれを取りやめ、ロープウェイで下山をしました。
ロープウェイからの景色もとても美しかったですし、あの鬱蒼と茂った森の辺りを歩いてきたんだなぁ、と実感。
そこで私達の登山は終わり……といきたいところですが、最初に記した通り。
紅雲亭からのバスはありません。
タクシーを呼ぶという手段もあったのですが、心は折れても体力は有り余っていたので、私達は夏空の下のんびりと草壁港まで歩くこととしました。
車もほぼ無いですし、蝉や鶯、それからてっぺんかけたか、なホトトギスの声を聞きながらの帰路はなんだか夏っぽくて楽しかったです。
が、途中で通ったトンネルの名前が「猪ノ谷トンネル」。
「まさか、猪が出るからこんな名前じゃ無いよねー」
「まさかねー」
そんな話をしながらの帰り道でしたが、翌日別の日タクシー野良運転手さんに聞いたら、私達がのんびり歩いてきた道も猪が出るところらしいですね!
やっぱり地名はそういう由縁があるからなんですね!
こんな具合で、初の関東以外の登山は初めての野生動物との遭遇で全てが完結しているように思えます。
今までは人が沢山いる道であったこと。レンジャーの方々が道を整備してくれている山であること。
私達は本当に初心者で、今まで何事もなく登ってこれたのは運が良かっただけなんだな、と実感することが出来ました。
今回の経験をもとに、友人共々野生動物に遭遇した時のことを想定して、対策をきちんと練ること。
また、今からいく山にはどんな動物が出るのか、どんな情報があるのかを念入りに調べようと身をもって勉強した登山でした。
猪のことしかほぼ書いていませんが、景色は本当に綺麗でしたよ!
最初に載せた時間ですが、同中の写真はあるもののそれが何であるかの記録が全く無いので、載せることはできませんでした(笑)
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