私のハイキングや登山の大切な足、富山地方鉄道の電車、略して地鉄電車。今、三浦友和、余貴美子主演で「RAILWAYS〜愛を伝えられない大人たちへ」という映画が公開されている。三浦友和はこの地鉄電車の運転手役。定年退職を前に…という設定だ。
小さい頃から乗ってきた電車だけれど、今あらためて乗る機会が増えると新鮮な発見がたくさんある。
まず、車窓からの立山連峰の眺めがとにかく素晴らしい!!私は、富山市街から、上市、宇奈月、立山方面へ向かう際の常願寺川の橋をわたる瞬間が大好きだ。この橋に差し掛かると進行方向に一面の大パノラマが展開する。この景色はとにかく見飽きることがない。(越中荏原駅と越中三郷駅の間)
更に上流、立山方面へ向かうときにももう一度常願寺川を渡るが、この時の眺めも圧倒的。はるか下に流れが見え、山間の渓谷美が見事。特急電車に乗ると解説が流れたように思う。(千垣駅と有峰口駅の間)
宇奈月方面に行くときは海の近くも走るので、松林や日本海の水平線も眺めることができる。
そして駅舎のレトロな風情。古いものでは大正時代に建てられたものもあるという。一つ一つの駅舎には本当にたくさんの物語があるに違いない。そう思わせる、立派な風格のある駅がそこかしこに現れる。よく、「周回遅れのトップランナー」という言い方をするが、きっとこの駅舎達もそう。駅員のいなくなった駅の事務室の様子はとても切ない。でも駅を愛し、守っている方たちもいる。この良き風情はどうか大切に残していって欲しい。
更に、車掌も兼ねる運転手さんと乗客のやりとりの様子も何だかほっこりしていたり。土日祝日には自転車だって乗せられる。ママチャリでよく移動する私^^。
近年、地鉄電車は責めの姿勢を打ち出している。乗客が減るのは利便性が低いから。ならば運行本数を増やしてしまえ!というものだ。新駅を作るという動きもある。増発されているのは全区間ではないが、この姿勢は嬉しい限り。
増発ではないがこの夏、お盆に姪たちと立山登山に向かったときのこと。なんと、始発の急行立山行きは今まで見たこともない4両編成になっていた!もちろん、乗客は登山スタイルの人がほとんど♪大きなザックが網棚に並び有峰口で降りていく人も多かった。バスに乗り換え折立に向かうのだ。
今の御時世、移動手段はほとんど車になっている。でも、山間地等を走る公共交通は大切な住民の足。今は問題なくてもきっとお世話になる時が来る。その時に大切な足がなかったら…後悔してからでは遅いのだ。エネルギーの問題もある。
でも何より私は車窓の眺めが大好きだ。ぼけ〜〜っとひたすら外を眺めていても何の問題もない。疲れを覚えたら眠っていられる。下山後の一風呂の後のビールも自由!!駅から登山口までのコースを考えるのもまた楽しい。
映画撮影にあたり、車両の密かな愛称が明かされた。車体が白にグレー、臙脂のラインの「だいこん」、黄色に緑の「かぼちゃ」、西武鉄道で活躍していた「レッドアロー」。ちなみに「だいこん」は地鉄御自慢の特別仕様。馬力もあるアスリートだそう。とすると、立山行きは「だいこん」にお目にかかることが多いのだろうか。いや、宇奈月方面も実は山間地域だしこちら優先かな?
願わくば、映画をきっかけにますます電車たちが愛されますように!乗り鉄の皆さんも、日常で利用する人も、もっと増えますように!
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