１５才の家出少女と。

待っていた郵便が思いのほか
早く届きました。

僕は今回の沖縄滞在に関しては
旅行とは異なった心持ちで臨んでいるせいか、
宿にいてもツーリスト達のゆんたくには
一切背を向けて、もっぱら“北斗の拳”を読み耽ったり
パソコンをいぢり回したりしている、
いけ好かないオタク野郎と化しています。
天気が悪いということもあって、くゎんこうしてみやう
などというガッツは何処からも湧いてこないのです。

一昨日、与那国で出会った１５才の家出少女が
石垣にやって来たので、昼飯を御馳走してあげたり、
一緒に図書館に行ってヒマを潰したりしています。

石垣の図書館は仲々素敵なところで、
“スヌーピー”の品揃えなど秀逸です。
僕は白井愛という人が書いた
「すべての愚者は亜人間である」
というちょっとイカれた本を選んでみました。
７０年代の終わりに、罌粟（けし）書房という
出版社から出た本です。
私こと不肖ネズロウ、日頃から無ノウリョクの
亜人間を標榜していることもあり、
ウロヤカバ星人やチャネチャラオパシについて
いかにも真摯な態度で描写する、
この珍妙なる書物にいささかの興味を惹かれます。
惜しむらくは、図書館のソファでのうたた寝の
心地よさ、でせうか。石垣市民ではないので
館外に持ち出すことも出来ず、今回の滞在中には
読破できそうにもありません。

１５才の家出少女は、本日めでたく
実家のある岡山へ旅立って行きました。
半年も年齢や氏名を偽ったまま
沖縄をフラついていたさうですが、
それでも中学は卒業出来るんだといいます。
義務教育の底抜けな包容力に
唖然とさせられる思いです。
私の如き亜人間にはいささかの苦言も
呈する資格はないのですが。

さて、その家出少女が図書館で見付けてきた
宮古島の写真集など見るうちに
一刻も早く石垣を後に、宮古へ渡らねばならないやうな
心持ちになってまいりました。
といってもくゎんこうではありません。
自動車の免許を取ろうというので。
なんでも宮古で取るのが一番安いというのが
巷の評判です。
実は待っていた郵便というのも
自動車学校に入校するために必要な書類なのでした。
これから宮古行きの飛行機のチケットを取りに行きます。
そして帰りに図書館に寄って、亜人間に関する哲学論文マガイの
書物の続きなど読んでみるつもりです。

コメント

e-hara1990

手紙なんてかかずとも・・・。
ここにコメントすりゃ済む話だったな。

＞“スヌーピー”の品揃えなど秀逸です。
って、どんな感じ？

私としては、新書版の７０〜８０巻代を非常に読みたいのです。
というか、手に入れたいのだが、なかなか古本屋探しても無いのよ。
どっかで売ってるの見たことない？
リアス式海岸の鄙びた本屋とかに残ってないかな。

小舎ノートでも書く気分で一筆したためたが、相変わらず文字ってのは綺麗に書けないものだ。

nezzrow

スヌーピーはスヌーピーだろ？
俺もマニアじゃないんでな、
詳しいことはよく分からん。
子供の頃読んでた細長いヤツとは
体裁が違うやうだったけど、
スヌーピーはスヌーピーだろ？
直接行って確かめてくれたまへ。
石垣の図書館は牧野信一の「鬼涙村」なんかも
読めて、わりと楽しめるとこだよ。
ついでに竹富なんかもくゎんこうすると
丁度いいんじゃないか？

スヌーピーって身近のやうでいて
いざ読もうとなると、
仲々見つからなかったりするんだよな。
あの奥ゆかしさがたまらん。