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若いカップルに誘われて、奥武蔵グリーンラインをドライブしつつ、物見山、越上山、関八州見晴台、高山不動等を散歩してきた。
高指山までおままごとのようにキャンピング仕様にした軽のサンバーで上がる。
日和田山は登ったことがあるというので、車でぐるりと物見山の裏にまわり、階段から登る。
晴れだと言うのに、山頂にはおばさんたちも誰もいない。
昨日の奥多摩の雪とはうってかわった風情。
残念ながらややガスっていて、遠景は曖昧模糊。
物見山の三角点を教えてやる。
少しは山を歩く若者たちは三角点を知らない。
遠景はガスっている。
満開の梅。つぼみに力をみなぎらせた桜。
哀しいほど平和だ。
先に進み、諏訪神社の劇坂を上がる。
山の中の立派な神社に感嘆させ、金比羅社の謂れを語り、私の大好きな越上山山頂に休んだ。
驚いたことに彼らは四国の金比羅社を知らなかったにもかかわらず「寿司くいねぇ」は知っていた。
神社でお弁当を食べていたおじいさんとすれ違う。
矍鑠たるものだ。
彼らも、奥武蔵の良さを知ったらしく、二人で来ると言っている。
アルプスや百名山も良いが、低山里山の良さを知らない
のは勿体ない。
……悪党(私)もたまには善行を為す。
顔降峠の見晴台はパス、関八州見晴台と言うより高山不動奥の院に行く。
駐車場にはトイレがなくなっないた。
見晴台には、流石に、何人もの先客がいた。
奥の院はかなり傾いていた。
桜も、躑躅もマダマダのようだ。
山岳同定を楽しむ。
閉まっている茶屋は、落書きで荒れていた。
その、駐車場にて、バーベキューの御相伴に預かった。
ロードレーサーがあえぎながらやってくる。
老夫婦が休憩する……
あぁ、平和だ。
昨日の御前はやはり白く見える。
目の前の長沢背陵もしばらく歩いていない。歩きたいな…近々、行くかな………。
高山不動を案内。不動堂屋根裏の木組みに感嘆させる。
鎌足の息子は眉唾だが、いつみても素晴らしい。
帰りがけに飯能郷土館を案内する。
でかいイノシシくんはいなくなっていた。
近くの、我が家で私の歳の半分以下の娘に少し料理を教えながら振る舞う。
ブルーチーズのリゾットなんぞ、家で作ればただ同然で一流店と大差ない。
娘は料理好きらしく、小さいからだで健啖で、飲み込みも早く話していて楽しい。
彼氏はいつも通り酔い、娘の運転で帰っていった。
明日からまた彼は激務らしい。
小生は明日もまたどこかを歩く。
このまま、この小さな平和が続かんことを。
雪残る 山に向かいて 春朧 (酷句)
兀狄山人記
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