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夏が近づきどうしても試さずにはいられずに娘と一緒に御岳山〜日の出山〜つるつる温泉のコースを歩きました。なんとか大丈夫なので、少しは希望が出てきました。夏に向けて、治療とプールに通い、ひたすら回復を試みました。いよいよ夏。試しに鴨沢〜雲取山〜三峰をテン泊できるか、歩いてみました。やはり山は最高です。数か月ぶりの山でした。その後異常もなく、いよいよ去年のリベンジに奥穂高岳の計画を立てました。計画は8月の10日〜14日。10日徳沢テン泊。11日涸沢 12日奥穂高岳 13日北穂高岳 14日帰郷というものでしたが、折しもの台風11号。結局10日は松本止まり、11日に涸沢という計画に変更しました。12日の朝は4時に起床。朝食を簡単に済ませ、出発の準備をしていると雨が降り出し、強雨にテントで様子を見ていると風が吹き出しますますひどくなりました。やっと天候がおさまったのが昼近くで、この日は1日涸沢ステイをきめこみました。携帯で確認すると翌日が晴れだったので、期待を込めて休養日にしました。翌13日は明るいので目を覚ますと、なんと月明かり。涸沢岳の上に月が煌々と輝いているのでした。月明かりの中にシルエットになって浮かび上がる涸沢が幻想的でした。本当にヘッドランプなしで行動できました。早々に朝食を済ませ出発。登山相談所の横からパノラマコースに入ります。しばらくすると太陽が上ってきました。するとまた、前方の涸沢が今度はオレンジ色に染まり始めました。モルゲンロートです。素晴らしい朝焼けにしばし立ち止まり、見とれてしまいました。去年は風雨の中涸沢小屋の脇から登りましたが、こちらのコースのほうがなだらかで全体的に眺めが良いようです。お花畑も途中にあり、シナノキンバイやチングルマ、ハクサンフウロなどがみられました。ところがこのコース途中で雪渓を横切るのですが、この時間帯は(午前5時ころ)雪渓が固く、とても滑ります。ガレ場を結構上までつめて、雪渓の狭まっているところをわたり、ザイデンの取りつきへと続く涸沢小屋からくる水平な道に出るようにしましたが、途中のガレが不安定で崩れやすくヒヤヒヤものでした。私の前を歩いていた方も気付いて引き返してきましたが、やはり大変そうでした。
ザイデンに取りつくと黙々と登りが続きます。しかし真っ青な空にお花畑。その上には涸沢槍から前穂までの山稜がくっきりと浮かび上がります。本当に雑誌などで見る夏の穂高が目の前にあるのです。きつい登りも頑張れます。昨年は何も見えない霧の中を登ったことを考えると待ってよかった。美しい景色に感動しながらの登りとなりました。やがて石積みが見え、小さな雪渓の上部を数メートル歩くと、穂高小屋へ到着しました。ここで小休止。岩場を見上げます。皆さん次々と登って行かれます。私も少し経ってあとに続きました。梯子とくさりを過ぎ、稜線に出てしばらく登ると後ろに槍ヶ岳が。「そうこれが憧れだったんです」「これを見たくてリベンジしたのです」ありがとう。写真を撮りながらゆっくりと登ります。途中で同年輩の方と一緒になり話をしながら登ります。「この年になるともうテン泊はきつい」こと「余分なものは一切持たない」こと、そして「あと何年登れるか」。
とうとう頂上に着きました。去年は祠にタッチしてすぐに下りましたが、今年はそばにいらした方に祠のところに座った写真を撮っていただきました。また、別のご家族に槍ヶ岳をバックにもう一枚撮っていただきました。眼下には上高地。そして、前穂の向こうには青くシルエットになった富士山まで。本当に感激です。いろいろな山の楽しみ方があるのでしょうが、おそらくほとんどの人がこの感動を味わうために山に来るのでしょう。先ほどの同年輩の方は前穂まで行って岳沢に下りるそうです。お互いの無事を誓ってここでお別れです。私はそのあともう少し景色を楽しんでから、後ろ髪をひかれる思いで山頂を後にしました。穂高山荘でお蕎麦を食べ、あとはゆっくりと写真を撮りながら、ザイデンを下りました。朝はあんなに堅かった雪渓も楽しみながら歩けました。涸沢ヒュッテに着き、一人でおでんセット(おでん6品?と生ビール)で祝杯です。
翌日は朝きれいに見えていた穂高がにわかに曇り始めました。間もなく雨になりそうです。急いで朝食をとり、テントを撤収します。雨との競争です。雨の中のテントの撤収はどうしても避けたかったのです。ザックにテントを押し込むと同時に雨が降り始めました。あとは上高地に帰るだけです。4日間を過ごしたテン場ともお別れです。すぐに下り始めるのがなんとなくもったいないような気がして、ヒュッテの売店の前でしばらくテン場を眺めていました。6時になったのをきっかけに下り始めました。徳沢でソフトクリームを食べ、上高地温泉ホテルで生ビールとカレーライスを食べて入浴しました。樽風呂に身体を沈めて、充実したこの5日間を思い起こしました。心が満たされ、気持ちが充実している自分につくづく幸せをかみしめるのでした。あと何年山に登れるか。でも今年の穂高は生涯忘れられないと思います。
最後にこんな長文にお付き合いありがとうございました。
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