高島市黒谷/鴨川-八池谷
落差4m、長さ10mほどの斜瀑です。岩をくりぬいた見事な滝壺が特長で、この滝壺からあふれ出した水はそのまま「大摺鉢」となり、岩を滑るように流れ落ちていきます。
八ッ淵の滝は滋賀県で唯一、「日本の滝100選」にえらばれた素晴らしい滝群です。以前は比良登山をするものだけが知る秘境の滝でした。名峰武奈ヶ岳のバリエーションルートとして古くから開かれていたルートですが、一般ルートではなく、よって滝に訪れる人は多くはありませんでした。
それが有名になったのは「日本の滝100選」に選定されたことと、滝入口にキャンプ施設「ガリバー旅行村」ができたからです。
「日本の滝100選」はもともと、1990年4月、環境庁と林緑の文明学会、グリーンルネッサンス、緑の地球防衛基金の3つの団体の主催による日本の滝選考会により、滝を含めた周囲の自然景観も考慮し、未来にわたって子孫に受け継いで行くべき環境を重視して選定が行われた訳ですが、残念ながら選定された滝の中には、選考の意に反してその後観光資源にと乱開発されるなどし、自然環境が悪化してしまった滝が多くあります。
和歌山県桑ノ木の滝では、滝を見るのに邪魔であるとの理由から滝正面の木々が伐採されてしまいましたし、その他多くの滝で新たに遊歩道が設けられたり、ライトアップされたり……。
そんな中で八ッ淵の滝は、滝入口にキャンプ場(ガリバー旅行村)が整備され、シーズン休日ともなると多くの家族連れで賑わい、足をのばして滝に訪れる人も多くなってきたものの、(観瀑台の設置や乱立する標識などの)無意味な整備したり、許容量以上の人間を招くような誘致活動などすることなく、あくまでも自然を心から愛する人のみが訪れる領域というものが保たれています。
また、この滝の上流域はほとんどが自然林で保水力が高く、水質はもちろんのこと、滝の水量が安定しており、滝そのものの美しさも保たれています。
ガリバー旅行村から遊歩道(一部崩壊、迂回箇所注意)40分くらいです。
HB1214さん、こんにちわ。
滝百選は一般人向けのものと考えると、
一般登山者ですら危険を伴う滝は
外すべきじゃないかなと思うのですが。
ここもそう感じますね。
沢登り、滝巡りのエキスパート向けの
百選などは別途作ってもらって。
双門の滝とか地元ですが、行こうとも
思えませんもの(^∇^)
k-yamaneさん、なるほど一般100選とエキスパート100選という考え方、ありですね。
箕面の滝や那智滝のようなお手軽滝しか知らない人は、まさか滝に行くのに危険が潜んでいるとは思っていないかも。
そのための事故も多いんじゃないかと思います。現に数年前に双門に行った人たちが増水で帰れず、救助してもらうという遭難事故もありました。
100選に選ばれたから観光目的だけでなく、そういった事故を防ぐ意味で遊歩道設置ということもあったかもしれません。
今は訪れる前にネット検索で情報を得るでしょうし、事故も少なくなったのではないかと思いますが、滝に限らず目的やグレードに合わせた複数の選考があってもいいですね。
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